奨学金を返せないときの正しい対処法は?放置した場合のリスクも解説
Date:2022.06.23
奨学金を利用して進学する方も増えている中、「奨学金が返せない…」と悩む方も少なくありません。何らかの事情で奨学金の返済が難しくなってしまった場合、どういった事態に陥ってしまうのでしょうか?
奨学金が返せなくなってしまう理由や対処法について解説します。問題を解決するための方法はあるので、落ち着いて対処しましょう。
奨学金が返せない事例は意外と多い
奨学金の返済で悩む人は、決して珍しくありません。無利子、もしくは低金利での借入とはいえ、奨学金による借入額は数百万円に上るケースも。返済は長期にわたり、途中で経済事情が変化する可能性もあるでしょう。
奨学金が返せなくなってしまう理由とは?
奨学金の返還が難しくなってしまう理由はさまざまです。
- 学校を卒業したものの、就職に失敗してしまった
- 結婚や出産など、ライフスタイルの変化によって経済状況が大きく変化した
- 本人、もしくは家族が病気になった
もちろん中には、「奨学金=借金」という意識が薄く、安易に踏み倒そうと考えてしまう人がいるのも事実。
しかし実際には、「返したい気持ちはあっても、現在の収入状況では難しい」という問題を抱えている人も少なくありません。
奨学金が返せない場合の3つの対処法
何らかの事情があり、奨学金が返せない場合も、問題を放置するのは辞めましょう。返せない場合の対処法を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
返済猶予や減額制度を活用する
奨学金制度によっては、長期間無理なく返済を続けられるよう、返済猶予や減額制度を設けているケースがあります。一時的な収入の減少や体調不良で返済が難しくなってしまった場合に、利用を検討してみてください。
日本学生支援機構の奨学金制度を利用している場合、
- 返還期限猶予制度 → 返済を延期する
- 減額返還制度 → 毎月の返済額を減額する
の2つの制度が用意されています。
必要書類を添えて申請し、審査で承認されれば返済負担を軽減できる仕組みです。
免除制度を活用する
本人の状況によっては、奨学金の返済そのものが免除される制度を利用できる可能性があります。まずは利用している奨学金制度の詳細を確認してみましょう。
債務整理する
奨学金も借金の一つで、どうしても返済が困難な場合には債務整理で解決することも可能です。奨学金以外にもローンがあり、返済で困っている場合には、こちらも検討してみてください。
ただし奨学金の場合、もともとが低金利での貸付なので、任意整理による借金減額効果はそれほど期待できないでしょう。個人再生や自己破産を検討することになりますが、本人の返済が免除されても、連帯保証人の返済義務は免除されません。
返済しないまま放置はNG!滞納後のリスク
奨学金の返済が難しくなった場合に、問題を放置するとどういったリスクが発生するのでしょうか。その後の流れを解説します。
- 滞納期間に応じて延滞金がかかる
- 3ヶ月間の滞納で個人信用情報機関に事故情報が登録される
- 一括での返済を求められる
- 法的措置をとられる
奨学金を延滞した場合にも、延滞金は発生します。奨学金の種類によっても異なりますが、2.5%~10%程度が一般的。放置期間が長くなればなるほど、総返済額はふくらんでしまうでしょう。
個人信用情報機関への事故情報の登録は、いわゆる「ブラックリスト入り」と呼ばれる状態のこと。クレジットカードの新規発行や利用、新たなローン契約を結ぶことがほぼ不可能になってしまいます。
奨学金は放置しないことが重要
奨学金の返済は、長く続いていくもの。ときには「返済が厳しい…」という場面もあるかもしれませんが、放置しないことが大切です。猶予や減額の制度を上手に使えば、困る場面も少なくなるでしょう。
また、もしどうしても難しいのであれば、債務整理の手続きを検討するのも一つの手段です。弁護士や司法書士など、借金問題のプロに相談してみてください。
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