にんにく口臭を防ぐ方法。臭いを気にせず思い切り食べよう!
Date:2018.10.09
にんにく料理はとてもおいしいですが、食べたあとに気になるのが口臭です。にんにくの香りは食欲をそそる反面、口にすると口臭になり、翌日にまで残ることもあります。
にんにくが原因の口臭は厄介ですが、きちんと対策をすれば口臭を最小限に抑えることは可能です。
この記事では、にんにく口臭が起きる原因とその対策をご紹介します。にんにく料理を食べる際の参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
にんにくを食べる前に、にんにく口臭ができるメカニズムを知ろう
にんにく口臭は、なぜあんなに強力で私たちを困らせるのでしょうか。それはにんにくの持つ成分と、その性質を知ると納得できます。
にんにくの臭いは「アリイン」という成分が変化してできる
にんにくの臭いの元となる成分は、アリインと呼ばれるものです。アリインはにんにくの皮をむき、切る・おろすなど表面に傷がつくことで発生し、酵素と結びついてアリシンという物質になります。
アリシンは不安定な物質のため、一緒に調理する食材に含まれる成分や物質と結びついて変化したり、また他の物質を発生させたりしていきます。そうすることによってあの独特の臭いができあがっていくのです。
もともと、にんにくの刺激臭は虫などの外敵から身を守るためのものだそうです。なので皮が付いたままのにんにくから臭いがすることはなく、調理で切るなどして傷をつけることによって臭いが発生するのです。
にんにくの臭いには口臭を増加させる働きがあった!
にんにくを食べるとすぐに、口の中でもにんにくのにおいがさまざまな成分と結びつくなどして増えていきます。このときの臭いの元には、酸っぱい臭いの元となるピルビン酸や、尿・汗の成分であるアンモニアなどが含まれています。
口の中に残ったにんにくの成分が臭いを発するのは当然ですが、胃に運ばれたにんにくもアリルメタルカプタンという硫黄系の成分を発生させ、それが逆流して息となるため、強力なにんにく口臭ができてしまうのです。
この時点の臭いは食後2〜3時間で消えるのですが、実はにんにく口臭は二段階あるため、最初の臭いがいったん弱まってから次の段階の臭いが出るようになります。
本当のにんにく口臭の恐ろしさは食後数時間~翌日に現れる
食後2〜3時間を過ぎると、にんにくは小腸まで運ばれますが、なんとここで先ほど発生したアリルメタルカプタンがアリルメチルスルフィド(AMS)という物質に変化し、さらに強烈な臭いを発生させます。これがにんにく口臭の一番の原因といわれています。
AMSは代謝されにくいため小腸でどんどん増え、血液を通して体じゅうに回っていきます。肺から出る息はもちろんのこと、毛細血管を通して皮膚からも放出されるため、体臭にまで発展してしまうのです。
完全に体内から臭いの元が消えるまでは、1〜2日かかります。メカニズムがしっかりわかると、なんだか恐ろしいですね。
食事中・食後すぐのにんにく口臭対策で臭いを最小限に!
にんにくを食べた直後に対策をすれば、1〜2時間でにんにく口臭が気にならなくなり、また残りにくくなります。以下の方法を試してみましょう。
レモン、しょうが等を一緒に食べる
レモンやしょうがには防臭効果があります。レモン・しょうがの入ったサラダを選んだり、肉・魚料理の付け合わせとして一緒に食べたりすると、にんにく口臭の予防として効果を発揮してくれます。
特にしょうがは体を温め、代謝を上げて汗を出しやすくしてくれます。後述しますが、これがにんにく口臭の対策にもつながりますので、頭に入れておいてくださいね。
ガムを噛む
ガムを噛んで唾液が分泌されると、それだけで口臭対策になります。そこからさらに、にんにく口臭の効果を狙うならキシリトールやフラボノイドが配合されたガムがおすすめです。食後の口の中をさっぱりさせ、息がさわやかにしましょう。
また、余裕がある方は歯みがきをするようにしましょう。より、にんにくの成分や臭いを残りにくくしてくれます。
烏龍茶などのお茶を飲む
烏龍茶やジャスミン茶、緑茶に含まれるポリフェノールが、にんにく口臭の一番の原因とされるアリルメチルスルフィドの消臭に効果的です。
ポリフェノールはさまざまな食べ物に含まれていますが、にんにく口臭の消臭効果が高いのはお茶に含まれるポリフェノールなのだそうです。
なお、お茶は濃いめの方がポリフェノールの含有量も多くなるのでおすすめです。最近はトクホ商品を中心に濃いめのお茶が市販されているので、自分で淹れなくても濃いお茶が簡単に飲めますね。
入浴で汗をかき、代謝を上げる
汗をかいて代謝を上げると、にんにく口臭の元が早く出ていきやすくなります。にんにくを食べた日は、なるべく湯船につかるようにしましょう。一日の疲れとともににんにく口臭対策もできて一石二鳥です。
外食に行った帰りは、サウナに寄るのもいいですね。ただし、お酒を飲んだ状態でサウナに入ると体調を崩す危険があるので、お酒が入った場合は注意して利用しましょう。
翌日に臭いが残ったら、代謝を上げて臭いの元を外に出そう!
翌日ににんにく口臭が残ってしまっても、まだできることがあります。代謝のメカニズムを利用して、なるべく早めに臭いの元を体の外に出すようにしましょう。
朝にりんごを食べる
りんごには、にんにく口臭に効果的なカテキンとポリフェノールが含まれています。それらは皮の近くに多く集まっているため、皮がついたまま食べることをおすすめします。りんごジュースでも同様の効果が得られます。
本当は食後にりんごを食べるのがベストですが、外食の場合は飲食店に必ずあるとは限りません。なので、朝食として自宅にストックしていれば手軽に、そして確実に摂取することができるのではないでしょうか。
ただ、にんにくを食べてから時間がたっていると、これだけでは効果が十分に発揮されない場合があるので、他の方法と合わせて試すようにしてください。
牛乳を飲む
牛乳が口臭予防になることは昔から有名ですが、にんにく口臭に関しても効果が見込めます。牛乳に含まれる脂質やタンパク質が、胃の中にあるにんにく口臭の元を包み込む効果があるそうです。
食後や翌朝でもかまいませんが、もしにんにくを食べることが事前にわかっている場合は、食事前に飲むことをおすすめします。
たくさん水を飲んでトイレに行く
時間がたったにんにく口臭は、臭いそのものを消すというより臭いの元を体の外に出すのを早めるようにしましょう。にんにく口臭の成分は、尿を通して体内から出ていきます。水をたくさん飲むようにし(1日で1.5リットル以上が理想)、トイレにこまめに行くようにしましょう。
また、便からもにんにく口臭の成分は排出されますので、にんにくを食べた翌日はトイレを我慢しないことをおすすめします。
体を動かして汗をかく
水を飲む方法と原理は同じです。汗をかくことで、体内の老廃物とともににんにく口臭の元を外に排出します。前日に食べすぎた場合は、ダイエット効果にもつながりますね。
また、シャワーを浴びることでも皮膚から発せられるにんにくの臭いをある程度流すことができます。翌日のにんにく口臭は体臭にもなっていますから、体からも対策していきましょう。
にんにく口臭対策を万全にして、にんにく料理を楽しもう
にんにく口臭は強力で長時間続く、厄介なものです。
しかし、にんにくには抗菌作用、抗酸化作用、疲労回復効果があるので、積極的に摂りたい食材です。
にんにく口臭の対策を万全にして、おいしいにんにく料理を思いきり食べてくださいね。
Sponsored Link