人間関係に疲れた…。良好なお付き合いを楽にキープする9のコツ
Date:2018.11.06
人間関係って、疲れますよね。
本当はイヤなことも笑顔で引き受けなくてはいけなかったり。
善意でしてあげたことに対して文句や嫌味を言われたり。
ドロドロした派閥争いに巻き込まれて板挟みになることもあります。
身も心もすり減って、何もかも投げ出したくなってしまっても不思議ではありません。
「今まさに疲れきって途方に暮れている」という、あなた。そんな「あなた」にお伝えしたいのが、今回の記事の内容です。
今回は「疲れる人間関係」を少しでも楽にしていくためのコツをご紹介します。
【1】「疲れやすい人間関係」7つのパターン
思わず「疲れた……」とつぶやきやくなってしまうような人間関係。
その種類にもいろいろあります。
- 家族
- 友達
- 職場の同僚、上司
- 恋愛相手
- インターネット上の知り合い
- ママ友
などなど……。
直接自分に攻撃的な態度をとられることもあれば、誰かと誰かの板挟みになることもあります。
とくに疲れてしまうのは、次のようなシーンです。
- (1)気を遣いすぎてしまうとき
- 波風を立てないように相手に合わせ、気分を害さないようにと本音を隠してしまうようなとき。たまにあるだけなら良いのですが、我慢が続くとヘトヘトに疲れきってしまいます。
- (2)悪い方向へ考えてしまうとき
- 誰かに言われた言葉の裏を探ったり、人の行動の理由をネガティブに考えてしまうとき。不機嫌な相手の気持ちを推測して「私のせいかも」と考えてしまうと、どうしても落ちこんでしまいます。
- (3)八方美人を目指してしまっているとき
- 誰にも嫌われたくないという思いから、頑張ってあっちにもこっちにも「いい顔」をしてしまっているとき。自分の気持ちは二の次で人のことばかり考えている上、相手によって態度や意見を変える必要があるため、たとえ無意識であっても八方美人的な生き方は疲れます。
- (4)悪口や陰口を言ってしまっているとき
- 誰かの悪口や陰口を、繰り返し人と共有しているとき。
他人の気に入らないところを共有するのは、一時的にはストレス発散になるかもしれません。でも繰り返すうちに、心の中にトゲトゲした感情がどんどん蓄積されていきます。無意識のうちに罪悪感も溜め込むことになり、ストレスを発散しているようでじつは疲れを溜め込んでしまいます。
- (5)一人で頑張りすぎてしまっているとき
- 人間関係に問題を抱えているけれど、「誰にも頼れない」という気持ちで孤独に頑張ってしまっているとき。
頼る人がいない感覚は大きな緊張感に繋がり、ストレスを増大させます。一人で頑張ることが癖になっている人は無理するのが当たり前になっているので、自分では気づきにくいもの。その疲労感は「頑張りすぎている証拠」かもしれません。
- (6)完璧を目指してしまっているとき
- 何もかも完璧な状態を目指してしまっているとき。
人間、完璧でいることはできません。できない目標を「やらなくちゃ」と自分に課してしまっているため、やはり疲れます。この状態のときは自分だけでなく周囲にも同じ完璧を求めてしまうことが多いので、人間関係での軋轢を生むことにも繋がります。
- (7)人に傷つけられているとき
- 誰かに悪意を向けられ、傷ついているとき。
攻撃を受ければ傷ついて当たり前です。心の傷を癒やすためには気力体力が必要ですし、「次は何をされるのだろうか」と常に身構えるようになります。この緊張感が続けば、心身はヘトヘトに疲れきってしまいます。
最近は疲れすぎるあまり「人間関係をリセットしてしまう」人、「自分のカラに閉じこもってしまう」人も増えているようです。
そうなる前に何らかの対策を打っておく必要がありそうですね。
【2】「疲れない人間関係」をつくる!9つのコツ
問題のある人間関係を少しずつ改善し、疲れない暮らしをキープするためには、どのようなことを心がければ良いのでしょうか?
効果的な行動や考え方のコツをご紹介していきましょう。
(1)「2:6:2の法則」を知る
まず初めにお伝えしたいのは、人と関わるときに気持ちがかなり楽になる「2:6:2」の法則です。
有名な法則なので、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
「2:6:2の法則」とは、どのような組織であってもその内容(メンバーの構成)は次のような割合に落ち着くものだ、という法則です。
- 2割は「優秀」「働き者」
- 6割は「普通」
- 2割は「あまり優秀でない」「サボりがち」
集団生活を営むことで有名なアリやハチといった昆虫には、とくに顕著にこの傾向が見られます。
人間の社会においても、企業から町内会にいたるまで、あらゆるコミュニティでこの「2:6:2の法則」が見られると言われています。
さらに働き者かどうかという観点だけでなく、世の中のあらゆる事象がこの「2:6:2の法則」をベースにバランスをとっているとも言われます。
つまり、すべての人間関係において次のような法則があると考えられます。
- 2割は「とても気が合う」
- 6割は「普通」
- 2割は「とても気が合わない」
また、次のような考え方もできます。
- 2割は「あなたのことが大好き」
- 6割は「普通」
- 2割は「あなたのことが嫌い」
そう、2割の人とは気が合わないし、嫌われても当たり前なのです。
嫌われればいい気分はしないので、人はつい「みんなに好かれなくちゃ」と考えてしまいがちですよね。
でも「出会う人のうち2割にはどうやっても嫌われるんだ」と最初から分かっていれば、もう少し自然体で人と接することができそうです。
「あの人は人気があるから」「いい人すぎて気に食わない」というだけの理由で、自分と全く関わりのない相手を嫌う人もいます。
そう考えることができると、人間関係は少しだけ楽になります。
(2)「広く浅く」付き合ってみる
付き合いの長い友達や、お互いのことをよく知っている家族のような人間関係は、基本的には安心できるものです。
でも人は親しくなればなるほど徐々に遠慮がなくなり、お互いに甘える気持ちが強くなることもあります。
むしろ親しい相手だからこそ、「何かしてあげたい」という思いや「関係を壊したくない」という思いが強くなり、結果的に自分の気持ちを犠牲にしてしまうことって、意外と多いのではないでしょうか。
親しい間柄の人間関係に疲れがちな人は、自分の世界を少し広げる工夫をしてみるのが良いでしょう。
たとえば新しい趣味を始めて、同じ趣味の人たちと会ってみるとか。
興味のある資格をとるためにスクールに通い始めてみるとか。
そこまで大掛かりでなくてもOKです。散歩やオシャレなカフェ巡りを日課にして、そこで出会う人たち(犬を連れた老夫婦やカフェの店主さんなど)とそのとき限りの会話を楽しむ、なんて行動だけでも充分効果があります。
自分の居場所をあちこちに小さく作っておき、広く浅い付き合いを持ってみることで、気持ちがリセットされて元気を取り戻しやすくなります。
(3)理由を作って上手に距離を置く
相手が悪い人ではないと分かっていても、顔を合わせる機会があまりにも頻繁すぎると、それだけで疲れてしまいます。
こうした場合は何かしら理由を作って「一緒にいる頻度」を少し減らしてみることが得策です。
たとえば、こんな理由はいかがでしょう。
「英会話を始めたの。昼休みはカフェで勉強するわ」
「運動不足が気になるから、外食がてら少し遠くのお店まで散歩することにしたの」
「最近、子どもの習い事の準備が忙しいの」
「お姑さんが来るから片付けなきゃいけなくてねぇ」
あなたらしくて無理がない理由で、相手にとっても「それじゃ仕方ないわね」と言えるようなものなら何でも良いのです。
よほど親しくて何でも言い合える仲の友達でもない限り、はっきりと「頻繁に会うのはイヤ」と伝えるよりも「仕方ないわね」と感じてもらえる理由の方がスムーズに距離を置くことができます。
本当に英会話や習い事が忙しいのかどうかはあまり重要ではありませんが、嘘をつくのが忍びないと感じるのであれば実際に始めてみるのが良いかもしれません。
「嘘も方便」と思えるならそれで良いのですが、罪悪感を感じてしまうという人は、どこか不自然な言い訳になってしまうかもしれません。関係を悪化させないためには、実際に用事を作るのも1つの手段です。
相手のプライドを傷つけず、でも納得がいく理由だから引き止められない。そんな理由をいくつか準備しておきましょう。
(4)「いい人」や「できる人」をやめてみる
誰だって、できれば「いい人」だと思われていたいし、「仕事ができる人」という評価をされれば嬉しいものです。
でもその願望がいつのまにか自分自身をがんじがらめに縛り付けてしまうことがあります。
いつも優しい「いい人」は、他人の頼みを断ることが苦手です。本当はやりたくないことを引き受けてしまって、しょっちゅう後悔している……なんて心当たりはありませんか?
他人の評価が気になりすぎて、忙しいのについ「できます」と言ってしまい、いつもいっぱいいっぱいで頑張りすぎていませんか?
周りの顔色をうかがって合わせたり、見栄を張って「できる女」を演じたりしているうちに、誰にも本心を明かせない状態になってしまっているのではないでしょうか。
無理をしてまで「いい人」「できる人」を演じる必要はありません。自分の本心に近い方、楽な方を選ぶことを心がけ、少しずつ自分らしさを取り戻していきましょう。
(5)完璧主義をやめてみる
完璧主義なタイプの人は自分にも他人にも厳しい傾向があります。
小さなミスが気になって必要以上に落ちこんでしまったり、人に褒められても「こんなの当たり前だから」と全然嬉しく思えなかったり。
チームの誰かが失敗すると、「どうしてそんなこともできないの?」と一人だけイライラしてしまったりもします。
ストイックに頑張る姿は素敵ですが、それが原因で自分の心や人間関係を壊してしまうのはやはりもったいないと思いませんか。
常に100点満点を取り続ける人生なんて、存在しません。存在しないものを追い求めれば、疲れてしまうのも当然です。
100点を目指すのはいいことだけれど、結果が100点じゃないのもまた当たり前。このような感覚を身に着けると、ストレスでいっぱいの生活が少し楽になっていきます。
(6)「べき思考」をやめてみる
完璧主義と同じように自分や他人を追い詰めてしまうものが、もう1つあります。それは「べき思考」です。
- 仕事なのだからきちんとやるべき
- 家族の食事は手作りすべき
- 人には優しくするべき
- 他人に頼らず一人でやるべき
こうした「○○するべき」というルールは、作りすぎるとかえって自分の実力をスムーズに発揮できなくなってしまいます。
「べき思考」が強い人は、いつも気持ちが破裂しそうなほど緊張しています。
また自分だけでなく他人も同じようなルールで動いているはずだ、という思い込みがあるため、「べき」のルールから外れた行動をとる人に対しては激しい怒りを感じます。
もしも自分が「べき思考」で動いているかもしれない、と感じたならば、今からは心の中で「○○できたら、それがベスト。でもしなくてもいい」と言い換える習慣をつけてみましょう。
(7)相談できる人をつくる
ネガティブな感情を自分一人で抱え込んでしまうのは、心身の健康のためにもよくありません。
疲れてしまう人間関係について相談できる相手をつくっておきましょう。
できればその人間関係の外にいる人、利害関係のない人が適任です。
職場の関係に疲れているのであれば家族や友人に、家族間の関係に疲れているのであれば離れて暮らす友人に、といった具合に、話しやすい相手を見つけてみましょう。
「誰にも相談できない」と感じるのであれば、誰にも読まれない日記に書くことをおすすめします。
心の中に重たく淀んでいる気持ちを、何らかの形で外へ吐き出す手段を確保しましょう。
(8)不要な関係を整理する
どうしても付き合い続けなくてはいけない人間関係もありますが、少しの勇気で手放せる関係もあります。
「あの人と会うとどうも疲れるなぁ」と感じている相手がいるのなら、その人と今後も一生仲良くしていきたいかを考えてみます。
自分の中で答えが「ノー」なら、無理をしてまで付き合う必要はありません。
突然縁を切るのはちょっと怖い、罪悪感がある……ということであれば、いったん距離を置いてみるという手段がおすすめです。
会う頻度を落としたり、気持ちが落ち着くまで会わないと決めるだけでもOKです。もしかしたら、その決断をしたとたん少し肩の荷がおりたように感じてホッとするかもしれません。
それだけ重荷に感じていた相手と一生懸命関係を続けていたのですから、罪悪感を感じるどころかむしろ自分の頑張りを褒めてあげましょう。
人生の時間は、ごく限られています。その時間を「要らない関係」を持続させるために消費するのはもったいないこと。
それよりも自分や大好きな人のために使うほうが、よほど素敵ではないでしょうか。
(9)一人の時間を確保する
どんなに好きな人とでも、ずっと一緒にいれば気疲れしてしまいます。
ましてや職場の同僚や上司など、なかば強制的にさまざまな人と長時間一緒に過ごすのですから、疲れ果ててしまうのも無理のないことです。
確保した「一人時間」には、自分のやりたいことをやるのがおすすめです。
- 思いきり寝る
- 趣味に打ち込む
- 気になっていた漫画を一気読みする
- 泣ける映画を見る
- 動物や自然と触れ合う
- 素敵なカフェでまったり過ごす
……といった具合で、自分のやりたいと思うことに全力で没頭してみてください。
疲れきってしまうほど頑張っている自分自身を、たまには全力で甘やかしてあげましょう!
【まとめ】自分を大事に、肩の力を抜いてみよう
人間関係に疲れているときは、「誰にも会いたくないなぁ」と感じるかもしれません。
でも自分を大事にしながらしばらく休憩していると、安心感を与えてくれる人間関係や、ポジティブな刺激を与えてくれる人間関係もある、ということをちゃんと実感できるようになってきます。
人間関係は、ある程度の時間が経てば変化していくものでもあります。
良くも悪くも「今のままの状態が続くわけではない」と割り切って、肩の力を抜いてみましょう。
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