冬にツラいあかぎれの原因と治療法。血行不良や栄養不足の可能性も!
Date:2016.12.08
冬になると手の関節がぱっくり割れて、水に触れただけでチクッと痛い。冬の季節、水仕事の多い女性には特にあかぎれやひび割れは辛いものですよね。
ハンドクリームや薬を塗っても、すぐにまた水仕事をしてぶり返したり。クリームや薬が効かないわけではありませんが、傷口ができてから応急処置で塗っても、その場しのぎのケアで終わってしまうのも確か。
原因が分かれば、それ以上悪化しないよう治療した上で、あかぎれができないよう予防することも可能です。ぜひとも今回の記事を読んで参考にしてくださいね。
この記事の目次
冬に起こりやすい手のトラブル。あかぎれとひび割れの違い
あかぎれやひび割れは、ともに肌の乾燥により角質層の脂質や水分が奪われ、肌の溝に沿って亀裂が生じた状態のこと。
- 亀裂が肌の表面に留まっている場合は「ひび割れ」
- さらに症状が悪化し、真皮層まで亀裂が達してしまった場合を「あかぎれ」
と言います。
あかぎれ・ひび割れの原因は?
冬に症状が出ることが多いので、あかぎれやひび割れの原因は乾燥だと思いがちですが、乾燥以外にも色々な要因が重なって症状を引き起こします。
ここで主な原因をご紹介しましょう。
冬の乾燥による油分・水分不足
夏はよく汗をかくため、汗と皮脂が混ざった皮脂膜が皮膚の表面に作られ、天然のバリア機能を果たしてくれます。
しかし、冬になると汗をかきにくくなり、乾燥もひどくなるので、天然のバリア機能が働かず、皮膚から水分や油分が奪われやすくなります。
皮膚の刺激によるバリア機能の低下
あかぎれやひび割れは特に主婦に多い症状ですが、これは水仕事や洗剤による皮膚への刺激も関係しています。
刺激を受けることにより皮脂や角質が落ち、肌のバリア機能が低下することにより、あかぎれやひび割れを引き起こすのです。
指先の血行不良
冬は気温が低下するため、指先などの末端部位が冷えやすくなります。血行が悪くなると、指先にまで栄養がゆきわたりにくくなり、肌が荒れやすくなります。
指先の栄養不足
先にも述べたように、血行が悪くなると指先までしっかりと栄養が行きわたらなくなります。特にビタミンA、E、Cなどが不足すると、手荒れの原因になる場合があります。
あかぎれによく効く軟膏やハンドクリームはどれ?
あかぎれやひび割れの改善に効果的なのはやはり保湿。こまめにハンドクリームや軟膏を塗ることをおすすめします。
軟膏なら、臨床試験で効果が確認されている医薬品がよいでしょう。「オロナインH軟膏」、「ヒビケア軟膏」、「ユースキンA軟膏」など、各社から専用軟膏が発売されていますので、自分に合ったものを選んでください。
http://www.otsuka.co.jp/product/oronain/oronain_h/
http://www.ikedamohando.co.jp/hibicare/
http://www.yuskin.co.jp/yuskin_a/
ハンドクリームなら、ビタミンE、Cが配合されたものがおすすめです。
尿素を配合したクリームは、傷口に染みやすく、かえって手荒れを悪化させる場合があるので注意しましょう。
馬油やワセリンも保湿効果バツグン!
ハンドクリーム以外に、馬油やワセリンなども、あかぎれに効果があります。
馬油は皮膚の内部に浸透して油膜を張り、外気を遮断してくれるので、あかぎれを防ぐ効果があります。水仕事の後に手に薄く塗っておくとよいでしょう。
知っていますか?正しいハンドクリームの塗り方
皆さんはどんな風にハンドクリームを塗っているでしょうか?実はハンドクリームにも、効果が現れやすい塗り方があるんです。
クリームを塗る時、よく温めて優しくハンドマッサージしながら塗れば、効果も倍増。
- クリームをなじみやすくするため、手の甲をこすり合わせて温める。
- 手の甲にハンドクリームを取る。量は指先から第二関節ぐらいまでが適量。
- 乾燥しやすい手の甲からクリームを塗っていきます。この時、手のひらと甲をこすり合わせて温めながら、なじませるのがポイントです。
- 両手の指を組んで指と指の間になじませるように、クリームを浸透させます。
- 最後に指先や爪まわりにもクリームを揉み込みます。指を離す時、指先を軽くつまんで弾くようにすると、マッサージ効果で血流の改善が期待できます。
ハンドクリームをただ塗るだけでなく、マッサージの一手間で肌の状態はよくなります。是非試してくださいね。
栄養補給や温活も有効!効果的なあかぎれ対策
ハンドクリームや軟膏のほかにも、あかぎれの改善を期待できる方法はいくつかあります。以下に主なものをまとめました。
ビタミンEを摂取する
ビタミンEには、血管を拡張する作用があるため、末梢血管へ多くの血液を循環させ、血流を改善することが期待できます。
末端の冷えを感じている人は、ぜひ積極的にビタミンEを摂るようにしましょう。ビタミンEが多く含まれている食品はこちら。
- アーモンド
- たらこ
- うなぎ
- モロヘイヤ
- いわし(油漬)
- いか
- かぼちゃ
- 卵黄
- 赤ピーマン
水仕事と就寝時には手袋を着用
水仕事の時はできるだけ炊事用のゴム手袋をして作業を行うとよいでしょう。
ただ、敏感肌やすでに手荒れがひどい人は、ゴムの素材でさらに荒れるおそれもあるので、薄手の綿の手袋の上にゴム手袋をすると安心です。
野菜を切るなど、どうしても素手で行わなければならない細かい作業の時は、なるべく水ではなくお湯を使うようにし、濡れたらすぐ拭くように心がけると、手荒れは最小限に抑えられます。
絆創膏を貼る
あかぎれが痛む場合は、傷口に絆創膏を貼るのも効果的です。ビタミンEを配合した「あかぎれ保護バン」や湿潤療法の原理で治す「キズパワーパッド」などがおすすめ。
とにかく冷やさない!
身体の冷えは手荒れだけでなく、様々な体調不良の原因にもなります。寒い季節はできるだけ、身体を冷やさないように心がけましょう。
- ハンドウォーマーの着用
- 入浴時はしっかりと湯船につかる
- 厚手の靴下やルームシューズの着用
- 手首を回したり、手を開いたり閉じたりしてストレッチ
- ひざかけの着用
- 外出時はネックウォーマーやマフラーを着用
- しょうがを使った飲み物を飲む
手のツボをマッサージする
手の指それぞれの間にある付け根の部分には、自律神経を整え、血行をよくするツボがあります。
適度な運動を心がける
寒いからといって家でじっと縮こまっていると、血流も滞ってしまいます。
- ジョギング
- 散歩
などで適度に運動すると、身体も温まり、気分転換にもなりますよ。
暖房の際は加湿器を使用
寒くなると暖房が必要になりますが、乾燥にはさらに拍車がかかってしまいます。
暖房を使用する際は、加湿器も一緒に使って、部屋が乾燥しないように気を付けましょう。
どうしても治らない場合は皮膚科の受診を
どうしてもセルフケアで症状が改善しない場合は、皮膚科に相談しましょう。
あまり症状が長引く場合は、あかぎれ程度でと躊躇せず、皮膚科を受診した方が治りも早くなりますよ。
複合的原因で起こるあかぎれ。保湿と冷え解消でしっかりケアを
あかぎれの原因は乾燥だけでなく、血行不良や栄養不足など、様々な要因が重なって起こることが分かりました。
日々の生活習慣に気を付けて、今年こそは辛い症状にさよならしましょう!
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