PCの作業で目がパサパサ…ドライアイの症状と発症する原因とは
Date:2017.07.24
近年の生活環境やライフスタイルの変化によりドライアイ患者数は増加しています。
パソコンやスマホはわたしたちの日常に欠かせないものとなり、仕事で毎日利用しているという人も多いでしょう。
しかし、長時間の使用が目に大きな負担を与えてしまいます。それがドライアイの原因にもなりかねません。現代の生活環境では誰でもがなりえる病気と言えるでしょう。
そこでドライアイの原因についていくつかご紹介します。ドライアイになってしまう原因を知る事は病気の予防にもつながります。あなたの生活習慣を見直すきっかけになるかもしれません。
この記事の目次
年齢には逆らえない…加齢により涙腺の機能が低下する。
比較的パソコンなどを使用しない高齢者でもドライアイ患者数は多いと言われています。その場合、加齢によるものと考えられます。
加齢が目にもたらす影響として
- 加齢により肌の水分が不足するのと同様に涙も不足する
- 油を出しているマイボーム線という部分が詰まり油分が不足する
- 老眼などの視力低下により目に負担がかかりまばたきが減る。涙は蒸発しやすくなる。
などがあります。
目にも休息が必要!目の生活習慣による疲れ
朝起きてから、夜寝るまで目はフル稼働!という人は少なくありませんね。目に休息を与えることなく無理をさせて疲れさせてしまうことでドライアイを引き起こしてしまいます。
生活環境に伴う目の疲れ
近年では、スマホやパソコンなどを長時間使用してしまうという人は少なくありませんよね。しかし本来人間の目は近くを見るようにできていません。
しかし、スマホやパソコンなどを使用している時間は近い場所を見ていることになります。遠くを見るように出来ている目で近くのものを見るためには、目の筋肉を使いピントを合わせなければなりません。普段、自分では気が付いていなくても、それが目にとっては大変な負担になっていると言えるでしょう。
夜更かしによる目の疲れ
人間は基本的に太陽が昇っている日中に活動し、夜は休息するというように人間の自律神経などの生理機能は本来そのように作られていますね。目もそれと同じように夜は眠りに備えて涙の分泌量が減少します。そのため、夜は目が乾燥気味になります。
潤いが保てない!まばたきとドライアイの関係性
まばたきはドライアイと深い関係があります。まばたきは目の潤いを保つためにとても大切なものです。そのまばたきの回数が少なくなれば当然目は乾燥気味となりドライアイの原因となります。
普段はまばたきを意識して行うことは少ないでしょう。ですから、まばたきの回数が少なくなった…と気が付くことも難しいと言えます。
集中力が高まれば高まるほどまばたきの回数は少なくなる
まばたきの回数は集中力が高い時ほど少なくなると言われています。
またパソコンやスマホの長時間使用でも同じことが言えます。集中して画面を見続けてしまうことで自分では気づいていなくてもまばたきの回数が減り、乾燥気味の目になってしまいます。
きちんとまばたきが出来ていない!まばたき不全
まばたきはしていても、きちんとまぶたを閉じきっていない中途半端なまばたきをしてしまうケースがあります。その場合、まぶたが触れない目表面の下部分はまばたきをしてもいつも潤わず、乾いた状態のままという事です。
これは目の周りの筋肉の状態と関わりがあり、筋肉が衰えてくる高齢者や発育過程の若い人にも多いと言われています。
目にも湿度は適度に必要。乾燥した環境には要注意!
空気が乾燥している環境では目から涙が蒸発しやすくなっています。そのため、空気が乾燥している冬にドライアイの症状が強くなるという人は少なくありません。
夏でもエアコンの効いた部屋で長時間過ごしてしまうことも同様です。特にエアコンから吹きつける風には直接あたらないように気を付けましょう。
目に必要な成分まで失いがちに。洗眼や目薬に注意!
コンタクトレンズを使用している人は外した時に目の汚れが気になり、洗眼液を使用しているという人も多いでしょう。しかし、洗眼液は目に必要な成分まで全て洗い流してしまう恐れがあるためあまりお勧めできません。
また目薬は点眼することで人が本来もっている涙を洗い流してしまいます。ドライアイ専用の目薬などで効果を得られたとしても一時的なもので、潤いを保つためには目薬が欠かせなくなってしまいます。それによりドライアイはますます進行してしまいかねません。
コンタクトで目が乾けば目を傷つけてしまうことも。
コンタクトレンズは涙の上に浮かんで視力を矯正しています。
そのためレンズは常に涙と接している訳ですが、レンズに汚れが付着してしまうと、レンズ表面にうまく涙が広がらなくなってしまいます。それによりレンズは乾燥してしまいドライアイの原因に繋がります。
ドライアイの状態でコンタクトレンズを使用することで目を傷つけてしまうことにもなりかねません。
レンズケアは徹底的に行い清潔に保つことも大切ですね。
まぶたの淵まで清潔に!メイクによりアイボーム線が詰まる。
アイメイクの方法によっては目を保護するための油を分泌するアイボーム線をふさいでしまうことで分泌物が詰まってしまう場合があります。
それによりドライアイを引き起こしてしまいます。
また、アイボーム線はまつ毛の生え際にあります。まつ毛にはマスカラやアイシャドウなどの化粧品の汚れが溜まりやすい場所です。
生活環境だけが原因ではない!?病気や薬の副作用について
ドライアイの原因としてはこれまでお伝えしてきた生活環境やライフスタイルによる影響が大きく、ドライアイは現代病とも言えるでしょう。
しかし、そういった環境とは関係なく病気や服用している薬により引き起こされるケースもあります。
病気が原因でドライアイを引き起こしてしまう代表的な病気が以下の2つです。
- ジェーグレン症候群
- 40代~50代の女性に多い自己免疫疾患であり、自分自身の正常な組織にまで自己免疫が働いてしまう病気です。主に涙腺・唾液腺を攻撃してしまうためドライアイの症状を引き起こしてしまうと言われています。
- スティーブンス・ジョンソン症候群
- 薬の副作用で発症する重症薬疹の1つであり目に症状が現れると失明のリスクもあります。病気により涙腺が炎症を起こし破壊されてしまうため涙が出なくなってしまい、後遺症として重症のドライアイを発症する場合があります。
この他にも
- 性関節リウマチ
- 膠原病
- 糖尿病
- アレルギー性結膜炎
などの病気でもドライアイを引き起こす場合があります。
また服用している薬の副作用としてドライアイの症状が現れる場合もあります。それは主に精神安定のために服用している薬です。
- 睡眠薬
- 抗不安薬
- 抗うつ薬
- 抗精神薬
などが挙げられます。上記のような精神を安定させる目的で使用される薬は神経の働きに影響を与えます。
精神安定剤には緊張を緩和する効果があり、そのため目の周りの筋肉も緩みまばたきがしっかりと出来ない場合もあります。それがドライアイの症状へとつながります。
ドライアイは現代病。症状が現れたら原因を探って対策を。
現代では、これまでお伝えしてきたように、ドライアイの原因となる要素があふれています。
現代人であれば誰もが発症してもおかしくない病気とも言えるでしょう。
ドライアイの症状は目が乾くというだけではありません。
- 目がゴロゴロする
- 充血している
- 目覚めた時、目が開けにくい
- 目ヤニが白っぽい
- かすんで見える
- 視力の低下を感じる
- 目にヒリヒリとした痛みを感じる
などの症状が現れた場合はドライアイを疑ってみましょう。そして悪化しないように原因をさぐり対策をとりましょう。
ドライアイは放置すれば重症化してしまいます。気になる症状がいくつもあるという場合は病院でしっかりと診断を受けることも大切です。
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