子供に言ってはいけない言葉とは?子供の成長に影響する親の言葉
Date:2019.04.10
子供に言ってはいけない言葉と聞いてドキッとしているママが、この記事を読んでいるのではないでしょうか。
- 冷静になればわかるはずなのに、つい感情的に怒っている時に言ってしまう言葉
- 良かれと思って言っているのに、実はNGな言葉
など、子供は親からの言葉をそのまま100%受け止めてしまいます。
「次からは気をつけよう」と思っても、一度口から出た言葉は取り戻すことができず、子供の成長を左右することに成り得るのです。自分の事情や身勝手な言葉が子供を無意識に傷つけているかもしれないと思うならば、今すぐにでも改善して、子供に寄り添う言葉かけを心がけましょう。
親が言ってはいけないNGワードと気になる子供への影響
何気ない親の一言が、子供にとっては重大な言葉となり得るということを親はわかっていなければなりません。子供にとって親は絶対的存在であり、最初に出会う人間関係なので、そこで人格形成されると言っても過言ではないのです。
ここでは、親が子供に言ってはいけない言葉とその言葉による子供への影響を見ていきましょう。
自己肯定を潰す言葉
「だからあなたはダメなのよ!」「他の子はできているのに」「何回言ったらわかるの?」など、自己肯定を潰す言葉を言ってはいけません。
発育途中の子供は親からの愛情を受けて、子供は「自分は自分でいいんだ」という自信を持って成長することが大切です。つまり自分を好きでいられるかどうかということ。この自己肯定感が強いと、何にでも自信を持ってチャレンジし人生を楽しむことができるのです。
親は、子供を否定する言葉を使わずに、認めてあげることが大切です。親が認めてくれることで子供は自分のことが好きになり自信が持てるのです。
- 「意地悪ね」
- 「口ばっかり」
- 「だらしがない」
- 「ずるい子だね」
- 「ウソつき」
- 「いい加減ね」
親から自分を否定するような言葉を言われたら、自分のことがどんどん嫌いになり自分に自信を持つことができなくなって自己肯定感を持たずに成長してしまいます。自信がなくなると、何をやってもダメなんだと消極的になってしまい、のびのびと育つことができません。
平気な顔をしていても無意識に心は深く傷つき、大人になっても自己否定感が強くなり人間不信でうまくコミュニケーションを取ることができない社会人になる可能性があります。
脅し言葉
「言うことを聞かないと怒るよ」「そんなことをしたらお父さんに言いつけるからね」「お兄ちゃん/お姉ちゃんでしょ」など、子供を脅すような言葉を言ってはいけません。
親が子供を思い通りにコントロールしたいだけの言葉であり、子供は何で怒られたかということよりも、脅されたことしか頭に残りません。
- 「もう知らないからね」
- 「もういい」
- 「もううんざり」
- 「置いていくよ」
などの投げやりな言葉も脅し言葉になります。「自分のこといらないんだ」という印象を強く残してしまうのです。
言うことを聞かないと叱られるという感情が強く残り、親の顔色をうかがう子供になる可能性があります。脅されたことへの恐怖が子供を委縮させてしまい、自己肯定感を阻害し「自分は何をやってもダメなんだ」と思い込んでしまいます。
存在を否定する言葉
「あんたさえいなければ」「男の子/女の子だったらな」という、子供の存在そのものを否定する言葉を言ってはいけません。
子供の存在を全否定する言葉は、言葉の心理的虐待です。叩いたり蹴ったりしていなくても、言葉の暴力と言っても良いでしょう。
- 「子供なんて大嫌い」
- 「こんな子を産んだ覚えはない」
- 「誰に似たんだろう」
- 「あなたには期待していないから」
努力してもどうしようもないこの言葉は、軽いつもりで言ったとしても子供はひどく傷つき自己否定されたと受け止めてしまいます。自分の存在そのものを認められていないと感じて、劣等感を持つようになるでしょう。
人と比べる言葉
「お姉ちゃんは○○なのに」「お兄ちゃんに比べてあなたは・・・」「△△ちゃんはできるのに」など、人と子供を比べる言葉はを言ってはいけません。
誰でも人と比べられたらいい気はしませんが、子供は親に言われると余計に傷つくのです。一生懸命やっていたらなおさら自信を失い、劣等感を持つことになるでしょう。
兄弟姉妹と比べられたら、きょうだいを疎ましく思い意地悪をしたり嫌いになったりする可能性があります。お友達と比べられた場合も同様です。
そして、「自分はダメな子なんだ」と自己否定感が強くなり、「どうせがんばってもきょうだいみたいにできない」「どうせきちんとやっても比べられる」という自分がどうしたいかということより、どうせ比べられるという投げやりな態度になっていく可能性があります。
容姿を悪く言う言葉
「誰に似てそんな不細工なの」「本当にデブだよね」「○○(好意的でない対象)に似ている」という容姿を悪く言う言葉を言ってはいけません。
自分の子供だからといって言って良いことと悪いことはあります。子供は親から愛情を受けたいと無意識に思っているのに、容姿をけなす言葉はマイナスでしかありません。いくら冗談で言ったとしてもその言葉は深く子供を傷つけ、トラウマになるかもしれないのです。
親の意見は正当だと思ってしまう子供は、容姿に自信が持てなくなり自分の存在自体に必要性を感じなくなります。そんなことを言う親は自分のことがかわいくないんだ、いらないんだと変換してしまい、親に対する不信感を持ち、対人関係が苦手な人生を送る可能性があります。
一方的な言葉
「余計なことしないで」「泣くな」「黙っていて」「早くしなさい」など、子供の事情を配慮しない一方的な言葉を使ってはいけません。
この一方的に抑圧する言葉は親が感情的になっている時が多く、もちろん親にもその言葉を発する理由があるのですが、子供の行動にも意味があり一方的に上から押さえつけようとする親の自分勝手さが出ている言葉です。
- 「ママの仕事増やさないで」
- 「うるさい」
- 「忙しい時に話しかけないで」
- 「面倒だな」
一方的な言葉は強い語気を伴って言う場合が多いので、子供は恐怖を覚えます。子供の行動を制限しようとするので、否応なしに子供はその言葉に従わなければいけない状況になり、自己を押し込めようと感情を持たない子供になってしまう可能性があります。
自ら行動を制御し手がかからない子供になろうとしますが、大人になってからそのフラストレーションが爆発する可能性があります。
え?言っちゃダメなの?使いがちな言ってはいけない言葉
毎日当たり前のように子供に対して使っている言葉でも、言ってはいけない言葉があるのです。ここでは、普段よく使っている言葉が実は言ってはいけない言葉である場合をご紹介しましょう。
『ちょっと待って』
よく使っていませんか?『ちょっと待って』という言葉。忙しい時、作業している時、子供に話しかけられたり頼み事をされたりするとつい使ってしまいます。実は子供にとっては「ちょっと」がどれくらいなのか曖昧過ぎてわからないのです。
ずっと待っているのに、親は忘れてしまいほったらかしという状態になることも。いつまでも待たされると、子供は「自分は大切にされていない」と自分の気持ちを受け止めてもらえなかったと感じてしまい、自分の言いたいことやしてもらいたいことを言えなくなってしまいます。
この場合は、『洗い物が終わるまで待っていてね。』『掃除が終わるまで待っていてね。』というように具体的にどのくらい待てば良いのか子供でもわかるように設定してあげましょう。そうすれば、親が忘れていても『ママ、洗い物終わったから今いい?』と子供から話しかけやすくもなりますよ。
また、子供が待っている間に用事を忘れてしまった場合でも、親から『さっき言いかけていたのは何?』と聞いてあげましょう。子供は覚えていてくれたことがうれしく自分の気持ちを受け止めてくれたと感じるでしょう。
『だから言ったでしょ』
注意してもやってしまった、何回も言っているのに忘れた、なんてことは子供にはしょっちゅうありますよね。その度に『だから言ったでしょ』とつい言ってしまいます。しかし、子供にとっては何が「だから」なのかわからないのです。
理由がわからないまま怒られている状態で、怒られているから謝ることになり、『だから言ったでしょ』の度に謝って、何に対しても積極的に行動することができなくなってしまうのです。
『だから言ったでしょ』とつい言いたくなるのを抑え、「だから」の理由をきちんと伝えてあげましょう。『走り回ったら人にも迷惑だし、ぶつかったりしたら危ないって言ったんだよ。だから今転んでしまったでしょ。今度からは気をつけようね。』というように順を追って説明することが大切です。
『いい子だね』
褒めることは良いこと。だから、良いことをしたら『いい子だね』と言って何が悪いの?と思いますよね。もちろん良いことをしたらたくさん褒めてあげて下さい。ただし、結果ではなくその過程を褒めることが大事なのです。
例えば、テストで100点とったとしたら『100点とれていい子ね。』という褒め方ではなく、『今まで一生懸命勉強してたもんね、その成果が出たんだね、偉いね。』というように子供が結果を導き出すためにした努力を誉めるのです。
結果よりもその過程を褒めてくれたことで子供は「ママはちゃんと見ていてくれたんだ。」という褒められる+安心感をも得ることができるのです。それは褒められることよりも重要で、子供にとって親に認められることは、どんなことよりもエネルギーになり今後の糧となるのです。
心の成長に大切な親からの言葉は、日ごろからポジティブに!
親の評価=自分の評価となってしまう子供時代に親が子供に放つ言葉は、子供の成長にとても重要です。子供は意外に敏感に親の言葉に反応し、何気ない言葉も一生忘れずに心の片隅に残ることも少なくなく、人生に影響を与えることにも成り得るのです。
「こんなことを言われたらうれしかったな」「あんな言われ方をして嫌だったな」という自分が子供の時に受けた言葉を思い出し、
- 自分が言われたら嫌だったことは言わない
- 自分が言われたらうれしかったことを言ってあげる
- 「子供は1000回言って初めて伝わる」と思っておく
という基本的なことを念頭に置き、感情的になりそうな時は一呼吸おいて言葉を発するように努めましょう。
それでもカッとなってしまうこともありますよね。しかし、親の言葉が子供に与える影響は決して小さくありません。一度出てしまった言葉は取り返すことができないので、日ごろからポジティブな言葉をかけるよう心がけておきましょう。
子育ては辛抱強さも大事です。子供の将来のためにも心にゆとりを持って「できなくてもいい」くらいの心持ちで子供に接することで、自然に言ってはいけない言葉も少なくなっていくはずですよ。
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