スマホ依存症の症状とチェック方法。健康被害も起こり得る
Date:2017.09.20
気がついたらスマホが手放せなくなっている…そんなことはないでしょうか。
いつでもどこでもスマホを見ている人が増えてきましたが、スマホがないと不安だという人はスマホ依存症の可能性もあります。
スマホ依存症は年齢、性別に関係なく、誰でもなる可能性がありますが、10代だけでなく高齢者や子供の依存も問題になっていますね。
日常生活にも支障をきたしたり健康被害が出ることもあるスマホ依存症について、自分は大丈夫かチェックしてみましょう。
もしスマホ依存かも、と思ったら早めの対処が必要です。
スマホ依存症とは?どんな症状が出るのか
スマホがないととにかく不安。それはすでにスマホ依存症かもしれません。
年齢を問わずオンラインゲームや動画に夢中になり、仕事や勉強に影響が出ている人たちが少なくありません。
短い時間でもとにかくスマホをさわっている
ちょっとだけ、のつもりが気がつくと1時間もスマホを見ていたりしませんか。
電車に乗った時など、乗るのはたった数駅なのに、用も無いのにスマホを出さずにいられない。とにかくスマホにさわっていないとストレスがたまってしまうという状態です。
過度なネットサーフィンが問題なのと同じですね。特に目的もないけれどスマホにさわっていることで安心感を得られるので、1日の大半をスマホに費やしてしまいます。
スマホがないと禁断症状が出る
スマホが手元にないと不安で仕方がない、いじっていないと精神的に不安定になるなどの禁断症状が出るなら、間違いなくスマホ依存症です。
一人でいる時はもちろん、家族や友達といてもスマホが手放せず、それを注意すると逆ギレするような人もいますが、自分が依存症になっていることに気づいていないことが一番の問題です。
自転車や車の運転中でもスマホをいじる人もいますが、大変危険です。自分がケガをするならその人の勝手ですが他人に危害を加えることもありますから、絶対にやめて欲しい行為です。
睡眠不足・睡眠障害による疲労
寝る直前までスマホを見ているとブルーライトの影響で、体内時計が狂ってしまいます。
私たちは朝起きて日光を浴びると体内時計がリセットされ、夜になると眠くなるように身体が出来ています。
それはメラトニンという睡眠ホルモンのおかげ。暗くなるに従ってメラトニンの分泌量が増えて眠くなるように出来ているのです。
ところが目から光の刺激を受け続けていると、このメラトニンの分泌を妨げてしまい、体内時計が狂ってしまいます。
それによってなかなか寝付けなくなったり、眠りが浅くなるなど睡眠障害の状態に。
姿勢が悪くなることによる肩こりなど
スマホを見続けていると、ついつい前屈みになって画面を食い入るように見てしまいますよね。その姿勢の悪さは、
- 猫背
- 血行不良
- 肩こり
- 頭痛
などの原因になります。
何となく身体がだるい、疲れが取れないのはスマホの見過ぎによる姿勢の悪さが原因かもしれません。
ストレートネックという状態
ストレートネックとは病気ではなく、首の状態を指す言葉です。首は自然なS字カーブを描いているのが正常な状態です。その首の角度は30~40度が適正だといわれています。
それがスマホを見続けていると、顔を前に突き出した姿勢のまま固まっているために、首が真っ直ぐな状態になってしまう、それがストレートネックです。
スマホを見ている時に首を前に突き出して猫背になっていませんか。それだとストレートネックになっている可能性が高いですよ。
- 首のコリ
- 首の痛み
- めまい
- 頭痛
- 肩こり
- 手のしびれ
- 立ちくらみ
- 耳鳴り
- 吐き気
- 自律神経失調症
- うつ症状
などを引き起こすので、たかがくびの疲れだと放置しないでくださいね。
猫背とは違う?スマホ巻き肩
スマホ巻き肩と猫背は似ているんですが、ちょっと違います。猫背は前屈みになって背骨が曲がっている状態、スマホ巻き肩は肩の歪みです。
肩が内側に巻いてしまい、肩甲骨が開いた状態で筋肉が凝り固まっているので、腕も前に出ているのが特徴です。
腕を自然にたらした時に
- 肘が後ろではなく外側を向く
- 手の甲が前を向いている
- 両腕が身体の側面にこない(前に来る)
という状態ならスマホ巻き肩です。
とはいえ、どちらも姿勢が悪いことに変わりはなく、たいていのスマホ依存症の人は猫背でスマホ巻き肩になっています。
眼精疲労や視力の低下
スマホ老眼とも呼ばれている症状をご存知ですか。強い光を見続けていると目は当然疲れるのですが、それ以外にも目を疲れさせる原因があります。
瞬きもせずに動画に熱中していませんか。目を開けている時間が長いとドライアイになる可能性もあります。
涙が不足して乾けば角膜への栄養が減ってしまい、疲れ目の原因になるのです。
スマホの使い過ぎで親指の腱鞘炎
スマホを片手で持って操作を続けていると、スマホを支えている小指に負担がかかり、痛みやしびれが出る他、ひどい場合には変形してしまうこともあるといわれていますね。
これをテキストサム損傷と呼んでいるそうですが、整形外科の意思の意見は否定的です。
「サム」=親指ですから、小指の変形にこの名称がつけられるのもおかしな話で、正式な病名でも何でもありません。そもそもスマホの使い過ぎくらいで指が変形することはないそうです。
しかし、親指の使い過ぎで腱鞘炎になることはあり得ます。
うつ病やパニック障害などの疾患
姿勢の悪さやブルーライトの影響で自律神経のバランスが乱れ、心の健康にも影響を及ぼします。
- うつ病
- パニック障害
- 自律神経失調症
などの症状を引き起こす可能性があり、元々うつ傾向にある人は症状が悪化することもあるんです。
スマホのブルーライトは波長が短く、紫外線の次に刺激の強い光なんです。目の網膜に直接届き、脳に対する刺激となって伝わるため、ホルモンや神経伝達物質の分泌に影響を与えます。
人間関係への不安
早くメールやLINEに返信しなければ友達に嫌われるのではないか、仲間はずれにされるのではないかと不安で仕方ない、というのもスマホ依存症の症状の一つです。
特に女性に多く見られる傾向ですね。常に会話の輪に入っていないと疎外感を感じてしまうのです。
スマホはコミュニケーションを円滑にするための道具だったはずなのに、逆に人間関係をぎくしゃくさせる要因になるなんて残念だと思いませんか。
コミュニケーション能力の低下
簡単に世界中の人とコミュニケーションがとれる一方で、顔を合わせて話すことが少なくなるために、現実世界できちんと自分の言葉でコミュニケーションを取れなくなっている人も増えています。
元々人見知りな性格というのではなく、人とのたわいのない会話も苦痛に感じてしまう「コミュ障(コミュニケーション障害)」と呼ばれる人も増えていますね。
会話はキャッチボール。受け取るだけでなく、相手が受け止めやすいように投げ返す能力が必要なんです。「いいね!」だけではコミュニケーション能力は育ちません。
物事を深く考えなくなる
インターネットが普及してから、自分で労力を使って物事を調べる、ということが段々少なくなってきました。
それでもガラケーの時代にはインターネットを開くのは重い、ということもあり、何でもすぐに検索するということは今より少なかったと思います。
しかし今は、何かといえば検索。そして出てきた情報を深く考えずに鵜呑みにする人が増えています。
インターネットの情報はすべてが正しいわけではありません。情報の取捨選択をする能力がなければ嘘に振り回されることにもなります。
常に新しい情報を求め、それが本当かどうか確かめもせずに深く考えることが出来ない人が増えているのも問題ではないでしょうか。
他のことに関心が薄れる
頭の中は常にスマホのこと、SNSのこと、ゲームのこと。これでは現実世界への関心が段々薄れていきます。
一時期、ゲームのやり過ぎでバーチャルと現実の区別がつかなくなる状態が問題視されていましたが、まさにそれと同じことです。
スマホの世界では生きていけないということに早く気づいて欲しいと思います。
あなたは大丈夫?スマホ依存症かチェックしてみよう
次に紹介するチェック項目を見て、スマホ依存症になっていないか診断してみましょう。また、スマホ依存症の何が問題なのかということを考えてみましょう。
いくつあてはまる?スマホ依存症チェック
下記の質問のうち、当てはまるものにチェックをしてください。
- 朝起きたらまずはスマホでニュースをチェックする
- スマホを忘れると不安で仕方ない
- 仕事中でもスマホの画面をさわりたくなる
- メールが来たらすぐに返信しないと落ち着かない
- 何をしていてもFacebookやTwitterなどのSNSの更新状況が気になる
- トイレなど、どこへ行くにもスマホが手放せない
- 電波が届かないとイライラする
- スマホの充電器をいくつも持っている
- 食事中もスマホを見ている
- スマホを握ったまま寝てしまう
- 夜遅くまでスマホを見ているせいで睡眠時間が減ってしまう
- 人と話している時でもスマホをさわってしまう
- 1日5時間以上プライベートでスマホをいじっている
- 家族や友人からスマホの利用頻度や時間について文句を言われたことがある
- 誰かと会ったり出掛けたりするより家でスマホをいじっている方が楽しい
- 嫌なことがあってもスマホをいじっていれば忘れられる
問題は自覚症状がないこと
スマホ依存症の人は、自分が依存症になっているという自覚がありません。これが一番の問題です。
家族や友達に注意されても逆ギレすることも多く、重度になると手に負えません。
スマホ依存から脱却するためには、まず自分が依存症であることに気づくことが必要なのです。
もしも周りの人に1度でも注意されたことがあるのなら、依存症かもしれないと疑ってみてください。
依存症は早く治療を開始するほど早く回復します。
手段が目的になってしまっている
一番の依存の原因とされるSNS。本来はコミュニケーションの手段だったはず。それがいつしか目的に変わり、写真やコメントを「投稿する」ためだけに見る道具になってしまっています。
コメントを入れてくれた人とのコミュニケーションを取るためではなく、コメントの数で自分の価値を測ろうとしてしまっている人が多いですが、そんなことで自分の価値は決まらないということに早く気づいて欲しいです。
年齢が低いほど依存症のリスクが高い
ある調査によると、10~18歳のスマホ所持率は7割を超えていて、1日の平均使用時間は3時間といわれていますが、女子高生になると多い人で1日7時間も使っているのだとか。
起きている時間の大半をスマホに使っているなんて、依存症でない人からみると理解できないかもしれないですね。
スマホ依存症の7~8割が中高生~大学生が占めており、中には小学生でも依存症になっている子どもがいるそうです。
年齢が低いほど自制心がきかずにのめり込んでしまう可能性が高く、周りの大人のケアが必要でしょう。
リアルな世界を優先してほしい
今やインターネットもスマホも私たちの生活にはなくてはならないもので、それ自体を否定しようとは思いません。実際、それらがなくなったらかなり困ると思います。
でも、本来は生活を便利にするための道具だったスマホに支配されて、日常生活に支障をきたすようでは本末転倒です。
SNSは人とつながっている錯覚を起こし、ゲームはバーチャルの世界でいつまでも楽しんでいられる。嫌なことがあっても現実逃避出来る便利なアイテムなのかも知れません。
でも私たちが生きているのは「現実の世界」です。イヤなことや辛いことから逃げることが出来ない代わりに、楽しいことだってたくさんあるはずです。
まずはスマホ依存症だと気づくこと!
電車に乗った時など向かいの列の人がみんなスマホをいじっていて同じ姿勢をしているのを見かけることがあります。実に異様な光景です。自分もその一部にならないように気をつけています。
ほんの少しの時間でもスマホを見ていないと落ち着かないという人はスマホ依存症の可能性が高いですが、自分が「依存症」だなんて認めたくない、という気持ちもどこかにあるのではないでしょうか。
でもまずは依存症であることに気づくこと!それが依存から抜け出す近道です。
今回したチェック項目でたくさん当てはまるものがあったら、早めに対処した方が良いでしょう。
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