彩り豊かな夏野菜、パプリカの栄養や効能とおすすめレシピ
Date:2017.06.04
赤や黄色の鮮やかな彩りを添えるパプリカ。ピーマンよりも苦味が少なく、見た目も美しいので、料理に使うとぐっと華やかさが増しますよね。
このパプリカ、彩り野菜として優れているだけでなく、栄養価もとても高いことをご存知でしょうか? 鮮やかな赤や黄色は、緑黄色野菜の豊富な栄養の証。ビタミンCやβ-カロテンなど、体にいい成分がたっぷり詰まっているのです。
知っていますか?パプリカとピーマンの違いとは?
ピーマンとパプリカ、見た目がよく似ていますよね。この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。まずは基本的な情報からご紹介しましょう。
生物学上の分類では、ピーマンはナス目ナス科トウガラシ属トウガラシ種に属します。実はパプリカも全く同じ種に属し、栽培品種のみが違うだけなのです。つまり、生物学の分類上では、ほとんど違いがないことになります。
ただし、ピーマンはシシ型、ベル型、シシトウの3つに分類され、一般的なピーマンはシシ型、パプリカはベル型に分類されます。ちなみに、唐辛子はシシトウに属します。
知ってびっくり!パプリカはこんなに栄養が豊富!
ピーマンも栄養価の高い野菜ですが、パプリカは更にその上をいきます。
赤パプリカの場合、何とビタミンCやβ-カロテンはピーマンの約2倍、ビタミンEに至っては約5倍も含まれているのだとか。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、髪や視力、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあると言われています。
しかも、通常ビタミンCは加熱調理に弱いのですが、パプリカの場合は「ビタミンP」の働きで、加熱してもビタミンCが壊れにくくなるのです。
さらに毛細血管を強くして出血を防いだり、血流をよくして体温調節をしたり、糖尿病、高血圧の予防などの効果もあります。
色ごとに違う。それぞれのパプリカの栄養効能とは?
パプリカは赤や黄色、オレンジや緑など、カラフルな色合いも魅力です。このパプリカ、色ごとに栄養効能が違うのをご存知ですか?
それぞれの色ごとの効能の違いを以下にまとめました。
強い抗酸化作用にダイエット効果も!「赤パプリカ」
赤パプリカにはβ-カロテンやビタミンC、Eなどのほかに、唐辛子と同じ「カプサイシン」という赤い色素が含まれており、この成分には強い抗酸化作用があります。
さらに、新陳代謝を高める働きがあり、ダイエットや冷え性改善にも有効です。
美白や美肌効果も!ビタミンCが豊富な「黄パプリカ」
レモンと同じ色をした黄パプリカは、ビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは免疫力を向上したり、疲労回復の効果があるほか、シミやソバカスを防ぐ働きがあり、美白・美肌作用の高い成分です。
美容効果を期待するなら、黄パプリカが最も適していると言えそうです。
最も栄養素が高い!β-カロテンが豊富な「オレンジパプリカ」
赤パプリカと黄パプリカのいいとこどりをしたのが、オレンジパプリカ。
赤パプリカのビタミンC含有量が通常のピーマンの約2倍なのに対し、オレンジパプリカは約3倍。さらに、カプサイシンと同様の抗酸化作用があるβ-カロテンは、約20倍にも上ると言われ、体の老化やガンなどの生活習慣病を予防してくれます。
パプリカの栄養素を、効果的に摂取する食べ方とは?
栄養素の宝庫のパプリカ、せっかくだから効率的に栄養を摂取したいですよね。
パプリカはビタミンPの働きでビタミンCが壊れにくくなっているので、油で加熱調理して食べるのがおすすめです。パプリカに含まれるβ-カロテンは、油と一緒に調理をすると、吸収率がよくなります。
彩りも綺麗なパプリカのおすすめレシピ3選
綺麗な色合いで献立に花を添え、栄養価も高いパプリカ。ここではパプリカを使ったおすすめレシピをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
ラタトゥイユ
- パプリカ(黄)
- 半個
- ナス
- 1本
- トマト
- 小2個(大なら1個)
- ブロックベーコン(なければスライスでも可)
- 適量
- オリーブオイル
- 適量
- 固形コンソメ
- 1個
- すりおろしにんにく
- 適量
- 塩こしょう
- 適量
作り方
- 野菜とベーコンをそれぞれ食べやすい大きさに切る。ナスは水に晒してあく抜きをしておく。
- 鍋にオリーブオイルを熱してにんにくを入れる。香りが出てきたら、野菜、ベーコンを投入し、炒める。
- 野菜がしんなりし、煮立ってきたら、固形コンソメを入れて蓋をし、弱火~中火にしてしばらく煮詰める。
- トマトが崩れてきたら火を止め、塩こしょうで味を調える。
パプリカのマリネ
- パプリカ(赤・黄)
- 半個ずつ
- 【A】粒マスタード
- 小さじ1
- 【A】酢
- 大さじ2
- 【A】砂糖
- 大さじ1
- 【A】ハーブ塩
- 適量
作り方
- 適当な大きさに切ったパプリカを耐熱容器に入れ、1分程度加熱する
- 1が温かいうちに、混ぜ合わせたAを絡め、冷蔵庫でしばらく冷やして、味をなじませる。
豚肉とパプリカ・アスパラのコチュジャン炒め
- 豚肉(切り落とし)
- 200g
- パプリカ(お好みの色で)
- 1個
- アスパラ
- 2~3本
- すりおろしにんにく
- 適量
- すりおろししょうが
- 適量
- ごま油
- 適量
- 【A】コチュジャン
- 大さじ1
- 【A】酒
- 大さじ1
- 【A】砂糖
- 小さじ2
- 【A】醤油
- 小さじ1
作り方
- パプリカ、アスパラは食べやすい大きさに切る。
- フライパンにごま油を熱し、にんにく、しょうがを入れて香りを出す。
- 2にアスパラ、パプリカを入れて炒め、火が通ったら皿にいったん取る。
- 空いたフライパンに豚肉を入れ、火が通ったら3を加え、Aで味を付ける。それぞれの調味料の量は味を見ながら調整してください。
美容と健康の強い味方・パプリカを積極的に食卓に取り入れよう!
パプリカはスーパーでも小さなスペースにしか置いておらず、値段も高めなので、もしかしたら日常的に使う機会は少ないかもしれません。
しかし、これだけ栄養が豊富で、なおかつ美容にもいいと聞けば、ぜひ普段の献立にも取り入れたいですよね。
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