食べ過ぎると疲れるのはなぜ?だるさの原因と回復のための対処法
Date:2017.06.12
ご飯を食べただけなのに何だか疲れてしまう、身体が重く感じる、そんなあなたはもしかしたら食べ過ぎなのかもしれません。食べ過ぎは内臓を疲れさせてしまうんです。
過度な運動が身体を疲れさせるのと同じで、胃腸を急に働かせればそれは疲れますよね。
でも不思議なもので、自分が食べ過ぎている、ということに気づいていない人も多いのです。
ストレスでどか食いしてしまう人は特に要注意ですよ!食べ過ぎによる疲労の原因と、それを回復させるための対処法についてお話しします。
この記事の目次
食べ過ぎで疲れてしまう原因
食事をしただけなのに疲れてしまうのは、身体が必要とする以上の食事をしている、つまり「食べ過ぎ」なのです。
食べ過ぎでなぜ身体が疲労してしまうのか、それは食事の量や質と関係があります。
エネルギーを必要以上に摂っている
食べた後に眠くなったり、だるくなったりしませんか。本来だったらお腹がすききってから食べれば、エネルギーが補給できた!と身体は喜んで、元気になるはずなんです。
それなのに疲れてしまうということは、そのエネルギーを身体が必要としていなかった、ということになります。
消化不良による疲労
消化できる容量をオーバーして食べると、胃で十分消化できないまま腸に進んでいきます。そうすると、腸の中で有害物質が発生し、老廃物がたまりやすくなります。
お腹の中に余計なものがたくさんたまっているのですから、それが消化の妨げになりますよね。
胃腸は一生懸命働いて消化しようとしているのにちっとも出来ないのですから、内臓が疲れてしまい、それが全身の疲労となって出てくるのです。
胃腸の機能低下による疲労
胃に負担のかかるような食事量、食事内容を続けていると、胃腸の働きも悪くなってきます。働いても働いても次々に食べ物が入ってくるので、休む暇がありません。
動き続けていれば疲れてしまうのは筋肉と一緒です。内臓だって休ませてあげなければ疲れてしまいます。
休みなしに働いていると胃腸の消化機能が低下してきますから、それが疲労の原因になるのです。
肝機能の低下
肝臓は身体の解毒装置。食べたものはいったん肝臓を通って解毒・代謝されてから栄養素を吸収します。
食べ続けていると肝臓も働きっ放し。肝機能の低下は
- 眠れない
- だるい
- 疲れが取れない
などの症状につながります。
肝臓が弱ると、食べ過ぎなくても疲れるようになってきてしまいますから、注意が必要ですよ。
血糖値の変動による疲労
炭水化物を摂りすぎていると、血糖値が上がりすぎてしまうことにより、インスリンが大量に分泌されて、必要以上に血糖値を下げてしまいます。
血糖値が下がりすぎると
- イライラする
- 集中力がなくなる
- だるくなる
などの症状が出てきます。
甘いものはもちろん、丼物やパスタなど炭水化物の単品メニューが好きな方は注意が必要です。
疲労は病気が原因であることも
ただ疲れているだけならいいのですが、もしかしたら病気が隠れている可能性もあるんです。食べた後に、強烈な眠気に襲われることはありませんか。
低血糖になっても疲れたり眠くなったりしますが、高血糖と低血糖を極端に繰り返すような食生活をしていると、糖尿病や動脈硬化を発症することもあるのです。
あまりに疲労が抜けない状態が続くなら、病気を疑ってみた方がいいかもしれません。
他人事ではないので、食生活を見直して、炭水化物ばかり摂っている人は注意してください。
偏った食生活によって胃腸が疲労
疲れているからとスタミナのつくものを食べようとしていることが身体には逆効果である場合もあります。食事の量だけでなく食事の内容も疲労と関わりがあります。
スタミナをつけよう!とうなぎや肉類などばかり食べていると、消化に時間がかかるので、胃腸を疲れさせる原因になるんです。
特に肉類は繊維質も多く、摂りすぎれば消化不良を起こす可能性もあります。
- 脂っこいもの
- 甘いもの
- 動物性食品
ばかり食べていると身体を疲れさせてしまいますよ。
なぜ食べ過ぎてしまうのか
食べ過ぎで内臓疲労を起こしている人は、自分ではそんなに食べているつもりはないかも知れません。
でも、日常的にストレスを感じていたり、不安や緊張を感じていると、それだけ身体がエネルギーを必要としていると脳が勘違いして食べ過ぎてしまう可能性があります。
というのも、脳は身体が1日に使うエネルギーのうち、およそ2割を消費するからです。
また、ストレスを感じていると食欲を抑えられなくなり、実際に身体が必要とする以上の食事量をとってしまうこともあります。
そして、そんな自分にまたイライラして食欲を抑えられなくなる、という悪循環に陥る可能性も。
そんな時には無理して食べるのを我慢するのではなく、ストレスを解消する方法から考えなくてはいけませんし、食事の方法そのものを見直していく必要があるのです。
あなたは大丈夫?食べ過ぎチェック!
さて、その疲労の原因が食べ過ぎなのかどうかをチェックしてみましょう!
- 夜は外食が多い
- 肉が好き
- 野菜や果物はあまり食べない
- 甘いものが好き
- 朝食は菓子パンだ
- 丼物やパスタなどの炭水化物が好き
- 毎日のようにお酒を飲む
- ストレスを感じると食べたくなる
- インスタントやファストフードなどのジャンクフードが好き
- お腹がいっぱいになるまで食べる
いくつ当てはまりましたか?数が多いほど食べ過ぎの可能性があります。
食べ過ぎによる疲労を回復させる方法・食材編
まずは食材選びから!食べるものを変えるだけでも胃腸を保護して疲労を回復させることにつながります。
ビタミンをたっぷり摂る
ビタミンとは、それ自体がエネルギーにはなりませんが、
- たんぱく質
- 糖質
- 脂質
の三大栄養素を代謝するためには欠かせない栄養素なのです。
いくらスタミナをつけようとたんぱく質をとっても、ビタミンを取らないと代謝が進まず、エネルギーを作ることができないので、疲れやすくなるんです。
特にビタミンB群は大事です!三大栄養素の代謝を高めるためには不可欠な栄養素。ビタミンBを摂って疲労を回復させるのにオススメなのは豚肉です。
アリシンがビタミンB1と結びついて疲労回復をサポートするからです。
ビタミンCとEは、活性酸素を除去して身体が錆び付くのを防ぎます。
活性酸素は細胞を傷つけてしまうため、内臓組織の機能が低下することから疲労感につながると考えられています。
これらのビタミンを補給するにはとにかく野菜をたっぷり食べてください。一つの種類に偏ることなく、色々な種類の野菜を摂ることが大切です。
身体の調子を整えるミネラルを摂る
精神的疲労も肉体的疲労もどっちもとってくれるのがミネラルです。ミネラルは体内にわずか4%しかない栄養素ですが、不足すると疲れやすくなるなど様々な身体の不調が起きるのです。
微量のミネラル同士がバランスを取りながら代謝を助けて疲労を回復させるので、これもまんべんなく色々なミネラルを摂りたいところ。
おすすめは海藻類です。
- わかめ
- 昆布
- もずく
- めかぶ
など、種類を変えながら様々な種類の海藻類を取り入れてみてください。
刺激物を摂らないこと
辛いものはお好きですか?たまにならいいのですが、しょっちゅう食べていたり、少しの辛さでは物足りなくて激辛にしたり、ということを続けていると、胃腸に刺激を与えて疲れやすくなります。
身体の疲れを自覚しているなら、辛いもので元気を出そうとするのではなく、消化に良いものを食べて胃腸をいたわった方が健康にはずっといいですよ。
食べ過ぎによる疲労を回復させる方法・食事法編
何も考えずに食事をしていると、またうっかり食べ過ぎた…ということになり、いつまでたっても疲労感が抜けません。
その状態から抜け出すには、食事の仕方にもちょっとしたコツがあるんです。
朝からたくさん食べなくていい
朝食はしっかり食べないといけない!と、疲れているのに無理して食べればさらに胃腸を弱めてしまいます。
疲れている時は無理せずに、朝食は軽いものにしておきましょう。
- 果物だけ
- 野菜ジュースだけ
でもいいんです。特に前の日に食べ過ぎたかなという時は、朝食を抜くだけでも胃腸を休めることが出来ます。
疲れている時は無理させない、休ませるというのは胃腸も身体も一緒なんです。
野菜と食物繊維から食べよう
血糖値の急上昇を抑えるために、野菜や食物繊維を含むものから食べるようにしましょう。
これらを先に食べておくと、その後に食べるものの吸収を穏やかにするので、血糖値が上がり過ぎないのです。
よく噛んで食べる
早食いは血糖値を急上昇させる原因になります。ですから、一口30~50回は噛んで食べること。ゆっくり食べることで血糖値の上昇が緩やかになります。
そうすると満腹感も得やすくなるので、自然に食べる量も抑えられますから、ダイエットにもいいですよ。
食べ過ぎ防止に間食を控える
食べ過ぎている人は、気づいたら食べている、という状況が多いもの。気づいたら、というのは語弊がありますね。
本人は「食べている」と自覚しておらず、ほぼ無意識にお菓子などに手が伸びていることが多いのです。
十分にお腹がすいてから食べるようにしたいので、間食は出来るだけ控えましょう。
どうしてもお腹がすいて仕方ない、という時だけ、ヨーグルトなどお腹に負担をかけないものを食べるといいでしょう。
夕食は腹八分目を心がける
1日の食事のうちで一番カロリーが高いのは夕食だと思います。
ところが、夕食の後は寝るだけですね。活動する時間帯ではないので、食事時間と就寝時間が近いほど、摂ったものはそのまま栄養となってしまう、と思った方がいいでしょう。
残すのがもったいない、難しいと思うなら、最初から盛りつける量を減らすか、取り分けておきましょう。
週末のプチ断食もオススメ
平日は仕事も忙しくて、なかなか思ったように食事をコントロール出来ない、という場合は、週末のプチ断食がおすすめです!
週末、土曜日1日何も食べない日を作ることで、胃腸をしっかり休めてデトックス効果も得られます。
食べ過ぎによる疲労を回復させる方法・その他
食生活の他に、ライフスタイルを見直すことでも食べ過ぎによる疲労を回復させる方法があります。
ストレスを溜めないこと!
ストレスは本当に万病の元。ストレスが胃腸の働きを弱めてしまうので、悩みやすい人やストレスを感じやすい人は、自分なりの解消法をたくさん見つけることです。
ストレスを感じない人はいませんし、ストレスなしで生きていくことは無理です。
足裏のマッサージ(リフレクソロジー)
足の裏は人体の小宇宙。内臓と関連の深い「反射区」と呼ばれるゾーンがあり、そこを刺激することによって内臓の働きを活性化させることが出来るんです。
特に消化器系の不調には効果絶大。自分で手軽にマッサージできますから、胃腸の調子が悪いなと思ったら是非やってみてください。
この辺りを親指で押してみてください。ごりごりしたり痛みを感じるなら老廃物がたまっています。
土踏まず周辺をもみほぐすことで胃腸の調子を整えて、消化を促進して内臓の疲れを摂ることが出来ますよ。
<足裏マッサージ(胃腸)>
- 足の裏を両手で包み込むようにして持ちます。
- 土踏まずから中心部に向かってゆっくり押します。
- 土踏まず周辺もゆっくりもみほぐします。
素手でもいいですし、足ツボを刺激する棒などを使ってもOKです。植物オイルにアロマを加えてマッサージするのもいいですね。
手の滑りが良くなのでマッサージしやすくなりますし、アロマの作用でリンパを流しやすくしてくれます。
オススメのアロマオイルは、
- シダー
- ジュニパー
- サイプレス
など。
ホホバオイルやオリーブオイルなどの植物オイル小さじ1当たり、アロマオイルを2滴加えてブレンドオイルを作り、それを足裏に塗ってマッサージしてみてください。
胃腸の働きを整えるマッサージオイル
アロマオイルはリンパの流れを良くするだけでなく、消化を促進して胃腸の調子を整える働きもあるんです。
内臓疲労を癒し、消化器官を元気にしてくれるので、疲れたなと思ったら試してみてください。自分で手軽に作れるマッサージオイルをご紹介しますね。
<オススメのアロマオイル>
- ペパーミント:胃の痛み、不快感に
- コリアンダー:消化促進、胃を温める
- ジンジャー:胃液の分泌を促進、消化促進
- バジル:消化不良、吐き気
- ブラックペッパー:健胃作用、腸の蠕動運動促進
植物オイル小さじ1当たり、これらのアロマオイルを2滴加えて混ぜ、それをお腹に塗ってマッサージしましょう。
胃も腸も時計回りにゆっくりマッサージします。時間があればカイロやラップをした(またはビニール袋に入れた)蒸しタオルなどを乗せてお腹を温めるといいですよ。
漢方薬を使って体質改善をしていく
市販の胃腸薬などでもいいかもしれませんが、漢方薬で体質改善していくのもおすすめです。
胃腸を強化した方がいいのか、冷え性などの体質を改善した方がいいのか、その人の疲労のタイプで使う漢方は違ってくるので、一度漢方薬局で相談してみるのはいかがでしょうか。
食事は美味しく頂きましょう!
美味しく食べて幸せな気分に浸れるはずの食事で疲れてしまうなんて、もったいないことだと思いませんか。
お腹を一杯にするためだけではなくて、食事の時間も人生の一部!それを楽しめるように、くれぐれも腹八分目でやめておきましょう。
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