これでもう失敗知らず!洗濯機を使った上手な洗濯・干し方の方法
洗濯機を使って洗濯をした時、縮んだり色落ちしたり、皺しわになった経験はありませんか?
洗濯機で上手に洗濯するには、コースを選ぶだけではなく、洗濯表示をきちんと見て適切な洗剤を選び、ネットを使用するなど、衣類に合わせた正しい方法を守ることが大切です。
洋服に斜線は何のマーク?まずは基本の洗濯表示をおさらい!
洗濯をする時、まず確認してほしいのは、衣類内側のタグに付いている洗濯表示。
ここには衣類が痛みにくい洗濯方法が指定されていますので、ぜひ参考にしてほしいと思います。以下に日本工業標準調査会(JIS)による、洗濯表示のうち代表的なものをまとめました。
- 洗濯機可
- 洗濯機マークの中に書いてあるのは、液温の限度と適した水流。下記のマークだと、40度の液温で洗濯機の弱水流または弱い手洗いが適しているということです。
- 手洗い可
- 洗濯機不可。弱い手洗いが適した衣類に表示します。表示の中にの数字は液温の限度を示しています。弱水流または弱い手洗いが適しているということです。
- 塩素漂白の可否
- 「エンソサラシ」と書いているマークに×が付いている場合は塩素系漂白剤不可。×が付いていない場合は塩素系漂白剤による漂白が可能です。
- アイロンの掛け方
- アイロンの中の「高」は温度表示。高(180度から210度)、中(140度から160度)、低(80度から120度)。アイロンマークの下に波線があれば、当て布が必要です。
- ドライクリーニング
- ドライクリーニング可。溶剤は石油系のものを使用。石油系の表示がない場合は、パークロロエチレンまたは石油系の溶剤が使用できます。
- 絞り方
- 手絞りの場合は弱く、遠心脱水の場合は短時間で。×印が付いている場合は、絞り不可です。
- 干し方
- ハンガーマークは吊り干し。斜線が入っている場合は、日陰のつり干しが適しています。「平」の表示があるのは平干し。斜線が入っている場合は、日陰の平干しが適しています。
知っていますか?洗濯機の種類による洗い方の違い
洗濯機には大きく分けて全自動、ドラム式、二槽式の3種類があります。皆さんはどの洗濯機を使っていますか?
実は洗濯機によって洗い方も違います。それぞれの特徴は以下の通りです。
全自動洗濯機 | ドラム式洗濯機 | 二槽式洗濯機 |
---|---|---|
特徴 回転羽根によるもみ洗いと、洗濯液が衣類の間を通過する押し洗いの組み合わせ |
特徴 ドラム回転によるたたき洗いと、急速回転によるもみ洗いの組み合わせ |
特徴 洗濯槽と脱水槽に分かれている従来型の洗濯機 |
長所 洗濯物同士をこすり合わせるため、頑固な汚れもよく落ちる |
長所 全自動に比べて使う水の量が少なくて済み、洗濯物が絡みにくく、衣類が傷みにくい |
長所 洗濯と脱水が同時に行え、構造がシンプルで壊れにくい |
短所 ドラム式に比べ、衣類が傷みやすい |
短所 少ない水で洗うため、色移りや黒ずみの心配があり、場所を取るため設置できない住居もある |
短所 脱水のたびに脱水槽に移すのが面倒で、各工程を手動で行わなければならない。また、全自動やドラム式に比べ洗濯槽の容量が少ない |
弱アルカリ性と中性の違いって?衣類によって洗剤を使い分けよう
あなたは洗濯の際、きちんと洗剤を使い分けていますか?一般的に洗濯洗剤は、弱アルカリ性と中性に分かれます。
弱アルカリ性は高い洗浄力が特徴。基本的に衣類の汚れは酸性が多いので、アルカリで落とすという考え方です。
一方、中性洗剤は弱アルカリ性に比べ洗浄力は劣りますが、衣類に優しいので、お洒落着などデリケートな衣類の洗濯に適しています。
蛍光増白剤入りの洗剤を使うと、白さがアップ!
洗剤の中には蛍光剤(蛍光増白剤)が入っているものがあります。
これは繊維に付着させて衣類を白く見せる染料の一種。白いシャツや肌着など、白い衣類の洗濯に適しています。
酸素系、塩素系、還元でこんなに違う!衣類別漂白剤の選び方
界面活性剤により汚れを浮かせて落とす従来の洗剤に比べ、シミや黄ばみなどのしつこい汚れには、汚れを科学的に分解する漂白剤がおすすめです。
しかし、漂白剤って何でもいいと思っていませんか?漂白剤にも成分により特徴が違うので、衣類に合った漂白剤を選ばなくてはいけません。代表的な3種の漂白剤の特徴をまとめました。
- 酸素系漂白剤
- 白物や色柄物など幅広く使用できます。一番多いのが液体酸素系漂白剤で、主成分は消毒用オキシドールと同じ過酸化水素水。黄ばみを落とすのに効果的です。一方、粉末酸素系漂白剤はアルカリ性のため漂白力は高いですが、色落ちしやすいので注意が必要です。
- 塩素系漂白剤
- 漂白力が非常に高い洗剤。基本的に色柄物には使えず、白物のみに使用します。酸性のものと混ぜると有毒ガスが発生するので、酸性の洗剤などとの併用は厳禁です。
- 還元漂白剤
- 酸素を奪って色素を奪うので、酸素系漂白剤で落ちないシミのほか、鉄サビや赤土の汚れにも効果的です。また、塩素系漂白剤による黄変の回復にも使われます。脱色の可能性があるので色柄物には使用できず、ファスナーなど金属製の付属品が付いた衣料も注意が必要です。
香り?それとも柔らかさ?柔軟剤は目的で選ぶ
洗濯物をふっくら仕上げる柔軟剤は、好きな人も多いのでは? しかし一言に柔軟剤と言っても、今は様々な種類が店頭に並んでいます。
柔軟剤は「香り」「仕上がり」「抗菌」の何を重視するかにより、種類が分かれるようです。目的に合った柔軟剤を選ぶようにしましょう。
好きな香りで選ぶなら、香り付き柔軟剤がおすすめ
近年の香りブームで、各社から様々な香り付き柔軟剤が発売されています。フローラル系やシトラス系など、衣類にほんのり残り香が付いていると気持ちがいいので、香水代わりに使用する人もいるとか。
仕上がり重視派が選ぶのは、無香料柔軟剤
柔軟剤の香りが好きじゃない、または仕上がりに特化したものを選びたいなら、無香料の柔軟剤という選択肢もあります。香り付きのものに比べ、低価格なのも魅力です。
部屋干しの臭いが気になる人は、抗菌タイプを
室内干しは、外に比べ干す時間が長くなるため、雑菌が繁殖しやすくなり、嫌な臭いの原因ともなります。
室内干しが多い人は、抗菌や防臭効果のある柔軟剤がおすすめです。香り付き、香りなし両方が発売されているので、目的に合わせて選ぶようにしましょう。
洗剤と同時入れはNG!柔軟剤の正しい使い方
せっかく気に入った柔軟剤を選んでも、使い方が間違っていたら効果も台無し。
まず入れるタイミングですが、洗剤と一緒に入れると、静電気防止の効果などが薄れてしまいます。
洗濯機に洗剤の投入口がある場合は柔軟剤用のところに、投入口がない場合はすすぎの水が綺麗になってから直接入れましょう。洗濯物は詰め込みすぎず、ゆとりのある水量で回してください。
仕上がりが違う!覚えておきたい上手な洗濯のコツ
洗濯の際、コースを選んであとは洗濯機任せにしていませんか?コースや洗剤を選ぶだけでなく、お洗濯の前後にちょっと工夫をするだけで、仕上がりに格段の違いが出ます。そんな洗濯上級者になれるテクニックを伝授しましょう。
洗濯ネットを活用して、衣類の傷み・絡みを防ぐ
衣類の型崩れや皺が心配な場合は、洗濯ネットが有効です。
ニットやシャツなど、他の衣類との擦れや絡み防止には目の粗いネット、ビーズやスパンコールなどの装飾があるもの、ストッキングなどには目の細かいネットが適しています。
頑固な汚れは、事前に洗剤をつけてしっかり落とす!
衣類にシミや油汚れがついていたり、全体的に黄ばんでいる場合は、普通に洗濯機を回しただけでは、汚れが残ってしまいます。
部分的な汚れの場合は直接洗剤を塗り、全体的な汚れはつけ置きしてから洗うようにしましょう。
油汚れや食べこぼしには酸素系の漂白剤の原液か、スプレータイプの洗剤を使い、おしゃれ着の場合は中性洗剤を使います。
口紅やボールペン、醤油などの染みは、歯ブラシの叩き洗いが有効!
醤油やワイン、化粧など洗剤を付けただけでは完全に落ちにくいシミは、歯ブラシでの叩き洗いがおすすめです。
手順はまず乾いたタオルを用意し、折りたたんでシミの付いた側が接するよう衣類の下に置きます。その後、水を付けた歯ブラシで、シミの周辺から中心に向かって叩き、シミをタオルに移していきます。
花粉症の季節には、柔軟剤を使用して花粉対策!
花粉の季節、外に洗濯物を干していると、洗濯物を取り込む際、一緒に花粉も家に入っている場合があります。
洗濯物を取り込む時は、1枚ずつ衣類をよく振ってから家に入るようにしてください。
柔軟剤の代わりにお酢?タオルをふわふわに仕上げる方法
洗うとすぐにごわごわになるタオル。柔軟剤を使用してもいいですが、繊維や肌に優しくしたいなら、お酢やクエン酸を使うのもおすすめです。
お酢を使う場合は調味料や砂糖の入っていないものを選び、大さじ3~4杯程度をすすぎの後に入れます。クエン酸の場合は200㏄程度の水にクエン酸大さじ2杯程度溶かしたものを使ってください。洗濯機に柔軟剤の投入口があるなら、そこに入れてもOKです。クエン酸はタオルの臭い防止の効果もあります。
衣類を長持ちさせるために。型崩れや傷みを防ぐ正しい干し方
衣類の型崩れや色落ちは、実は洗濯時だけではなく、干している時にもよく起こっています。傷みを防ぐには、洗濯表示を確認し、衣類に合った方法で干すことも大切。衣類ごとに適した干し方をまとめました。
- ハンガー干し
- Tシャツやポロシャツなどの上着は、型崩れを防ぐためにハンガーにかけて干すようにしましょう。
- つり干し
- 厚手のパンツやジーンズ、スカートなどは、ピンチハンガーなどを使ったつり干しがおすすめです。
- 陰干し
- ウールやシルク、ナイロンなど日光で黄ばみやすいものや、色褪せしやすい濃い色のものは、ピンチハンガーなどを使い日陰で干すようにしましょう。
- 平干し
- ニットやカットソーなど伸びやすいものはハンガーを遣わず、ピンチハンガーの上などに平らに置いて干すようにします。
- さお干し
- ニットやトレーナーなど、厚みや重みのある衣類は型崩れを防ぐため、ハンガーを使わず直接さおにかけて干します。
- M字干し・三角干し
- シーツや毛布などの大物は、さおを2本使いM字状にかけるM字干しか、対角線で折るようにさおにかけ、日に当たる面をずらす三角干しなどが有効です。
- じゃばら干し
- 干すスペースが少ない時や、シーツやバスタオルなどの大物を干す時は、ピンチハンガーを使い、じゃばら状に折るじゃばら干しがおすすめです。
室内干しのいや~な臭いを防ぐにはどうしたらいい?
梅雨や冬などは、どうしても室内干しの機会が多くなる季節。室内干しをした場合、気になるのが洗濯物に残る嫌な臭いです。
臭いの原因は主に雑菌の繁殖。つまり雑菌の繁殖を防げば、嫌な臭いも軽減することができるのです。
雑菌の繁殖を防ぐにはまず、洗濯物を詰め込みないことが大切。洗濯槽の中でうまく衣類が回らないと、汚れが落ちずに雑菌が残ってしまいます。また、洗濯機が動き始めてから、洗濯物を足すこともやめましょう。
これであなたも洗濯上手!すっきり洗った衣類で心地よい毎日を!
いかがでしたか?全自動の洗濯機を使っていても、仕上がりをよくするには意外と色々な工夫が必要なんですね。知っていても、つい怠りがちという人もいるのではないでしょうか。
洗濯物が気持ちいい仕上がりだと、その日1日がハッピーな気分なるもの。
ちょっと面倒でも、ぜひ実践してみてください。ワンランク上の仕上がりに幸せを感じること請け合いですよ!
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