カロリーが高いと太るのは本当?カロリーの役割と消費方法
Date:2017.02.23
ダイエットをするとき、必ず考えなければならないのが摂取カロリーの量ですよね。
また、ダイエットをしていなくても何かを食べたいと思ったときに「カロリー高いから…」と断念した経験は多くの女性が経験済みのはず。
しかし、実は「カロリーの高さ=太りやすさ」というわけではありません。
では、カロリーの量と人が太ることにはどんな関係性があるのでしょうか?
この記事では、カロリーの役割や太りにくいカロリーの摂取方法についてご紹介します。
この記事の目次
カロリーは人を動かすために必要。カロリーの役割と種類
日頃から多くの人が見たり聞いたりしている「カロリー」という言葉ですが、実はカロリーについて知っている人は多くありません。
意味を知らずに「カロリー」という言葉を使っていると、ダイエットや食事制限を失敗してしまいます。ここでしっかりカロリーの意味を理解しておきましょう。
カロリーとはエネルギーの単位
例えばスマホを動かすには電池を消費しなければなりませんよね?人の身体だって、電池ではありませんが何らかのエネルギーを消費しなければ動かすことはできません。
カロリーとは、人の身体を動かすために消費されるエネルギーの単位のことです。
- 摂取カロリー
…食べ物や飲み物から摂りいれるエネルギーのこと - 消費カロリー
…人の身体が動くことによって消費するエネルギーのこと
摂取カロリーが消費カロリーよりも多くなると、使われずに余ったカロリーが体脂肪に代わってしまいます。
しかし、だからと言って体脂肪を減らすために摂取カロリーを減らせば痩せられるというわけでもありません。
カロリーはエネルギーを消費する際にも使われます。つまり、摂取カロリーの量が減ることで消費カロリーまでもが減ってしまうこともあるのです。
よく食品パッケージの成分表示の場所に記載されているのは摂取カロリーの量で、これを減らせば減らすほど良いということではないのです。
カロリーその1:糖質
カロリーに分類される栄養素の中には「三大栄養素」というものがあって、そのうちの1つが糖質です。よくお米やパンなどの炭水化物から摂り入れることが多くあります。
糖質のカロリー量は、1gあたり4kcalです。
- 激しく身体を動かすとき
- 脳を働かせるとき
「頭を使う時は甘いものが良い」と言われるのは、脳が糖質をエネルギーとして使っているからです。
また、糖質は摂取量が少なければ脂肪やアミノ酸を代わりに使いますが、摂取量が多すぎると、余った分がそのまま脂肪になってしまいます。
カロリーその2:脂質
脂質とは、主に脂肪で構成されている栄養素で、カロリーの中で最もエネルギーとして使いやすい存在です。油っぽい食べ物などを構成する栄養素や、人の身体についている体脂肪のことです。
脂質のカロリー量は、1gあたり9kcalです。
- 体温を保つとき
- 筋肉を動かすとき
- 穏やかな運動をするとき
- 生体膜を構成するとき
- ホルモンバランスを整えるとき
- 代謝を活性化させるとき
糖質が激しい運動をするときに消費されるのに対して、脂質は比較的穏やかな運動をするときに消費されます。
そのため、身体についた脂肪を落とすときには脂質を消費するために激しい運動を避け、長時間の穏やかな運動をした方が良いのです。
カロリーその3:タンパク質
「プロテイン」という名称もあるタンパク質は、よく肉類や大豆製品などから摂りいれられています。
タンパク質のカロリー量は、1gあたり4kcalです。
- 筋肉を構成するとき
- 血液や髪、爪、皮膚などを構成するとき
人の身体に付いている筋肉の量は、エネルギーを消費する効率を表す代謝の量に深く関係します。そのため、筋肉を構成しているタンパク質を摂取することで、日頃の消費カロリー量を上げることもできるのです。
また、よく美肌成分として挙げられているコラーゲンもタンパク質の一種です。
カロリーは脂肪になるから太る。カロリーと太ることの関係性
人が「太った」と感じることにカロリーはどのように関わっているのでしょうか?
カロリーの意味や役割がわかったところで、次はカロリーと人が太ることの関係性について知っていきましょう。
カロリーは消費されなかった分が脂肪になる
食べ物や飲み物から摂りいれた「摂取カロリー」が、身体を動かすときにエネルギーとして消費する「消費カロリー」よりも大きくなることで、余ったカロリーは脂肪になってしまいます。
「カロリー=太る」という認識は間違いで、正しくはカロリーで身体が太ってしまう理由は、カロリーが高いからではなくて摂取カロリーを消費できていないからです。
例えば激しい運動をする人なら、脂質によるカロリーよりも糖質によるカロリーの方を多く消費できます。逆に、穏やかな運動をする人なら糖質よりも脂質によるカロリーの方を多く消費できます。
カロリーにも様々な種類があって、それを消費する方法も様々です。
摂取カロリーが余ってしまってそれが脂肪になるのは、日常生活の中で摂取した栄養素(カロリー)を上手く消費できていないということなのです。
ですから、「摂取カロリーを減らす!」と言ってカロリーばかりに目を向けるのではなく、糖質・脂質・タンパク質といった栄養素を偏りなく摂取し、摂取カロリーを日常生活の中で余すことなく消費できるよう工夫するのがポイントになります。
カロリーは不足していても太る
ダイエットをする中で、「カロリー制限をする」と言ってとにかくカロリーを徹底的に減らそうとするダイエット法がありますよね?
実は摂取カロリーを減らすことによって逆に太ってしまうこともあるのです。
カロリー不足によって太ってしまうのには次のような理由があります。
- 筋肉量が減って代謝が落ちる
- 人がエネルギーを消費する代謝活動には、睡眠時や休息時など特に何もしていない間にもエネルギーを消費している「基礎代謝」があります。この基礎代謝の約40%は筋肉によるものです。
前述の通り、カロリーの中には筋肉を構成するためのタンパク質と、筋肉を動かすエネルギーになる脂質があります。
そのため、摂取カロリーを減らすことで筋肉量が減り、代謝が下がってエネルギーが消費できず、脂肪が増えてしまうのです。
- 飢餓モードになって脂肪を溜め込もうとする
- 人が身体を動かすのにはカロリーが必要不可欠になります。もしも摂取カロリーが普段と比べてガクッと減ってしまえば、身体は「飢餓モード」と呼ばれる状態になり、いつでも脂肪からエネルギーをつくり出せるようにと脂肪を溜め込んでしまいます。
脂肪を溜め込もうとする状態になれば当然消費カロリーの量は減りますし、摂取カロリーをいくら減らしたところでそれらは脂肪に変えられるため太りやすくなってしまうのです。
カロリーは脂肪を増やすため体重とは別物
ダイエットの効果を確認するときや「太ってるかな?」と自分の体型が気になったとき、多くの人が体重計でそれを測ろうとするでしょう。
しかし、頻繁に体重計で体重を測ったとしても、それで太っているかを確認することはできません。
人の体重は、
- 摂取したものの質量(水分の多さなど)
- 老廃物の有無(排泄など)
- ついている肉の違い(筋肉or脂肪)
などの要因によって細かく増減しています。
いくらカロリーの高いものを食べたからと言っても、例えば500kcalの小さなケーキを食べた場合と0kcalの水を1リットル飲んだ場合とでは、明らかに水を飲んだ場合の方が体重が増えます。
排泄前と後で体重が変わることもあるし、脂肪ばかりがついた大柄な体型の人と筋肉ばかりをつけた小柄な人でも体重が変わることもあります。
同じ体重でも、お腹がポヨンと出た人と筋肉モリモリの人なら前者の方が太って見えますよね?
つまり、「体重の重さ=太っている」という認識は間違いなのです。人が「太っている」と認識するのは、多くの場合が脂肪の有無です。
高カロリーのものは直接体重を増やす要因にはなりませんが、エネルギーとして消費されないことで身体に脂肪をつける要因になります。ですから高カロリーのものを食べたからと言って、太ったかを確認するのに体重を測るのは間違いです。
何かを食べた直後に体重を測っても太ったか否かを確認する指標にはならないので、体重を測るよりもカロリーを消費することに集中しましょう。
消費してしまえば太らない!効率の良いカロリーの消費方法
カロリーの高さは必ずしも太ることには繋がりませんが、消費しないでいると人を太らせる原因の脂肪になってしまうことがわかりました。
つまり、カロリーは消費さえしてしまえば太るのを防ぐことができるのです。
ここでは、カロリーを効率的に消費するための食べ合わせや運動などについてご紹介します。普段からカロリーを消費しやすい身体にしておけば、高カロリーの食べ物も怖くはありませんよ!
カロリーを消費する食べ物を摂る
カロリーには次の3種類があります。
- 糖質
- 脂質
- タンパク質
食べ物の中には、これらを代謝を助けてくれるものがあります。カロリーの高い食べ物を食べるときに一緒に摂取することで、カロリーの消費を促しましょう。
- 糖質の代謝はビタミンB1
- 糖質の代謝を助ける栄養素はビタミンB1です。ビタミンB1を摂取することによって糖質の代謝が効率良くなり、脳の動きが活性化して集中力の向上や神経の安定といった効果も見られます。
豚肉、うなぎ、大豆、ナッツ類などから摂取できます。
- 脂質の代謝はビタミンB2
- 脂質の代謝を助ける栄養素はビタミンB2です。ビタミンB2によって脂質や脂肪が燃焼され、身体の新陳代謝を促します。肌のターンオーバーを整えて美肌や怪我の治癒能力にも関わります。
レバー、乳製品、うなぎ、大豆製品、卵などから摂取できます。
- タンパク質の代謝はビタミンB6
- タンパク質の代謝を助ける栄養素はビタミンB6です。タンパク質を代謝するビタミンB6は筋肉をつけたり皮膚・髪・爪などを健康に保ちます。また、神経伝達物質に作用してホルモンバランスを整える効果もあります。
レバー、さんま、大豆製品、卵、バナナなどから摂取できます。
カロリーの高いものと一緒に食物繊維を取る
カロリーの高い食べ物を摂るときは、食物繊維の豊富な食べものと一緒に摂りましょう。食物繊維は腸内環境を整えて、口に入れたものの消化を助けてくれる働きがあります。
また、食物繊維は血糖値の上昇を抑制してインスリンの分泌を抑えます。インスリンは吸収された糖分を脂肪に変えながら血糖値を抑制する存在ですから、インスリンの分泌を防ぐことでカロリーが脂肪として蓄積されるのを防ぐことができるのです。
食物繊維を摂るなら、フルーツや野菜などが効率的です。デザートにフルーツを食べたり脂っぽい食事に野菜を足すなどして、カロリーの高い食べ物と合わせることで身体に脂肪がつくのを防ぎましょう。
- 玄米
…主食を玄米にすることで食物繊維の摂取&摂取カロリーの減少効果あり - ごぼう
…食物繊維が豊富できんぴらや煮物などの和食にして食べるのがおすすめ - かぼちゃ
…食物繊維も豊富で栗や白米よりもカロリーが低いため、お菓子や主食に代用可能。ただし食べ過ぎには注意 - ドライフルーツ
…食物繊維が豊富で噛みごたえがあるのでダイエット中の間食に最適 - スイカ
…低カロリーで食べごたえがあり、食物繊維の摂取だけでなく間食などにもおすすめ - スムージー
…好みの野菜・フルーツを一度に摂取できて合理的。食べ過ぎた翌日の朝食などにおすすめ
眠る最低3時間前からは食事をしない
人は眠っている間、どんなに寝相が悪くても起きている間ほど運動はしませんよね。もちろん基礎代謝によるカロリーの消費はありますが、それでも起きている時間ほどの消費カロリーは望めません。
眠る直前に食事をしてカロリーを摂取してしまうと、摂取カロリーを上手く消費できないまま消費カロリーの低い睡眠時間に突入してしまうため、脂肪が付きやすくなり太る要因になってしまいます。
そのため、眠る最低3時間前からは食事をしないように心がけましょう。もし眠る前に何か口さみしくなったら、低カロリーな白湯などでお腹を満たしましょう。
運動をしてカロリーを消費する
数あるダイエットの中でも、運動はカロリーを消費する方法としてポピュラーですよね。
カロリーをより効率よく消費するなら、激しい運動よりも緩やかで長時間続けられる有酸素運動がおすすめです。
比較的緩やかで長時間続けられる運動だと、脂質の消費カロリーが高くなります。脂質には糖質から変化して脂肪になったものも含まれているので、より効率よく身体からカロリーを消費することができるのです。
- スイミング
- ジョギング
- サイクリング
- ウォーキング
通勤に使っているバスを1つ手前のバス停で降りてウォーキングに充てたり、エレベーターを使わずに階段を使うなどして日常生活にちょっとずつ有酸素運動を取りいれると良いですね。
筋肉をつけて代謝を上げる
筋肉がつくことで基礎代謝が上がり、何もしていなくても1日の消費カロリーを増やすことができます。
また、同じ体重でも筋肉がついている方が身体が引き締まって見えるため、太ったように見られてしまうこともなくなります。
比較的短時間で簡単に始められるおすすめの筋トレは次の2つです。
- スクワット
- 下半身の、主に太ももあたりの筋肉を鍛えることができます。ヒップアップ効果もあり、カロリー消費だけではなく美容の観点からもおすすめです。
足を肩幅に開いたら両手を真っ直ぐ前に伸ばし、そのまま空気椅子のような状態まで腰を下ろして3秒キープして元にもどします。15回程度で1セットです。
- 逆立ち
- 肩や腕といった上半身の筋肉を鍛えることができます。また、バランスを保つためにインナーマッスルが鍛えられたり、頭を下にすることで血行促進の効果もあります。
逆立ちの出来る人は普通に逆立ちをしましょう。出来ない人は壁などを使って、お尻から足先までを真っ直ぐに伸ばしてバランスを取ってください。1回1分程度を、1日に3回ほど行うのが理想です。
食べた分をしっかり管理してカロリーと上手く付き合おう
カロリーは人が生きていく上で必ず必要になりますが、摂取しすぎて消費できないと脂肪に変わり、人を太らせて美しさや健康から遠ざけてしまいます…。
カロリーを摂取するときは、
- 今日はどのくらい食べたか?(何kcal摂取したか?)
- 今から食べる分をしっかり消費できるか?
を一度しっかり考えることがポイントです。
どんなに高カロリーな食べ物でも、消費してしまえば太りません。
痩せたいのなら極端にカロリーの摂取量を減らすのではなく、自分の生活や1日に必要なカロリー量と合わせて考えながら計画的な食事をしましょう。
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コメント一覧
仕事柄、昼の休憩時間は 午後3時から5時。仕事が終わるのが、遅い時は 0時30分で,そうゆう時は 午後 9時くらいにも休憩時間がありますが、自分は帰宅してから晩酌をするので、その際に どうしても 食べてしまう。0時30分に帰宅して晩酌して食べていると 03時になってしまうので、直ぐに寝ます。こんな生活の食事はどうしたら良いでしょうか。
そうゆう時ゎ、次の日の、朝と昼を、少なめにするなど、ヨーグルト(あれば、季節の、果物etc…)とか、青汁などで、コントロールおすすめします(^-^)
野菜ジュースや、豆乳なんかも、オススメです( ・ㅂ・)و ̑̑
それな
為になります。ありがとうございます。