女子旅は田舎の体験型ファームステイで決まり!自然に触れてリフレッシュ
Date:2017.07.23
いまや年間2000万人ともいわれる訪日外国人観光客。彼らのお目当ては、観光よりも体験にあるってご存知ですか?
そんな中でも近年少しずつ人気が出てきているのが、日本の田舎とりわけ農村に訪れて農家に滞在するファームステイです。
ファームステイとは農業体験をしながら農家に宿泊する(民泊といいます)もの。
豊かな自然の中で爽やかな汗を流し、風を感じながら採りたての野菜をガブリッ!今年の女子旅は、そんないつもの旅行とはひと味違うひとときを過ごしてみませんか?
国内のおすすめのファームステイ場所や体験をご紹介します!
ファームステイって何?
ファームステイとはファーム(農村)にステイ(泊まる)という意味です。
海外のバックパッカーのスタイルから生まれた旅の形のひとつで、本来は農家に住み込みで働き多少の賃金を得る代わりに食事やベットを用意してもらうというものでした。
しかし、近年では農業の手伝いの有無に関わらず、農村や農家の雰囲気を味わうゲストとして滞在するスタイルが各地で確立されています。
このような、農村漁村の人や自然、文化に触れその雰囲気を味わう観光をメインとした旅の形のことをグリーン・ツーリズムと呼びます。
日本では次のようなものがグリーン・ツーリズムに定義されています。
- ファームステイができる農家民宿
- 農家の生産物がそのまま食べられる農家レストラン
- 宿泊を伴わない農業体験施設や観光農園
- 地域の農産物や加工品が買える直売所
など
日本では行政主導で発展することが多く、都道府県や市町村で協議会などをつくって加盟し、まとめてPRなどをしています。
ファームステイの魅力は農業体験と人とのふれあい
ファームステイの最大の魅力は、農村の自然と暮らす人々とのふれあいです。
農作業は、田植えや稲刈り、野菜の収穫だけでなく、家畜の世話や草刈り機の運転などその地域ならではの体験がたくさんあります。
また、同じ土地であっても訪れる季節によってできることが異なるので、リピーターになり何度も同じ土地を訪れる人も少なくありません。
また、ファームステイでは多くの場合「農家民宿」と呼ばれる農家が運営する宿に宿泊するのですが、多くの農家民宿運営者は、訪れる人々との交流をとても楽しみにしています。
もちろん、人との交流を避けたい、あまり交流したくないと人も大丈夫です。農家民宿の中には、母屋と完全に分離した離れを宿としている場所も多く、無理をして交流をすることはありません。
自分なりのペースで農村の雰囲気や田舎料理を味わうだけでも、ファームステイは楽しむことができます。
リーズナブルでお母さんの味に出会える
また、農家民宿は他の旅館やホテルに比べ格安です。部屋も広く、一日1組限定というところも多くあり、家族連れでも安心して宿泊することができます。
料理は、地元の田舎料理が中心で旅館やホテルのような高級食材は期待できませんが、いわゆるお母さんの味を味わうことができます。
都心からでも簡単アクセス!あなたはどこ行く?
いざ行こうと思っても、決められない!という人も多いはず。
おすすめのスポットと体験をご紹介します!
北海道は海、川、山、里全てが大きい!全身で命を体感!
新幹線の開通で東京からも今まで以上にアクセスしやすくなった北海道。
北海道のファームステイの魅力は、なんといっても他にはないスケールの大きい自然と酪農を中心とした農業、そしてその美しい景観です。
広い北海道では、季節に応じた多種多様で豊富な体験メニューがいっぱい!どれにしようか迷ってしまいます。
陸なら
- 農作物の収穫体験
- 乳搾り
- 乗馬
- チーズや生キャラメル作り体験
海なら
- シーカヤック
- ダイビング
- イルカ・クジラ・アザラシウォッチング
川なら
- ラフティング
- カヌー
- 釣り
空なら
- 熱気球
- パラグライダー
などなど、農村といえば何となく畑と思いがちですが、北海道は海や川、山などを生活の場所としている人たちがたくさんいるので、体験メニューもこんなに豊富なんですね。
しかも、北海道は全国のどこよりも観光に体験を取り入れるスタイルが浸透している場所。受け入れてくれる人たちも慣れている場合が多く、体験型の観光が初めてという人でも安心して楽しむことができます。
長期休みを取って、大自然を余すことなく体感してみることをおすすめします。
東北旅行は人が優しい秋田にぜひ。
じつは、わたしは秋田生まれの秋田育ち。この記事を読んだ人にはぜひ秋田にも来ていただきたいです!!!
秋田の特徴は、子育てを卒業して時間のできた農家の女性が、第2の人生の生きがいとしてグリーン・ツーリズムを行っていること。
農家民宿を主体的に運営するのも女性のほうが多いのです。そのため、女性ならではのきめ細やかなおもてなしが随所に。
秋田の中でも、秘湯として人気のある乳糖温泉郷や日本一深い湖の田沢湖がある仙北市は県内でもファームステイの受け入れが整っているところ。
女性たちが漬け物や干し餅を作ったり、あけびの蔓でかごを作ったり、自給自足する生活を楽しんでいます。
体験としては、
- きりたんぽ作り
- あけび蔓のかご編み体験
- 野菜の収穫
- 牛の乳搾り
- 田園風景の中を散策
などがあります。
室内に薪ストーブを設置している農家民宿も多く、寒い冬でも心はほっと和む時間を過ごせそうです。
東京から日帰りも可能!群馬と栃木で懐かしさを感じる
東京から車で1時間〜2時間くらいのところでも、ファームステイは楽しめます。
中でも群馬県や栃木県は日帰りも可能な距離で体験内容も充実。
北海道のようなスケールの大きな自然はないものの、誰しもが懐かしさを感じるような昔の風景が農村に中に残っています。
茨城県では次のような体験があります。
- イチゴ狩りや大根掘り
- イワナのつかみ取りなどの川遊び
- カブトムシの幼虫探し
- 年間を通じての棚田オーナー制度
ファームステイではありませんが、棚田オーナー制度はおすすめの体験です。
またオーナーも年会費を支払うと、秋には収穫して精米されたお米がもらえます。農作業をほとんどしたことがない人にとっては、一年を通じて稲の成長を見守り、自分で育てたお米を食べるという達成感を味わえることでしょう
こうした棚田オーナー制度は名称などに違いがあるものの、ほぼ全国に広がってきています。あなたの暮らしている都道府県にもあるかもしれませんよ。
また、群馬県では次のような体験があります。
- 自家製釜でのピザ作り
- 藍染め体験
- リンゴの収穫
- そば打ち体験
群馬県は食を中心にした体験メニューが充実しているんで、女子旅だけでなく子どもを連れたの食育にも活かせそうですね。
雄大な山々の恵みが生きる長野
深く豊かな山、清らかな水と空気が魅力の長野県。
県をあげて「おいしい信州ふーど(風土)」というPRを行っている長野県。長野県は、日本屈指の果物の産地として、体験も1年を通じてなんらかの果物の収穫ができます。
最も多いのがリンゴ。県内の100カ所以上もリンゴの収穫ができる観光農園があるのです!
長野県の観光農園で収穫体験ができる果物は、
- リンゴ
- スモモ
- サクランボ
- ナシ
- モモ
- ブドウ
- ブルーベリー
などがあります。
また、農家の雰囲気を味わえる農家民宿ももちろんあります。
体験メニューとしては、
- そば打ち体験
- 昆虫探し
- 森林浴
- 山菜採り
- キノコ採り
- スキー
- 川遊び
など、豊かな山の恵みを体中で味わうものがたくさん!
長野は東京からでも新幹線で2時間弱。日帰りも圏内ですが、ゆっくりと休暇をとって数日間滞在してみたい場所です。
心が洗われる自然に感動!四国は清流で川遊び
四国は、愛媛のみかん、香川のうどん、高知のかつお、徳島のすだちなど誰でも思いつく美味しい農産物がたくさん。
中でもわたしのおすすめは美しい清流に癒される旅。
日本三大清流のひとつといわれる四万十川とその青さが魅力的な仁淀川をもつ高知県は、清流の癒しを感じながら、里山の暮らしを体感できる農家民宿がたくさんあります。
体験メニューとしては、
- 渓流釣り
- 散策
- 野菜の収穫
などがあります。
大きな目玉となる体験メニューは少ないものの、山や川、里の空気とあたたかなおもてなし料理にスッキリとした爽快感を感じることでしょう。
大分県はファームステイの先進地
日本で初めて「農村民泊」が許可されたのが大分県安心院(あじむ)です。
ファームステイをはじめとする日本のグリーン・ツーリズムは、安心院の人々の努力によって培われ、現在のような広がりをみせるようになったのです。
そのため、農家民宿を営む人々の意識も高く、秋田県のように農家民宿に宿泊、体験して農家の人々と交流する時間をもつととても楽しいと思います。
主な体験は
- そば打ち
- 野菜の収穫
- パン作り
- 竹林でのたけのこ掘り
- かづら編み体験
中には、
- 五右衛門風呂に入れる
- お寺のお務めが体験できる(もちろんお寺が運営)
というお宿まであります!ちなみに、かづら編みとは桂の木の蔓を使った工芸品で、九州地方では伝統の工芸品です。
リゾートじゃない沖縄も美しい。
沖縄といえば、青い海でのマリンスポーツや琉球の歴史を感じる観光地!今でこそ観光テイストの強い沖縄県も昔から日本を支える農業県のひとつです。
独特の食文化を育んだ沖縄の体験は、やはりひと味違います。
- しっくいのシーサー作り
- 琉球藍の藍染め
- ドラゴンフルーツなどトロピカルフルーツの収穫
- 三味線体験
- サトウキビの収穫
など沖縄色が強いものが目白押し!
ただし、宿泊ではなく体験だけを受け入れている場合も多くあるので、宿泊はホテルなどを利用する地域もありそうです。
ファームステイをもっと楽しむために!
ご紹介してきた通り、ファームステイを営むオーナーたちは農業を生業とする農家の人々。そのため、高級ホテルや旅館のような完璧な接客は正直できません。
でも、より多くの人にファームステイをもっともっと楽しんでもらいたい!
そのために事前に知っておきたいことがいくつかあります。
事前にホームページで情報をゲット!
旅行を前にネットで情報を収集するのは当たり前。
しかし、ファームステイをはじめとするグリーン・ツーリズムの世界ではホームページをもたない宿や体験施設も少なくありません。
そのため、行政がいろいろとバックアップしている場合が多いのですが、その力の入れようによってホームページの見やすさや情報量にも大きな差があります。
最初はできるだけ丁寧で情報量の多いホームページを探して参考にすると安心だといえます。
多種多様な体験メニューは別料金
ほとんどの宿が、宿泊+食事で6000円〜7000円(1人)くらいの料金設定になっていて、野菜の収穫などの体験メニューは別料金の場合があります。
また、体験メニューによっては宿側の事前準備が必要なものも。
ホテルや旅館と違って無理が利かない場合もあるので、宿に着いてからいろいろ要望を出すのではなく、予約の電話で体験メニューの確認と予約も行いましょう。
食事は込みかそれとも自炊かを確認
農家民宿の魅力のひとつは地元のお母さんの味が楽しめることです。
なので、できるだけ農家の食事を食べてほしいと思うのですが、バーベキューを楽しみたいなど持ち込みの自炊ができる宿もあります。
ミニキッチンがついていて簡単な食事を作れる宿や、バーベキュー用の炭を準備してくれるところもあります。事前の確認をしてください。
プライバシーが気になる人は別棟があるところを
農家民宿の中にはオーナー家族が住まう母屋の一室を客室として利用するところも多くあります。そのため、廊下との境が襖だけなんてこともよくあること。
プライバシーに敏感な人は、物音や人の気配が気になってしまうかも。
そういう人は、ゲストが泊まる別棟があるところを探してみましょう。
農村の雰囲気を味わいながらも、コテージを一棟借りたような気楽さがあります。よそのお家に泊まるのに戸惑う…という人は別棟のあるお宿からスタートしてもいいですね。
バスが1日3本?!交通手段も考えて
グリーン・ツーリズムの中でも農家民宿は、ほとんどの場合町の中心部からは離れた場所にあります。そのため、送迎をしてくれるところもありますが、レンタカーなどを借りた方が時間を有効に使えるでしょう。
しかし、最寄りの駅やバス停まで公共の機関で行こう!と思って、いざレンタカーを借りようとしても貸してくれるところが無い!ということもあり得ます。
どうやって現地にたどり着くかも行き当たりばったりではなく、事前に確認することをおすすめします。
本当の豊かさを見つける旅に出かけよう。
ファームステイの楽しさは、日々の喧噪から逃れて田舎の温かさや静けさに身も心もどっぷり浸るところにあります。
もちろん、キレイなホテルや旅館、リゾート地が好きな人もいるでしょう。
しかし、時には泥にまみれながら野菜を収穫してみたり、山並みの向こうにゆっくり沈んでいく夕日をだた眺めたりー。自分の心に正直にリセット出来る時間も大切なのではないでしょうか。
今年の女子旅にぜひファームステイとグリーン・ツーリズムを取り入れてみて。きっと新しい自分を発見することができるでしょう。
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