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女性ホルモンを増やすための漢方9選。漢方で緩やかに不調を改善!

Date:2017.10.17

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女性ホルモンを増やすための漢方9選。漢方で緩やかに不調を改善!|女性の美学
https://josei-bigaku.jp/kanpouhorumon1122/

私たち女性は、自分で思っているよりも女性ホルモンの影響を大きく受けているものです。

女性ホルモンが減る、というと「更年期」を思い浮かべるかもしれませんが、30代後半から徐々に減少していくのです。

女性ホルモンの減少は、美容だけでなく健康にも様々な影響を及ぼすもの。年齢とともに少なくなっていくことは避けられませんが、漢方を使えば増やしていくことも可能です。

オススメの漢方をまとめてご紹介しますので、自分にあったものを探してくださいね!


あなたに合った漢方を探すための体質診断

個々の漢方の働きを見る前に、まずはあなたがどのような体質なのか、そのタイプを見ていきましょう。

漢方は体質によって適したものが違ってくるからです。この体質の分類を「証」といいます。体質や今の身体の状態にあわせて選んでいきます。

基本的に丈夫な「実証(じっしょう)」

実証とは、割とがっしりとした体格で、筋肉質なのが特徴です。胃腸も丈夫ですし、消化器のトラブルはあまりありません。

  • 体力はあり身体は丈夫
  • 汗をかきにくい
  • 顔に赤みがある
  • 声が大きい
  • 便秘がち
  • 積極的で活発な性格

身体が丈夫なせいか、寒がることもあまりなく、栄養状態も良好です。

胃腸の弱い「虚証(きょしょう)」

実証とは反対に、虚弱体質なのが虚証です。胃腸が弱く、痩せ型なのが特徴です。

  • 体力がない
  • 汗をかきやすい
  • 顔がどちらかというと青白い
  • 声が小さい
  • 下痢をしやすい
  • もの静かな性格

栄養状態が悪く、夏もばてやすいのですぐに疲れてしまいます。

実証と虚証を併せ持つ「中間証(ちゅうかんしょう)」

実証と虚証の間にいるのが中間証です。バランスが取れているので、健康上のトラブルも少ないです。

気・血・水にあわせて6つに分ける方法も

漢方の世界では、人の身体は

の3つの要素から出来ていると考えられています。この3つのバランスが取れていることが大切で、どれが欠けても、どれが過剰になってもいけません。

この要素によって体質を分けたのが以下の分類です。

疲れやすい気虚タイプ
体力がないので運動が苦手です。風邪も引きやすく、胃腸が弱いのが特徴です。
貧血を起こしやすい血虚タイプ
血が足りていないので皮膚や髪につやがなく、身体も栄養不足になっています。めまいや立ちくらみも多く、生理が遅れ気味だったり経血が少ない傾向があります。
のぼせやすい陰虚タイプ
暑がりで、良く水分を摂ります。のぼせやすくて冷たいものが好き。便秘ぎみなのも特徴です。
イライラしがちな気滞タイプ
気が滞りやすく、お腹が張ることも多いです。ストレスに弱く、イライラがたまりやすいため怒りっぽくなります。
アザやシミが出来やすい瘀血タイプ
血が滞っているので、クマも出来やすく、血行不良による冷え性もあります。肌のくすみが気になり、肩や腰のコリにも悩まされています。
むくみやすい陽虚タイプ
水滞タイプともいい、寒がりで、特に下半身の冷えが気になります。胃腸も弱くて下痢をしやすく、身体を動かすのは苦手です。

例えば気虚タイプは気が足りないので、気を補うような漢方を選んでいきます。

女性ホルモンを増やすための漢方9選

漢方薬は種類が多すぎて、どれを選んだらいいか分かりにくいですね。

今回はホルモンバランスが悪いかな?と思った時に、女性ホルモンを増やす効果が期待できる漢方薬を9つご紹介します。

女性ホルモンのバランスを整えてくれますから、女性の不調全般に有効です。

1.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

虚証、血虚タイプの方に向いています。筋肉が少なく、疲労や冷えを感じやすい方におすすめです。

当帰という生薬には補血作用があり、芍薬は生理痛の痛みを和らげる作用があります。血流をよくして身体の冷えも改善します。

  • 生理不順
  • 更年期障害
  • 自律神経失調症
  • 慢性頭痛
  • 腰痛

ホルモンバランスの調整作用に優れているので、生理にまつわる不調全般に有効であり、排卵も促進します。

2.桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

中間証、瘀血タイプの方に向いています。頭はのぼせるのに下半身は冷えるというような症状のある人に向いています。

血の滞りを解消し、身体の巡りをよくしてくれるので、肩こりや頭痛などにも有効です。

  • 生理痛
  • 月経不順
  • 肌荒れ
  • くすみ
  • めまい
  • のぼせ
  • 肩こり

瘀血とは血液の流れが滞っている状態なので、冷え性で生理痛が辛い人にもいいでしょう。

3.加味逍遙散(かみしょうようさん)

虚証、血虚、瘀血タイプの方に向いています。身体が弱く、ストレスも溜めやすい人によい漢方です。

女性ホルモンのバランスを整えて、特に

  • イライラ
  • 不安
  • 落ち込み
  • 不眠症

など、精神的な症状に良いのが特徴の漢方です。初期のうつ病などにも使われることがあります。

血行を促進し、のぼせも解消しますので、更年期障害にも有効でしょう。

4.婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)

虚証、血虚タイプの方に向いています。主成分が当帰なので、血の巡りをよくして女性の不調全般に有効です。身体を温めて子宮の働きを強めます。

  • 更年期障害
  • 頭痛
  • 生理痛
  • 月経不順
  • 冷え性
  • めまい

冷え性や貧血など血が足りないことで起こる症状に良い漢方ですから、巡りが悪いことで肌が乾燥したりくすんでいる人にもオススメです。

5.四物湯(しもつとう)

虚証、血虚タイプの方にオススメです。「血の道症」に使われる漢方です。

血の道症とは
月経だけでなく、妊娠、出産、更年期障害など女性ホルモンの変化によって心身に様々な症状が現れることを指す
  • PMS(月経前症候群)
  • 生理不順
  • 生理痛
  • 更年期障害
  • 肌の乾燥、シミ
  • 冷えを伴う貧血

体力がなくて身体が冷えている人によい効能がありますし、産後の疲労回復にも適しています。

6.桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

実証、瘀血タイプの方に向いています。体力はそれなりにあり、どちらかというとのぼせて便秘がちな体質の人におすすめです。

  • 便秘
  • のぼせ
  • 頭痛
  • 不眠症
  • 生理不順
  • 更年期障害

気も血も滞っているので、血流が悪くうっ血ぎみな時、イライラが多くて精神的に安定していない時にも使われます。

7.温経湯(うんけいとう)

虚証~中間証、血虚タイプの方に向いています。虚弱体質とはいかないまでも、身体が冷えがちで血行の悪さが気になる人にオススメです。

  • 不眠
  • 月経不順
  • ほてり
  • 唇の乾き
  • 子宮内膜症
  • 下半身の冷え

身体が冷えていると血流が悪くなり、生理に関する不調が増えます。月経の周期が不規則だったり、冷えによるお腹の痛みが気になる時に良いでしょう。

8.加味帰脾湯(かみきひとう)

虚証、血虚タイプの方に向いています。ストレスに弱く、ちょっとしたことでも思い悩んでしまう人、それによって胃腸の調子が悪くなってしまう人にオススメです。

  • 食欲不振
  • ストレス
  • 不眠
  • 更年期障害
  • PMS(月経前症候群)
  • 貧血
  • 生理不順

エネルギー不足で心身ともに体力の足りない人、疲れが抜けにくい虚弱な体質の人に良いでしょう。

イライラを鎮めてくれる作用もあるので、神経症やヒステリーぎみの時にも使われます。

9.三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)

実証、陰虚タイプの方に向いています。体力はあるんだけど、身体に熱がたまりやすい人にオススメです。

  • のぼせ
  • ほてり
  • イライラ
  • 不眠
  • 便秘

過剰なエネルギーを取り去ってくれるので、肥満ぎみでのぼせが気になる人にも有効です。ホットフラッシュなどの更年期障害の症状緩和にもいいでしょう。

漢方薬の副作用が出たら?

世の中にある薬で、副作用の全くない薬はありません。漢方薬は比較的作用が穏やかですが、それでも時には副作用の症状が出る場合があります。

  • 胃の不快感
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 腹痛

などの症状が繰り返し出てくる場合には、早めに医師に相談しましょう。

漢方は継続することで効果が出る

西洋医学で使う薬は、痛みを和らげるなど「症状」に焦点を当て、ピンポイントで働きかけます。

それに対して漢方は様々な生薬を組み合わせることにより、じっくりと効き目が出てくるようになっています。2週間程度から、長い場合には2~3ヶ月かかります。

西洋薬と違って即効性はありませんが、体質そのものを改善していくので、気になる症状以外の不調も治していけるのが特徴です。

気をつけて!女性ホルモンが減っているサイン

女性ホルモンはバランスが大事。しっかり睡眠を取って栄養バランスのよい食事に気をつけ、ストレスも溜めないという、理想的な生活が出来ていればそれほど乱れることはありません。

ただ、どうしても加齢によって減少するもの。生活のリズムが乱れていれば、若くてもホルモンの影響を受けますので、注意が必要です。

次のような症状が出ていたら、ホルモンバランスの乱れが心配されます。漢方を上手に使って、女性ホルモンを増やしていきたいですね。

生理の周期が乱れる・生理の不調

女性ホルモンのバランスが乱れてくるということは、エストロゲン(卵胞ホルモン)の減少を指しています。

エストロゲンが減少すると排卵に影響するので、生理不順になるなど周期に影響が出てきます。

疲労やストレスなどの影響でも周期は乱れますが、特に思い当たることがないのに生理が不順になる時は女性ホルモンが減少しているのかもしれません。

更年期障害のような症状

最近では30代でも不定愁訴といって、よく理由の分からない体調不良に悩まされる人が増えています。

若年性更年期障害といい、更年期ではないにも関わらず更年期障害のような症状が出ることがあるのです。これはホルモンバランスが乱れている証拠です。

肌の乾燥・過剰な皮脂分泌

女性ホルモンのエストロゲンは肌の潤いをキープするために欠かせないもの。それが減ってくると、どうしても肌が乾燥しがちになります。

肌の乾燥を放置すると、今度は皮脂が過剰に分泌されてしまうことに。潤いが足りない!と思った肌が、皮脂で潤そうとするからですね。

乾燥しているのにべたつく、いわゆるインナードライ肌が増えてくるのも、女性ホルモンが関係しています。

漢方を使って上手に体調管理をしていこう!

漢方は難しい、というイメージがあるかもしれませんが、街の薬局でも漢方を扱っているところが増えてきました。

心と体のつながりも考えながら、その人の体調に合わせて選んでいくのが漢方です。

原因が分からないと治しようのない西洋医学とは違い、原因がよく分からないものでもその人の体質を包括的に捉えて生薬を選ぶので、複数の症状に働きかけていくことが出来るのです。

女性はストレスや疲労など様々な理由によってホルモンバランスを乱しがちですし、それが原因で体調不良を招きやすいのです。

いざというときのために、信頼できる漢方薬局(または漢方医)を見つけておくと、体調管理に役立つのではないでしょうか。

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ライター:奈南有花

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