ストレスとは一体何?良いストレス悪いストレスの違いを理解しよう!
Date:2017.01.05
あなたが最後にストレスを感じたのはいつですか?たいていの方が数分前、数時間前を思い出すのではないでしょうか?
ストレスとは、わたしたち人間が生まれてから死ぬまで、一生付き合っていかなければなりません。好き嫌いに関わらず!
それならば、上手にストレスと付き合って毎日を楽しみましょう!
良いストレスは人間の体や心に良い影響をもたらします。反対に、悪いストレスは体や心を不調にしたり、ひどくなると病気をもたらしたりします。
悪いストレスをできるだけ取り除き、良いストレスだけと付き合うようにする方法を考えていきましょう!
この記事の目次
ストレスを生み出すのはストレッサーという刺激のせい
「ストレッサー」という言葉を聞いたことはありますか?これは私たちにストレスを発生させる原因となる刺激のことです。
例えば、風邪を引いたときのことを思い出してください。なんらかの菌が体内に入り、それが熱や咳を引き起こすから「風邪を引いた」状態になりますよね。
この場合、なんらかの菌がストレッサーを表し、熱や咳をストレスと表すことになります。
ストレッサーにも種類がある
ストレッサーには「外的ストレッサー」と「内的ストレッサー」があります。
外的ストレッサーはさらに細かくわかれ、
- 天候、気温、気圧など自然条件による<物理的ストレッサー>
- 音やにおいなど環境的なものによる<環境的ストレッサー>
- 人間関係や経済的な要因による<社会的ストレッサー>
に分類されます。
また「内的ストレッサー」は
- 病気による体の不調などによる<身体的ストレッサー>
- 感情の変化による<精神的ストレッサー>
に分類されます。
さて、ストレスが発生する原因はわかりましたか?
ホメオスタシスの崩れこそが私たちにストレスをもたらす!
では、ストレス反応はどのようにして起きるのでしょうか。
「ホメオスタシス」という言葉があります。ギリシャ語で「恒常性」という意味です。生物においてはその内部環境を一定に保とうとするはたらきのことです。
具体的には、ストレッサーにより、内部環境は一時的にダメージを受けます。その結果、気分が落ち込んだり体に不調が表れたりしますが、いつまでも悪い状態を続けるわけにもいきません。
そこでホメオスタシスが機能し、トランポリンのように上下に揺れながらやがて一定の状態に戻ります。
ストレス反応も、このホメオスタシスが機能しているうちはストレスにうまく対応できているといえます。
「自律神経」「内分泌」「免疫」このバランスが大事!
人間のホメオスタシスは、以下にあげる3つのバランスを調整しています。
- 生命活動を維持するために制御をする自律神経
- ホルモンを操って体を守る内分泌
- 病原菌などをやっつける免疫
これらのバランスが崩れると免疫力が下がり、体に症状があらわれます。
頭痛、胃痛、めまい、だるさ、発汗、睡眠障害はもちろん、くしゃみが止まらなくなる、しびれがとれなくなることも。
またこれらの症状を放っておくと風邪を引きやすくなったり、ケガをしやすくなったりします。
ストレスはこんなところに潜んでいる!日常ストレスチェック
次に生活の場面別にストレスの発生しやすい状況をまとめます。きっと共感していただけるシーンがありますよ。
仕事におけるストレス
学生のころとは違い、給与が発生したり社会貢献が大きくなったりする分、ストレスの大きさや種類が格段にふえるのが社会人です。
- 物理的ストレッサー
- 寒すぎるオフィス内、節電でエアコンがきかない会議室
- 環境的ストレッサー
- ビル独特のにおい、道路沿いの排気ガス、他の階やスペースの騒音、通勤時の満員電車
- 社会的ストレッサー
- 昇給など経済的心配、上司や部下との付き合い方、取引先への接待
- 身体的ストレッサー
- 過労による睡眠不足、業務中の座りっぱなし、立ちっぱなしの姿勢
- 精神的ストレッサー
- プロジェクトが失敗したらどうしようという不安、プレゼンの緊張
家庭におけるストレス
親兄弟と同居している場合、一人暮らしの場合、こどもがいる場合とそれぞれ特有のストレスがあると思いますが、ここではよくあるストレッサーについてまとめました。
- 物理的ストレッサー
- 家族との空調の調節、各部屋の温度差
- 環境的ストレッサー
- 家族の加齢臭、子どもが学校から持ってくるほこりやごみ
- 社会的ストレッサー
- 子どもや夫、家族との接し方
- 身体的ストレッサー
- 自分以外のためにする掃除、洗濯などの家事
- 精神的ストレッサー
- 子どもの教育や老後への不安、心配
どのシーンでも人間関係によるストレスが多い
人間がストレスに感じることでもっとも多いのは、人間関係です。なぜなら人間関係はその他の問題と複雑に絡み合っているから。
仕事上の関係であれば成績や評価に結び付くかもしれないし、恋愛関係であれば嫌われたくないとかもっと好かれたいと思う反面、嫉妬やもっと自分のことを理解してほしいという欲求があるでしょう。
その根源にあるのが人間関係です。ストレスの原因はひとつではありません。また自分で自覚できていないことが、思わぬストレスとなっているかもしれません。
病気だけでなく行動にも表れる!ストレスが与える影響とは
ストレスを感じると体に悪影響が出ることは広く知られています。
とはいえ、どのような症状が出るかは人それぞれですし、他の病気の予兆のような症状もありますから、すぐにストレスが原因だとわかることはまずありません。
ただ、怖いのはそうした症状をストレスのせいだと思わずに、専門外の病院で検査をして「異常なし」と判断されてしまうことです。
体に現れる症状の他に、行動で現れるストレスの予兆も見逃さないようにしましょう。
例えば、最近こんな行動が見られましたか?
- 飲酒量、喫煙量が増えた
- 食欲が突然増えた、もしくは減った
- ギャンブルに通うようになった
- 他人と会話をしなくなった
- 笑顔がなくなった
自分を冷静に見つめてみて、上記に心あたりがあったらストレスを疑いましょう。
また同僚や友人に、上記のような行動が見られるようになった人はいませんか?
くれぐれも「精神科に行った方がいいんじゃない?」などと神経を逆なでするようなことは言わないでおきましょう。
不安が消えない、緊張しっぱなしなのもストレスのせいだった
ストレスがうつ病を引き起こす原因になる、ということは一般的に知られていることですが、うつ病になる前に心はサインを出しています。
- 失敗したときのことばかり考えてしまう
- 不安が消えない
- イライラが続く
- なにもかも自分のせいだと思う
- 過度の緊張
どんなストレスも受け手次第で良くも悪くもなる!
ストレスは、受け手の3つの状況次第で薬にも毒にもなります。
- ストレスの程度
- ストレスの量
- ストレスを感じた時の受け手の状況
具体的に考えてみましょう。
あなたが職場で上司に(学生なら部活の先輩に)、「期待しているから頑張れよ!」と言われたとします。
これが励みとなり「よしやるぞ!」という気にさせてくれればそれは良いストレスです。
しかし、「頑張れ」があまりにしつこかったり(量)、スキルに見合わない重要プロジェクトを背負わされたり(程度)、自分がやりたくないことで「頑張れ」と言われたりした場合(受け手の状況)は「悪いストレス」になります。
それを「あなたに言われるとプレッシャーになるのでやめてください」とは言えませんよね。
そこで、少しでも自分にとって良いストレスとなるように、自分で受け止め方を変えてみる必要があります。
できるだけ前向きに受け止めてみる
励ましや褒め言葉は素直に受け取りましょう。
疲れているとき、それこそストレスを感じているときは穿った受け取り方をしがちです。
しつこいときは聞き流しましょう。過度にストレスを感じたときは「解消」することももちろん大事ですが、原因をつきとめ排除する、もしくは遠ざかることが根本的な解決につながります。
まず逃げる!
ストレスから逃げましょう!とはいえ、すべてを放り出して一ヶ月の一人旅を始めるわけにもいきませんから、ほんの数分、できれば一日やりたいことをするのです。
「とりあえず寝る」「とりあえず食べる」をしないこと。
寝ている間、食べている間はストレスを忘れられますが、ストレスのかかる環境にもどったときの反動が大きくなります。
深夜まで残業してとりあえず帰宅して寝たけれど、朝起きたときに「もう朝か、起きたくないなぁ」と思いますよね。これでは意味がありません。
ポイントは小さな目標を立てること。
- 「カラオケでいい得点を出す!」
- 「話題のカフェに行ってパンケーキの感想をSNSに載せる!」
などと、目標を設けるといいでしょう。
目標を立て、それを達成すると満足感を味わえます。それが成功体験となり、気分があがって前向きになれます。
また達成した目標はぜひ誰かに公表しましょう。SNS上だったとしても、誰かと交流することによって気が楽になります。
ちなみに、もしアンチなことを言われたらスルーしてくださいね。喧嘩をして気分を害することになっては本末転倒です。見なかったことにしましょう。
どんなにちっぽけな目標でも、それを達成しようとしている間はストレスから逃げている状態になれます。
そして成功体験ができれば自信につながります。その状態でストレスを感じる現場に戻ってみてください。
前向きに考えられるようになりましたか?
悪いストレスはなくし良いストレスは残す!それが最善の対処法
「そもそもストレスなんてないにこしたことはないのでは?」と思ったことは一度や二度じゃないでしょう。
悪いストレスはないにこしたことはありません。ですが良いストレスは適度にないとだらけてしまいます。
自習しているときよりも、先生が見張っているときの方がきちんと問題に向き合いますよね?
上司が同じオフィス内にいるときのほうがちゃんと仕事をしますよね?
締切のある課題は一生懸命終わらせますよね?
「よいストレス」は適度にないと、怠け心に負けやすくなり、仕事が進まなくなってしまいます。これでは良いパフォーマンスが発揮できません。
ストレスと上手に向き合っていこう!
ストレスに関する知識を増やすことは、ストレスに対抗する術を学ぶことと同義です。
ストレスが自分の都合の良いものになるようにコントロールできれば怖いものなしですね!
「私にとって何がストレスなんだろう」
「このストレスはどうして悪いんだろう」
と冷静に分析することから始めてみましょう。
毎日続けていると自分のことがわかってきます。そうなればこっちのものです!より良い毎日を歩むために、これらの知識があなたのお役に立てたなら幸いです。
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