肌荒れを漢方で改善する!漢方薬の効果と上手な選び方
Date:2017.10.20
ニキビや肌荒れ、気になりますよね。スキンケアで肌荒れやニキビ対策をしている方も多いですが、症状が改善しない、繰り返す肌荒れやニキビは体質が関係しているかもしれませんよ!
肌荒れやニキビも症状が酷くなると皮膚科のお世話にならないと改善が難しかったりします。肌荒れやニキビを根本的に改善するには体質改善も手段のひとつ。
そこでおすすめしたいのが漢方です。近頃は一般的な薬よりも漢方薬を好んで処方してもらうケースも増えてきています。
悩みの種である肌荒れ、ニキビも漢方で改善できるかもしれませんよ!肌荒れに効く漢方について紹介していきますね。
この記事の目次
なぜ漢方!肌荒れ改善に漢方が効果的な理由
肌荒れに高い効果が期待できると思って使っているスキンケア製品。しかしそれらを使っても改善が見られないとスキンケア製品が合わないと考えますよね。
そして今度は別のスキンケア製品を試す、効果がなければまた別のスキンケア製品に変えるということを繰り返してしまいます。
スキンケアで肌荒れが改善しないのは体質が大きく関係していることが考えられます。だからこそ体の内側からのケアが重要になってくるのです。漢方が肌荒れに効果的な理由についてまずは理解しましょう!
肌は排泄器官!だから体の不調が現れる!
内臓の調子と肌には密接な関係があります。肌は排泄器官ですから内臓の不調が顕著にそこに現れてしまうのです。
内臓にもいろいろありますが特に注意したいのが胃、腸、肝臓の3つの臓器。その理由を簡単に紹介しますね。
- 胃
- 胃の主な働きは食べ物を消化すること。ところが胃の働きが低下すると消化不良を起こしやすくなります。
すると十分な栄養を取り込むことが難しくなり、内臓やお肌、髪の毛にも栄養が十分届けられなくなります。その結果肌が荒れやすくなります。
- 腸
- 腸は体全体の免疫の大半を占めています。腸の働きが鈍ると本来排せつされるはずの老廃物やウィルスが体にたまったままになってしまいます。
たまった老廃物は腸で発酵して有毒ガスを発してしまい、それが腸から内臓に吸収されて内臓機能低下を引き起こします。 さらには老廃物が肌荒れやニキビとして肌に出てくるようにもなります。
- 肝臓
- 体に入ってきた添加物やアルコール、脂肪分といった体に有害となるものを解毒、分解するのが肝臓の働き。肝臓の働きが弱くなると解毒作用が弱まりそれが肌荒れやニキビの原因となるのです。
つまり内臓や体の健康が美肌を作る!ということですね。
効き目が優しい漢方で体の中から健康に!
漢方は生薬をブレンドした薬のこと。生薬とは動植物、鉱物でそのままもしくはほとんど加工せずに使用する医薬品のことです。
最近は一般病院やクリニックでも漢方外来を設けているなど漢方がちょっとしたブーム。漢方が注目されている理由は効き目が穏やかだからです。
漢方は西洋の薬と比べて効き目が穏やかであること、さらには体の悪い部分を根本的に改善して美容、健康効果も期待できるため注目されているのです。
繰り返す肌荒れはその根本的な原因である体の不調を改善しなければ治すことが難しいのです!
さまざまな生薬を組み合わせた漢方で体質を改善することで肌荒れの根本原因を改善し肌荒れを改善、今後も肌荒れが起こりにくい体を手に入れることも夢ではありません。
肌荒れに漢方を試してみたい!その前に知っておきたいこと!
漢方は効き目が穏やかというイメージが強く、結果が出るまで時間がかかると思っていませんか?
確かに悪い部分にダイレクトで働きかける西洋の薬と比べるとそう感じるかもしれません。しかし適切な漢方薬を知り試してみると、比較的早く効果も得られると言われています。
漢方を試す前に知っておきたいのが自分の体質!肌荒れに効く漢方といってもいくつか種類があり、それぞれの症状に適した漢方を選ぶと早く肌荒れ改善効果が期待できますよ。
漢方で体質を決める3つの要素
漢方の用語では体質のことを証(しょう)と呼びます。そしてこの証を決める3つの要素が以下になります。
- 気
- 血
- 水
健康な体とはこの3つのバランスが保たれていること。この要素が不足していても多すぎてもバランスが崩れて不調となって出てきてしまうのです。
エネルギーが不足している気虚、過剰な気滞の症状
エネルギーは不足していても逆に多すぎても体調不良や肌荒れを引き起こす原因になります。それぞれの症状の特徴をいくつか挙げていきますので当てはまるかチェックしてみましょう!
気虚(ききょ)
- いつも顔色が悪い
- 疲れやすい
- 食欲がない
- 下痢をしやすい
- すぐに息切れする
- 冷え性
- むくみやすい
- 食が細い
- すぐに風邪をひく、ひくと長引く
- 肌に弾力がない
- シミ、吹出物が出やすい
気滞(きたい)
- イライラしやすい
- 落ち込みやすい
- げっぷ
- 咳が多い
- 頭痛
- めまいが多い
- 生理不順
- お腹がよく張る
- かゆみを伴う湿疹ができやすい
- ニキビができやすい
該当する症状はありましたか?
血の不足、過剰、血のバランスをチェック!
血が不足している血虚、過剰になっている血おの症状をまとめてみました。
血虚(けっきょ)
- 顔色が悪い
- 立ちくらみ、めまいが起こりやすい
- 疲れやすい
- 爪が弱い
- 手足がしびれやすい
- こむら返りがよく起こる
- 一年を通じて皮膚が乾燥しやすい
- 生理時の経血が少なめ
血お(けつお)
- 目の下にクマができやすい
- 肌荒れ、シミが多い
- 手足が冷える
- 肩こり、腰痛持ち
- 生理痛が酷い
- 生理時の経血が多め
- 皮膚に血管の筋が出る
- 湿疹、吹き出物が多い
- ニキビ跡ができやすい
などが血虚、血おの症状になります。
水分の不足、余剰、水のバランスをチェック
水分が不足している陰虚(いんきょ)、余剰ぎみな湿痰(しったん)の症状をまとめてみました。
陰虚(いんきょ)
- 頬が赤らむ
- のぼせやすい
- 髪、肌が乾燥する
- 声がかれやすい
- 目が乾きやすい
- 便秘がち
- すぐに喉が渇く
- 皮膚にかゆみが出やすい
湿痰(しったん)
- 体がだるく重い
- 痰がよくからむ
- むくみやすい
- めまい、吐き気が起こりやすい
- 下痢しやすい
- 吹き出物、ニキビがでやすい
以上が主な症状になります。
今まで上げた気、血、水の症状をそれぞれチェックしてみて最も該当箇所が多かったのが今現在のあなたの体質です。
それに合った漢方を選ぶと効果が現れやすくなりますよ。
体質別で選ぶ、肌荒れ改善効果の高い漢方薬とは
自分の体質が判明したら次はそれぞれの体質に合った漢方薬を知ることです。体質別におすすめの漢方薬についてみていきましょう!
漢方で使われる生薬の効き目と主な働き
漢方はいくつかの生薬をブレンドしていますが、肌荒れに効果が期待できる漢方で使われる主な生薬を簡単に説明していきますね。
- 当帰(とうき)
- 血行をよくしてくれる
- 川きゅう(せんきゅう)
- 血行を良くする働き
- 芍薬(しゃくやく)
- 鎮痛効果
- 茯苓(ぶくりゅう)
- 消化機能を高める
- 沢瀉(たくしゃ)
- 余分な水分排泄を促す
- 黄連(おうれん)
- 熱を冷ます、解毒作用
- 黄ごん(おうごん)
- 精神安定作用
- 黄柏(おうばく)
- 炎症を鎮める
- 山梔子(さんしん)
- 熱を冷ます
- 人参(にんじん)
- 胃腸の機能を高める
- 茯苓(ブクリョウ)
- 消化機能を高める
- 生姜(ショウキョウ)
- 胃腸を温める
- 桂皮(ケイヒ)
- 血行をよくする
などそれ以外にもさまざまな生薬が使われています。
疲れやすくエネルギーが不足しがちな気虚におすすめの漢方
血色が悪く乾燥しやすい気虚タイプにおすすめの漢方薬を紹介します。
- 補中丸(ほちゅうがん)
- 内臓の働きを改善して体力を回復させる効果が期待できます。
- 衛益顆粒(えいえきかりゅう)
- 免疫力を高めてアレルギー体質の改善効果も期待できます。
- 健胃顆粒
- 特に胃腸が弱っている方向けの漢方です。
内臓の働きを改善することで体力、免疫力を高め肌荒れ改善効果を引き出してくれます。
気滞におすすめの漢方薬とは
気滞体質の改善効果が期待できる主な漢方薬は以下の通りです。
- 逍遥丸(せいかしょうようがん)
- 開気丸(かいきがん)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
などが主な漢方薬になります。
血虚におすすめの漢方薬
血液が不足ぎみ、血の量が十分でもその質がよくないですので、それを改善する効果の高い漢方が合っています。
- 婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
- 参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
などが血虚改善に効果が期待できると言われています。
血液の循環が悪い血おタイプにおススメの漢方
血液の量は足りていてもその質があまり良くない、血液の循環が悪いため体や肌にさまざまなトラブルが現れやすくなります。
- 冠元顆粒(かんげんかりゅう)
- 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
などがおススメです。
水分が不足しがちな陰虚におススメの漢方
水分量が不足しているため、肌が乾燥しやすく熱がこもりやすくなっています。
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
- 杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
- 瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)
などがオススメです。
代謝が悪い湿痰タイプにおススメの漢方薬
水分を必要以上に体にたまると体の熱を奪うだけでなく血のめぐりも悪化します。
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
- 温胆湯(うんたんとう)
などがオススメです。
効果を早く得るために!漢方薬の注意点
漢方薬は適切なものを選べば効果が得やすくなります。しっかりと効果を得るために注意するべきことがいくつかあります。
自分の体に合った漢方を選ぶこと!
漢方の観点から体質を主に6つに分けることができますが、人によってそれぞれ症状もその度合いも異なりますよね。また同じタイプの体質でも効果が期待できる漢方薬も複数あります。
漢方薬を選ぶときは専門家のアドバイスを受けるとより効果が期待できる漢方を選べますよ。
漢方薬はドラッグストアやインターネットで販売していますので気軽に購入できますよね。
続けやすいタイプを選ぶこと
漢方薬にはさまざまなタイプがあります。お湯で煮出して飲むか、最初から飲みやすいように錠剤にして販売されているものがあります。
一般的に錠剤タイプのほうが手間がかからず飲みやすいのですから続けやすい物を選ぶようにしましょう。漢方薬は続けて飲むことで効果が得られますので続けることが大切なのです。
漢方薬を飲むときの鉄則!白湯で飲むこと
漢方を飲むときは必ず白湯にて飲むようにしてください。白湯とは水を沸騰させて不純物を取り除きそれを冷ましたものです。
なぜ白湯なのかというと、白湯は体を適度に温めるだけでなく漢方薬の吸収を早める効果が期待できるからです。
お茶などで飲んでしまうとお茶の成分の影響で漢方薬の効果が半減することもあるのです。
漢方で体質改善!肌荒れを改善、肌荒れしない肌になる!
内臓の機能低下が原因で起こる肌荒れに漢方は効果的に働いてくれます。気になっていた肌荒れが改善するだけでなく、悩まされていた体調不良や生理のトラブルなどの改善にも働いてくれますよ。
漢方はさまざまなタイプの症状に効果があると言われていますので、美容と健康のために漢方を役立ててみましょう!
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