ナッツの効果や摂取量の目安。栄養価が高く、美容や健康におすすめ
Date:2019.03.08
最近ナッツを食べていますか?中には、ナッツを食べる習慣はあまりないという人もいるでしょう。
ナッツはアーモンドやくるみ、カシューナッツなど、さまざまな種類があります。どのナッツも栄養価が高く、美肌や健康をキープするために役立つものばかりです。
ナッツは「カロリーが高い」というイメージもあるでしょう。しかし、ナッツには脂肪燃焼に良いとされる栄養素が含まれているものもあり、ダイエットにもおすすめです。
ではナッツにはどんな効果や効能があるのか、詳しく見てみましょう。ナッツに含まれる代表的な栄養素や、ダイエットにおすすめの食べ方もご紹介するので、この機会にナッツの魅力をチェックしてみてくださいね!
この記事の目次
ナッツに含まれる主な栄養素。美肌や健康に嬉しい効果がたくさん!
ナッツは古代から保存食として用いられ、世界各国で親しまれている食べ物です。
ミネラルが豊富で、タンパク質やビタミン、食物繊維なども含まれています。体に嬉しい栄養素がたくさんあり、健康な生活を送るためにナッツは強い味方です。
ナッツに含まれている主な栄養素や、どんな効果・効能をもたらすのか見てみましょう。
ナッツに多いビタミンB1・B2・E。ビタミンEは老化を予防
ナッツに多く含まれるビタミンは
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンE
です。ビタミンB1とビタミンB2は体のエネルギーを作る上で、重要な働きを担っています。
ビタミンB1はエネルギー代謝に関わっている他、皮膚や脳などを正常に維持するためにも必要な栄養素です。
ビタミンB2もエネルギーに関わっており、脂質の代謝に使われます。不足すると肌荒れや目の充血、口内炎などを引き起こす可能性があります。
ビタミンEは抗酸化作用が大変強く、体の老化を防ぐ効果があるとされています。肌のハリをキープする、血液の流れを良くするといった効果も知られています。
ナッツに含まれる脂肪は不飽和脂肪酸。食生活が乱れやすい人に◎
ナッツには「脂肪が多い」というイメージを持つ人もいるでしょう。ナッツに含まれる脂肪分の大半は不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は体内で固まりにくく、体内環境を整える役割があるとされています。
コレステロール値や中性脂肪値を下げる効果もあるといわれているので、食生活が乱れやすい人におすすめしたい脂肪酸です。
亜鉛はタンパク質の合成に関与。不足すると皮膚や髪に悪影響
亜鉛は皮膚や骨、脳、肝臓などを構成している成分で、タンパク質の合成にも関わっています。皮膚や髪はタンパク質からできているため、亜鉛を摂取すると美肌や美髪につながります。
不足すると皮膚や爪に異常が見られたり、脱毛する可能性があります。免疫力が低下する場合もあるとされています。
亜鉛は味覚に重要な栄養素でもあるので、不足すると味覚障害が生じるケースもあります。
骨や歯の形成に重要なカルシウム。血液や筋肉に関わる役割も担う
ナッツにはカルシウムも含まれています。カルシウムは主に、以下のような効果や働きを担います。
- 骨や歯などを作る
- 血液を固める
- 筋肉を収縮する
- 免疫力を高める
- 神経の興奮を抑制する
カルシウムは体にあるミネラルの中で最も量が多く、約99%は骨や歯、約1%は血液や細胞にあります。
欠乏すると骨や歯が弱くなったり、骨粗しょう症や高血圧、動脈硬化などの病気を引き起こしたりする可能性が出てきます。
日本人のほとんどはカルシウム不足といわれているので、ナッツを意識して摂取したいですね。
リンは骨や歯を作り、カルシウムと同じ割合で摂取すると理想的
リンはカルシウムの次に体内に多いミネラルで、骨や歯を作ります。約85%は骨や歯、約15%は脳や神経、筋肉などに含まれています。
リンはナッツはもちろん、肉類や小魚、牛乳や豆類などさまざまな食べ物に含まれているので、不足することはあまりないといわれています。
もし不足すると骨折しやすく、筋力が低下する可能性があります。
リンは代謝にも関わっており、エネルギーの材料としても使われています。神経や筋肉を正常に維持するという効果もあるとされています。
浸透圧の維持や水分調節に関わるカリウム。血圧を下げる効果も
カリウムは野菜や果物、海藻に豊富に含まれています。ナッツにも比較的多く存在しています。
ナトリウムと深く関係しており、細胞の浸透圧を維持するという大事な働きがあります。水分調節にも関わり、生きる上で欠かせないミネラルの1つです。
なお、ナトリウムを摂取し過ぎると、高血圧を招く可能性があります。カリウムは血圧を下げる効果があるため、高血圧予防にもつながります。
また、心臓や筋肉の機能を調節するという役割も担っています。
マンガンはナッツに多く含まれ、骨の形成や酵素に関わる
ナッツはマンガンを多く含む食品の1つで、大豆製品にも豊富に含まれています。
骨の形成に関わっており、骨の成長を促す効果があるといわれています。マンガンが不足すれば骨に影響し、発育不良につながる可能性があります。
マンガンはさまざまな酵素の構成成分に含まれ、酵素の生成や活性化を行ないます。代謝にも重要な役割があり、エネルギーを生み出す際に関与しています。
不足しやすいマグネシウム。骨や脳などに存在し、酵素をサポート
マグネシウムは骨や筋肉、神経、脳などに存在しています。
マグネシウムはナッツの他、野菜や魚介類、肉類、豆類などにも含まれています。しかし、日本人のマグネシウム摂取量は不足気味なので、積極的に摂っておきたいですね。
また、マグネシウムは代謝に関与しています。300種類以上の酵素をサポートしているともいわれ、生命を維持するために必要な栄養素です。
ナッツは食物繊維も豊富!便通を促し、便秘改善におすすめ
ナッツは食物繊維を豊富に含み、特に水に溶けにくい不溶性食物繊維が多いのが特徴です。不溶性食物繊維には
- 胃や腸で水分を吸収する
- ぜん動運動を活発化する
などの効果があるとされています。ぜん動運動は胃や腸を刺激して行われる運動で、便を排出するために欠かせません。
不溶性食物繊維が胃や腸で水分を吸収して膨らめば、ぜん動運動は活発になります。便の量を増やして便通が良くなり、便秘が改善するようにサポートしてくれます。
不溶性食物繊維より含有量は低いですが、ナッツには水に溶けやすい水溶性食物繊維も含まれます。水分と混ざって便を軟らかくし、排泄をスムーズにする効果があります。
水溶性食物繊維は吸着するという特徴を持っています。コレステロールや糖分などを吸着し、体の外へ排出してくれます。
ナッツの種類別の効果。栄養価が高いのはアーモンドとピスタチオ
アーモンドやカシューナッツなど、ナッツの中で当然ながら栄養素の含有量は異なります。
ナッツは健康や美肌に効果的といわれていますが、種類によって期待できる効果はさまざまです。
ここではナッツの種類別に、どんな栄養素が含まれているのか、どのような効果が期待できるのかお伝えします。
アーモンドはビタミンEが豊富!ナッツの中で特に栄養価が高い
アーモンドは広く知られているナッツの1つで、ビタミンEが豊富に含まれているのが大きな特徴です。抗酸化作用があるため老化を防止し、アンチエイジングにおすすめです。
ビタミンEの他にも
- 不飽和脂肪酸
- ビタミンB2
- ミネラル(亜鉛・カルシウム・カリウム・マグネシウム)
- 食物繊維
などが含まれています。体内で作ることができない、必須アミノ酸もバランスよく含んでいます。
便秘の改善や、脂肪の燃焼もサポートしてくれます。血糖値の上昇を抑える働きがある、という実験結果も報告されています。
また、アーモンドは脂質を分解する、リパーゼという酵素の働きを阻害します。脂肪が体内に吸収されるのを防ぎ、ダイエット効果が期待できます。
くるみにはオメガ3脂肪酸が多く、ポリフェノールも豊富!
くるみは約70%が脂質で、ナッツにおいてオメガ3脂肪酸の含有量がもっとも豊富です。オメガ3脂肪酸はコレステロール値や中性脂肪値を下げ、動脈硬化を防ぐとされています。
また、オメガ3脂肪酸の1つがα-リノレン酸です。α-リノレン酸は体内でDHAやEPAに変わり、脳や神経などを作る上で重要な成分です。血液をサラサラにする効果もあるといわれています。
くるみはポリフェノールも豊富に含まれ、含有量は赤ワインの約12倍ともいわれています。アンチエイジングや高血圧の予防といった効果が期待できます。
ビタミンやミネラルも含み、生活習慣病の予防、美肌や美髪のサポートといった効果もあるとされます。
カシューナッツは亜鉛が豊富。皮膚や髪、骨の維持に関与
カシューナッツは甘みがあって柔らかく、食べやすいナッツで、中華料理やタイ料理などに使われています。
カシューナッツは
- ミネラル(亜鉛・鉄・マグネシウム)
- ビタミン(B1・B2・E・K)
- 食物繊維
などを含んでいます。
特に、タンパク質の合成に不可欠な亜鉛を多く含み、皮膚や髪を健やかに維持する効果が期待されます。脱毛や薄毛、味覚障害を防ぎます。
ビタミンKは骨の形成、鉄は貧血の予防に役立ちます。骨を丈夫に保ち、骨粗しょう症の予防にもおすすめです。
しかし、カシューナッツはナッツの中で糖質がもっとも多いため、食べ過ぎには注意しましょう。なお、ナッツそれぞれの摂取量の目安は、後ほどお伝えします。
カリウムが豊富なピスタチオ。目の健康維持におすすめ!
ピスタチオは栄養価が高く、「ナッツの女王」とも呼ばれています。含まれる栄養素には
- ビタミン(A・B2・E)
- 不飽和脂肪酸
- タンパク質
- ミネラル(カリウム・鉄・亜鉛)
- 食物繊維
などがあります。
特にカリウムが豊富で、高血圧の予防やむくみの解消などの効果が期待できます。オレイン酸やリノール酸といった不飽和脂肪酸も豊富で、コレステロール値の低下にも役立ちます。
ピスタチオには、ルテインやゼアキサンチンが含まれているのも特徴です。どちらも目の健康維持に関与し、紫外線から目を守る、視力を回復するといった効果があるとされています。
また、ビタミンAも視覚に関係しています。スマホやパソコンなどで目を酷使する人は、ピスタチオがおすすめです。
マカダミアナッツは美肌をサポート!血液をサラサラにする効果も
マカダミアナッツは、チョコレート製品に入っていることもありますよね。収穫量が少ないため、他のナッツより比較的高く「ナッツの王様」とも呼ばれています。
マカダミアナッツは油が多いイメージもあるでしょう。しかし、油分の大半はオレイン酸やパルミトレイン酸といった、体に良いとされる不飽和脂肪酸です。血液をサラサラにするのに効果的とされています。
マカダミアナッツには
- ビタミン(B1・B2・B6・E)
- ミネラル(カリウム・マグネシウム)
- ポリフェノール
- 食物繊維
など、バランスよく栄養が含まれています。
ビタミンB2は皮脂の分泌をコントロールし、ビタミンB6は皮膚の健康維持に役立ちます。
また、パルミトレイン酸は抗酸化作用が高く、肌の新陳代謝を高める効果も期待できます。マカダミアナッツで美肌を目指したいですね。
ヘーゼルナッツはオレイン酸が豊富。抗酸化作用に優れている
ヘーゼルナッツはクッキーやチョコレート、ケーキなどお菓子によく使われます。リキュールやフレーバーにも使用されるナッツです。
不飽和脂肪酸のオレイン酸の量が豊富で、ナッツの中で1番多いとされています。
オレイン酸は抗酸化作用に優れ、アンチエイジングへの効果が大いに期待できます。同様に抗酸化作用の高いビタミンEも豊富なので、老化を防ぎ、美肌をキープしたい人におすすめです。
ヘーゼルナッツは食物繊維やマグネシウム、カルシウム、ビタミンB2なども含んでいます。腸内環境を整える、骨粗しょう症や生活習慣病を予防するといった効果にも期待が持てます。
ピーナッツはナッツではない!食べる時は皮付きがおすすめ
ピーナッツは名前に「ナッツ」とありますが、実は豆科でナッツではありません。しかし、ミックスナッツによく入っていますし、ピーナッツの効果もご紹介しましょう。
ピーナッツは不飽和脂肪酸のオレイン酸やリノール酸を含み、コレステロール値を低くする効果があるとされています。
ビタミンEも豊富なので、老化の防止にも役立ちます。ビタミンB3(ナイアシン)も含み、肝臓の代謝をサポートします。2日酔いを防いでくれ、悪酔い防止にも効果が期待できます。
ナッツの摂取時や選び方でのポイント。食べ過ぎはNG!
ナッツは栄養価が高いですが、中には「カロリーが高い」「太りそう…」と思う人もいるでしょう。確かにナッツの食べ過ぎはカロリーオーバーになり、肥満につながる可能性も高まります。
しかし、ナッツの種類によってカロリーに差があるため、1日の摂取量の目安はそれぞれ違います。
そこでここでは、1日の目安量や選び方など、ナッツを摂取する際のポイントをご紹介します。
ナッツはカロリーが高いため、過剰摂取に要注意!目安量を守って
ナッツは栄養価に優れていますが、脂質が多くカロリーも高いため、摂取には注意が必要です。
過剰摂取を防ぐためのナッツの1日の目安量は、次の通りです。
アーモンド | 25粒 |
---|---|
くるみ | 6粒 |
カシューナッツ | 10粒 |
ピスタチオ | 43粒 |
マカダミアナッツ | 5粒 |
ヘーゼルナッツ | 20粒 |
ちなみに、ピーナッツは30粒前後が目安です。
コレステロール値や中性脂肪値を下げるとされる不飽和脂肪酸や、脂肪燃焼をサポートするビタミンB2が豊富なナッツもありますが、食べ過ぎると太ってしまいます。
目安量を守って摂取すれば、肥満を防ぎながら美容や健康の良い効果を得られるでしょう。
ナッツはダイエットにおすすめ!腹持ちが良く、満腹感を得やすい
ナッツは中性脂肪値を低くしたり、脂肪を燃焼したりといった効果が期待できるので、「ダイエットのためにナッツを食べたい」という人もいるかもしれません。
ナッツは血糖値の上昇がゆるやかなので、腹持ちが良く、満腹感が長続きしやすくなります。噛みごたえもあるため、満腹感を得やすいという効果もあります。
ダイエットでは、ミックスナッツを1日に25g食べるのがおすすめです。25gは片手でつかめるぐらいの量なので、無理なく続けられそうですよね。ミックスナッツは間食にもピッタリです。
いろんな種類のナッツを食べれば、バランスよく栄養摂取できる
ダイエット目的ではない人にも、ミックスナッツはおすすめです。
くるみにはアンチエイジングに効果的とされるポリフェノール、ピスタチオには目の健康に関与するルテインが含まれているとご紹介しました。
前述した通り、ナッツによって豊富に含まれる栄養素は異なるので、いろんな種類のナッツを食べると、栄養をバランスよく摂取できます。
ナッツは無塩で、素焼きのものが◎カロリーオーバーに注意
ナッツの中には、食塩を加えているものや、油で揚げているものがあります。美味しくてついつい選んでしまう人もいるかもしれません。
しかし、食塩などで味が付いているナッツは、たくさん食べてしまい、カロリーオーバーになりやすいので注意が必要です。
ナッツは無塩で、素焼きのものを選びましょう。無塩だと味がないと思いがちですが、しっかり噛むと素材そのものの味を楽しむことができますよ。よく噛めば満腹感も得られ、食べ過ぎ防止につながります。
ナッツの注意点。過剰摂取や酸化は体に悪影響を及ぼすことも
ナッツは食べ過ぎに注意が必要ですが、他にも気を付けたいことがあります。栄養価が高いものの、場合によっては体調に影響を及ぼす可能性もあるのです。
保存方法も含め、ナッツの注意点をお伝えします。
食物繊維が豊富なナッツ。過剰摂取は便秘が悪化することも
ナッツは食物繊維が豊富で、腸内環境を整え、便秘の改善に効果的とされています。ところが、食物繊維を過剰に摂取すると、便秘が余計に悪化する場合もあるため注意が必要です。
また、いっぺんに多くのナッツを摂取すると、腹痛を招くことがあります。胃腸への負担が増えて下痢になる人もいるので、過剰摂取は避けましょう。
ナッツは酸化してしまうと逆効果!開封後は早めに食べる
ナッツには不飽和脂肪酸が含まれており、体に嬉しい効果がありますが、酸化しやすいという特徴もあります。
古くなったナッツは酸化が進み、体に悪影響となる可能性もあります。封を開けたら早めに食べましょう。
ナッツに「長期保存できる」というイメージを持っている人は多いでしょう。しかし鮮度の良いうちに食べるほうが美味しいですし、酸化すると逆効果になってしまいます。
ナッツの保存方法。酸化を防ぐため、冷凍庫での保存がおすすめ!
ナッツは熱や湿気を避け、酸化しないことが大切です。温度や湿度が高い場所でナッツを保存すると、酸化が進みやすく、味も落ちやすくなります。
開封前のナッツは、直射日光や高温多湿の場所を避けて保存しましょう。常温だと15〜25℃が目安とされています。
長期保存したい時や開封した後は、ジッパー付きの袋や密封容器に入れ、冷凍庫で保存するのがおすすめです。焙煎(ロースト)したナッツなら2週間〜1ヶ月ほど保存できます。
冷蔵庫でも保存できますが保存期間は短くなり、1週間が目安とされています。
ナッツを食生活に取り入れ、バランスよく栄養を摂取しよう
ナッツには不飽和脂肪酸やビタミンE、カルシウム、食物繊維などいろんな栄養素が含まれています。ナッツの種類によって栄養素の量は異なり、得られる効果も違います。
しかし、ナッツのカロリーは高いため、食べ過ぎには注意してくださいね。1日の摂取量の目安を守り、カロリーオーバーに気を付けましょう。
ナッツは酸化しやすいのも特徴です。きちんと効果を得るためにも高温多湿は避け、開封後は冷凍庫や冷蔵庫での保存がおすすめです。
たくさんの栄養素が含まれ、美容や健康に良い効果があるとされるナッツ。これまで食べる機会が少なかった人は、ぜひ食生活に取り入れてみてくださいね。
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