必要以上に傷つかない方法!心を傷つけているのは自分自身?
Date:2019.03.20
人は生きていく中で、誰かを傷つけたり、誰かに傷つけられたりするもの。そう思ってはいませんか?心が傷ついたとき、「傷つけられた」と受動的に受け止めていませんか?
誰かの放った一言に傷つくとき、「傷ついた」と感じるのは自分です。まったく同じ言い方で、同じ状況で、同じセリフを言われても、傷つく人と傷つかない人がいるのは、受け止め方の違いもあるのです。
だとしたら、心を傷つけているのは、言葉を放った「相手」ではなく、受け手である「自分」ということになります。
「誰か」ではなく自分に主導権があるのなら、傷つかない術も見つかるはず!
長い人生、まったく傷つかないで生きることはできませんが、些細なことで傷つかないようにすることはできます。
必要以上に傷つくことがないよう、心を傷つけるものの正体について考えてみませんか?
「傷ついた」と感じるのは自分!傷つくかどうかは自分次第
心が傷つくとき、誰かの発言や行動がきっかけとなることがほとんどです。でも、そのほとんどが、悪意に満ちた言動ではありません。直接的に攻撃を受けることも、ほとんどありません。
では、なぜ、心は傷つくのでしょうか。どうすれば、心を傷つけずにすむのでしょうか。
傷つく・傷つかないの選択権は自分にある
人は何かの出来事によって傷ついた場合に、誰かの言動に「傷つけられた」と受動的に受け止めがちです。誰かの言動のせいで傷ついたのだと、自分ではどうすることもできないことのように思いがちです。
でも、実は、傷つく・傷つかないの選択権は自分にあります。
刃物で切りつけられるなどの物理的な傷と違って、心は他人が直接触れられるものではありません。心が傷ついたと感じるのは自分。極端に言えば、心を傷つけているのは自分ということになります。
どんなにひどい言葉を投げかけられても相手にしなければ、まるで傷つかないのです。傷つく・傷つかないは自分の受け止め方次第なのです。まったく同じ状況に立たされても傷つかない人と、傷つく人がいるのはそのためです。
感情を伴わせる必要のない出来事はシンプルに受け止めて
人の性格はいろいろです。頭で物事を考えがちな人もいれば、感受性豊かで、冷静にならなければならない場面でも、感情を抑えることができない人もいます。
どちらが良くて、どちらが悪いということではありません。ただ、傷つきやすい性格をなんとかしたいと思うならば、心で受け止める前に、頭を働かせる術を学ぶことをおすすめします。
出来事は出来事、事実は事実として受け止めればシンプルなことも、そこに感情を伴わせると複雑になるからです。
心で物を考えがちな人は、感情を伴わせる必要のない出来事にまで、いちいち気持ちが揺さぶられるのです。傷つく必要のないことで傷ついてしまうのです。
必要以上に傷つかないために、すべきこと・してはいけないこと
傷つきやすい人と、傷つきにくい人とでは、一生のうちに傷つく回数、傷の深さに随分と差があることと思います。どうせなら、必要以上に傷つかない人生を送りたいと思いませんか?
では、傷つく必要のないことまで傷つかないようにするためには、どうすれば良いのでしょうか。
他意があると疑わず、あるがままに受け止める
例えば誰かを食事に誘ったとき、「うーん、ごめん。ムリ」と言われたとします。傷つきやすい人の中には、
- 「うーん」という響きが迷惑そうに聞こえた。困っている様子に見えた。
- 「ムリ」の一言が拒絶に聞こえた
など、相手の態度に傷つき、「ごめん、無理ならいいの」と逃げるようにその場を去るという人もいるかもしれません。
でも、相手の言動の真意は相手にしかわかりません。勝手に想像しているだけで、実際は
- この後の予定なんだっけ?と思い出しているだけの「うーん」
- 「予定が入っているから今日は無理」の「ムリ」
ただ、それだけだったかもしれません。
「予定が入っているなら『今日は無理』ってちゃんと言うと思う」と反論する人がいるかもしれませんが、みんながみんな、そうとは限りません。
もしかすると、食事に誘われるなんて想像もしていなくて、緊張で言葉足らずになってしまっていただけかもしれません。「残念。また今度誘うね」と前向きに応えていれば、「明日なら大丈夫だけど」と喜んで応じてくれたかもしれません。
仕事でミスをしたときも、「何やってんだ!つまらないミスしやがって!」と上司に怒鳴られた場合も、本来「つまらないミス」をする部下ではないと認めているからこそ、「何やってんだ」と悔しがってくれているのかもしれません。
長い人生、人は何度も傷つき、落ち込みますが、悪意を持って傷つけに来る人など、そういるものではありません。自分の言動で相手が傷ついているなど、思いもしないパターンがほとんどです。
食事の誘いを断られたなら、断った理由を聞けば良いし、仕事での失敗は同じミスを繰り返さない対策を考えれば良いのです。
自分に自信が持てない人は特に、被害妄想的に悪い方へ悪い方へと考えがちですが、勝手に想像して勝手に傷つくほど不毛なことはありません。
行動の是非と自分の価値を混同しない
では、食事の誘いを断った理由をズバリ聞いて「恋愛対象に見れない」と言われたら?上司が陰で「あいつは新人でもしないようなミスをする」と馬鹿にしていたら?
真意を問いただした場合、ショックな言動が返ってきたら、深く傷つくしかないのでしょうか。
これも、物は考えようです。やはり、傷つかない人は傷つかないのです。人は自尊心を傷つけられたとき、自分を否定されたときに深く傷つきますが、ちょっとやそっとじゃ傷つかない人は、他者の言動と自分の価値を結びつけません。
ある出来事で自分が批判されたり、拒絶されたりした場合、自分の存在価値や今までの人生、自分という人間そのものの価値が否定されたような気持ちになることがありますが、それは違います。
ひとつの言動に対する評価と自分そのものの価値を混同しないようにしましょう。
人や環境に多くを求めず、何も得られない状態を「当然」と思って
傷つきやすい人の中には、他人や自分を取り巻く環境に多くを期待しすぎる人もいます。
- 街中で突然具合が悪くなったとき、周囲の人が冷たい態度なのがショックだった
- すごくうれしいことがあって夫に一番に報告したのに、一緒に喜んでくれるどころか無関心で悲しくなった
など、期待していた態度と違う反応が返ってきたことに、驚き傷つく人たちがそうです。期待するというよりも、「自分がそういう状況に置かれたら当然そうする!」という心優しい人であるかもしれません。
でも、世の中にはいろんな人がいて、「当然」は人によって異なります。自分を基準にして相手の行動を想定していると、それがなされなかった場合に悲しくなったり、落胆したり、心にマイナスの作用が起きてしまいます。
「自分ならこうする」という先入観や「こうしてほしい」という期待は持たないようにし、何のレスポンスもない状態を「当然」に設定することをおすすめします。
夫とともに喜びを分かち合いたいのであれば、「言わなきゃわからない」を当然のこととして、素直に「一緒に喜んでほしい」と伝えれば良いのです。ときに夫の行動が解せないように、夫も妻の求めていることが、わからないことも多いのです。
勝手にこうと決めつけて傷つくのは危険です。誤解や亀裂が生まれ、結果的に相手も自分も傷つくことになりかねません。
逆に、何も求めない状態、何も得られない状態が当然と思っていれば、人に何かしてもらったり、うれしい反応があった場合、喜びは倍増!感謝の気持ちも心から湧いてきます。傷つかないだけでなく、幸せな出来事が増えることになるのです。
でも、フラフラしながらも頑張っていると助けに来てくれる人が必ずいて。貧血のためにいつも視界は真っ暗で姿を見ることは叶いませんが、「大丈夫ですか?」のやさしい声はまるで天使のよう!
考え方ひとつで辛い出来事も、心温まる幸せな記憶として残ります。
「本当のことを言われたときが一番傷つく」は本当?
あなたがたとえばすごく痩せていたとして、人から「太ったんじゃないの?」と言われた場合、喜びはしても傷つくことはありません。太ってはいないからです。事実とはまるで異なること、自分とは無関係のことを言われたからです。
では、太っている人に「最近、また太ったんじゃないの?」と言って、みんな傷つくのかと言えば、そうでもありません。「そうなのよー、最近食べ過ぎちゃって!」と笑って受け流す人もいます。
本当のことの中でも、自分が気にしていること、コンプレックスに思っていること、自信が持てないことに触れられたときに、人は傷つきやすいのです。
自信を持てるように努力したり、コンプレックスを克服したり。自分の頑張りで、努力の末に手に入れた確固たる自信があれば、心は守ることができます。
それが無理な場合は、最初から「この話題には触れないで」と伝えておくことです。嫌がるとわかっていて責めてくるのは、悪意のある行為。そんな人の言動を気にする必要はありません。
自分に過保護になるのと、必要以上に傷つかないように心を守るのとは違います。判断を誤らないようにしましょう。
傷つくことは悪くない!「必要以上に」傷つかないことが大事
「出来事は出来事、事実は事実とシンプルに」「期待をせずに、人に求めすぎずに」と述べてきました。
では、傷つかないためには、気持ちを抑えて、常に冷ややかでなければならないのか、感情で物を考えるから傷つくのであれば、感情を抑えて、常に頭で考えればいいのか、というと、そう簡単な話でもありません。
家族や友人、恋人との間には、感情抜きでは成り立たない言動もあるし、相手の心に無頓着になれば、人と人の絆は作れないからです。
重要なのは、今あなたの心を悩ませている事象が、傷つく必要があることなのかどうか、ということ。
あなたを傷つける言動が、
- 相手にあなたを傷つける意志がない言動
(勝手な思い込みなど、受け止め方により傷ついているだけ) - 無責任な立場からの発言、覚悟のない言動
(付き合いの浅い人・通りすがりの人などによる言動)
などである場合、無駄に傷ついていることになります。
特にSNSなど、インターネット上に顔の見えない社会が存在しているこのご時世では、人を傷つける言葉を実に簡単に発する人もいて、リアル社会しか存在しなかった時代よりも、人はずっと心傷つく機会が多くなってしまいました。
だからこそ、必要以上に傷つかない術を身につけて、上手に「傷つかない」選択をしていってほしいと思います。心を傷つけることができるのは自分だけ。心を守ることができるのも自分だけなのです。
ただ、それでも、どうしても傷ついてしまったときは、傷ついたことを隠すことはしないで。
深い傷はひとりで抱え込むと治りが遅くなるようです。本当に傷ついたときには、誰かひとりだけでも良いので、心の傷を打ち明けてくださいね。
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