
指のささくれの原因。乾燥や栄養不足、体調不良のサインかも
Date:2017.11.15
手や足の指先にささくれが出来ることはありませんか?「さかむけ」とも呼ばれているささくれは、日頃の生活習慣をはじめ、様々な原因で起こります。
ささくれが出来ても「このくらい大したことない」と思われがちですが、ささくれは立派な皮膚疾患の一種です。ただ指先の状態が悪いだけではなく、何か深刻な体調不良の予兆である可能性だってあるのです。
この記事では、指にささくれができる原因について見ていきます。
この記事の目次
ささくれは出来やすいもの。どんな人でも注意するべし
そもそも指のささくれはとは、爪と指の境界になっている皮膚の線維が剥けてしまった状態を言います。
おそらくささくれを経験している人の多くが、指の皮が縦に剥けているでしょう。爪の周囲にある皮膚は繊維が縦方向に並んでいるため、簡単に裂けたり剥けたりしやすくなっているのです。
ですから、何か意図的なダメージが加えられたり引っ張られたりしなくても、ささくれは皮膚が裂けることで自然に起こります。
「指の周辺を触ったわけではない」という人も、十分にささくれが出来やすい状態にあるということを知っておいてくださいね。
ささくれができる生活習慣。水仕事やスキンケアに要注意
ささくれは日頃の生活習慣でよくできます。ささくれに悩んでいる人は、自分の生活習慣がささくれをつくっていないか、一度振り返ってみましょう。
水仕事や洗剤で手が乾燥してしまう
洗濯や掃除、食器洗いなど…水を扱う仕事をしていると、どうしても指のささくれが出来やすくなってしまいます。
手を水で濡らすと、水が蒸発する際に皮膚の水分も一緒に蒸発してしまって、皮膚が乾燥してしまいます。皮膚が乾燥すると皮がむけやすくなるため、ささくれが出来てしまうのです。
また、水仕事の際に洗剤を使っていると、洗剤の成分によって皮脂が奪われ、乾燥しやすくなります。
家事をすることが多い人や、仕事で水を扱うことが多い方は要注意ですね。冬場などは空気が乾燥しやすいため、寒い時期の水仕事には特に気を付けておきましょう。
スキンケアを怠って乾燥肌になっている
元から乾燥肌な人や、スキンケアを怠ったせいで肌が乾燥している人などは指にささくれができやすくなります。
皮膚にうるおいがなくなっていくと、皮膚がカサカサになって繊維が裂けてしまいます。
- 水仕事の後などにハンドクリームを塗っていない
- 指先を多く使っている(PC作業や手作業など)
- 紙や布などに触れることが多い
…という人は要注意ですね。
携帯端末の普及している現代人には、指の乾燥から起きるささくれが目立ちます。日頃行っている何気ない動作で指先から潤いが奪われていることを覚えておきましょう。
食生活が偏って栄養不足気味
指にささくれる原因は、乾燥の他にもう一つ「栄養不足」が挙げられます。指がささくれているときは、次の栄養素が不足しているとされています。
- ビタミンA
…成長を促す。皮膚や粘膜を健康に保つ - ビタミンB2
…「皮膚のビタミン」と言われる存在。皮脂の分泌量をコントロールする - ビタミンE
…血液の循環を良くする。活性酸素を除去する抗酸化作用がある - ビタミンC
…ビタミンEと組み合わさり、抗酸化作用をもたらす - ミネラル類
…肌の新陳代謝(ターンオーバー)にかかわる - タンパク質
…皮膚をはじめ、身体の様々な部位を構成する栄養素
皮膚は多くの栄養素が組み合わさって、初めて健康な状態を維持しているのです。指のささくれが出来ている人は、食生活が偏っているような心当たりはないか振り返ってみてくださいね。
食事の中には、肉・魚・野菜・穀物のどれもが必要です。また、卵はタンパク質を十分に摂取出来る優秀な食材でおすすめですよ。
「どれか一つしか食べていない」ということが内容に、食事のレシピにはなるべく種類豊富な食材を組み込むようにしましょう。
睡眠不足になっている
一見関係のなさそうな事柄に思えますが、睡眠不足も立派なささくれの理由です。
睡眠不足になると身体機能が弱ってしまい、栄養が行き渡らなくなったり免疫力が下がってしまいます。
身体中の健康が害されてしまうため、皮膚も例外なく不健康な状態になり、ささくれができてしまうのです。免疫力が下がれば皮膚も乾燥やダメージに弱くなりますから、皮膚の線維が避けてしまうのも当然ですね。
指のささくれは睡眠不足を訴える身体の悲鳴かもしれない、というポイントを押さえてくださいね。
運動不足になっている
身体中に栄養を運ぶツールは、血液の流れです。食事から摂取した栄養分は血液に乗せられ、身体中に運ばれていきます。
運動不足になっていると、血流の流れが悪くなって末端にまで栄養や酸素が運ばれません。そのため指先などに栄養が不足し、皮膚がささくれてしまうのです。
血流は身体を動かすことで促されます。日頃から運動をすることで、一定の血流がキープできるというわけですね。
ネイルケアやネイルアートが原因で指にささくれができる
女性の多くが嗜んでいるネイルケアやネイルアート…これらが原因で指にささくれができてしまうのは知っていましたか?
指先を美しく見せるためにネイルを手入れしているのに、そのせいで指先がささくれてしまうなんて嫌ですよね。
ネイルケアやネイルアートのどんなことが原因で指にささくれができるのかを見ていきましょう。
爪の甘皮処理で乾燥を招いている
爪を綺麗に整えるなら、甘皮処理は欠かせませんよね。甘皮とは、爪が生えている根元の部分の、白くて薄い皮を言います。この甘皮を処理すると、爪の見栄えが美しくなるのです。
ですが甘皮には爪を保護する働きがあって、細菌や異物が爪と皮膚の隙間に入り込むのを阻止しています。
もしもこの甘皮を必要以上に処理してしまうと、爪や指の皮膚にダメージが加わってささくれができやすくなってしまうのです。
爪の甘皮を処理した後は爪や皮膚が傷みやすい状態になっていますから、必ず保湿をしてください。
指にささくれが出来てしまったという人は、その前日などに爪の甘皮処理をしていないか振り返ってみましょう。
ネイルリムーバーやアルコールを使っている
よく「マニキュアは爪に良くない」という情報を目にしますが、これは正しくありません。正確には、「マニキュアを塗るorオフするときに使うものが爪に良くない」です。
ネイルアートをする前にアルコールで爪の油分を取ったり、リムーバーを使ってマニキュアをオフしたりすると、爪のうるおいが奪われてしまうのです。
ネイルチェンジの回数が多い女性ほど、爪や皮膚が乾燥してささくれが起きやすくなっています。リムーバーやアルコールを使うときは、
- つけすぎないこと
- 皮膚などに付着しないよう注意すること
- 使った後はしっかり保湿すること
この3点をしっかり守りましょう。これさえ守っていれば、ネイルアートが原因でささくれが出来るような悲劇は回避できますよ。
リムーバーやアルコールを使う際は、必ず一緒にネイルオイルも出しておくと良いですね。ネイルオイルがなければハンドクリームやワセリンを爪に塗って代用してもOKです。
身体の内側に迫る危機。体調不良が原因でささくれができる
肌や爪の乾燥、外部からの刺激でできるささくれですが、実は体調不良の予兆としてあらわれる症状でもあるのです。
ささくれが出来る状態というのは、
- 栄養が不足している
- 血流が悪くなっている
- 免疫力が低下している
といった要因が重なっています。
つまり、ささくれができるということは体調が万全な状態ではないことを意味しています。
いずれにしても、”ささくれが出来ているのに健康”ということはありません。いくら手肌や爪を保湿してもささくれが治らない、という人は、体調不良を疑ってみてくださいね。
放置は危険!指のささくれは体調管理にも繋がる重要ポイント
一見大したことのない問題に思えますが、ささくれは身体のいろんな不調を示すサインです。あなどってはいけません。
また、ささくれが悪化すると「ひょうそ」という状態になり、指が膿んでしまいます。最悪、手術をする必要性も出てきます。
もしもささくれを見つけたら、思い当たる原因がないか日頃の生活を振り返ってみてください。ささくれを気にしながら生活習慣を正していけば、指だけでなく身体全体の健康にも繋がりますよ。

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