本音と建前を見抜く超簡単なコツ。顔の左側に浮かぶサインとは
Date:2016.10.08
「あの人の本音が分かればなあ」
と、思ったことはありませんか?
「厄介なことをいつもいいよと引き受けてくれるけれど、本当は嫌なんじゃないだろうか?」
「新しい髪型、後輩に褒められたけど、社交辞令じゃないのかな?」
深刻なことから軽い雑談の内容まで、私たちはこんな風に悩みがち。
そんなとき、本音と建前を見分けるサインがあったとしたら、どうでしょう?
あなたの知りたい「あの人の本音」。実は、いつだってちゃんと顔に表れているんです。
今回は、ビジネスでもプライベートでも使える「本音のサインの見分け方」をお伝えしていきましょう。
誠実な人ほど、本音と建前に悩まされている
この国は、本音と建前に悩む人であふれています。
日本人は要求をストレートに伝えることを好まず、「一度遠慮する」などの建前を大切にする民族です。
自分を取り繕うつもりはなくても、社会生活を営むうちに度々出会う「建前を使うべき場面」。悩みは自然と深まっていきます。
むしろ誠実な人、自分に正直でいたいと望む人の方が、
「嘘をつきたくない」
「ごますりのようで気持ちよくない」
と悩みがちかもしれませんね。
まずポイントを知って気持ちを楽に:「建前」と「嘘」の違い
建前を使うと相手に嘘をついた気分になる、という方は、建前と嘘の違いを自覚しておくと気持ちが楽になります。
「嘘」とは、自分の利益のため、または不利益を被らないためにつくものです。
物理的にしろ精神的にしろ、自分が何かしら得をするために事実ではないことを述べたり、本心を隠したりすること。これが嘘です。
「建前」は、嘘とは目的が違います。
建前とは、
- 相手の気分を害することを避けるため
- 会話を円滑に進めるため
- 自分の本当の要求を通すため
など、他人も自分も傷つかず両者がスムーズに接するために、
- 事実や本音の、言い回しを変えて伝える
- 必要でない情報はあえて伏せる
- 相手の意見・行動に協調する
などするもの。だから、罪悪感や嫌悪感を抱く必要はありません。
日本人は、表情のサインを見分けるのが苦手
ただ、建前を使うのがあまりにも上手なために、生まれてしまった弊害もあります。
その一つが、表情からサインを読み取れないこと。
これは周囲も自分もあまり表情を動かさない、顔の表に感情を出さないという日本人ならではの性質と言えます。
彼らは普段からああして、感情をあえて表に出して「本音のサイン」をしっかり発信・受信し合っているのです。
表情に表れるサインがどんなに明確でも、その訓練を積んでいなければ受け取ることができません。
日本人は、普段「表情のサインを読み取る」というクセがついていないため、相手の表情にしっかりと表れているサインに気づけないのです。
空気を読むのが得意な我々ですが、表情のサインを識別するのは苦手というわけです。
では、表情のサインとは一体どのようなものなのでしょうか。
7つの表情、うち4つを混同してしまう我々
人間の顔に表れる表情は、大きく7つに分けることができます。それは、
- 怒り
- 恐怖
- 驚き
- 悲しみ
- 喜び
- 嫌悪
- 軽蔑
の7つです。
7つの表情にはそれぞれ典型的なサインがあります。例を挙げると、
「怒り:眉間にシワができ、黒目が大きく見える」
「軽蔑:どちらか一方の口角が持ち上がる」
など。
この7つの表情サインを典型的に示している顔写真を見せて「これは何の表情ですか」と質問します。すると日本人の場合、かなり多くの人が
- 怒り
- 恐怖
- 嫌悪
- 軽蔑
の4つを取り違えるといいます。
隠し上手、読み取り下手。でもサインはちゃんと……?
このように、日本人は「表情からサインを読み取る」ということが下手なのです。
加えて、本音を隠す技術の方は発達している日本人。相手の本音と建前を見分けられず悩む人が多いのも、当然と言えますね。
でもどんなに上手に隠しても、表情のサインは小さく顔に表れています。
顔に表れるサインから建前と本音を簡単に見分けるコツを、次に説明します。
本音と建前は、顔を見れば分かる!そのコツとは
日本人のコミュニケーションの要である「建前」。要求(本音)を遠回しに伝え、スムーズに交渉するための手段です。
でも、相手の言っていることが本音なのか建前なのか見分けられないと辛いもの。
勘違いして要求と真逆のことをしてしまったり、深読みしすぎてヘトヘトに疲れてしまうことがあります。
これではもったいないですよね。
見抜くコツをズバリ!人の本音は「顔の○○」に表れる
私は本音を見抜くのが苦手で……という方も多いです。でも大丈夫!
注目するポイントをちょっと変えれば、今言っていることが本音なのか建前なのか、簡単に見分けることができます。
ビジネスシーンやご近所付き合い、建前を必要とする相手と会話するときはズバリ、顔の左側に注目しましょう。
人の本音は、顔の左側にサインとして表れるのです。
理由は右脳と左脳の働き、脳の指令に嘘はつけない
なぜ左側に本音が表れてしまうのか?これは、脳の働きによります。
人間の脳が右脳と左脳に分かれることはご存知ですね。この二つは、それぞれ得意分野で仕事を分担しています。
左脳は一般に理系脳などと呼ばれ、
- 論理的思考
- 言語
- 数字などのデータ処理
- デジタル的なこと
などを司っています。
対して、右脳は文系脳と呼ばれ、
- 直感
- ひらめき
- 感情
- イメージ処理
- 空間処理
- 芸術
- 創造
- アナログ的なこと
などを司っています。
脳から顔の筋肉に繋がる神経は、途中で左右反転します。そのため左脳の働きは顔の右側に、右脳の働きは顔の左側に、それぞれ表れやすいのです。
本音は顔の左側、建前は右側に表れる
このことから次の図式を示すことができます。
- 左脳:理論(建前):顔の右側に表れる
- 右脳:感情(本音):顔の左側に表れる
感情、つまり本音を司る右脳の動きは、顔の左側にサインとして表れます。
このことを裏付ける実験が、アメリカで行われました。アメリカのザッカイム博士のチームが行った実験です。
被験者は男女5名に、
- 喜び
- 驚き
- 恐怖
- 悲しみ
- 怒り
- 嫌悪
の6つの表情をつくった写真を見せていきます。この6つは、人間の基本的感情と呼ばれるもの。
写真は見せる前に加工してあり、
「右側の顔に、反転した右の顔をくっつけた、右:右の写真」
「左側の顔に、反転した左の顔をくっつけた、左:左の写真」
を見てもらいます。
つまり人間の表情を、右側のみ、または左側のみで判別してもらうのです。
すると驚くべき結果が出ました。
なんと「喜び」以外の5つの表情に関して、「左:左」の写真は「右:右」の写真よりも明らかに表情が読み取りやすかったのです。
この実験からも、人の本音は顔の左側から読み取りやすいことが分かります。
ちなみに「喜び」の表情は右側にも強く表れるそうですから、喜びは感情の中でも比較的読み取りやすい、伝えやすい表情なんですね。
あの人の本音をチェック!顔の中のどこを見る?
顔の左側に表情のサインが表れることは分かりましたが、日本人は肝心の「サインを知る訓練」を積んでいません。
顔の左側を見る、と言っても、具体的にどこをどう見たらいいのか戸惑うのではないでしょうか?
あまりじろじろ人の顔を眺め回すのも気が引けますし、かえって気分を害してしまう可能性もあります。
失礼のない程度に見て、表情を読み取る。そのためには、顔に表れる小さなサインを知っておくと便利です。
7つの感情が作る「微表情」の各サイン
人間のあらゆる表情は、7つの表情サインの組み合わせだと言われます。
このサインは「微表情」と呼ばれ、その名の通り微かなものではありますが、明確な顔の動きです。
7つとは、最初に挙げた、
- 怒り
- 恐怖
- 驚き
- 悲しみ
- 喜び
- 嫌悪
- 軽蔑
です。
それぞれの感情から顔に表れる典型的な「微表情」のサインを見ていきましょう。
- 怒り
- 眉根が下側に寄り、眉間にシワができる。黒目が持ち上がり、目の力が強くなる。
- 恐怖
- 上まぶたが持ち上がる。下まぶたがこわばったり、引きつったりする。
- 驚き
- 眉根が上に持ち上がり、黒目の面積が小さくなる。あごが下がり、口があく。
- 悲しみ
- 眉尻と目尻が下がり、いわゆる八の字を描く。
- 喜び
- 頬が上に持ち上がる。目尻にシワができる。
- 嫌悪
- 眉根が鼻の方へ寄り、鼻と目の間にシワができる。
- 軽蔑
- 口角の片方がわずかに引いて唇が薄くなる。目が細められる。
典型的なサインはこのようなものです。「あの人」の顔を想像しながら考えてみてください。
とくに注目してほしいのが、相手の目元と口元です。
読み取りやすいのは「目元」「口元」
上記を読むと明らかなように、微表情が表れやすいのは目元と口元です。
建前と本音を見分けたいときには、相手の顔の左側の「目元」「口元」に注目し、どの表情を表すサインが出ているかを判別するとよいでしょう。
読み取れたサインが相手の本音であると分かれば、言葉に惑わされず交渉事を有利に進めることができるかもしれません。
もし特に事情がないのであれば、この場合はあまり表情を深読みせず、素直に受け取っておくのも一つの手なのではないでしょうか?
だって、建前はコミュニケーションを円滑に進めるためのもの。心を許せる相手が建前を使うというのは、二人の間で摩擦が起きないためなのかもしれません。
それに、いつもいつも建前を見破ろうと気を張っていては、疲れてしまいますからね。
魅力アップや自己分析に応用するのもオススメ
顔の左側に本音が表れるのは、相手だけではありません。自分だって同じこと。
これは、チャーミングな自分を磨くことや、自分の本音の分析にも使えるのではないでしょうか?
親しくなりたい相手には、左側を積極的に見せていこう!
先の実験で使われた、感情の表れやすい「左:左」の顔写真と、感情の表れづらい「右:右」の顔写真。
どちらをより魅力的に感じるか?という問いには、ほとんどの被験者が「左:左」の顔写真を選んだそうです!
親しくなりたい相手や気になる異性には、相手の右側について歩く・座るなどして「自分の顔の左側」を積極的に見せていきましょう!
相手の感情が伝われば、人は安心します。リラックスすれば会話も弾み、相手も自分も楽しい時間を過ごせますよね。
右脳を鍛えて魅力アップをはかろう!
顔の左側に表れる表情を、どんどん輝かせていく方法があります。それは、右脳を鍛えること。
感情や芸術性を司る右脳を鍛えると、感受性が豊かになり内面がチャーミングに磨かれていきます。
右脳を鍛える方法としては、
- 絵を描く
- 塗り絵をする
- 音楽を聞く、演奏する
- 小説を読む(情景を想像する)
- 色々な景色を見る
といった、視覚や聴覚を刺激する方法。
それから、
- 左手で生活する
- パズルをする
- ブロックで遊ぶ
- プラモデルを組み立てる
- 球技をする
など、空間認識を鍛える方法などがよいです。
楽しくできそうなものがあれば、ぜひチャレンジしてみてください!
鏡を見ながら、自己分析してみる
自分の本音と建前が分からず、悩んでしまうことがありませんか?
そうした場合は、鏡で自分の顔の右側と左側をよく見比べてみることをおすすめします。
心を悩ませていることを思い浮かべながら、右と左を順番に見てみます。右側には建前が、左側には本音が表れていることを意識しながら繰り返し見比べていると、
「右はキリッとしてるけど、左はちょっと疲れてるな」
とか、
「あのことを考えると、なんとなく左側が嬉しそうだな」
など自分の本音を把握でき、これからの大きな指針が得られるかもしれません。
サインを知ると、コミュニケーションが進化する!
いかがでしたか?
誰かと会話するのが待ち遠しくなったのではないでしょうか。
顔の左側に注目し、目元・口元のサインを読み取る。繰り返し実践していくと、意識しなくてもパッと読み取れるようになってきます。
サインを読み取るスキルは、他の人にはないあなただけの武器になるでしょう!
憂鬱だったコミュニケーション、マンネリになってしまった会話を、このスキルで新しい関係性へステップアップさせてみませんか?
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