目のかゆみを引き起こす10の原因。かゆみの理由は病気だけではない…
Date:2017.11.09
目がかゆくてどうにもならない!と、ついついゴシゴシかいてしまうのは、花粉が飛ぶ季節だけではないと思います。
アレルギーだと原因が分かっていればまだいいのですが、それ以外にも目には様々な病気やトラブルが起こります。
なぜ目がかゆくなってしまうのか、その原因についてまとめました。目のかゆみに困っている方の参考になればと思います。
かかないで!目のかゆみ、10の原因
目がかゆくなってもかいてはいけません!原因によってはさらに症状を悪化させてしまうこともあるので、注意が必要です。
目のかゆみを起こす原因はこれだけあります。
1.アレルゲンが元で起こるアレルギー性結膜炎
アレルゲンが元で結膜に炎症を起こしている状態をアレルギー性結膜炎といいます。
- 花粉
- ダニ
- ハウスダスト
- ペットの毛
など、アレルゲンが目に付着することによって結膜に炎症が起きて、かゆみが出ます。
アレルゲンが目に入ることで、「異物が入ってきた!」と思った細胞からヒスタミンという物質を放出することがかゆみの原因です。
花粉症は春だけじゃなく夏や秋にも起きますが、特定の季節にのみ症状が出るので「季節性アレルギー性結膜炎」と呼ばれます。
それに対してホコリ、ダニなどは「通年性アレルギー性結膜炎」といいます。
アレルギー性結膜炎は、
- 鼻水
- 鼻づまり
- 涙が出る
- 目が充血する
- 目がゴロゴロする
などの症状も同時に出るのが特徴です。
2.アレルギー性結膜炎より重い春季カタル
春季カタルとは季節性の症状で、特に春に悪化するためこのように呼ばれています。
原因自体はアレルギー性結膜炎と同じで、何らかのアレルゲンに反応して起こる症状なのですが、春から夏に増えるのが特徴です。
目のかゆみだけでなく、結膜が膨張して角膜に摩擦が起きて、
- 角膜がにごったようになる
- 視力が低下する
などの症状が起きることがあります。
3.アトピーの人は注意!アトピー性角結膜炎
アトピー性角結膜炎とは、アトピー性皮膚炎の人に見られる、慢性の結膜炎です。かゆみがひどく、涙もたくさん出たりします。
角膜びらんなど角膜の症状も起きやすいことから「角」の文字が入っています。
4.ウィルス感染などによって起こる感染性結膜炎
細菌やウィルスに感染することによって、結膜に炎症を起こしてしまい、かゆみが出てくるものを感染性結膜炎といいます。
- インフルエンザ菌
- 肺炎球菌
- 黄色ブドウ球菌
などの細菌に感染したものを細菌性結膜炎といいます。感染力はそれほど強くないので、子どもやお年寄りがかかりやすい病気です。
これに対してアデノウイルスに感染したものをウィルス性結膜炎と呼びます。
- プール熱
- はやり目
と呼ばれる症状も元はアデノウィルスで、感染力が非常に強く、人から人へ感染します。
目のかゆみ以外にも、
- 目やに
- 充血
- 耳のリンパ節のしこり
などの症状が起きることもあります。
同じタオルを使って顔を拭いたりすると移りますから、人とタオルを共有しないように注意してください。
5.麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
いわゆるものもらいです。皆さんも1度はかかったことがあるのではないでしょうか。
かゆみの他にも、
- まぶたの腫れ
- 充血
- 目がゴロゴロする
などの症状が出てきます。
まぶたの外側に出来る「外麦粒腫」と内側に出来る「内麦粒腫」があります。
いずれも細菌に感染して発症するのですが、疲れがたまっている時など免疫力が低下している時にかかりやすくなります。
黄色ブドウ球菌が原因だとされていますが、この均は元々私たちの身体のあちこちにいる常在菌です。ですから、普段は何の害もない菌です。
ひどくなると膿がたまって切開しなくてはいけなくなることもあるので、早めに治したいものです。
6.眼瞼炎(がんけんえん)、眼瞼縁炎(がんけんえんえん)
眼瞼炎とはまぶたに起こる炎症のことで、原因は様々です。まぶたの縁に炎症を起こしている場合は眼瞼縁炎とも呼ばれます。
眼瞼炎の原因はまぶたの汗腺や皮脂腺などにブドウ球菌が入り込んで感染すること、眼瞼縁炎は
- 化粧品
- 石鹸
- 目薬
- 食品
- 金属
などが原因になります。
まぶたが痒くなるだけでなく、ただれやかさぶたが出来ることもあるので、気づいたら早めに対処したいものです。
7.涙が減少して目が乾燥している
目のかゆみは必ずしも病気が原因ではなく、目の乾燥が引き起こす場合もあります。
ドライアイは目の乾き感だけでなく、かゆみを伴うこともあります。肌と同じ、目にも潤いが必要なのです。
まばたきが少ないと涙が減るので、目が乾きやすくなります。
- エアコン
- 長時間のパソコン使用
- 車の運転
など、目が乾きやすい環境にいる人は、意識してまばたきをして欲しいですね。
8.コンタクトレンズが原因でかゆみが起こる
コンタクトレンズを使っている人は多いと思いますが、正しく使わないと思わぬ病気の原因になることがあるので注意が必要です。
巨大乳頭結膜炎は、コンタクトレンズの汚れなどが原因で起こるアレルギー性の目の疾患です。アレルギー性結膜炎が悪化したようなものだと思ってください。
結膜にブツブツが出来て腫れてしまい、かゆみも出てきます。早めに治療しないとそのブツブツをとらなくてはいけなくなるので、気づいたらすぐにコンタクトを外して眼科に行きましょう。
9.疲労による免疫力の低下
疲れていると免疫力が低下して、アレルギー反応が出やすくなります。ウィルス性や細菌性の結膜炎などは、通常の免疫力を備えていれば、感染しても発症しないこともあります。
アトピー性皮膚炎など元々アレルギー体質の人は免疫力の低下によって症状が出やすくなるので、特に注意が必要です。
10.角膜を傷つけてしまうことで起こるかゆみ
目にゴミが入ったりして、思わずゴシゴシ力一杯こすってしまうことがないでしょうか。その際に角膜を傷つけてしまうと角膜炎を起こす可能性があります。
症状はかゆみだけではなく、
- 目の痛み
- 充血
- 目やに
- 涙
など様々ですが、重症になると失明の危険もあるので、早めに眼科を受診して欲しいと思います。
かゆみが起こるのは身体の防御反応
目のかゆみは異物に対する身体の防御反応です。
目がかゆくなっている、ということは身体が異物と戦っている証拠。何と戦っているのか、その原因を見極めて、適切な対処をしてくことが大切ですね。
アレルギーならアレルゲンを取り除かないといけませんし、コンタクトレンズの使い方が悪いなら、常に清潔を保つようにしなくてはいけません。
いずれにしても、その目のかゆみが何から来るのかを特定することが大事。分からなければ眼科を受診するなど、早めの対応をして欲しいと思います。
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