産後うつの症状とは?自分は大丈夫、と思っているあなたこそ注意!
Date:2018.11.01
これから妊娠・出産を控えている、または出産し、小さなお子さんのいる女性は、「産後うつ」という言葉をよく耳にすることでしょう。
出産後の女性なら、誰でもなってしまう可能性がある産後うつ。
「自分は大丈夫!」と産む前は思っていても、そうは問屋が卸さないのが産後です。
産後うつの改善には、適切な治療が必要になる場合もあるので、早期発見のためにも、産後うつについて知っておきましょう。
この記事の目次
産後うつとは?マタニティブルーとはどこが違うのか
出産後、うつ状態に陥ってしまうこと、それを産後うつと言います。産褥(さんじょく)精神病とも呼ばれる、れっきとした精神病なんです。
産後うつは、産後23週から6ヶ月頃までに発症することが多いようです。症状は多岐にわたりますが、大まかな判断基準としては、「何をしても喜びや興味を見出だせず、憂鬱な状態が二週間以上続く」ようであれば、産後うつを疑ってみる必要があります。
似たような言葉で「マタニティブルー」というのも聞かれますが、こちらは一過性のもの。産後3日から10日位の、比較的産後すぐに現れる気分の落ち込みなどの情緒不安定を指します。
産後うつの症状が二週間以上続くのに対し、マタニティブルーは二週間程度でおさまってきます。
産後うつの症状とは~客観的に自分を観察して判断しよう~
産後うつの症状は、個人差や環境によって異なり、自分では判断がしづらいものも多いんですよね。
下記のような症状が出てきたら、いちど立ち止まって「あれ、自分大丈夫かな」と客観的に自分を見つめる事も大切です。
産後うつによる精神的な症状
- 気分の落ち込み、やる気がでない
- いつも集中力がなく、ボーッとする
- 子供に対してイライラする、可愛いと思えなくなる
- 子供のことが過度に心配、不安になる
精神的に不安定になり、不安感が強く、集中力や物事への興味がなくなるため、これまで楽しんでいた趣味などが楽しめなくなってしまいます。
産後うつによる身体的な症状
- 眠れない、寝付きが悪い
- 食欲がない、過食してしまう
- 理由もないのに涙が出てくる
子育てで疲れているはずなのに眠れない、夜中や朝型に目が覚めてしまう…。それは、心身が限界を訴え始めたサインかもしれません。ひどいときは、悪夢が続いたり、目をつぶるのが怖い、なんてことにも。
産後うつをセルフチェックすることも可能
あれ、自分なんかやばいかな?と思い始めたら、まず行ってほしいのがセルフチェック。ここでは、エジンバラ産後うつ自己評価票を例にあげます。
質問に四択で回答していくだけなので、簡単にセルフチェックが可能です。チェックリストは下記10個。
- 笑うことができたし、物事の面白い面もわかった
- 物事を楽しみにして待った
- 物事がうまくいかなかった時、自分を不必要に責めた
- はっきりした理由もないのに、不安になったり心配したりした
- はっきりした理由もないのに、恐怖に襲われた
- することがたくさんあって大変だった
- 不幸せな気分なので眠りにくかった
- 悲しくなったり惨めになったりした
- 幸せな気分だったので泣いていた
- 自分自身を傷つけるという考えが浮かんできた
産後暫く経った今、すこしツラいな、という人は、下記で簡単にセルフチェックができますのでやってみてください。
きずなメール・プロジェクト
http://www.kizunamail.com/epds
子供を育てていれば、必ず上記何個かは、当てはまってしまう時もあるのではないでしょうか。夜泣きや寝不足が続くと、もう全部当てはまるよ!ってこともあるでしょう。
でも、それが一過性でなく、上述したようにずっと継続して苦しい状態であれば、産後うつの可能性は濃厚。すぐにでも対処する必要があります。
産後うつの原因は、赤ちゃんよりも自分や外部環境にあり?
産後うつの原因、それはまさに今、症状に悩んでいる人からすれば、「自分が置かれてる状況すべてだよ!」と叫びたいかもしれません。
それもそのはず、産後うつは、
- ホルモンバランスが崩れ、妊娠前のように物事を上手くこなせないこと
- 非力な命をポン、と任せられる責任をひとりで抱え込むこと
で起こりやすくなってしまいます。
ですが、今や見知らぬ土地のマンションで旦那も帰りが遅く、ママ友も居ないしお隣さんの顔も覚えてない…そんな環境下でたった一人で初めての育児をしているママがたくさんいます。
逆に、義両親や実の親のサポートがあっても、昔ながらの育児方法が今どきのやり方と異なり、フラストレーションがたまってしまう…というストレスも。
産後うつかな、と思ったらできること
もし、自分が産後うつかも…と思ったら、まず住んでいる地域の保健師に相談をしてみましょう。地域によっては子育てをサポートしている医療機関などのサービスが受けられるところもあります。
また、
- 赤ちゃんの月齢別の検診時
- ワクチン接種の際に訪れる病院の先生や看護士さん
など、話しやすい誰かにちょっと愚痴を漏らすつもりで「子どもは元気なんだけど、最近こっちがまいっちゃって…」など持ちかけてみて、外部の誰かに少し情報を貰うだけでも気持ちにゆどりができます。
ですが、カウンセリングによる治療がメインであったり、授乳中でも心配のない漢方を処方してくれる等、ママへの配慮ももちろんありますので、怖がらずに通院しましょう。
子供のために!ママの仕事は、自分の健康第一!
ママの調子が悪いと、結果的に赤ちゃんに寂しい思いをさせてしまいます。「子供の為」と言って頑張りすぎて、ママが産後うつになってしまっては元も子もありません。
だから、言い換えれば
- 要領よく物事をこなせる・こなしてきた人
- 仕事ができる人
- 人に頼りにされる人
- こだわりを持って物事に取り組める人
こういった人は要注意!今までこなしてきたマルチタスクもこだわりも、子供優先の生活だとすべてぶっ壊れます。それがイライラやストレスにつながりやすいんですよね…。
産後うつは、数か月から1年ほどで改善されることがほとんど。早期に適切な治療をすることは、赤ちゃんも自分も、守ることにもつながります。
重症化しないためにも、まず自分を客観的にみて、ムリせず過信せず、赤ちゃんとの生活を続けていきましょう。
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コメント一覧
「赤ちゃんにとって、育児や家事を頑張るママよりも、健康で笑顔のママが1番大事です。」という一文、とても心に響きました。