眼鏡を作る際の眼科受診の必要性。眼鏡女子は知っておくべきこと
Date:2017.08.10
眼鏡を作ろう!そう思ったとき、眼科へ行って処方箋をもらってから眼鏡屋さんへ行くべきか、直接眼鏡屋さんに行き、検眼から何からすべて任せてしまってよいものか、迷う人も多いようです。
最近は、パソコンやスマホの普及により、大人になってから目が悪くなる人もいて、はじめての眼鏡作りで「さてどうしたら?」と悩む人も。
実際のところは、眼科へ行く人、行かない人、さまざまですが、果たしてどちらがよいのでしょうか。
眼鏡屋さんのみで作るメリット・デメリットや、眼科医会の説く眼科受診の必要性について紹介したいと思います。
眼鏡は眼鏡屋に任せろ?眼鏡店で作るメリット・デメリット
眼鏡屋さんの片隅には視力を測定する場所が設けられています。わざわざ眼科へ行って処方箋をもらわなくても眼鏡が作れるわけですが、眼科で処方箋をもらって作るのと、眼鏡屋さんにすべてを任せるのと、どういう違いがあるのでしょうか。
眼鏡店の方が手軽に作れる!お金も手間も少なくてすむ!
眼科へ行って処方箋をもらうには、初診料や検査料など病院代がかかります。2500~3000円くらいが平均的なようですが、眼鏡の代金にプラスする金額として大きいと考える人は多いようです。
眼鏡屋さんで無料で測定してもらえるのに、わざわざ眼科に行くのはどうか、というわけですね。
なにより、眼科は混んでいることが多いので、なかなか行く気になれません!空いている眼科もありますが、それはそれで腕は確かなのかと少し心配になりますね。
病院は平日しか開いていないので、土日しか休めないお仕事をしている人も大変です。眼鏡屋さんなら、休日にゆっくり行って、フレーム選びから検眼まで、すべてをひとところで済ませられるので簡単です。
眼鏡のことは眼鏡のプロの方が知識豊富で任せられる!
眼鏡店のみで眼鏡を作っている人の意見として、「眼鏡のことは眼鏡屋さんが一番詳しい」というものも。
たしかに、眼鏡に携わって長い、経験豊富な技師さんがいる眼鏡店であれば、下手な眼科医よりも眼鏡作りにおいては信頼できるかもしれません。
視力測定という点で見れば、眼科も測定するのは医師ではない場合がほとんどです。たいていは、病院のスタッフが行います。
「視能訓練士」の資格を持ったスタッフがいるような大きな病院なら安心ですが、町の小さな眼科であれば、大して知識のないスタッフに測定を任せていることもあります。
測定についての技術がしっかりしたスタッフ、「視能訓練士」や「認定眼鏡士」のいる眼鏡屋さんであれば、小さな町の眼科で出される処方箋よりも、快適な眼鏡を作れるかもしれません。
手軽さを求めすぎるのは危険!格安眼鏡店は注意が必要!
眼鏡のプロがいるようなしっかりとした眼鏡屋さんであれば、眼鏡作りという点において眼科よりも信頼できると述べましたが、それはあくまでも「信頼できる眼鏡店」の場合です。
最近、眼鏡の低価格化が進み、安くておしゃれで気軽に買える眼鏡を取り扱う、格安ショップも増えてきました。こういうお店の場合、検眼を行うスタッフも、この道ウン十年などという年季の入った技師さんであることはまずありません。
ある程度の勉強はしているのでしょうが、資格も持たない経験も浅い、若いスタッフであることが多いです。検査時間も店の混み具合によってはとても短く、あっさり終わってしまうこともあります。
強度近視の場合や、近視以外の要因(乱視や老眼など)がある場合は特に、正しい視力を測る技術のない眼鏡屋さんもあるので注意が必要です。
私はこのたび初めて格安眼鏡店を利用(もちろん処方箋を持参!)しましたが、ショップの店員さん自身「処方箋があった方が確実・安心です!」と言っていました。お店側も処方箋を持ってきてもらった方が安心なようですね。
視力測定の問題ではない!安易に眼鏡を作ることの危険性とは
眼鏡を作る際に眼科へ行くか、行かないか。そのことについて議論するとき、持ち上がる話題は視力測定技術について。処方箋と同等のレベルの視力測定ができるかどうか、ということがほとんどです。
でも、処方箋の持つ意味はそれだけではありません。
視力測定の腕や眼鏡のフィッティング技術に長けた技師さんがいる、信頼のおける眼鏡店であろうと、まずは眼科へ行き受診すべき理由がちゃんとあるのです。
日本眼科医会が危険性を説く!眼鏡を作るときは眼科受診を!
日本眼科医会は、メガネを作る際には眼科受診をするように呼びかけています。近視や乱視などではなく、目の病気が原因で視力が落ちる場合があるからです。
目が見えにくくなった=近視(もしくは乱視や老眼)→眼鏡を作って視力矯正、と誰もが安易に考えてしまいますが、目が見えにくくなる原因は近視や乱視、老眼だけとは限りません。
仮に眼鏡を作って一時的に見やすくなったとしても、陰で別の病気が進行していることもあるのです。眼科へ行かずに病気の発見・治療が遅れると、最悪の場合、失明に至るケースもあるのです。
目の病気は初期段階では気づきにくいものが多いため、視力低下の原因を勝手に判断しないよう気をつけなければなりません。
眼科医の出す処方箋に近視や乱視の度数が書かれている場合、それは、近視や乱視が原因の視力低下であるということを示しています。「目にその他の疾患は見られません」と書いてあるのと同じなのです。
検眼はあくまでも医療行為であると日本眼科医会は言っています。眼科受診することなく眼鏡を作ることは危険な行為だと警告しています。
こんな人たちは特に眼科受診が必要!定期検査のつもりで眼科へ
眼科受診の必要性について説明したところで、時間的・金銭的な余裕がない人たちは、簡単には眼科へ行く気にならないと思います。自分はずっと近視だから度が進んだだけ、などと楽観的に考える人がほとんどではないでしょうか。
実際に病気が潜んでいる確率も少ないわけですから、自分に限って、と思うのも無理はないことですね。でも、「注意が必要な人」に自分が入っているとしたらどうでしょう。
注意が必要な人とは「40歳以上の人」です。
40歳前後、老眼が気になりだす年齢になると、目の病気になる人も増え始めます。
目の病気には長い年月をかけてじわじわ進むものも多く、自覚症状が出たときにはかなり進行していた!というケースが多いと言います。そのため、40歳以上の人は自覚症状がなくても、定期的に検査を受けるようにと眼科でも呼びかけています。
ただ、若い人も安心できません。緑内障や白内障など、目の病気の多くは本来、年配の方・お年寄りがなるものでしたが、近年、若年化が問題になってきているからです。20代や30代で緑内障や白内障になる人もいるのです。
- 近視がひどい人
- パソコンやスマホを使い過ぎている人
- 睡眠不足・運動不足・偏った食生活など、生活が乱れがちな人
- 喫煙者
- ストレスの多い人
- 過労気味の人
- 家族の中に緑内障患者がいる人
目の健康を考えるなら、眼科を受診して処方箋をもらいましょう
目に病気がないことを確認してから眼鏡を作る。確かに面倒ではありますが、目は生活をする上でなくてはならないものです。一度ダメになった視神経は、手術しても元に戻すことはできないため、とにかく早期発見が重要になります。
目の健康を考えるなら、まずは眼科へ。評判のよい眼科へ行けば、視力測定も長い時間をかけて丁寧にしてくれますし、目にやさしい眼鏡をすすめてくれます。
眼鏡屋さんで作る眼鏡は見えすぎる場合も多く、目の不調・体の不調の原因になることもあります。信頼のおける眼科でじっくりと相談し、自分の生活スタイルにあった眼鏡を処方してもらいましょう。
眼科医の腕は確かなのに測定のスタッフがイマイチという眼科しかない場合も、目の疾患の有無を調べる目的で病院に行くことをおすすめします。
処方箋の測定値に納得がいかなければ、処方箋は見せずに眼鏡屋さんで再度計測してもらいましょう(処方箋を見せてしまうと、処方箋通りにしか作ってもらえないので注意してください)。
眼科での測定、眼鏡屋さんでの測定、どちらにも言えることですが、測定の前は眼鏡やコンタクトを外して、しばらく裸眼で過ごすのが正しい視力を測るコツです。
直前まで強い度数の眼鏡などをしていると、本来の視力よりも悪い結果が出る可能性があるので気をつけてください。
大切な視力をこの先もずっとなくさないように。目の健康のこともしっかりと考えた上で眼鏡作りしてくださいね!
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