若い女性も危ない!骨粗鬆症の原因とチェック方法
Date:2017.05.18
骨は私たちにとって本当に大切なものですが、女性は年齢とともに骨がもろくなりやすく、特に更年期を迎えると骨粗しょう症を発症する率が高くなってしまいます。
更には骨がもろくなるのは、年齢が上の方ばかりではありません。若い女性にも多く見られるのです。
ダイエットで身体が細くなるのと同時に、その骨さえもスカスカになってしまうなんて怖いことがあり得るのです。それで骨折してしまったりなんてしたら、元も子もありませんよね。
そこで今回は骨粗鬆症とはどのような病気か、そしてその原因とチェック方法をご紹介します。
骨粗鬆症とは骨がもろくなる病気
骨粗鬆症とは、どんな病気のことを言うのでしょうか?骨粗鬆症とは、骨がもろくなり少しの衝撃でも骨折してしまいます。
骨粗鬆症は命に関わる病気ではありませんが、少しの衝撃で骨折してしまうため、将来介護が必要になってしまいます。
女性の場合、40代までは骨密度は維持しますが女性ホルモンの分泌が減る50代になると骨密度が低下していき骨粗鬆症を発症するリスクが高くなります。
骨粗鬆症は発症してからではなく、女性ホルモンが不安定になる30代から予防に気を使うことで骨密度の低下を抑えることができます。
骨粗鬆症で骨折しやすい部分がある
骨粗鬆症は、骨がもろくなり骨折しやすくなる病気です。この病気は命に関わるものではありませんが、介護が必要になる確率が高い病気とも言われています。
介護が必要になる理由は、骨折しやすい部分が歩行に関係する部分が多いからです。
骨粗鬆症で骨折しやすい部分としてよく挙げられるのが、次の部分です。
- 背骨
- 腕の付け根
- 足の付け根
特に背骨は、体重を支えきれなくなり折れてしまうこともあります。
よく歳をとって腰や背中が曲がる人がいますが、その原因の1つに骨粗鬆症があります。
腰の圧迫骨折を腰痛と勘違いして放置したり、骨折をしても痛みを感じない場合もあります。
そのため、そのまま放置して曲がったまま元に戻ってしまうため、腰や背中が曲がったままになることもあります。
足の付け根を骨折したり、背骨を何度も骨折すると歩行が難しくなり、介護が必要となってしまいます。
知っておきたい!骨粗鬆症を引き起こす4つの原因
骨粗鬆症というと、女性に多い病気というイメージがあります。しかし、男性でも骨粗鬆症になる人はいます。
女性の場合、40代までは骨粗鬆症の患者数は男性とほぼ変わらないのですが、50代になると一気に増え男性を追い抜いてしまいます。
そのため、骨粗鬆症は女性の病気というイメージに繋がっているようです。
骨粗鬆症の原因となる4つの原因とは、どういうものなのでしょうか。
その1.閉経やホルモンバランスの乱れによる女性ホルモンの低下
女性ホルモンの一種であるエストロゲンには、骨に関して次のような働きがあります。
- 骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する
- 新しい骨を作る働きを促進する
- 古い骨を壊す細胞の働きを抑制する
女性ホルモンの分泌が行われている間は、新しい骨が育ちやすいため骨密度も一定数値を保つことができます。
しかし閉経し、女性ホルモンが分泌されなくなると、上記の働きが止まってしまいます。
また、ホルモンバランスが乱れて女性ホルモンが低下すると、上記の働きが正常に行われないため骨密度が低下していきます。
そのため、女性が閉経を迎える50代になると骨粗鬆症になる女性が急激に増えてしまいます。
骨粗鬆症の患者の約80%が女性で、大半が閉経を迎えた50代以上の女性となっています。
その2.過度なダイエットによる栄養不足
適度なダイエットの場合は問題ありませんが、過度なダイエットを繰り返していると栄養不足となり骨粗鬆症の原因となります。
特に成長期の若い女性のダイエットは、骨を作り上げる時に栄養が不足してしまうため、強い骨が作れず骨粗鬆症なる原因となります。
ダイエットをした時、急激に体重が減ったせいで生理が止まってしまったという経験をしたことはありませんか?
これはダイエットで急激に体重が減ったことで女性ホルモンの分泌も止まることによって起こる症状です。
上記でも説明しましたが、女性ホルモンには骨を作ったり、カルシウムの流出を防ぐ働きがあります。これが止まってしまうため骨ももろくなってしまいます。
また、ダイエットをすると体に必要な栄養素が不足してしまい、骨を作るのに必要な栄養素が不足することで骨粗鬆症になることもあります。
その3.喫煙や過度な飲酒は骨粗鬆症の大きなリスク
飲酒は適度な量であれば骨粗鬆症に結びつきませんが、過度な飲酒が習慣化すると骨粗鬆症のリスクが高くなると言われています。
また、喫煙に関してはタバコを吸うことで体内に活性酸素が増え血流が悪くなったり、活性酸素の影響で骨が作り出されなくなり、骨密度が低下していきます。
その4.病気や服用している薬が影響して骨粗鬆症になることもある
骨密度が低下しないように気をつけていても、病気や服用している薬が影響して骨粗鬆症を引き起こす場合もあります。
その中でも、注目されているのがステロイド薬の長期間の服用です。
ステロイドを長期間服用していると、骨を劣化させる物質が増えていき、骨がもろくなってしまいます。
薬が気になるという人は、自分が今どういった薬を服用しているのか、治療にどんな薬が使われているかを医師に聞いてみるといいかもしれません。
また、次のような病気が原因で骨粗鬆症になる可能性もあります。
- 糖尿病
- 関節リウマチ
- 慢性腎臓病
- 慢性閉塞性肺疾患
- 副甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患
- 動脈硬化
骨粗鬆症を予防することも大事ですが、上記のような病気にならないよう、特に糖尿病などの生活習慣病は予防することもできるので気をつけることが大事です。
自分の骨は大丈夫?気になる時は骨の状態を病院で検査できる
骨粗鬆症の場合、骨折してその症状に気づくという人がほとんどです。
女性の場合、女性ホルモンの分泌によって骨粗鬆症になることもあるため、定期的に検査をして自分の骨の状態を知っておくことが大事です。
しかし、検査を受けるのが大変という人は自分で症状が出ていないか自己チェックすることによって予防にも繋がります。
自宅でできる骨粗鬆症のセルフチェック法
骨粗鬆症になると、将来介護が必要になる可能性が高くなります。
そのため、若い頃から骨粗鬆症にならないように予防したり、自分でチェックして万が一骨粗鬆症の可能性がある場合は、早期に治療をする必要があります。
次の項目のうち、1つでも当てはまるものがある場合は骨粗鬆症の可能性があるので、チェックしてみましょう。
- 身長が低くなってきた(毎年少しずつ身長が縮んでいる)
- 背中や腰に慢性的な痛みがある
- 背中や腰が曲がってきた
背中や腰の痛みは、疲れから来るものと勘違いする人も増えています。
また、慢性的に痛みがある場合は骨粗鬆症の可能性が高いので、1度病院で診察を受けるようにしましょう。
その他、次のような症状も骨粗鬆症ではないですが、骨が弱っている可能性があるので、注意しましょう。
- 立ち上がったり重いものを持つと腰に痛みがある
- 食事量が減った、すぐにお腹いっぱいになる
- 背中を伸ばすと痛みを感じる
こういう症状も長く続くような場合は、1度病院で診てもらいましょう。
病院で受ける骨粗鬆症の検査の内容
自分が骨粗鬆症なのか病院で検査をする場合、まずは問診を受けます。そこでは、次のようなことを聞かれます。
- 持病(糖尿病や生活習慣病)があるか
- 服用している薬があるか、あればどんな薬なのか
- 閉経の時期
- 毎日の食生活や運動について
女性の場合、女性ホルモンの影響で骨粗鬆症になるリスクが高くなるため、閉経や女性ホルモンのバランスについて聞かれることがあります。
その他、骨密度を計測する検査も行いますが、病院によって方法が違うようです。主に下記の3つがあります。
超音波法 | かかとなどに超音波を当てて測定する |
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MD法 | 手の骨とアルミ板を一緒に撮影し、骨とアルミ板の濃度を比較して測定する |
DXA法 | 2種類のX線を照射して骨密度を測定する |
妊婦さんなどのX線が使えない人は、超音波法で骨密度を測定します。年配者の多い病院も、超音波法で測定することが多いようです。
その他に次の検査も行います。
- 身長測定
- レントゲン検査
- 血液検査
- 尿検査
血液検査、尿検査は骨代謝マーカーというものを調べることができます。これで骨粗鬆症なのか他の病気で骨がもろくなっているのかを見分けることができます。
40代になると女性ホルモンが急激に減少するので、できれば年1回に検査を受けるようにすると骨粗鬆症の早期発見にも繋がります。
健康な生活が骨の健康にも繋がる!
女性にとって身近な病気である骨粗鬆症は、知識として知っておき、早め早めに対策を取ることが大切です。
私たちは若いうちには無理が効くため、不健康な生活を送ってしまったり、プロポーションを保ちたいがためだけに、無理なダイエットをして身体に負担をかけてしまいがちです。
これこそが、後々ホルモンバランスを崩してしまったり、栄養が偏ってしまったりして、骨の健康にも否応なしに響いてきてしまうものです。その時に悔いてもあとの祭りです。
「まだまだ私は若いし、別に骨も弱い気がしないし…」と思われるかもしれませんが、骨の健康はかけがえのないもの。
自分の身体のスタイルばかりでなく、思い立った時から骨のケアをすることが大切なのです。
是非今すぐにでも骨粗鬆症予防を始めましょう!
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