禁煙外来とは?禁煙したいなら知っておきたい、効果や費用・治療内容
Date:2017.09.04
ダイエットや見た目のかっこよさからタバコを吸う女性は少なくありません。最近はタバコの害が問題視されており、喫煙者にとって生きづらい風潮になってきています。
タバコは美容にもよくありませんのでこれをきっかけにタバコをやめようと一度は考えたことがあるかもしれません。しかしやめようと決意しても禁煙はそう簡単に実行できるものではないのです。
タバコをやめたいと本気で考えるなら、禁煙外来を利用してみるのはいかがでしょうか。禁煙外来の治療内容なスケジュールなどについて詳しく紹介していきます。
この記事の目次
タバコがもたらす害と禁煙外来について
今世間は空前の禁煙ブーム。禁煙スペースが拡大しており、喫煙者はタバコを吸う場所を確保するのも困難です。しかもタバコを吸っていると周りから白い目で見られることも少なくありません。
なぜこれほどまでにタバコが問題視されているのでしょうか。まずはタバコの害と禁煙外来について理解を深めましょう。
こんなにも危険!タバコの害について
禁煙外来が設けられた背景にはタバコが与える危害が思っている以上に大きいからです。
タバコに含まれる有害物質といえばニコチンやタールが有名ですよね。しかしタバコに含まれている有害物質はそれだけではないのです。
- アセトン(除光液などに含まれている)
- ヒ素(殺虫剤などに含まれている)
- カドミウム(公害病の原因にもなった)
- 一酸化炭素(排気ガスに含まれる)
など有害となる物質が多く含まれているのです。
このような有害物質を体に取り入れ続けることでさまざまな弊害が出てきてしまいます。
- 余命が短くなる
- タバコを吸うと体にも悪影響が出てきてしまい、最終的に寿命を縮めることにもつながってしまいます。
喫煙はがんや心疾患などさまざまな病気の原因を作ります。それは肺に関連する病気だけでなく、うつ病や骨粗鬆症、糖尿病、メタボなど多岐にわたるのです。
日本でも喫煙に関する調査を実施したところ、喫煙者は平均で10歳、非喫煙者よりも寿命が短くなると言う結果が出たのです。
- 美容にも悪影響
- タバコを吸うと体内の活性酸素が増えます。活性酸素は老化をすすめる原因物質ですから、これが増えると肌や体の老化が進みます。
老化スピードがすすむと、同じ年齢でも喫煙者と非喫煙者では喫煙者のほうが老けて見えることがほとんどです。
- 口臭が発生、歯や歯茎が変色
- タバコを長年吸い続けていると口の中のトラブルも多発します。まずは口臭。ニコチンの匂いが染み付いてしまって、口も臭くなります。また歯や歯茎の色も黄色っぽく変化してきて見た目も汚く見えます。
自分の吸ったタバコが大切な赤ちゃん、子どもにまで悪影響を及ぼしてしまうんですよ。タバコは百害あって一利なしです。これだけの悪影響の危険性を少しでも下げるには禁煙するのが一番です。
禁煙外来とは?どこで治療が受けられるの?
タバコなんて強い意志をもっていれば簡単にやめられる!と思っていませんか?タバコに含まれているニコチンは中毒症状を引き起こしますのできっぱりと辞めるのは難しい方がほとんどです。
だからタバコは簡単にやめられません!そこで禁煙をサポートしてくれる禁煙外来を設けるお医者さんが増えてきています。一人じゃないから禁煙も成功しやすいのです。
禁煙外来という専門の外来を設けている総合病院もありますが、実は他の診療科でも禁煙外来を開設しています。
- 婦人科
- 外科
- 内科
- 循環器科
- 耳鼻咽喉科
などでも禁煙治療が受けられるようになっています。もしかしてあなたが通っているかかりつけのクリニックや病院でも禁煙外来を開設している可能性が考えられますので一度相談してみるといいかもしれません。
気になる費用、禁煙外来での治療にいくらかかるの?
病気やケガをしたときは健康保険が適用されますので私たちが窓口で支払う負担は少なくできます。しかし喫煙は病気ではありませんので、普通に考えて禁煙外来での治療は健康保険が適用されないと考えてしまいます。
自力で禁煙ができず禁煙外来での治療を希望しても、費用が高すぎるようであれば治療を受けるのを考えてしまいますよね。禁煙治療にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
禁煙外来は健康保険が適用されます!喫煙によるニコチン依存症は病気であるということが認識されたからです。ただしその適用を受けるには以下の条件を満たす必要があります。
- ニコチン依存症のテストが5点以上
- 一日の平均喫煙本数×これまでの喫煙本数が200以上であること
- 禁煙したいという気持ち
- 禁煙治療を受けることに同意する
また中には過去に禁煙治療を受けたにもかかわらず、治療後喫煙を再開してしまった方もいるでしょう。
そして再度禁煙を試みて禁煙外来での治療を希望した場合、健康保険適用で治療を受けることは可能なのでしょうか?
禁煙治療の内容は人それぞれ内容が若干異なりますので、かかる費用もそれに応じて変わってきますが、約3か月の治療で1万円から2万円が相場だと言われています。
健康保険が適用されてもこの値段を高い!と感じますか?しかしよく考えてみましょう。今まで払ってきたタバコ代に比べたら禁煙治療でかかる費用のほうが安いと思います。
それでタバコがやめられたら、今後タバコに支払う費用負担はなくなります。長い目で見たら決して高い金額ではないと思いますよ。
ただし中には禁煙治療に健康保険が適用されない病院やクリニックもありますので、事前に保険適用可能かどうかを医療機関に問い合わせておくと安心ですね。
治療期間や治療内容、禁煙治療のスケジュールとその内容
今度こそ絶対にタバコをやめたい!そう意気込んで禁煙治療に通おうと考えたものの、治療にかかる期間やその内容が気になりますよね。
禁煙治療は12週間が基本!治療にかかる期間について
禁煙治療は総合病院やクリニックなどさまざまな場所で受けられますが、どこで治療を受けても治療にかかる期間は12週間、つまり3か月ということになります。
そしてこの12週間の間に通院しなくてはいけないのは約5回。これくらいの通院ペース、治療期間ならば仕事を持っていても何とか通えると思いますよ。
治療の内容について知りたい!初回の治療内容について
治療期間中、通院するのは約5回。治療ではどのようなことが行われるのか、そのスケジュールと内容について詳しくみていきましょう。さまざまな検査や診察がありますので、特に時間がかかるのは初診の時です。
- 問診と診察
- 現在の健康状態を確認するために問診と診察が行われます。
- ニコチン依存度をチェック
- 健康保険適用で治療を受けるためには所定の条件を満たさなくてはいけません。そのためにまず初診でニコチン依存度のチェックを行います。
- 有害物質濃度の測定
- 喫煙者が吐きだしている息にはタバコに含まれている有害物質が含まれています。その濃度がどれくらいあるのかをチェックします。
- 禁煙宣言にサインする
- 禁煙外来を受診したということは強い禁煙の意志がある証拠。お医者さんと相談して禁煙する日を決めます。そしてその意志が揺るがないように禁煙宣言書にサインをするのです。
- 禁煙に関するアドバイス
- 今までに禁煙を試みたことがあるのか、患者さんの健康状態等を加味して禁煙に関するアドバイスを医師が施します。
ニコチンが切れて禁断症状が出てきてしまったときの対処法などについても紹介してもらえます。
- 禁煙補助薬を選ぶ
- 禁煙を助けてくれる薬にはさまざまな種類がありますので、お医者さんと相談しながら処方してもらう薬を決めていきます。
上記が主な初診時の診察内容です。
次の診察は初診から約2週間後!その診察内容とは
初診を受けたら次の診療は約2週間後に設定されることがほとんどです。その内容について簡単に紹介していきますね。
- 診察
- 禁煙が順調にすすんでいるかの確認と診察を行います。
- 有害物質の測定
- 吐きだす息から有害物質の濃度測定。口頭で禁煙状況を確認しますがその時に嘘をついてもこの検査ですぐにわかります。
- 禁煙に対するアドバイス
- 初診から2回目の診察までの期間の禁煙状況や体調を考慮して、禁煙に有効なアドバイスがもらえます。
- 禁煙補助薬の効果や副作用を確認
- 禁煙補助薬にはニコチンが切れたときの禁断症状を緩和させる働きがあります、最初に処方した薬が合っているのか、副作用などは見られないかを確認し、場合によっては薬を変えることもあります。
これが2回目の主な診療内容です。
その後さらに間隔を開けて病院やクリニックを受診しますが、診療内容は2回目の内容とほぼ同じです。
どうしてもやめたいなら知っておきたい、禁煙治療を成功させるコツ!
禁煙治療に通ったら絶対に禁煙できるとは限りません。自力で行うよりも成功率が高くなりますがそれでも禁煙するための自助努力が必要です。禁煙を成功させるためのコツについて紹介していきます。
自己判断は禁物!治療終了までしっかりと通うこと!
禁煙外来に通い始めて順調に禁煙がすすんでいると、たとえ次の診療が残っていてももう通わなくても大丈夫かなと自己判断しがちです。
しかしそれはとても危険です!お医者さんのアドバイスや助言、薬の力でここまで禁煙をすすめてこられたのですから、最後までしっかりと診察を受けましょう。実際に途中で診療を辞めた方は禁煙の成功率が低いという結果が出ていますよ!
最も難しい禁煙の継続、禁煙し続けるためには
一時期だけタバコをやめることができても問題はその後です。タバコをやめられても何かのきっかけで一本吸ってしまうと、その後また喫煙を再開してしまうケースは少なくありません。禁煙し続けるためには何に気を付けたらよいのでしょうか。
- 禁煙したいと思った理由を覚えておく
- なぜ禁煙しようと思ったのか。その理由は人それぞれだと思います。タバコを吸いたいと思ったときはそれを思い出してみましょう。
- タバコの害を再確認
- タバコを吸うことで自分の健康や美容を害するだけでなく周りにも悪影響を与えていること。この事実を再度確認しましょう。
- 周りに協力してもらう
- 禁煙を始めるとき家族や同僚、友人など周りに禁煙することを大体的に宣言します。
そしてその時にもしも自分が禁煙の誓いを破ったときは注意してほしいことを頼んでおくのです。周りの協力があると禁煙にも力が入りますし、継続しやすくなりますよ。
- 再度禁煙外来を頼る
- どうしても自力で禁煙の継続が難しい時には再度禁煙外来を受診するのも手段のひとつ。
初診から一年経過していれば健康保険が適用されますが、自費診療でもよければ一年以内でも受診可能です。
せっかく頑張って禁煙したのですから何とかその状態を維持したいですよね。
禁煙外来で美容と健康の敵、タバコを今度こそやめる!
タバコをやめたくてもやめられない。それは喫煙者であればほとんど方が抱える悩みです。今までどっぷりとつかっていたニコチンから抜けるのは誰でも簡単ではないのです。
そんなときは禁煙外来の力を借りてみましょう。周りの協力、サポートがあると禁煙も続けやすくなりますよ。ただし治療中、その後も自分で努力する姿勢が大切です!今度こそ禁煙を成功させましょう!
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