生理前の不調、PMS症状を緩和する方法。生理前も快適に過ごそう!
Date:2016.09.02
生理前になるとイライラがひどくなる、肌荒れが出てくる、などなどカラダとココロに不調が出てきませんか?
それはPMS(月経前症候群)かもしれません。調査によると約8割の女性がPMSによる悩みを抱えているのだとか。
PMS症状の表れ方や度合いには個人差があり、人によってはその時期かなりツライと感じているのです。
これは一時的な症状だから体調が悪くなったり、精神的に不安定になるのは仕方がないと思っていませんか?
排卵後から生理予定日に出やすいPMS。PMS症状は改善することができるんです!
上手に乗り切ることができれば、もうPMSで悩まされなくて済みますね。生理前に関係なく快適に過ごしたい方、必見ですよ!
この記事の目次
あなたの不調はPMSのせいかも…!PMSの症状は体にも心にも現れる
些細なことでイライラしてしまう、むくみがひどくなるなど、さまざまなPMS症状がありますが、出てくる症状は人それぞれ違います。
中にはココロとカラダに現れている不調が、PMS症状の一つだとは気づいていない方もいるのではないでしょうか?
まずは典型的なPMS症状について知っておきましょう。
PMSが引き起こすカラダに現れるさまざまな不調
月経前症候群、通称PMSは「Premenstrual Syndrome」の略で生理が始まる2週間前から1週間前程度から始まり、生理が始まったとたんに消失する症候群で身体面、精神面両方に症状が現れます。
体に現れる主な不調を以下にまとめてみました。
- 乳房が張る
- 乳房が痛い
- 肌荒れ、ニキビ、吹き出物
- 体重が増える
- 下腹部が痛い、張る
- 眠気が強くなる
- 寝つきが悪くなる
- 疲れやすい
- むくみ
- 腰の痛み
- 頭痛
症状は様々ですね。もしこれらに当てはまる症状があればPMSを疑ってみましょう。
カラダだけじゃない、ココロに現れる不調
PMS症状が厄介なのはカラダだけでなくココロにも不調をもたらすことです。カラダのツラさに加えてココロが不安定になってしまうので余計に気分も落ち込んでしまいます。
ホルモンのバランスが乱れるので下記の症状が出てきます。
- イライラする
- 怒りっぽくなる
- 情緒不安定になる
- 憂鬱な気分になる
- 落ち着きがなくなる
- 集中力がなくなる
更年期障害と症状が似ているため、安易な判断は禁物です。
なぜ起こる?女性の悩み、PMS症状が起こる理由
生理前になってくると次第にカラダとココロに不調が出てきますので、PMSが生理と何かしら関係があるということはわかるでしょう。
PMS症状が出てくるメカニズム、そして出てくる症状の種類や、度合いにも個人差があるのかなどPMSについて詳しく理解しましょう。
女性ホルモン、プロゲステロンが影響
女性は約1か月の生理周期の間にホルモンの分泌バランスが変わります。
生理開始から排卵前まではエストロゲンというホルモンが優位になり、排卵後から生理前にかけてはプロゲステロンというホルモンが優位に分泌されるようになります。
また排卵後に優位に分泌されるプロゲステロンの働きにより、PMS症状がでてきます。プロゲステロンには妊娠を維持させるために体内の水分や脂肪を保持する働きがあるため、食欲を増加させたりむくみが起こりやすくなるのです。
人によって症状の種類が異なるのはなぜ?
PMS症状と一口にいっても症状の種類も多く、人によって出てくる症状も違えばその度合いも異なります。この違いはなぜ起こるのでしょうか。
それは女性ホルモンの働き方に個人差があるからです。プロゲステロンが優位に分泌されるようになると、妊娠を維持しようと水分を貯め込みやすくなります。
さらにはプロゲステロンの働きによって脳から分泌されるセロトニン(別名幸せホルモン)が減少するため、
- イライラ
- うつの症状
が出やすくなってしまうのです。
女性ホルモンの働き方によって、症状が出てくる部分に個人差が出てきてしまいます。
PMS症状の度合いに個人差があるのはなぜ?
PMS症状がひどくてかなりツライと感じている方もいれば、症状が軽度でそれほどツラさを感じていない方などその症状の表れ方には個人差がありますよね。
なぜ症状の表れ方に個人差が出てくるのかというと、以下の5つの要因が原因として考えられています。
- ストレス
- 仕事やプライベートでも誰もが抱えているストレスですが、日常的に受けるストレスが強くなってしまうとホルモンバランスを乱す要因となり、症状を悪化させるのです。
- 真面目、几帳面な性格
- 何でも完璧にこなそうとするため無理をしてしまうこと、できないことで自分を責めてしまうため精神的落ち込みも激しくなります。それが症状を悪化させます。
- 不規則な食生活
- 食生活が乱れると、ホルモンバランスや免疫力が下がり症状悪化につながります。またたばこ、過度の飲酒も同様です。
- 睡眠不足
- 睡眠が不足してしまうと、自律神経の働きが乱れホルモンバランスも乱れがちになります。
- 運動不足
- 運動しないと体力が低下してきます。その結果免疫力も低下してきて症状が重くなりやすいのです。
- ライフスタイルの変化
- 環境の変化により、ストレスがかかったり緊張状態が続く生活が強いられるとより症状が出やすくなります。
- 結婚や離婚
- 引っ越し
- 就職や転職、仕事での役職異動
- 姑との同居
結婚や就職という周りからみたら一見喜ばしい出来事にも無意識のうちに精神的ストレスがのしかかっている場合もあるのです。
PMS症状が出やすい方は生理不順である可能性も高いのです。ホルモンのバランスが乱れやすいのでPMSの症状が出やすい傾向があります。
ツライPMS症状を改善するためのセルフケアやPMS対策
PMS症状は女性なら誰にでも出てしまう症状なのですが、心がけ次第で症状の度合いを軽くすることができるんです!
自分の持っている免疫力、自然治癒力を高めることで症状改善に効果的に働いてくれるようになりますよ。
一日三食、栄養バランスを考えた食生活を!
私達の体は食べた物でできています。免疫力を高めるためにも、美容のためにも食事はとても大切な役割を果していますね。
- 三食きちんと食べる!
- 朝ギリギリまで寝ていると、朝食を食べずにでかけてしまうこともあるのでは?朝食を抜くと体が冷える、集中力が途切れるといった不快な症状の原因になります。これがさらにPMS症状を悪化させることにもなるので、朝食もしっかりと食べるようにしましょう。時間がないときはグリーンスムージーや果物だけでもいいので、朝食を食べる習慣を身に付けましょう。
- ビタミン、ミネラルを補給
- PMS症状の改善にビタミン、ミネラルが効果的です。ビタミン、ミネラルは体の調子を整えてくれますし、PMS症状で起こりやすいむくみの解消にも働きかけてくれるからです。ビタミン、ミネラルは主に野菜や果物に含まれていますので、野菜、果物を意識して食べるようにしましょう。主食で食べるご飯やパンですが、白いものよりも茶色い玄米や胚芽米を使ったパンに切り替えることで手軽にビタミンとミネラルが補給できるようになります。
ビタミンB6、カルシウム、マグネシウム、ビタミンDを多く含む食品一覧はこちらです。
ビタミンB6 | にんにく、マグロ、レバー、鶏ひき肉、酒粕 |
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カルシウム | 桜えび、プロセスチーズ、しらす干し、ほっけ(開き)、カマンベールチーズ |
マグネシウム | 豆みそ、油揚げ、ゆで大豆、がんもどき |
ビタミンD | しらす干し(半乾燥)、いわし(丸干)、すじこ |
ビタミンB6は鬱症状や貧血に効果があり、女性にとって特に積極的に摂りたい成分です。
カルシウム、ビタミンDは一緒に摂取することでPMSの症状が軽くなります。
- 糖分の取りすぎに注意
- 黄体ホルモンの働きにより食欲が増してくると、甘い物がつい食べたくなってしまいませんか。またイライラが酷くなると甘い物を食べてそれを紛らわそうとします。
しかし甘い物を食べすぎると血糖値を急上昇させるだけでなく、糖分を分解するためにせっかく摂ったビタミンとミネラルの消費量を増やすことになります。
それがさらにPMS症状を悪化させてしまうため、糖分のとりすぎには十分な注意が必要です。
その他、カフェイン、アルコール、塩分の多い食事やジャンクフードの過剰摂取もPMSの症状を悪化させると言われています。
適度な運動でストレス緩和、免疫力をアップさせよう!
運動不足に陥ると体力低下により免疫力が下がってきます。
また運動することで脳から幸せ物質である
- ドーパミン
- セロトニン
と呼ばれるホルモンが分泌されるようになります。
これがPMSで起こりやすいイライラや不眠症状の緩和に働きかけてくれます。
- カラダはこまめに動かす
- 運動する時間がない、運動することが苦手な方はとにかくカラダをこまめに動かしましょう。たとえばなるべく階段を使う、リモコンは使わないなどの日常動作で動く量を増やすのです。
- 骨盤のゆがみを整える
- 骨盤がゆがむと子宮の位置がずれて機能が低下します。その影響で生理痛が酷くなったり、PMS症状を悪化させてしまうのです。骨盤の歪みを改善するためのベルトや、ストレッチを取り入れて骨盤を整えるケアを行いましょう。
- ヨガ、ストレッチがおすすめ
- 自律神経の働きが乱れると、ホルモンバランスも乱れてPMS症状が悪化しやすくなります。自律神経の働きを整えるヨガやストレッチを普段の生活に取り入れましょう。
普段から適度な運動を心がけるようにしてみましょう!
疲れたココロとカラダをしっかりと休めること!
睡眠が不足すると免疫力が下がり、自律神経の働きも乱れがちになります。睡眠時間をしっかりと確保しましょう。
- お風呂でリラックス
- 入浴は安眠効果を高めてくれます。お気にいりの入浴剤やアロマの香りをプラウするとさらに効果的です。
- 生活リズムを整える
- できるだけ練る時間と起きる時間を一定にすることで生活リズムが整いやすくなります。自律神経の働きを整えてくれる成長ホルモンは、夜の10時から2時の間に活発に分泌されますので、その間に眠りにつく習慣を作りましょう。
アロマセラピーでリラックス
ストレスがたまるとPMS症状が悪化します。リラックス効果の高いアロマセラピーを受けることで、乱れた自律神経の働きを整えてくれます。
PMS改善にお勧めの香りをいくつか紹介しますね。
- ローズ
- イランイラン
- カモミール
- ゼラニウム
気分を落ち着ける効果もあるので、是非試してみてください。
PMSを悪化させる敵、ストレスをためない
ストレスと無縁の生活を送るのははっきり言って困難です。ストレスをできるだけためないようにする、上手く発散するように努めましょう。
- 無理をしない・頑張り過ぎない
- 自分を追い詰める、責任感が強い方は無理をしがちです。これがストレスをためる要因となります。時には自分を甘やかして無理をしないことも大切ですよ。
- 何もせず音楽を聴きながらのんびり過ごす
- 好きな趣味に没頭する
自分の欲望を抑え込まないように「五感で気持ちいい」と感じることを素直に行ってみましょう。
- リラックスできるものを見つける
- 自分が楽しいと思うことをしましょう。カラオケやショッピング、映画を鑑賞するなど何でもいいのです。楽しい、嬉しいと思う気持ちが幸せホルモンを分泌させてストレスを緩和してくれます。
サプリメントや市販薬の力を借りる
上記のように生活習慣の改善が難しい場合は、サプリメントや市販薬の力を借りるのも手です。
PMSの症状緩和が期待できるサプリメントや市販薬のオススメをご紹介します。
ルナベリー
PMSに有用な成分チェストベリーと月見草オイルが配合されています。
また、生理前の肌荒れや気分の浮き沈みに悩む女性のために、
- ビタミンB群
- カルシウム
- マグネシム
- イソフラボン
などが豊富に含まれた栄養機能食品です。
国内の認定工場で生産されているので、安心・安全なのも魅力です!
プレフェミン
ゼリア新薬の「プレフェミン」は西洋ハーブを含有したPMSの治療薬として日本で初めて承認されました。
続けて飲むことで約90パーセントの女性がPMSによる深い症状が改善したという結果も出ています。
PMS症状を記録する
PMS症状には個人差がある上、家族や周りに理解されずツライこともあると思います。
自分のPMSの症状や基礎体温を記録をしていくことで、いつごろから苦痛な症状が訪れるのかなどを分析することができます。
記録するのは下記のような項目です。
- 月経の周期
- PMS症状(身体的苦痛・精神的苦痛)
- 基礎体温
- おりものや不正出血などの症状
事細かに内容を記録し続けることで、あらかじめPMS症状が現れる日が予測できるようになります。
また、受診した時に医師に症状を伝えやいという利点も!婦人科系の病気の早期発見にも繋がります。
PMS症状の記録方法として一般的なのが「PMSノート」です。下記のサイトからダウンロードが可能ですよ。
http://www.terumo-womens-health.jp/trouble/3_3_1.html
スマホのアプリを使用すると出かけ先でも記録や確認ができます。
ルナノート-賢くリズム美人になろう-
基礎体温や生理サイクル、生理痛や出血の状態、PMS症状、体調の記録が可能です。
無料で生理日予測【Moon】排卵日予測と基礎体温とダイエット
生理期間中の体調管理に加え、ダイエットもサポートしてくれます。PMS特有のイライラや暴食にあらかじめ気づくことができ、症状がよくなったという口コミも!
PMS症状がツラすぎる、そんな時は専門家に相談しましょう
中には重度のPMS症状で苦しんでいるケースも。自分でいろいろやってみたけれど、なかなか症状が改善しない、生理前になるとツラくて仕方ない、そんなときは専門家の力をかりてみましょう!
産婦人科を受診
PMS症状でかかるなら産婦人科医です。症状が重度の場合は、一度受診してみるといいでしょう。
血液検査などからホルモンバランスの状態を把握して、適した治療法を提案してくれます。
またPMSだと思っていたら別の病気が隠れていることもありますので、その発見にもつながりますよ。
漢方の力を借りてみよう
近頃は漢方を処方してくれるお医者さんも増えてきましたし、薬局でも漢方を取り扱っている所も見られるようになりました。
PMS症状緩和に効果的な漢方薬をいくつか紹介しますね。
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 加味逍遥散(かみしょうようさん)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
それぞれの症状に適した漢方がありますので、服用する場合は漢方薬剤師か医師に相談してくださいね。
PMS症状よりも精神症状が強い「PMDD」
PMS症状よりも特に精神症状が強い場合をPMDD(月経前不快気分障害)と言い、ひどくなると、
- 自傷行為
- 自殺願望
- 重度の抑うつ症状
など、日常生活に支障を来たしてしまいます。
うつ病に症状が酷似しているため、自己判断せず医師の適切な見極めが大切です。専門機関で治療を行えば、改善に向かいます。一人で抱え込まず、受診しましょう。
これでPMSも怖くない!生理前を快適に過ごそう
女性の多くが悩むPMS症状。その影響でカラダがツラくて普通に仕事や家事、育児をこなすことが困難になってきますし、イライラが酷く周りの人に八つ当たりをしてしまったりもします。
PMSは心がけ次第で改善することができるのです。症状が酷い方は専門家の力を借りながら、セルフケアを実践することでだいぶ症状が改善されてくるはずですよ。
そうすれば生理前もPMSに悩まされることなく快適に過ごせるようになります。
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