セルフ肩甲骨はがしで肩こり、猫背、背中のオバさん化を防ぐ!
Date:2017.03.06
「マッサージを受けても肩こりが治らない」
「いつも背中がガチガチに固まっている」
「ダイエットしても背中のぜい肉が落ちない」
女性に多いこんなお悩み、もしかしたら原因は凝り固まった肩甲骨にあるのかもしれません。
そこで提案したいのが肩甲骨はがし!一般的には肩甲骨周りを柔軟にするため専門の治療院で行われる施術ですが、なんと自宅で自分で出来る方法もあるんです!
今回は自宅で自分で出来ちゃう「セルフ肩甲骨はがし」について紹介します。
この記事の目次
別名、上半身の骨盤!肩甲骨は可動域の広い自在な関節
肩甲骨はがしの話の前に、まずは肩甲骨についておさらいしていきましょう。
肩甲骨は別名、上半身の骨盤!
肩甲骨は背中の上部分にある大きな骨。その見た目から「天使の羽」と言われることもありますが、実はもう一つ別名を持っています。それは「上半身の骨盤」。
- 腕を支え、上半身の動きを自在にする
- 上半身と下半身をつなぐ骨盤は立っているときも座っているときも体のバランスを保つ重要なパーツです。肩甲骨も上半身にとっては要ともいえる大切な関節で、腕を自在に動かすためには肩甲骨の柔軟さが欠かせません。
- 肩甲骨の歪みや凝りは全身の骨格に悪影響を及ぼす
- 骨盤の歪みが健康にも美容にも良くないのはよく知られたことですが、肩甲骨も柔軟で自在に動ける状態でなければいけません。肩甲骨が歪んでいたり凝り固まっていると、首、肩、背骨などに負担がかかり、全身の骨格に悪影響を及ぼします。
肩甲骨には上半身を自在に動かすという、重要な役割があることがわかりますね。
肩甲骨は宙に浮いている?
しかしその大切な肩甲骨、実は鎖骨と一部がつながっているだけのほぼ宙ぶらりんの状態なんです。
詳しく紹介すると、肩甲骨には6種類の動作があります。
- 挙上…肩甲骨を上げる動きです。肩をすくめる動作などです。
- 下制…肩甲骨を下げる動きです。肩をさげる動作などが当てはまります。
- 外転…肩を内側に入れるようにすると、左右の肩甲骨が中心から外側に動きます。
- 内転…胸をはるようにして肩甲骨を背中の中心に寄せる動きです。
- 上方回旋…腕をあげる動作など。肩甲骨を回転させながら背骨から離すような動きです。
- 下方回旋…背中に手を回すなどの5と逆の動きです。肩甲骨が下側に回転しながら背骨に近づきます。
私たちの体の中にはいくつもの関節がありますが、肩甲骨は特に可動性の高い関節です。
現代病のひとつ、肩こりに効果絶大な肩甲骨はがし
「肩甲骨はがし」なんてちょっと怖いネーミングですが、整体院などの専門の治療院で行われる施術のひとつで、凝り固まった肩甲骨の可動域を広げるためのストレッチのことです。
中でも肩こりに効果が絶大と言われています。
肩甲骨を動かさなくて済む生活
何をするにも手元の操作で完結してしまう今の時代。
自ら体を大きく動かす作業やスポーツなどをしない限り、普段の生活ではなかなか肩甲骨を動かす機会はほとんどありません。
- スマホの操作
- パソコンなどのデスクワーク
- 車の運転
こうした背中を動かさない日常生活の中で、肩甲骨はどんどん硬くなってしまっているんです。
肩こりと肩甲骨の関係
まず肩こりは筋肉が硬くなることで起きることを理解しておきましょう。
長時間同じ姿勢でいると首や肩に負担がかかり、以下のような筋肉が硬くなっていきます。
- 僧帽筋
- 背筋の上側、首から肩甲骨にかけてある筋肉。
- 広背筋
- 背筋の下側、腰から肩甲骨にかけてある筋肉。
これらの首、肩、背中に伸びる筋肉が硬くなることで、
- 血行不良
- 神経の圧迫
- 疲労物質の蓄積
などが起きて肩がこるという仕組みです。
さらに肩こりは肩甲骨周辺の筋肉をも硬くするので、肩甲骨の歪みを引き起こすこともあります。
肩こりを解消するためには、肩甲骨周りの筋肉を柔らかくして、自在に動く状態に戻してあげることが大切です。
猫背の改善や背中のオバサン化にも効く!肩甲骨はがしの効果
肩甲骨はがしは肩こりに効果的、と説明しましたが、実はその効果はまだまだあります!
効果1:猫背の改善
肩こり同様、前傾姿勢を継続してとっていると起きやすいのが猫背。
肩甲骨が外側に広がり上に上がった状態で固まることで、肩が内側に入って猫背になるという仕組みです。
実は猫背は日本人にとても多いのはご存知でしょうか?そもそも、日本人は農耕民族でしたから、遺伝子的に猫背になりやすいとも言われています。下を向いて前かがみになって田畑を耕す姿勢は確かに猫背そのものですよね。
程度は様々でも日本人にとても多い猫背。しかし単なる悪姿勢と軽視してはいられない深刻な影響があるのも事実です。
- 首、肩、腰などへの負担
- 首や肩のコリにつながることで偏頭痛などの痛みを引き起こすこともあります。また、腰へも負担がかかるので腰痛につながる恐れもあります。
- 自律神経への負担
- 首への負担=頸椎への負担です。頸椎を通る自律神経に影響が及ぶと、ホルモン分泌の乱れや内臓機能の低下など起きる場合があります。
猫背が健康にも悪影響を及ぼす恐れがあることがわかりますね。
肩甲骨はがしは肩こり同様、猫背にも直接アプローチ出来るストレッチです。姿勢悪化を断ち切るためにも、こまめに続けて猫背の解消につなげましょう。
効果2:バストアップ効果
女性らしい美しいボディラインは誰しも憧れるものですが、そうした美姿勢から遠ざかったしまう悪姿勢が猫背。
猫背は見た目が悪いだけでなく、こんなスタイル崩れをも引き起こします。
- ぽっこりおなかになりやすい
- バストが垂れる
バストトップの位置が下がることはなんと顔のたるみまでも引き起こすそうです。
胸の下にある大胸筋が下がる
↓
大胸筋に引っ張られて首にある広頚筋も下がる
↓
顔が下がる
体の皮膚はすべてつながっていますから、たかが悪姿勢と侮ってはいられませんね。
バストが正しい位置に戻すことが出来るだけでなく、バストアップも期待できますよ。
効果3:背中の脂肪をスッキリさせる
猫背と関わる話が続きますが、猫背で背中が丸くなると肩も内側に巻き込んだ形になります。これは胸の筋肉が緩み、肩甲骨周辺の筋肉が伸びてしまっている状態です。
こうなると女性らしい後ろ姿とはかけ離れた、残念な印象につながります。
- 背中が広く見えてしまう
- ぽっちゃりとした丸みが目立つ
- 老け見えする
肩甲骨はがしで肩甲骨周りの筋肉をしっかり動かし、正しく使えるようになりましょう!
効果4:首やデコルテ周りのむくみが解消
肩甲骨の歪みや凝りは血行不良を招くと同時に老廃物を滞留させます。
- 鎖骨が浮き出ていない
- 首筋がスッキリしていない
などの悩みがあるなら、もしかしたらデコルテ周りに老廃物がたまり、むくんでいるのかもしれません。
あなたの肩甲骨は大丈夫?今すぐ出来るボディチェック
普段の何気ない姿勢や生活習慣で凝り固まってしまう肩甲骨。生活習慣と今の肩甲骨の状態を確認してみましょう。
9つの項目で生活習慣をチェック
以下の項目で当てはまる箇所はいくつありますか?
- 仕事はデスクワーク中心
- 重い荷物を持つことが多い
- 足を組むクセがある
- 姿勢が悪い、または猫背
- 下着は割ときつめ
- 背中に痛みを感じることがある
- 上を向く動作がつらい
- 呼吸が浅いような気がする
- 気が付くと歯をくいしばっている
3つ以上当てはまっていたら、肩甲骨の歪みや凝りにつながる生活習慣が多いということです。
4つ動きでボディチェック
実際に動いて肩甲骨の状態をみていきましょう。4つのボディチェックを行います。
【チェック1】
- バンザイをするように両手を上にあげましょう。
- 腕を耳につけることは出来ますか?
【チェック2】
- 正面で両手と両ひじをつけます。
- そのまま鼻の高さまで上げることは出来ますか?
【チェック3】
- 背中に両腕を回します。
- 両手の手の平をつけた合掌のポーズは出来ますか?
【チェック4】
- 一方の腕を上げ肩のあたりから背中に回します。
- 反対の腕は腰のあたりから背中に回します。
- 背中で左右の手は届きますか?
チェック1から4のうち、3つクリアできればOKです。
自宅で出来るセルフ肩甲骨はがし!簡単エクササイズ5選
ここから具体的なセルフ肩甲骨はがしの方法を5つ紹介していきます。どれも自宅で簡単に出来る方法ばかりですのでぜひやってみてくださいね。
1:背中全体をほぐしましょう
まずは寝たままでも出来るもっとも簡単な方法から紹介します。朝起きたときや寝る前などにベッドでそのまま出来ちゃいますよ。
【手順】
- あお向けになり、両ひざを両手で抱えます。
- そのまま、まずは右側にごろんと転がります。
- 続いて左側にごろんと転がります。
【ポイント】
肩甲骨周辺はもちろん、背中や腰全体の筋肉をほぐすような意識で行いましょう。
2:腕をぐるぐる回しましょう
続いて立って出来る方法です。簡単にリフレッシュ出来ますので、仕事の合間や肩甲骨のコリを感じた時などにぜひやってみてくださいね。
【手順】
- 両手をグーにしてひじを曲げ、親指が鎖骨の近くにくるようにします。
- そのまま背泳ぎのように右、左、右、左、とひじをぐるぐると外側に回します。これを10回続けましょう。
- 続いて今度は内側にぐるぐると回します。こちらも10回です。
【ポイント】
- この時目線が下に落ちないように気を付けましょう。水平より少し上を見るように意識します。
- ひじは肩よりも上げて回しましょう。
3:肩甲骨を開閉を意識しましょう
続いて肩甲骨を閉じたり開いたりするストレッチです。
【手順】
- 直立の状態で、両ひじを90度に曲げます。腕を少し後ろに引いて、胸をはって、肩甲骨に意識を集中させます。
- 両ひじは90度に保ちながら、背中でひじ同士を近づけたり離したりします。肩甲骨が開いたり閉じたりしているのを感じましょう。
- 近づけたり離したりの動作をテンポよく10回繰り返します。
【ポイント】
胸をはる際に反り腰にならないよう注意してください。
4:ひねり運動で肩甲骨と二の腕に効かせましょう
肩甲骨への刺激に加えて、二の腕痩せにもつながるのがこの方法!
【手順】
- まっすぐ立ち、両腕を横に伸ばします。
- まずは手首から先に意識を向けます。右の手のひらを天井に向け、左の手のひらは床に向けます。指先までしっかり意識してくださいね。
- そのままさらにひねりを深めていきます。まずは左の腕の付け根からひねりを深め、左の手のひらが天井を向くようにします。
- 右の腕もひねりを深めます。腕の付け根から床方向に向けて回旋させましょう。
- リズミカルに8回を2セット行います。
【ポイント】
- 腕の付け根から指先まで意識して行いましょう。
- 水平をキープして動かすことで二の腕に効かせることが出来ます!
5:壁を使って肩甲骨を動かしましょう
こちらは壁を利用して肩甲骨を動かす方法です。
【手順】
- 壁に背を向けます。後頭部、肩甲骨、仙骨(おしりの上のほうにあります)を壁につけたらスタート!
- ひじを曲げながらゆっくりと腕をあげていきましょう。腕が顔の横にきたらひじは90度に軽く曲げます。
- さらに腕を伸ばして上にあげていきましょう。頭の上まで伸ばします。
- 上げた腕をゆっくりとおろしましょう。
【ポイント】
- 息を吸いながら腕をあげ、息を吐きながら腕をおろします。
- 壁に沿わせながら腕をあげていきましょう。
セルフ肩甲骨はがしヨガ編!おすすめのヨガポーズ3選
ヨガには肩甲骨に効かせるポーズがいくつもあります。ここでは簡単なポーズを3つ紹介します。
1:猫のポーズ
呼吸に合わせて肩甲骨を柔らかく動かしていきましょう。
【手順】
- 手は肩幅、足も腰幅程度に開き、四つん這いの状態から始めます。
- 息を吐きながら背中を丸めていきます。ヘソをのぞき込むようにします。
- 今度は息を吸いながら背中を反らし、目線を天井に向けましょう。肩と耳を離すように意識してください。
- 2と3の動きを呼吸に合わせて繰り返しましょう。
【注意点】
腰に痛みがある場合は無理に反らないようにしてください。
2:太鼓橋のポーズ
首や肩の歪み、猫背の解消に効果的なポーズです。
【手順】
- あお向けになり、両膝を立てます。腰幅に開き、ももの間はこぶしひとつ分開けましょう。腕は伸ばしたままでOKです。
- 息を吸いながら足の裏で床をしっかりと押して腰を持ち上げます。胸とおなかをあごに近づけるように意識します。
- 両腕を伸ばしたまま、腰の下で握りましょう。
- 肩甲骨を寄せ、さらに胸を上に持ち上げ、5つ呼吸しましょう。
【注意点】
肩に力が入らないように注意しましょう。
3:ベビーコブラのポーズ
前傾姿勢が多い人や背中を引き締めたい人におすすめです。また首や肩周辺をほぐす効果もあります。
【手順】
- うつ伏せの状態で始めます。腰幅程度に足を開き、足の甲は床につけてつま先まで伸ばします。両手は胸の横に手の平を床にしておき、ひじは曲げ、脇は締めるようにしてください。
- 息を吸いながら、ゆっくりと体の上部を持ち上げ、ゆるやかに背中を反らせましょう。肩と耳を離すようなイメージで首の後ろを気持ちよく伸ばしましょう。この状態で5つ呼吸します。
- 息を吐きながらうつ伏せに戻りましょう。
- この動きを1、2回繰り返します。
【注意】
首が詰まらないように注意してください。
【ポイント】
- つい腕の力で体を起こしがちですが、意識するのは腹筋と背筋です。腕はあくまでサポートするようにしてみてください。
- おしりに力が入らないように意識しましょう。
- 首の後ろに力を入れずにリラックスするのを心がけましょう。
セルフ肩甲骨はがしは危険?こんな状態ならプロに頼もう
「気持ちいい」「肩こりが楽になった」などの効果が話題になる一方、気になるのがセルフ肩甲骨はがしを行うことによる危険性です。
実際にトライする前に、必ず注意点を理解しておきましょう。
絶対に無理はしないこと
これは肩甲骨はがしに限ったことではありませんが、どんな運動やエクササイズでも無理をすればケガをするもの。
- 自分の出来る範囲で無理せずに行うこと
- その日の体調やコリ具合など、実は体の状態は毎日違うもの。自分の体と相談しながら、無理のない範囲で行うことが大切です。
- 一気にやろうとせずにコツコツ継続すること
- 日常生活で凝り固まった肩甲骨は一度のストレッチで改善するものではありません。一気にやろうとせずにコツコツ続けていくことで、少しずつ悪いクセが取れて良い状態に変化していきます。
正しい結果を得るためには、無理のない正しい方法で継続していくことが重要ですね。
症状がひどいならプロの手を借りましょう
以下のような状態であれば、セルフ肩甲骨はがしは避けましょう。
- 普段から首や肩、背中や腰などに痛みを感じる
- 歪みやコリの状態が深刻で日常生活に支障をきたしている
無理に行うと余計なところに力が入るなどして正しいストレッチが出来ません。また、場合によっては痛みを悪化させたり、ケガをしてしまう危険性もあります。
毎日のセルフ肩甲骨はがしで背中美人を目指しましょう!
セルフ肩甲骨はがしのストレッチはどれも簡単なものですので、日中のちょっとした休憩時間や自宅でのリラックスタイムにぜひ取り入れてみてくださいね。
肩こりや猫背で埋もれてしまった肩甲骨、毎日のセルフ肩甲骨はがしで動かして、美しい天使の羽を手に入れましょう。
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