お部屋の中の蚊除け対策!効果バッチリな10の方法
Date:2018.07.03
蒸し暑い夏の夜。布団に入って眠りかけたその瞬間に、どこからともなく「プーン」と聞こえてくる羽音……
そう、夏の夜の小さな天敵、「蚊」です。
日本の夏にはおなじみの小さな虫ですが、その存在感は大きなものです。
- 耳障りな羽音
- それによる不眠
- 血を吸われる不快感
- 刺された後の長引く痒み
そして、
- デング熱
- マラリア
- 日本脳炎
といったウイルス性の病気を媒介することもあります。
不快なだけでなく、ときに恐ろしい存在にもなる蚊。おうちの中でリラックスして過ごすには、彼らを撃退する必要がありそうです!
今回は、お部屋の中でとるべき蚊除け対策についてご紹介します。
この記事の目次
▼動画で見たい方はコチラから
【1】蚊の習性〜蚊に刺されやすいのはどんな人?〜
同じ人間でも「蚊に刺されやすい人」と「なぜか刺されにくい人」がいますよね。その違いは、いったいどこにあるのでしょうか?
蚊の好むものや習性を知ることで、蚊除け対策のヒントを探っていきましょう。
習性1.蚊が大好きなものは?
蚊が好むのは、次のようなシチュエーションです。
- 二酸化炭素
- 水分(湿気)
- 温かい場所
- 汗に含まれる乳酸
- 黒いもの
- 皮脂の匂い(とくに足の匂い)
蚊は「汗っかきの人に寄ってくる」という説を聞いたことがあるでしょうか?それは正確な表現ではないものの、あながち間違いでもありません。
汗に含まれるこれらの要素は全て、蚊の大好きなものなのです。
また、蚊の視界は白黒に見えており、黒い場所(色の濃い場所)に好んで寄ってくることが分かっています。
さらに最近の研究では、蚊が人間の足の独特な臭いを感知して寄ってくることが判明しています。
蚊が好むものを知っておき、その要素を排除することで蚊除け対策に役立てましょう!
習性2.蚊は生まれた場所から離れない?
蚊の行動範囲はとても狭いもの。じつは、蚊は生まれた場所から10〜30メートル四方で一生を過ごします。
その寿命は2〜3週間。ということは、家の周りで生まれた蚊は、およそ一夏の間はその辺りをぶんぶん飛んでいるということになります。
蝶や蜂とは異なり、放っておいても遠くへ飛んでいってくれることはありません。見かけたら退治しなければ、ずっとそこに留まり続けるのだと覚えておきましょう。
習性3.蚊はどれくらい飛ぶ?
ただし、蚊は自力ではそれほど高い場所までは飛べません。
自力で飛んでいける高さは48メートルくらい(マンションの3〜4階くらい)ですので、高層階に住んでいればお部屋の中で遭遇することはあまりないかもしれません。
ただし、人にくっついたりエレベーターに入り込んだりして、高層階まで上がってくる可能性はあります。
【2】お部屋の中の蚊除け・撃退対策10ヶ条
こうした習性を踏まえた上で、お部屋の中でできる効果的な蚊除け対策を見ていきましょう!
(1)汗をこまめに拭く
蚊は人間の汗が大好きです。汗をかいたときに発する、
- 二酸化炭素
- 臭い
- 体温
- 湿気
- 乳酸
などを感知して近寄ってくると言われています。
そこで、汗を感知される前に拭き取ってしまいましょう!
汗拭き用のウェットシートをお部屋の中に常備して、汗をかいたらこまめに拭き取るようにします。気分もさっぱりリフレッシュできて、一石二鳥ですね♪
(2)アルコールを控える
汗の中でも「お酒を飲んだときの汗」は、とくに蚊を引き寄せてしまいます。
これは、アルコールを分解する際に二酸化炭素が発生するため。お酒を飲んだ後の汗や呼気(吐く息)には蚊の大好きな二酸化炭素が大量に含まれているのです。
このため蚊除け対策として、アルコールを控えることも有効です。
暑い夏に飲むお酒は美味しいものですよね。でも室内に蚊の気配があるときはぐっと我慢して、撃退してからゆっくり飲みましょう!
(3)淡い色の服を着る
蚊は黒い色を好んで寄ってきます。黒や紺といった濃い色の服は、蚊にとってはくっきり目立って見える灯台のようなものなのです。
蚊にさされやすい人は、濃い色の服を避け、白やパステルカラーなどの淡い色の服でコーディネートしてみるのもおすすめです。
(4)侵入を徹底的に防ぐ
蚊はいつも、家の中に「いつのまにかいる」という気がしませんか?
とはいえ、家の中で発生しているのでない限りは、どこかのタイミングで外から侵入してきているはずです。
蚊の侵入路は、主に次のようなもの。
- 網戸やサッシの隙間
- エアコンのホース
- ダクト穴
- バスルームやキッチンの換気扇
- 人が出入りするときの扉
このように、隙間という隙間から忍び込んできます。
それぞれに対策をとりましょう!
- 網戸は最後までしっかり閉める
- サッシとの隙間があいてしまうならモヘアテープで埋める
- 網戸の小さな破れを補修する
- エアコンのホースやダクトをストッキングやネットで覆う
- 換気扇専用の不織布フィルターを使う
- 玄関ドアの開け閉めはできるだけ短時間で行う
こうした小さな工夫の積み重ねだけでも、侵入してくる蚊をかなり減らすことができます。
(5)扇風機を使う
玄関ドアの開け閉めを最小限に抑えたとしても、宅配便の対応をしているときなどは、そうもいきません。
ドアや窓を開けっ放しにするときは、扇風機を外に向かって回しておくだけで、蚊除け効果が期待できます。
これはお部屋の中で過ごすときにも使えます。暑い日は、ぜひエアコンと併用して扇風機を回しましょう。
人間にとっては心地よい扇風機の風でも、それが当たっている場所には蚊はなかなか寄りつけないのです。
(6)蚊除けグッズを正しく使う
市販の蚊除けグッズを使うのも、もちろん効果的。ここで一つだけ気をつけたいのは、それぞれのグッズに合った正しい使い方を心がけることです。
蚊除けグッズと言っても、いろいろありますよね。
- 殺虫スプレー
- 虫除けスプレー
- プッシュ式の蚊除け剤
- 吊り下げ式の虫除けプレート
- 蚊取り線香
- 電撃式の殺虫灯
- 空気清浄機に蚊取り機能がついたもの
- 周波数で蚊を撃退するアプリ版蚊取り線香
など、パッと思い浮かぶだけでもたくさんの種類がありますが、これらのグッズはそれぞれ効果的な使い方が異なります。
間違った使い方をしてしまうと、効果がなくなってしまうケースも。
また、日本の夏にはおなじみの蚊取り線香にも、天然成分(菊)由来のピレスロイドを使ったものと、合成化学物質(神経毒)のアレスリンを使ったものと、2種類あります。
ピレスロイド系は赤ちゃんや妊婦さんがいても安心して使えますが、アレスリンは避けた方が良いとされています。
このように、蚊除けグッズは正しく使わないと効果が半減してしまいますし、使い方によっては身体に害を及ぼすこともあります。
説明書きをしっかり読んで、正しい使い方を心がけましょう。
(7)「蚊除け」と書かれたグッズを選ぶ
防虫グッズの中には、じつは人を刺すタイプの蚊には効果がないものも意外とたくさんあります。
コバエや害虫向けの防虫スプレーには、対象となる虫がきちんと書かれています。ここによく書かれているのが「ユスリカ」という虫の名前。これは、人を刺す「あの蚊」ではありません
ユスリカは人を刺さない虫です。今回対策を練っている、あの蚊とは全く別物なのです。
この見極めのポイントは、「蚊除け」と書かれたものを選ぶこと。蚊の対策が目当てなら、「虫除け」と書かれたものではなく「蚊除け」と明記されたものを選びましょう。
(8)夏が来る前に蚊取り線香を使う
この対策では、蚊取り線香の中でも、殺虫成分アレスリンを使用しているものを選びましょう。それを夏になる「前に」使い始めることも、蚊除け対策として効果的です。
「毎年蚊の大量発生に悩んでいる」というご家庭では、6月〜7月はじめくらいから、アレスリン入りの蚊取り線香を使い始めるのがおすすめです。
(9)幼虫の繁殖を防ぐ
蚊は、水辺に卵を産みつけます。蚊の幼虫ボウフラは、水のある場所で繁殖します。それをできるだけ防ぐのも、蚊の発生防止に役立ちます。
できるだけ、お家の周りに水が溜まる場所を作らないよう心がけましょう。
水を溜めておく必要がある場合は、こまめな水の取り替えでも対応できます。
ボウフラは成虫の蚊になるまで1〜2週間かかります。1週間に1回ほど水を取り替えるようにすれば、ボウフラを水ごと捨てることができ、蚊が増えません。
また、水に10円玉を入れておくことも効果的です。
10円玉は銅でできていますが、これを水中に入れておくと銅イオンという物質を発生します。この銅イオンに毒性があり、ボウフラに対して殺虫効果があるのです。
(10)アロマの力を借りる
殺虫効果はありませんが、蚊(成虫)を寄せ付けない効果があるのが、特定のハーブの香りです。
蚊が嫌いな香りのハーブは、
- シトロネラ
- レモンユーカリ
- レモングラス
- ローズマリー
- ゼラニウム
- ラベンダー
など。
この中に好きな香りがあれば、しめたもの。アロマグッズでお部屋に香りを拡散させるもよし、生ハーブを育てるもよしです。
ただし妊娠している人は、ハーブの香りが身体に良くない影響を与えるケースもあります。妊婦さんやペットのいるご家庭は、取り入れる前に必ずかかりつけの医師に相談してくださいね。
【3】赤ちゃん・ペットは大丈夫?気をつけるポイントは
赤ちゃんが蚊に刺されてしまうと、「水ぶくれ」や「とびひ」といった思わぬ症状を引き起こすことがありますので、注意が必要です。
使われている薬剤によっては、赤ちゃんやペットに好ましくないものもあります。注意書きをよく読んで、安心して使えるもののみ取り入れましょう。
蚊取りグッズの薬剤には、基本的に大人には害が少ないものが多いです。でも、まだ身体が未発達の赤ちゃんにとっては心配なケースもあります。
とくに避けた方が良いのは、殺虫剤を使っている製品と、肌に吹き付けるタイプの製品です。
またワンプッシュタイプの製品も、肌に直接吹き付けるわけではありませんが、プッシュしてから少なくとも10分間は赤ちゃん・ペットをお部屋に入れないようにしましょう。
また、人には害がない製品や、薬剤を使っていないアロマでも、
- 犬
- ネコ
- 小鳥
といった動物には有害である場合もあります。蚊取り線香でペットが中毒症状を起こす場合もあるので、注意が必要です。
水槽で魚を飼っているお宅では、殺虫成分が水に溶けることもありますので、少なくとも水槽の上や近くで使わないよう気をつけましょう。
そして最も注意が必要なのは、
- 昆虫
- は虫類
- 両生類
をペットとして飼育しているケースです。これらのペットにとっては、蚊除け成分が猛毒となる場合も多いので、使用は禁物と考えましょう。
大切な小さな家族を傷つけないよう、大人の常識だけでなく、彼らの身体も含めて判断し、「家の中で撃退するより、外から侵入させない」方向にシフトするのも良いかもしれません。
【4】ちょっとした工夫が蚊を防ぐ!今年こそ快適な夏へ
蚊除け対策の基本は、窓や玄関に蚊の嫌いなものを使って遠ざけ、侵入してきたものは退治する、というシンプルなものです。
その上で、自分の汗や服装などにちょっとした工夫を心がけていけば、痒みや羽音からずいぶんと解放されるはず。
アクティブに活動できる分、楽しみも多い夏。今年は蚊に悩まされることなく、快適に過ごしましょう!
Sponsored Link