結婚式を欠席するときのマナー。返信の書き方やご祝儀の相場
Date:2017.12.11
結婚式にお呼ばれされたとき、必ず「出席か欠席か」のお返事をしなければなりませんよね。
結婚はおめでたいイベントです。できることなら出席したいですが、どうしてもやむを得ず欠席せざるを得ないこともあります…。
式に出ないからと言って、相手にお祝いの気持ちを伝えられなくなるわけではありません。式への欠席を決めたら、式への出席以外の方法でできる限りのお祝いをしましょう。
結婚式を欠席するときは、いくつかのマナーに気を付けましょう。
この記事の目次
返信用はがきだけ?電話はする?結婚式の欠席の伝え方
結婚式への招待は、あらかじめ打診を貰う場合と招待状が届く場合の2通りがありますよね。打診を貰った場合ならその場で欠席の旨を伝えれば良いですが、招待状が届いた場合はそうもいきません。
まずは結婚式の招待状をはじめ、式の欠席を伝えるマナーについて見ていきます。
招待状の返信は1週間以内に
結婚式の招待状に欠席の返信を送る場合は、なるべく早い方が良いです。早めに連絡をしないと、新郎新婦は披露宴の席や料理の準備に困ってしまいます。
できれば招待状が届いてから2~3日、遅くても1週間以内には返信を送るようにしましょう。返信が早いほど、マナーを見せることができます。
ただし、欠席することを伝えづらい目上の人や苦手な人などが相手であれば、返信のタイミングにも一工夫加えてみましょう。
招待状を貰ってすぐに欠席の意がかたまっていても、まずは電話で「出席したいけれどやむを得ず欠席になるかもしれない」と伝えておきます。スケジュール調整の努力をすることを伝えておけば、相手にも失礼なく欠席を伝えられますね。
返信が遅くなるなら事前に連絡を
招待状を貰ったとき、まだ出席か欠席の連絡をできない場合は事前に電話で一報入れておきましょう。できれば「最低いつまでには返事をする」という情報を伝えておくと良いですね。
招待状を貰ってからしばらく経った後に欠席の返事をする場合は、返信用はがきとは別に電話でも連絡しておくのが無難です。
「はがきもお送りしますが、電話でもお伝えします」と断ってから、欠席の旨を電話でもお話してください。もちろん口頭でお祝いの言葉も忘れずに伝えましょう。
新郎新婦の披露宴の準備をなるべくわずらわせないように、早め・小まめな連絡を心がけたいですね。
急な予定の変更は速達&電話
事前に受けた打診や招待状で「出席」と返事をしたものの、急な用事で欠席しなければならないケースもありますよね。
式の直前や出席で話を進めていた場合は、予定が変更になり次第すぐに速達で謝罪の手紙と電話を入れましょう。
- 急な予定の変更への謝罪
- 欠席することへの残念な気持ち
- 式へのお祝いの気持ち
を、手紙でも電話でも伝えましょう。
代理出席についてはしっかり新郎新婦と話し合い、ゲストが勝手に事を進めないように注意してくださいね。
当日欠席であれば会場に連絡
急な事故やアクシデントなど…式の当日に欠席せざるを得ない場合も出てきます。
式当日は新郎新婦が最も忙しくしている日です。欠席の連絡はふたりにではなくて式を行う会場スタッフにしましょう。
会場に直接連絡することで、新郎新婦にも滞りなく欠席の連絡が伝わります。弔事のような不祝儀が理由で欠席する場合は、理由までは伝えなくても構いません。
二次会のみを欠席する場合
結婚式には出席する予定でも、二次会は欠席をしたい場合もありますよね。
二次会の欠席連絡は、案内がメールで来たならメールで、書面で届いたのなら書面で返事をしましょう。
結婚式と比べて、二次会の方が気安いイメージがありますよね。実際、二次会は新郎新婦ではなくて幹事が仕切ってメールを一斉送信するケースもあります。そんな場合は招待と同様にメールでの返事でOK。
ですが、結婚式の招待状などと一緒に書面で二次会の案内が届いた場合は、返信用のはがきなどで連絡するのが無難です。
式に出席するのであれば二次会の欠席はそう失礼にあたることではありません。欠席連絡では、「二次会に出られないのは残念だけど、その分結婚式がとても楽しみです」という内容を伝えておくと良いですね。
メールや手紙の文面も、式を欠席する場合と比べて少し砕けた口調でもOKです。
返信用はがきの書き方。理由の伝え方やメッセージの例文
結婚式を欠席する際は、招待状の返信用はがきで欠席の旨を伝えますよね。
このときのはがきの書き方についてもいくつかマナーがあります。
「御」や「芳」を消して欠席に丸印
招待状の返信用はがきには、
- 御出席
- 御欠席
と書かれていますよね。欠席の返事をするときは、まず「御出席」を二重線で消してから「御欠席」の「御」も二重線で消しましょう。そして残った「欠席」の文字だけを丸で囲むのです。
また、「御芳名」と書かれている場合の「御芳」の部分も二本線で消しましょう。「芳」の字も敬語になりますから、相手への返信の際は必ず消してから送るのがマナーです。
はがきの表書きにある宛名の「○○行」の字も同様に、「行」を二本線で消してから「様」と書き換えてください。
一言メッセージを添える
ただ「欠席」に丸をつけるだけではなく、何か一言メッセージを書き加えてから返信しましょう。一般的に、
- お祝いの言葉
- 招待へのお礼の言葉
- 欠席を伝える言葉
の3つが書かれてあれば十分です。
- この度はご結婚おめでとうございます
- お招きいただきどうもありがとうございます
- あいにく当日は所用のため欠席させていただきます
最後に「お二人の幸せを心よりお祈りしております」と加えると、より丁寧な印象になりますね。
欠席理由の書き方、伝え方
返信用はがきに沿えるメッセージには、できるだけ欠席の理由も添えた方が無難です。ですが弔事などの不祝儀になる理由がある場合は、あえて理由は書かずにぼかしておきましょう。
- 仕事の場合
…「所用のため」、「出張のため」など - 別の結婚式や用事が重なった場合
…「あいにく先約がございますので」 - 法事などの弔事(不祝儀)の場合
…「やむを得ない事情により」
理由をぼかして書いておけば、不祝儀の理由であることが伝わるでしょう。
理由を伝えるとき、「多忙」などの”忙しい”という意味を持つ言葉は使わないようにしましょう。
ふたりの門出をお祝いする場において、「忙しいから」と招待を断るのはマナー違反です。
文章に句読点は使わない
返信用はがきを書くとき、「、」や「。」といった句読点は打たないように注意してください。
句読点は「終止符」を意味します。お祝いごとに終止符を打つのは縁起が悪いこととされていますから、返信用はがきにも句読点を打たずに返事を書きましょう。
うっかりいつもの癖で句読点を打っていないか、はがきは投函する前にしっかり見直してくださいね。
黒のボールペンor筆ペンで
返信用はがきはなるべくなら毛筆や筆ペンが理想とされています。が、黒色のボールペンでもOK。
それ以外の色の筆記用具で返事を書くのはマナー違反です。特にグレーは不祝儀をあらわす色のため、絶対に避けましょう。
筆ペンを使ったときに墨が薄くてグレーの発色になってしまう…という間違いはよく起こります。筆ペンを使うときは、インクがしっかりつくかどうかをチェックしてくださいね。
ご祝儀の相場はどのくらい?欠席連絡の後にやるべきこと
欠席の連絡が滞りなく終わったとしても、それで終わりではありません。せっかく招待されたふたりの結婚式、何らかの形でお祝いを伝えましょう。
結婚式を欠席した人がすべきお祝いは次の通りです。
ご祝儀は通常の半額用意
結婚式のお祝いに用意するご祝儀は、ふたりへの祝福の気持ちと披露宴でのおもてなしに対するお礼の気持ちです。
式に出席しない場合は披露宴のおもてなしを受けないため、お包みするご祝儀の額は通常の半額でOKです。欠席をしないのに高額なご祝儀を包んでしまうと、かえって新郎新婦に気を遣わせてしまいます。
出席するときに3万円をお包みするつもりなら、欠席の場合は半額の1万5千円ですね。ですが1万五千円だと端数になってしまいますから、キリの良い1万円や2万円を用意しましょう。
もし用意したご祝儀の額に不安があるなら、ご祝儀とは別に手軽なギフトや商品券などを贈ると良いですね。
打診で欠席を連絡している場合
人によっては、招待状を貰う前の打診で欠席を伝えることもあるでしょう。その場合なら早めに欠席の連絡をしているので、披露宴の準備などでも新郎新婦に負担はかかりませんよね。
打診ですでに欠席連絡をしているのであれば、ご祝儀は包まずに結婚祝いの品物を贈るだけでもOKです。また、明らかに人数合わせで誘われたようなケースであれば、祝電を送るだけでも構いません。
品物を贈る場合は、5千円~1万円程度のギフトを用意すればOKです。相手の好みが分からない場合は商品券でも良いですね。
ご祝儀や結婚祝いを送るタイミング
式を欠席する場合は、ご祝儀やお品物はほとんど郵送する形になりますよね。
ご祝儀を郵送する場合は現金書留で、品物は通常通り郵送で式の1週間ほど前に届くよう送りましょう。
また、郵送の場合はお祝いの手紙を同封しておくと良いですね。ふたりの式をお祝いするメッセージと共に、出席できずに残念に思うことも書いておきましょう。
もちろん当日に直接会ってご祝儀や品物だけでもお届けできるのであれば、そうしても構いません。
祝電を送るときのマナー
結婚式を欠席する場合は、祝電を送るのが一般的なマナーですね。祝電を送る場合は、結婚式の前日~披露宴開始の2時間前には届くように手配しておくのが理想です。
あらかじめ披露宴会場の営業日時などを確認しておき、なるべく早めに手配しておきましょう。式の1か月前からであれば、多くの式で祝電の手配ができます。
- オルゴール
- ぬいぐるみ
- バルーン
- ブリザードフラワー
- 刺繍
高額な祝電を送る場合は、お祝いの品物やご祝儀は省いても構いません。
宛名は基本的に新郎新婦ふたりの連名ですが、新郎に面識がなく新婦のみに宛てる場合は旧姓で書きましょう。
直前・当日欠席は通常通りの額で
途中までは「出席」と返事をしていたのに急な用事で直前に欠席する場合や、当日欠席をする場合がありますよね。
この場合は、ご祝儀は通常通りの額を包みましょう。披露宴の料理など、新郎新婦にキャンセル代を負担させないためです。急に式を欠席する場合は、時間に余裕があれば祝電も手配しておきましょう。
式が終わったら、あらためて新郎新婦に式のお祝いと欠席のお詫びを伝えましょう。電話などでも良いですが、会える距離であれば新居にあいさつに行くのが良いですね。
欠席するなら連絡後のアプローチでお祝いを伝えよう
都合がつかずに結婚式を欠席することは、全然悪いことではありません。誰にだってスケジュールがありますから、都合がつかなくてもそれは仕方がないこと。
新郎新婦へのお祝いの気持ちは、”式への出席”以外でも十分に伝えることができます。やむを得ず式に出席できない場合は、ぜひできる限りの方法を尽くして新郎新婦へのお祝いを伝えましょう。
欠席連絡後のアプローチ次第では、式に出席したときと同じくらいのお祝いを新郎新婦に伝えることができますよ。
新郎新婦も、数いる知人・友人の中からあなたを選んで招待してくれています。その気持ちに応えられるように、式を欠席するときは最善のマナーを尽くしたいですね。
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