母と娘の確執…大人になっても影響を及ぼす毒親の特徴と対処法
Date:2017.06.21
最近、ドラマや本などでも「毒親」が話題になっていますね。毒親とは文字通り、虐待やネグレクト、モラハラや過干渉などで、子供にとって有害な存在となる親のことを指します。
虐待や暴力のように目に見える形ではなく、言葉や束縛によって子供を支配する場合もあるので、端から見ると仲の良い親子に見えることも。しかし、幼少期に毒親から受けたトラウマは大人になっても子供を蝕み、成人しても子供をコントロールし続ける毒親も存在します。
実の親だけに絶縁というのは難しいものですが、適度な距離感を保つためにはどうすればいいか、対処法をご紹介したいと思います。
この記事の目次
うちは大丈夫?子供を不幸にする、毒親の特徴7つ
子供を不幸にする毒親の特徴には、いくつかパターンがあります。以下に代表的なものをご紹介します。
自分と違う価値観を認めない「過干渉な親」
このタイプの親は無意識に自分と子供を同一視し、子供が固有の人格であることを認めることができません。そのため、子供が自分の意思に沿わない行動を取ろうとすると、阻止したり、コントロールしようとします。
恋愛や結婚、進学や就職のほか、日常生活の些細なことでも子供を監視し、細かく口出ししたがるのがこのタイプの親の特徴です。
子供への愛情が不足している「無関心な親」
これは過干渉とは逆で、子供への無関心が問題となるケースです。子供はある程度の年齢になるまで、生活において親のサポートが必要ですが、このタイプの親は満足な食事や費用を与えなかったり、子供の身なりに無頓着だったりします。
暴力や言葉で子供を傷付ける「虐待する親」
このケースの親は気に入らないことがあると、しつけと称して子供を叩いたり殴ったり、理不尽な言葉をぶつけて子供を罵り、傷つけたりします。
暴力の場合は表面化することも多いですが、言葉の虐待は傍目からは分からない場合もあります。
しつけで叱るのとは違い、外見や肉体的特徴など、自分では改善できないことについて罵ったり、「産まなければよかった」など、存在や人格を否定するような発言をするのが特徴です。
子離れできず、親子の立場が逆転している「依存する親」
今の状況に不満があり、常に自分が被害者であるかのような愚痴を漏らして、子供の関心を自分に向けたり、世話を焼かせようとするのがこのケースの親の特徴です。
子供が自分に勝るのが許せない「嫉妬する親」
このタイプの親は、常に自分が一番注目を浴びていないと気が済みません。子供はアクセサリーのような存在なので、ある程度子育てにお金や労力をかけるのですが、子供が自分を超える存在になり始めたら、妨害するような言動を取り始めます。
気分にムラがあり、一貫性がない「支離滅裂な親」
このタイプはその時の気分で言動がコロコロ変わるため、一貫性のあるしつけや教育を行うことが困難で、子供を混乱させます。
例えば友達が持っているから欲しいと、子供が物をねだった時に「うちはうち、人は人」と言いながら、ある時は拒絶の理由として「〇〇ちゃんは持っていないでしょう」と言ったりします。
自分にも子供にも完璧を求める「完璧主義の親」
このタイプの親は他人の目を極端に意識し、勝ち負けや社会的な地位、お金や外見といった他人から評価されるものに執着します。
そのため、教育や就職においても理想とする道を子供に強制し、それ以外の道に進むことを認めません。また、いつも何かに追い立てられているような、強迫観念的な言動も特徴です。
毒親になる背景。毒親になりやすいタイプはどんな人?
毒親になりやすい人の特徴としては、いくつか共通項が挙げられます。以下にまとめたので参考にしてください。
- 生きがいは子育てだけで、仕事や趣味など自分の世界がない
- 夫との仲が上手くいっていない
- 今までの人生に不満が多い
- 子供に自分の人生を投影する
- 友人がいないか、極端に少ない
- 子供の頃に親から充分な愛情を受けられなかった
- 子育てに高い理想を持っている
- 完璧主義である
- 他人の評価が過剰に気になり、他人と自分の子供を比べ勝ちである
毒親に育てられた子供の、大人になってからの影響は?
健全な親ではなく毒親に育てられると、子供の人格形成にも様々な影響が及んできます。具体的にどのような影響があるのか、以下にまとめました。
親の人生に責任を感じ、親離れすることに罪悪感を覚える
一般的には、成人したり就職や結婚を機に子供は精神的にも物理的にも親離れします。しかし、過干渉や依存する親は、大人になっても子供の人生に介入してくるため、子供は親離れすることに罪悪感を覚えてしまいます。
自分の意思決定に自信がなく、他人に依存しがちになる
過干渉や完璧主義の親は、常に子供の進路に決定権を持ち、「親の言う通りにしていれば間違いない」と刷り込んできたため、子供は自分の意思で何かを決めることに臆病になります。
常に他人の顔色をうかがい、正直な気持ちを表に出せない
毒親は自分の意に沿わないと罰則を与えるなど「条件付き愛情」で育てることが多いため、子供は常に親の顔色をうかがい、自分の気持ちを押し殺して生活するようになります。
結果、他人に流されやすく、自分の意思で行動できない大人になったり、本当の意味で打ち解け合える人間関係が結べないなどの弊害が生じます。
自己評価が低く、自分には価値がないと思い込む
虐待や侮辱を受け続けて育った子供は、自分が悪いから暴力や叱責を受けるのだと親から言われ続けるため、極端に自己評価が低く、自分は価値のない存在だと思い込んでしまいます。
感情が不安定で、人を振り回したり、愛情を試したりする
虐待する親や支離滅裂な親に育てられると、矛盾だらけの言動に子供は混乱し、他人の感情を理解できなかったり、他人を信頼することができない大人に育ちます。
うつ病や引きこもりなど、社会生活に支障をきたす場合も
毒親に育てられると、大人になってから子供の精神面に影を落とすだけではなく、ひどい場合はうつ病やパニック障害、引きこもりになるなど、社会生活に支障をきたす場合もあります。
大人になっても悩まされる毒親との関係、うまく対処するには?
大人になっても、親だけに完全に絶縁するわけにもいかず、毒親との関係に悩む人は多いものです。ここでは、心の負担を軽くするための、毒親との対処法についてまとめました。
STEP1.親を変えたり、許したりしなくていいと割り切る
親との関係に悩んできた子供は、今まで何度となく親に自分が苦しんでいることを打ち明け、親に変わって欲しいと訴えてきたかもしれません。
しかし、親が自分が正しいと思い込んでいる以上、変えることは困難です。また、子供の意見を聞いてすぐ態度を改める親ならば、今までそれほど苦しむことはなかったでしょう。
STEP2.精神的に親離れし、自分の人生を大切にする
毒親は子供が自立しようとすると、「親を見捨てるのか」と罪悪感を植え付けたり、「私がいないとあなたは駄目だ」と言ったりして、子供を引き止めようとします。優しい子供はその言葉に心が揺れ、つい親離れを躊躇してしまうでしょう。
しかし、親の人生は幸も不幸も親自身の責任。子供が責任を負うことはありません。親は自分の力で幸せになれると割り切り、まずはあなた自身が、自分の人生を大切にし、幸せを追求することが重要です。
いい大人になれば、人生の重要なことを決めるのに親の許可を得る必要はありません。自分の選択を尊重し、決断に自信を持ちましょう。親が何か言ってきたとしても、一意見として聞き流し、動揺することはないのです。
STEP3. 物理的に距離を取る
親離れしたいと思っても、同居しているなど、物理的に親が干渉しやすい環境にあっては、物事はなかなか前に進みません。
自立できる収入があるのなら、一人暮らしを始めるのが手っ取り早いです。結婚していて親と同居している場合は、別居してみるのもいいでしょう。もし引っ越し先が近く、頻繁に訪ねてきそうなら、住所を教えなかったり、鍵を渡さないなど、一時的に関係を断絶するのもいいでしょう。
離れていても頻繁に電話がかかってくる人は、電話に出ないという方法もあります。あなたが受容し続ければ、いつまでも親はあなたの悩みに気付かなかったり、優しさに甘えてしまうことでしょう。
STEP4.外の世界と関りを持ち、自分の理解者を見付ける
上記のように物理的に距離を取り、親と関わる時間を減らすことで、徐々にあなたの心は親の支配から逃れることができるようになっていくと思います。
そこで大切なのは、仕事でも趣味でも、自分が夢中になれたり、居心地のいい場所を見付けることです。新しい人間関係を築き、自分の世界を作ることで、あなたの心はさらに親の呪縛から解放されることになるでしょう。
新しく見付けた居場所では、あなたのことを理解してくれたり、味方になってくれる人も現れると思います。自分の力で得た人間関係を大切にしてください。その中で人生の大切なパートナーや、かけがえのない親友と出会えるかもしれません。
あなたの人生はあなたのもの。自分を肯定して前に進もう!
核家族化で親と子供の関係はより密接なものとなり、それゆえの悩みを抱える人も少なくありません。毒親もその一つと言えるでしょう。
しかし、「自分が悪いのかもしれない」という考えを持ち続けていては、いつまでも本当の意味で自分の人生を歩むことはできません。
まずは自分で自分を肯定し、親に何かを言われてもくじけない強さを身に付けましょう。
あなたの人生はあなたのもの。親の希望にそのまま従う必要はないのです。一度しかない人生ですから、自分で掴み取ったと満足できる生き方を選んでくださいね。
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コメント一覧
アラフィフです。兄弟は重度知的障害者です。
毒母に未だに兄弟を人質にされ、使われています。
毒母に早く死んでほしい。
早く兄弟だけになって、穏やかに暮らしたいです。
これは毒親をもつ娘にしかわからないことですよね
周りからは何も心配もない幸せな娘と見られていたようです
親もそのように振る舞っていたのでしょうね
親は自己愛性人格障害 無自覚 やっとこの生き辛さ、しんどさの理由がわかりました
結婚もせずに親の面倒だけで人生半分過ぎました
あまりのストレスからあらゆる病気を発症、
それでも尚、心配はしてるのかどうか。
「楽しい」って わかります?私わからないんです
みんなが あのとき楽しかったよね とか話すのを聞いていて
楽しいって感情を感じたことがあるのだろうか ー
それほど楽しいという事を思っだけで
親が不快感を露わににしていたのでしょうね
いつの間にか自分の思考をしないようにしていました
さあ、これからどうやって自分を生きていけばよいのか。
私も同様、人生折り返しのいま、まだ結婚もせず親の介護に突入です。
両親が悪いとは思いたくありませんが、私の人生、楽しい感覚は全くありません。楽しいってなんだろうと思います。
親のせいではなく、自分で人生の選択を間違えたのかもしれない。色々と問題がある家庭。でも不幸中の幸いで家族皆が穏やかです。
今更この歳で親を捨てるように実家を出る訳にもいかず、今後どうやって自分の人生を立て直すべきか困惑です。
子供を持つということは大変な責任を背負うこと。毒親育ちの自分には子供を持っても立派に育てる自信がありません。
小さなときから太めで、母に体型を笑われ続けたため、10代で摂食障害になりました。自分は醜く恥ずかしい存在だと、自分を責め続け、外出できなくなるほどに。ダイエットに成功したときは、これで人生はかわるのだ、と、思いました。が、オシャレが楽しくなった以外は、何も変わりませんでした。仕事で評価されるわけでも、友人が増えるわけでも、他人の信頼を得られたわけでも。そもそも、わたしの外見を笑っていたのは、母「だけ」なのだとわかりました。母は、未だに、目に入る他人を「あの人お尻大きい!」「すごくお腹出てる!」と、笑い続けてます。そういう母がおかしいのだとわかっていても、長年の呪いは解けず、人目を必要以上に気にしておびえるクセから、脱出できません・・・