「小銭貯金」に向いている人は?メリット・デメリットと注意点
Date:2018.07.17
「500円玉貯金」や「365日貯金」などの小銭貯金。これまでに一度や二度、試した人も多いのではないでしょうか。
雑誌や専門書も多数出版され、専用の貯金箱も販売されていますよね。「簡単に貯まる!」「あっという間に10万円!」「誰でもできる!」などのキャッチコピーに惹かれて、「まずは小銭貯金から始めよう」と手に取りやすいものです。
ですが、簡単だと思ったのは初めだけで、意外と続かないこともあります。そんな人は小銭貯金に向いていなかったのかもしれません。いったいどんな人が小銭貯金に向いているのでしょうか。
また、これまで小銭貯金をしてきた人でも、「本当に意味のある」貯金をしてきましたか?実は、貯金しているように思っていても、ただ銀行口座から貯金箱に移動しているだけだったかもしれません。
今回は、本当に意味のある貯金をするために、小銭貯金のメリット、デメリットと向き不向き、そして注意点についてお話したいと思います。
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小銭貯金の4つの方法とメリット・デメリット
「小銭貯金」とは、小銭を貯金することです。具体的にどのような方法があるのでしょうか。まずはメジャーな4つの方法を、それぞれのデメリットとともにご紹介したいと思います。
〈方法その1〉基本の小銭貯金
これは、定期的にお財布の中にある小銭を貯金箱へ移すというもの。ルールが簡単で、お財布がいつもスッキリするというメリットがあります。
期間を決めて、定期的に貯金箱を銀行へ持っていき、集計してもらうといくら貯まったかが分かります。「今月はいくら貯まったかな」というワクワク感を味わえるので、楽しみながら続けられる方法です。
- 翌日お財布に小銭がないので、自動販売機で飲み物を買ったりする時などに不便
- 銀行に持っていくのが重くて面倒
〈方法その2〉500円玉貯金
500円玉貯金は、500円玉をコツコツと貯金していく方法。日常生活の中で、なるべく500円玉を貰えるようにお札で支払い、その500円玉を貯金箱へ入れていく方法です。
ただし、人によってやり方は異なるようで、あらかじめ500円玉を銀行などの両替機で用意しておき、それを毎日貯金箱へ入れていく方法をとっている人もいるようです。
もし500円玉を毎日きちんと貯金箱へ入れていったら、1週間で3500円、1ヶ月で1万5000円、1年間で18万2500円にもなります。海外旅行に行けるくらいの大きな額になりますね。また、すべて500円玉なので計算しやすいのも良い点です。
ただ、500円玉貯金にはデメリットもあります。毎日続けようと意気込むと、簡単そうに見えて、案外、手間がかかるため、マメな人でないと続けるのが大変かもしれせん。
あまり毎日貯金することに拘らず、「たまたまお財布に500円玉があったら貯金箱へ」くらいの気軽な気持ちで試してみると良いかもしれません。
- 意識して500円玉を手に入れるのが面倒
- あらかじめ両替機で500円玉を用意する場合は、その手間も面倒
- あらかじめ500円玉を用意する場合、収納箱から貯金箱へ移動するに過ぎない
- 500円玉を手に入れたいがために、1000円札を使って無駄な買い物をしてしまうことがある
〈方法その3〉つもり貯金
これは、お金を使った「つもり」で、その分の金額を貯金する方法のことです。
外食した「つもり」で1000円、コンビニでお菓子を買った「つもり」で300円、電車に乗った「つもり」で200円などなど。何かを我慢した分のお金を貯金箱に貯めていきます。
ただ節約を意識して我慢だけを続けるより、我慢した分が目に見えて貯まっていくので、我慢の甲斐があり、気持ちよく貯金できるのが良いところです。
また、お金を使う前に、「これは我慢できることかどうか」、「本当に必要なものかどうか」を考える習慣が身につくことは、とても良いことです。
- 我慢した金額をメモするか、覚えておかないといけない
- 我慢した金額を合計して、毎回違う金額を貯金箱へ入れるのが面倒
- 我慢しすぎて、生活が窮屈になる
〈方法その4〉365日貯金
これは、1から365の数字を書いたシートを用意して、毎日その中から好きな数字を選び、その数字の金額の小銭を貯金箱へ入れて、シートの数字を塗りつぶすという方法です。子ども達が喜ぶクリスマスのアドベントカレンダーのような感覚ですね。
1日目1円、2日目2円というように、順番に貯金するのはかなり面倒ですので、好きな数字を選ぶ方法の方が続けやすいでしょう。
貯金をはじめた1年後には、シートの数字は全て塗りつぶされ、1円から365円までの合計金額66,795円が貯金箱に貯まる予定です。
貯金箱のお金が徐々に増えるだけでなく、365日シートも徐々に塗りつぶされていくので、達成感を感じられるのが良い点です。子どもと一緒にゲーム感覚で貯金できますね。
- 最初は空いた数字ばかりなので楽だが、徐々にピッタリの小銭がお財布になくて途中で断念することも。
- 塗りつぶすのが面倒
小銭貯金はこんな人に向いています
前述のとおり、小銭貯金は誰でもすぐに取り組める反面、様々なデメリットがあります。いったいどんな人に向いているのでしょうか。
小銭貯金の主なメリットとデメリット
主なメリットとデメリットをまとめてみました。
メリット | デメリット |
---|---|
気軽に今すぐ始められる | 貯まった小銭を銀行へ預け入れるのが重くて面倒 |
目に見えてお金が貯まり 達成感を味わえる |
貯金箱に小銭を入れたくて お札を使いすぎてしまうことも |
お財布の小銭入れがスッキリする | 小銭を使いたい時に無いことがあるのが不便 |
節約の意識が生まれる | 我慢しすぎて、生活が窮屈になることも |
これらのメリット・デメリットを踏まえて、小銭貯金に向いている人の特徴を挙げると、次のようになります。
- 小銭貯金に向いている人の特徴
-
- 小銭貯金は「お金の重みを実感したい人」に向いている
- 小銭貯金は「日ごろ小銭をあまり使わない人」に向いている
- 小銭貯金は「銀行へ行くのを厭わない、マメな人」に向いている
逆に向いていない人は、なるべく手間をかけずに貯金したい人です。「わざわざ銀行口座に預けてあるお札を小銭にしなくてもいいんじゃないかな」と思うような人は、おそらく小銭貯金は続かないでしょう。そんな方は、先取り貯金など別の貯金方法がおすすめです。
小銭貯金で確実に貯めるには、毎月引き出す現金の額を決めよう!
デメリットを踏まえ、それでも小銭貯金をやってみようと思った人に、守って欲しいことがあります。それは、「毎月銀行口座から引き出す現金の額を決めよう」ということ。
いくら貯金箱に小銭が貯まっていっても、お財布にお金がなくなる度にATMで現金を引き出していては、なんの意味もありません。銀行口座からお財布に移動して、貯金箱に移動しただけで、お金の居場所が変わっただけになってしまいます。せっかくコツコツ貯めたと思っていたのに、それでは辛いですよね。
意味のある確かな小銭貯金をするには、ある一定の決まったお金の中でやりくりし、そこから貯金額を捻出する必要があります。
毎月、現金払いで使う生活費として10万円だけ引き出すと決めたら、その月はそれ以上引き出してはダメです。その範囲内でやりくりし、月末に貯金箱に貯まった金額がその月の捻出額であり、節約して我慢した結果です。
小銭貯金に限らず、貯金をする上で大切なこと
貯金は収入から支出を引いた残りのお金です。つまり、貯金を増やす方法は、次の3つです。
① 収入を増やす
② 支出を減らす
③ すでにある金融資産を運用する
このうち、小銭貯金は「②支出を減らす」に当てはまります。つまり、「本当に必要なものかどうか」を考え、支出額をいかに減らすかがとても大切なことなのです。
これは、小銭貯金だけでなく、どんな貯金方法においても重要なことです。自分に合った貯金方法を選び、自分にとって必要なものを見極め、支出額を減らすように心がけたいですね。
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