だしのある生活を始めよう!減塩でむくみやダイエットにも効果的!
Date:2016.11.15
世界遺産にもなった日本の和食。その伝統の味を支えているのが、丁寧にとるだしです。だしの文化は食材のうま味を活かした日本人の知恵の結晶ともいえます。
みなさんは日頃だしを使った料理をしていますか?
だしを使いうま味を活かすと使用する調味料の量を抑えることができ、結果としてむくみの大敵である塩分量を減らすことができます。
減塩の食事はむくみの解消のほか、減量などダイエットにも効果的で美容のためにも大切です。
だしを使った減塩食でむくみ知らずの身体になりましょう!
美脚をつくる減塩生活。だしについて知ろう。
だしとは、魚介類や肉、野菜などの食品を、水に浸けたり加熱したりしてうま味成分を引き出した汁のことです。
かつお節、こんぶ、煮干し。知っておきたい基本のだし。
和食では次のようなだしを基本とし、料理によって使い分けられます。
- かつお節からとる一番だしや二番だし
- こんぶからとるだし
- かつお節と昆布からとる混合だし
- 煮干しからとるだし
また、これらのだしの味を決める主なうま味成分にはアミノ酸系や核酸関連物質などがあります。代表的な成分は次の4つです。
- グルタミン酸・・・こんぶ
- イノシン酸・・・かつお節、煮干し
- グアニル酸・・・干ししいたけ
- コハク酸・・・貝類
市販のだしパックでも大丈夫!
自然素材から時間をかけて丁寧にとるだしは当然美味しいのですが、時間のない場合は市販のだしパックを使うこともオススメです。
水に浸けておくだけでうま味成分が浸出し、後片付けも楽。手頃な価格で小分けになったものがスーパーで簡単に手に入ります。
ただし、だしパックを使う場合は食品表示をよく読み、添加物の少ないものを選ぶようにしましょう。
だしを活かさず濃い味に慣れた現代人。過剰な塩分が身体を壊していく
巷には「お手軽」や「簡単」と銘打ったレシピがあふれています。和食でもだしを使わずに作れるものもたくさんあり、一見とっつきやすい印象がありますよね。
しかし、実際に作ってみると調味料をたくさん使って味が濃く、彩りが悪いということも多いのです。
それは、本来ならだしで補ううま味を調味料だけで補おうするからです。
また、濃い味に慣れていると舌がどんどん鈍感になり、満足する味に仕上げるために調味料がさらに加えられていくという悪循環が生まれます。
今は幼い頃から濃い味に慣れてしまい、正常な味覚を失っている子どもも多くいます。
厚生労働省が示す日本人の食事摂取基準では、高血圧を予防するため、18歳以上の日本人が一日に摂取する食塩の目安を男性で8g未満、女性で7g未満としています。
しかしながら、実際は10g以上の食塩を摂取している人が多いのが現実。
多すぎる塩分がむくみを生み出す
塩分の多い食事は、わたしたち女性の身体にもいろいろと悪影響を及ぼします。
その代表例がむくみです。
むくみは、体内に余分な水分が溜まり、その流れが滞るために起こる生理現象。過剰な塩分は、体内に水分を溜め込む引き金となってしまいます。
さらにこれからの季節は、ヒールの高いロングブーツなどを履いて長時間歩いたり、寒いからと外出を控え運動不足になったりすることもむくみを助長する大きな要因となります。
放置されたむくみが厄介な太りにつながる
むくみの解消にはストレッチやマッサージなどが有効ですが、そんな時間さえとれないという人も多いはず。
しかし、むくみを放置すると後々非常に厄介なことになるのです。
また、むくみは脂肪を肥大させセルライトを増やすと考えられています。
ご存知の通り、セルライトは食事や運動などでは簡単に消えない厄介なもの。セルライトを増やさないためにも、原因となるむくみを常に解消することが大切です。
減塩が身体に与える6つの効果
病院などで栄養士が献立を立てる場合、味噌汁だと塩分は0.8%で計算されます。
塩分が少なくても美味しさを失わないようにだしを使い、具材から出るうま味を利用して塩分を必要最小限まで減らしているのです。
塩分を減らすと次のような嬉しい変化が身体に起こります。
- むくみが減る
- 肌に透明感がうまれる
- 肌の乾燥を防ぐ
- 脳疾患や心疾患を防ぐ
- 腎臓の機能を保つ
- 胃がんのリスクを下げる
だしのある生活を始めよう!
減塩を心がけると、健康だけでなく美しさまで手に入れることができます。その第一歩をだしを活かした食生活から始めてみましょう!
基本的なだしのとり方を紹介します。
煮出す かつお節と昆布の混合だし
材料
- かつお節 30g
- 昆布 5g
- 水 1L
方法
- 固く絞った濡れ布巾で昆布の表面を拭く。水洗いではうま味が逃げるので注意。
- 鍋に水と昆布を入れ、沸騰させないように気をつけながら火にかける。
- 沸騰直前に昆布を取り出し、かつお節を入れて沸騰させる。
- ザルなどで漉して上澄みをとる。
容器に入れ冷蔵庫で保管すれば、2〜3日保存できます。
水出す 昆布水
材料
- 昆布 20g
- 水 1L
方法
- 固く絞った濡れ布巾で昆布の表面を拭く。水洗いではうま味が逃げるので注意。
- 密閉できる容器に昆布と水を入れ、10時間冷蔵庫で保管する。
- 昆布を取り出し、必要な量ずつ鍋に移して利用する。
頼れるだしの出る食材たち
それでもだしをとるのは面倒!という人は、うま味の出る食材を上手に利用しましょう。
うまく組み合わせることができれば、だし汁をとる必要がなく美味しい汁ものをいただくことができます。
- きのこ類
- きのこはうま味成分が非常に豊富な食べ物です。その代表格がグアニル酸。シイタケのうま味として有名です。きのこはうま味があるうえ食物繊維が豊富でかつ低カロリー。ぜひとも毎日の食事に加えてほしいと思います。
そんなきのこの中でも使いやすいのがエノキ茸やマイタケ、シイタケです。小さく切る程うま味成分が出やすくなるので、みそ汁などには小さく切っていれましょう。 また加熱する温度帯も重要で、50℃から70℃の間に最もうま味が出るため、その温度帯を長くするようゆっくりと加熱することが大事です。
- 白菜
- 白菜の白い部分にはうま味成分のグルタミン酸が含まれています。また塩分の排出を促すカリウムが豊富なため、むくみにはとても効果的な食材です。
秋以降はグッと甘みが増して美味しく、さらに美肌を作るビタミンCや食物繊維も豊富なため、いろいろな用途でたくさん食べたい野菜です。
- ゴボウ
- ゴボウのうま味成分はアルギニンやアスパラギン酸によるものです。皮のすぐ下にあるので、ピーラーなどで皮をむいたり包丁の背で深くこそげとったりするのではなく、たわしで汚れを落とす程度で十分です。
食物繊維も豊富で100g中におよそ6g含まれます。切ったあとに酢水に浸ける場合は、栄養素が逃げないように短時間にしましょう。
- タマネギ
- タマネギに含まれ涙を誘因する硫化アリルは、加熱によって甘みへと変化。中でもプロピルメルカプタンという成分は砂糖の50倍もの甘みを持っています。ゆっくりと低温で加熱することで甘みとうま味が溶出します。
- モヤシ
- 栄養なんてあるの?という人もいるかもしれないモヤシ。うま味成分のアスパラギン酸が含まれています。アスパラギン酸は昆布にも含まれるうま味成分。汁物にさっと入れるだけで美味しさを引き出してくれます。
長時間煮込むと形が無くなってしまうので、ひと煮立ちさせたら火を止め、余熱で火を通しましょう。
- シジミやアサリ
- シジミやアサリなど貝の特徴的なうま味成分はコハク酸です。
みそ汁やスープにする場合は、殻付きのものは水から煮だし殻が全て開いたら火を止めて余熱で火を通します。むき身は沸騰してから入れましょう。
だしで減塩!これであなたもむくみ知らず!
働く女性にとってだしを丁寧にとる生活は難しいかもしれません。だしパックや無添加の粉末だしを上手に利用しましょう。
また、普段はだしを活かして減塩の薄味にし、味が濃く塩分の多い食事は頑張ったご褒美にとっておくと良いですね。
あなたも今日から、だしを効かせたむくみ知らずの身体になりましょう!
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