ビタミンEで肌も若返り!アンチエイジング効果を高める摂取方法
Date:2016.09.14
ビタミンEといえば、アンチエイジングの代名詞ともいうべき栄養素です。
細胞の老化を防ぐビタミンEはシミやシワ、くすみが気になるなら積極的に摂りたい栄養素。
年齢とともにどうしても衰えてくるお肌は、もう外側からのケアだけでは足りません!
ビタミンEはを摂るには何を食べればいいのかどのように摂取すれば効果的に摂れるのかなど、これを読めばビタミンEのすべてがわかります。
まずはビタミンという栄養素についてのおさらい!
そもそもビタミンというのは体の中でどのような働きをしているのでしょうか。まずはビタミンという栄養素について理解しましょう。
ビタミンEは13種類あるうちのひとつ
ビタミンには全部で13種類あり、その特性から油に溶けやすい脂溶性ビタミンと水に溶けやすい水溶性ビタミンに分けられます。
- 脂溶性ビタミン・・・A、D、E、K
- 水溶性ビタミン・・・B1、B2、ナイアシン、パントテン酸、B6、葉酸、B12、ビオチン、C
ビタミンEはトコフェロールという化合物の総称
ビタミンEは大きく分けると
- トコフェロール
- トコトリエノール
の2種類があり、さらにこれらの頭に
- α(アルファ)
- β(ベータ)
- γ(ガンマ)
- δ(デルタ)
という頭文字がつくので、全部で8種類あることになります。
これらを総称してビタミンEと呼んでいます。単に「ビタミンE」という成分があるわけではなかったんですね。
中でもα-トコフェロールが体内にあるビタミンEの90%を占め、最も強い活性を持っているとされています。
食べ物から摂ったビタミンE類は
- 心筋
- 肝臓
- 筋肉
- 脂肪組織
- 子宮
- 副腎
などに体中の組織に蓄積されています。
水溶性ビタミンは尿と共に排出されてしまいますが、ビタミンEは脂溶性なので体の中にある程度蓄積することが出来ます。
三大栄養素の働きをサポートする
私たちが生きていくために必要な三大栄養素(糖質、タンパク質、脂質)は筋肉や血液を造るといった、体を動かすためのエネルギーを生み出すものです。
では三大栄養素さえ摂っていればいいのかというとそうではなくて、それらの栄養素の働きをサポートし、体の調子を整えるためにビタミン類が必要不可欠です。
ビタミンは、
- 人の体内では合成できない
- 微量であっても欠かせない栄養素
- 不足すると欠乏症の症状が出る
という特徴があります。
女性の強い味方、ビタミンEの効果を知ろう!
ビタミンEはビタミン類の中でもとりわけ強い抗酸化作用を持つビタミンです。活性酸素から体を守り、細胞の錆び付きを予防します。
過酸化脂質を増やさないようにする抗酸化作用
私たちの細胞膜に存在する不飽和脂肪酸は体に弾力を与えるという大切な成分ですが、とても酸化されやすいという欠点があるのです。
私たちは呼吸によって酸素を取り入れエネルギーを作り出していますが、その際に反応性の高い「活性酸素」が生まれます。
この活性酸素は病原菌から体を守る大切な働きがあるのですが、増えすぎると細胞自体を攻撃してしまいます。
この活性酸素が細胞膜の不飽和脂肪酸を酸化させ「過酸化脂質」を作り出します。過酸化脂質が増えると細胞が破壊され老化や様々な病気の原因になるといわれています。
コレステロールの酸化を防ぎ生活習慣病を予防
ビタミンEが酸化を防ぐのは細胞膜だけではありません。血液中の悪玉コレステロールが酸化するのも防ぎます。
悪玉コレステロールは酸化すると血管壁にへばりついて動脈硬化の原因となります。ビタミンEが血液の流れをよくすることによって、
- 動脈硬化
- 高血圧
- 心臓疾患
- 脳卒中
などの循環器系の生活習慣病を予防するのです。
ビタミンEは若返りのビタミン!
細胞膜に過酸化脂質が増えるとタンパク質と結合して「リポフスチン」という老化色素を作り出します。これがいわゆる老人斑、シミの元です。
リポフスチンが臓器や血管、皮膚などに沈着することによってシミが増えるのです。
40歳を過ぎると過酸化脂質は急激に増加しやすくなるといわれています。
ビタミンEをしっかり摂ることによって過酸化脂質の生成を抑えることがアンチエイジングの第一歩。
毛細血管の流れを良くする作用
ビタミンEには血行促進作用もあり、つまりやすい毛細血管の流れを良くする働きがあります。
血行が良くなれば
- 冷え性
- 肩こり
- むくみ
など、体の不調はもちろんのこと、肌のくすみなども解消できるでしょう。
顔にはたくさんの毛細血管が集まっているので、血行が悪くなると顔の色もくすんでしまいます。
血流が良くなることで肌の新陳代謝も良くなります。お肌のはりとツヤも取り戻せそうですね。
ビタミンEと女性ホルモンの関係
女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)がありますが、ビタミンEは黄体ホルモンの材料となる栄養素です。
元々ビタミンEはラットを使った生殖能力の研究において、妊娠に効果的な栄養素として小麦胚芽油から発見されたものです。
化学名のトコフェロールはギリシャ語の「Tocos(子どもをうむ)」と「phero(力を与える)」が語源になっており、女性の体とはとても関わりの深い栄養素。
ビタミンEは脳下垂体に働きかけて、ホルモンバランスを整えるとともに、
- 生理痛
- 生理不順
- PMS(月経前症候群)
などを改善するとされています。
妊活にも?男性にも必要なビタミンE
ホルモンに関しては、女性ホルモンだけでなく男性ホルモンにも働きかけて精巣の機能を高めることがわかっています。
妊活中の方は、二人で一緒にビタミンEを摂取すると妊娠しやすい体を作れるかもしれませんよ。
ビタミンEが足りなくなると細胞膜が壊れやすくなる
ビタミンE欠乏症になるとシミやシワが出来るだけではありません。細胞膜の不飽和脂肪酸が過酸化脂質となり、細胞膜が壊れやすくなります。
そうすると、
- 溶血性貧血
- 不妊症
- 冷え性
- 腱反射の障害
- 筋肉の萎縮
などの症状が起きることがあります。
ビタミンEを効果的に摂取するためはこれを食べる!
ビタミンEは植物油や野菜など様々な食品に含まれているので、色々な組み合わせで積極的に取り入れていきましょう!
毎日食べたい!ビタミンEを多く含む食材の例
ではビタミンEは何を食べれば効率的に摂取できるのでしょうか。食材の一例をご紹介しますね。
油類
- 小麦胚芽油
- ひまわり油
- 紅花油(サフラワー油)
- トウモロコシ油
- 米ぬか油
- 大豆油
ナッツ類
- アーモンド
- ヘーゼルナッツ
- ピーナッツ
種子類
- ひまわりの種
緑黄色野菜
- ほうれん草
- ブロッコリー
- モロヘイヤ
- かぼちゃ
- 菜の花
魚介類
- うなぎ
- にじます
- あゆ
- はまち
- たらこ
- すじこ
- いくら
肉類
- 豚レバー
- 牛レバー
特別なものはあまりなく、日常の食卓にも出せるものが多いと思います。野菜はキャベツなどの淡色野菜よりも色の濃い野菜を選びましょう。
ただし、オイルやナッツ類などはカロリーもそれなりにあります。食べ過ぎには気をつけて下さい。
ビタミンE1日当たりの摂取目安量
成人女性では1日当たり8mg以上だとされています。ビタミンEを含む食材に実際どのくらい含まれているのか、以下を目安にして下さい。
食材例 | ビタミンE含有量 |
---|---|
アーモンド | 4.4mg(10粒) |
ヘーゼルナッツ | 2.9mg(10粒) |
ひまわり油 | 5.8mg(大さじ1) |
抹茶 | 28.1mg(100g) |
唐辛子 | 29.8mg(100g) |
ビタミンEを摂りたいばかりにこれらをむやみに摂ろうとするとカロリーもかなり多くなってしまうので、油類とその他の食材とをうまく組み合わせることが大切です。
食材は油を使って調理すると効果的
ビタミンEは油溶性ビタミン。油との相性がとてもいいビタミンです。
ですから例えばカボチャを食べる場合、ゆでたり煮物にしたりするよりも油でソテーした方がビタミンEの摂取には向いている、ということです。
ドレッシングに使う油をサラダ油ではなくてビタミンEが多いものに代えてもいいですね。
組み合わせが大事!ビタミンACEは一緒に摂ろう
ストレスの多い生活をしているとどんどん活性酸素が増えてしまい、ビタミンEだけをとっても追いつきません。
そんなときは同じく抗酸化作用のあるビタミンCと合わせて摂ることで、相乗効果が期待できます。
例えば朝食のシリアルにナッツ類と柑橘系のフルーツをトッピングすると、ビタミンEもCも両方とれますね。
また、ビタミンA(β-カロテン)は皮膚や粘膜を保護する働きがあり、美肌作りには欠かせないビタミン。
β-カロテンは緑黄色野菜に、ビタミンAはレバーなどに多く含まれています。
ビタミンEのサプリメントも取り入れよう
ビタミンEは比較的食べ物から取りやすい栄養素ではありますが、それでもなかなか難しいという方はサプリメントも取り入れてみましょう。
ビタミンEはトコフェロール類の総称だということを説明しましたね。
天然と合成では効力が違い、天然型ビタミンEの方がおよそ1.5倍効力が高いとされていますので、サプリメントを選ぶ時は原料も確認したいですね。
ビタミンEを摂取する時に気をつけるポイント
ビタミンE自体は実はとても酸化しやすい成分です。酸化しやすいからこそ活性酸素と結びついて除去することが出来るんですね。
ビタミンEに副作用などはないのでしょうか。摂取する時に注意するポイントです。
酸化した油には注意すること
ビタミンEは植物油にもたくさん含まれていましたが、ビタミンEが豊富であるということはとても酸化しやすい油でもあります。
酸化した古い油には過酸化脂質が含まれており、これを大量に摂取することは抗酸化作用どころか帰って老化を早めてしまいます。
サプリメントからは過剰摂取にならないよう注意
普通の食生活ではそれほど過剰摂取になることもないのですが、サプリメントなどを飲んでいる人は注意が必要かもしれません。
成人が摂取する際の最大安全量は
- 天然型ビタミンE:1500IU
- 合成型ビタミンE:1100IU
とされています。
「IU」とは国際単位で、ビタミンEの場合はトコフェロールの種類によってmgへの換算量が変わってくるのですが、
- 合成dl-α-トコフェノール 1mg=1.10IU
- 天然d-α-トコフェノール 1mg=1.49IU
を目安にして下さい。
これ以上のビタミンEを摂取すると、
- 出血リスク
- 前立腺がんのリスク
- 骨粗しょう症のリスク
が高まるとされています。
細胞レベルで若返りが出来るビタミンE
シミやシワを外側からだけケアしても、細胞が錆び付いてしまっているのではどうしようもありません。
ビタミンEを積極的に摂ることで、体の中からアンチエイジングができるようになります。
普段食べているものにどのくらいビタミンEが含まれているか?ということを、スキンケアと同じくらい意識してみてはいかがでしょうか。
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