カルシウム不足は太る原因!メカニズムを知って上手に痩せよう
Date:2017.02.09
子どもの成長に欠かせないことで有名な、カルシウム。
じつは、カルシウムが不足すると太りやすくなる、ということをご存じですか?
「えっ、カルシウムと太る痩せるって関係あるの!?」とびっくりする方も多いでしょう。そうなんです。関係、大いにあるのです。
今回は、カルシウム不足で太りやすくなる理由と、不足させないコツなどについてお伝えしていきます。
この記事の目次
【1】カルシウム不足で太る!そのメカニズム
骨や歯を丈夫にしてくれるカルシウム。大人の場合、身体の中には約1キログラムのカルシウムが含まれています。
そのうち99%は骨や歯に含まれていますが、残り1%は血液や筋肉の中に貯蔵され、さまざまな役割を果たしています。
カルシウムが果たしている役割
血液や筋肉に含まれるカルシウムは、主に以下のような役割を担っています。
- 血液の凝固を助ける
- 心筋の収縮を助ける
- ホルモンバランスを調節する
- 神経の興奮を鎮める
- 消化酵素トリプシンの働きを助ける
など。
骨を強くする以外にも、思いのほかたくさんの任務に携わっているのですね。
では、カルシウムが不足すると、身体にどんな影響が出るのでしょうか。とくに、ダイエットへの影響について、見ていきましょう。
影響(1)基礎代謝量が減る
カルシウムには、ホルモンバランスを整えて、自律神経を正常に整える作用があります。
自律神経には体温を調節する働きがあり、バランスが崩れると身体のほてりや冷えを招きます。体温調節がうまくいかなくなってしまうと、身体は冷える傾向があります。
これは「冷えのぼせ」といって、身体そのものはむしろ冷えてしまっているのです。
体温を上げることはダイエットの基本です。体温が1度下がるだけで、基礎代謝量は13〜15%も下がってしまいます。
基礎代謝とは、人間の身体が生命維持のために行っている代謝のことで、つまり寝ているだけでも消費されるカロリー量のこと。
カルシウム不足で体温が下がると、基礎代謝量もグンと減り、太りやすく痩せにくい身体になってしまうのです。
影響(2)脂肪を溜め込みやすくなる
カルシウムが不足すると、身体は脂肪を溜め込みやすくなってしまいます。
血液中のカルシウムは、上記のとおりいろいろな働きを担っています。このため、身体は血中のカルシウム濃度を常に一定に保つよう調節しています。
もしも食事から充分な量のカルシウムを採れず、血液中のカルシウムが不足してくると、身体は骨や脂肪から、カルシウムを溶かして血液中に取り込みます。
このとき取り込まれる脂肪の中のカルシウムには、悩ましいことに「脂肪を合成させる酵素を増やす」という性質があるのです。
また、カルシウム不足だと、脂肪や糖をエネルギーに変えるミトコンドリアがパワー不足でうまく働けない状態になります。
脂肪酸やブドウ糖を分解してエネルギーに変換できなくなるため、それらのエネルギー源はそのまま脂肪として溜め込まれることになります。
カルシウム不足は、二重の側面から、脂肪を溜め込みやすい身体を作り上げてしまうのです。
影響(3)暴飲暴食しやすくなる
「カルシウム不足だとイライラする」というのは有名な話ですが、これは気のせいなどではなく、きちんとした理由があります。
カルシウムは自律神経のバランスを整え、神経の興奮を鎮めてリラックスさせる作用を持ちます。
このため、カルシウムが不足すると交感神経が活発になり、興奮しがちに、場合によっては攻撃的にもなるのです。
イライラはダイエットの大敵!精神的な安らぎを「食べる快感」から得ようとする脳が、空腹感を助長させ、満腹中枢の働きを鈍らせてしまいます。
結果、食べても食べても満足できず、暴飲暴食に走ってしまう可能性が大。
カルシウム不足は、こんな側面からも太りやすいと言えるのです。
【2】カルシウム不足が招く、その他の悪被害
他にも、カルシウムが不足してしまうと、健康へのさまざまな影響が心配されます。
たとえば、
- 骨密度の低下
- 骨粗しょう症
- 高血圧
- 動脈硬化
- 血液の栄養バランスや血行の乱れ
など。
また、「低カルシウム血症」と言って、
- 手足のしびれ、震え
- うつ症状
- 幻覚
- 記憶の錯乱、記憶喪失
などの症状を招くこともあり、注意が必要です。
とくに女性は、30歳を過ぎた頃からカルシウムの吸収率が徐々に落ち始める傾向があります。20代の頃と同じ食事を摂っていても、吸収率が落ちるため、カルシウムが不足しがちなのです。
また、日本人のカルシウム不足傾向も、低下の一途をたどっています。これは食生活が魚をよく食べる和食中心の食事から、肉を食べる洋食中心の食事に変化したためであるとされます。
日本の女性は、自分のカルシウム不足にとくに敏感になる必要があると言えるでしょう。
【3】ポイント押さえて効率よく!カルシウムを不足させないコツ
カルシウムを充分摂るには、日頃の食事にカルシウム豊富な食材を取り入れるのが一番です。
さらにカルシウムには、嬉しいことに、吸収率を上げるための簡単なコツがいくつかあります。
そのコツも含めて、順番にご紹介していきましょう。
カルシウムを多く含む食品は?
まずは、カルシウムを豊富に含む食べ物をチェックしていきましょう!
カルシウム豊富な代表選手として有名なのが、
- 牛乳
- チーズ
- ヨーグルト
などの乳製品です。
そして、
- 煮干し
- 小女子
- ワカサギ
- 干しエビ
といった、手軽に食べられる魚類や甲殻類にも多く含まれています。
この他にも、
- 緑黄色野菜
- ごま
- わかめ
- 昆布
- ひじき
- 玄米
なども、カルシウムを豊富に含んだ優秀な食品です。
苦手なものを無理に食べようとすると、かえって身体に悪い場合もあります。
なので、たとえば牛乳が苦手なら魚や緑黄色野菜を多めにとることを心がけるなど、工夫すればOK!
体質や好みに合うものを無理なく組み合わせ、美味しく摂取していきましょう。
カルシウムを効率よく摂取する!ポイント4つ
では次に、これらの食材を普段どおり食べながら、効率よくカルシウムを吸収するポイントをご紹介します。
カルシウムの吸収率を上げるポイントは、
- ビタミンDと一緒に摂る
- マグネシウムと一緒に摂る
- リンの摂取を控えめにする
- 日光をよく浴びる
の4つです。
はじめの3つは、カルシウムの吸収率に大きく関わる成分です。
ビタミンDは、カルシウムの吸収率をアップさせる働きを持ちます。一緒に食べると効率よくカルシウムを摂取することができます。
マグネシウムとカルシウムは、血液中に「1:2」の割合で存在しています。身体は自然とこの割合を保つ傾向があるため、カルシウムを摂るときはマグネシウムも一緒に摂ると、吸収されやすくなります。
一方、リンも血液中の含有量がカルシウムの吸収率に影響しますが、こちらは過剰摂取しがちな成分でもあります。
ちなみにリンを多く含む食品は、
- インスタント食品
- スナック菓子
- 清涼飲料水
- ファーストフード
など、日常でつい多く食べてしまいがちなものばかりです。
これらの飲食を少し減らし、カルシウム豊富な食事に置き換えていく工夫をしてみましょう。
最後の「日光を浴びる」というのは、とても簡単にできるコツですね。
日光を浴びると、ビタミンDの働きが活発になります。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けますから、太陽の光を意識して生活することも、カルシウムの効率的な摂取に繋がるのです。
カルシウムを味方につけて、ダイエットを大成功へ
カルシウム不足は太りやすい体質を作り上げ、脂肪を溜め込んでしまうことが分かりました。
でも、普段の生活にちょっと気をつけることで、この現象を回避できます。
日本女性には不足しがちなカルシウム、今日からちょっとずつ意識して、取り入れていきましょう!
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