「会話」と「対話」の違いって?大切な人とは対話が肝心!
Date:2018.08.02
あなたは「対話」できる人ですか?
おしゃべりだし、誰とでも会話が弾むから対話ももちろんできるはず!と軽く考えているあなた。それは大きな誤解です。
ただ会話をするのと、対話ができるのとは違います。おしゃべりでも対話できない人もいれば、寡黙でもいざというときはちゃんと対話できる人もいます。
価値観や考え方の違う相手とも、きちんと向き合い話し合うのが対話。あなたは人の意見を受け入れることができていますか?相手を理解しようという姿勢で、対話に臨んでいますか?
この記事の目次
夫婦・親子・仕事仲間とのコミュニケーションに重要な「対話」とは
「会話」と「対話」、どちらも人と話をするという意味では同じですが、話す内容や目的は異なります。
広く浅く、いろんな人と交友関係を広げていくには、会話は有効なコミュニケーション手段ですが、長く深い付き合いを続けていきたい相手とは、対話を重ねて互いを分かり合う必要があります。
似ているようで異なる「会話」と「対話」。いったい何が違うのでしょうか。
会話上手でも対話できない?「会話」と「対話」の違いとは
会話は2人、もしくはそれ以上の人数でおしゃべりを楽しむイメージに対し、対話は1対1で向き合ってじっくり話をするイメージがあります。
実際に辞書をひいても、対話は「向かい合って話をすること」と書かれています。別に座る位置が向い合わせでなければならないわけではありません。
きちんと相手と向き合って、本音の部分で話し合い、互いに理解を深める。ものの見方や考え方、価値観の部分にまで踏み込んだところで話し合うということです。
異なる価値観を持った相手と話し合いをするというと、「討論」も話し合いの形として挙げられますが、対話は討論のように相手を説得したり、勝ち負けを決めることを目的とはしていません。
どうしても結論が必要な場合にも、どちらかが納得の上で意見を変えたり、うまく折り合いをつけて双方納得のいく新たな「正解」を見つけたりします。
人間関係における対話の重要性
人と人とがわかり合うためには、互いの考えや気持ちなどを伝え合い、理解し合わなければなりません。そのために欠かせないのが対話です。
どんなに気が合う相手でも、血のつながりのある家族でも、価値観も性格も考え方も異なります。ときに意見がぶつかり合うことも、異なる正論に戸惑うこともあります。
そんなときは、きちんと向き合って、とことん対話することが大切です。
長く働く職場での上司や同僚との関係や、夫婦、親子の絆など。長く深く、良好な関係を続けていきたい人との間には、対話が必要不可欠です。
異なる価値観に触れ、相手の意見も尊重することで、互いによい影響を受け、新たなものの見方もできるようになります。
気づかないうちに対話力をなくしている?こんな人は要注意!
たとえば、あなたが夫(もしくは彼)とおしゃべりをするとき、どちらかが話し役、どちらかが聞き役と、いつも役割が決まってはいませんか?もし、決まっているようなら注意が必要です。
話し役ばかりの人は聞く努力を
夫との会話はいつも私が話すばかりで、夫はニコニコ笑って話を聞いているだけ。夫だけでなく、考えてみれば周りには聞き上手な友達が多くて、自分が主導権を握って話をすることが多いな、と思う人は注意が必要です。
他愛もないおしゃべりにおいては、互いに心地よいのであれば、あなたが話し役ばかりでも問題ありませんが、あるテーマについて真剣に語り合うとき、2人の間に問題が起きたときなど、ちゃんと対話できていますか?
対話は相手の考え・意見を聞くことから始まります。たとえ意見がぶつかっても、簡単には理解しがたい話をされても、否定してはいけません。自分の意見を押しつけてもいけません。
いつも話し役ばかりの人の中には、
- 自分の考えを一方的に語る癖がついている人
- 人の話を聞くこと自体がそもそも苦手な人
- 自分の意見を主張することが好きすぎて、自分とは異なる意見には耳も貸さない人
- 相手の意見がどうであれ、最終的には自分の意見を着地点として話を終わらせる人
など、対話できない人も多く見られます。
自分と正反対の意見を言われても、じっくりと相手の話を聞いてみてください。
聞き役ばかりの人は伝える努力を
自分の価値観を押しつける人とは逆に、人と話す際に聞き役に徹している人もまた、対話が不十分である場合があります。
聞き上手な人は誰とでも仲良く、トラブルを起こすことなく付き合うことができてよいのですが、反面、自分の考えや感情を伝えたりないことも。
付き合いが浅い関係性においては問題ありませんが、夫婦や親子という間柄においても自分を抑えているようなら、長い付き合いの中、いつかどこかにしわ寄せがきてしまいます。
話下手な人も、相手の剣幕に押されて口を挟む気がなくなってしまう人も、言うべきことは言わなければなりません。
そこを怠ってしまうと、相手が本当のあなたを理解する日は永遠にやってこないのです。大切な人との絆は脆弱なものになってしまいます。
意見の衝突がない環境で来てしまった人も注意!
家族にしても、仕事仲間にしても、恋人にしても、みんな話がとにかく合う!気が合いすぎるくらい合う!という人も稀にいますが、今まで周囲の人と意見の衝突がなく来てしまったという人も、注意が必要です。
気の合う仲間の間で繰り広げられる、同じ方向性の話で盛り上がる話し合いは、ただの楽しいおしゃべり。対立する意見が出ることがほとんどないのであれば、対話らしい対話をしたことがないことも考えられます。
いくら気が合うといっても、まったく同じ人間などいません。たとえば結婚して、一緒に生活してみて、今までわからなかったお互いの価値観の違いにぶつかったらどうでしょう。ちゃんと対話できるでしょうか。
相手の考え方がたとえ自分の想像の及ばないものであっても、ちゃんと理解しようと、受け入れようと努力することができるでしょうか。
人生の大事な場面で慌てることがないように、性格が正反対の人や、自分とは異なる価値観を持つ人たちと交流を持ち、意見を交わす機会も持つようにしましょう。
対話できない人多し?相手が対話しようとしない場合の対処法
こちらが対話する気満々でも、相手にその気がなければ対話は成り立ちません。でも、対話できない人は意外に多いもの。対話できない人だからとあきらめてしまわないで、なんとか対話に持ち込めるように頑張りましょう。
対話する気はあるのにできない人への対処法
元々会話が下手で、うまく自分の思っていることを口にできない無口な男性、怒ったり泣いたりするだけで、冷静に話し合えない感情的な女性などは、ここぞというときにも落ち着いて対話することができません。
頑張る気がないわけではありません。ただ、対話力に乏しく、自分の意見を落ち着いて伝えることも、相手の話を冷静に聞くこともできないのです。
人の話を上手に聞き出してあげるのも対話力のひとつです。
- 相手がうまく伝えられないなら、落ち着いて自分の気持ちや意見を話すことができるようにリードしてあげる。
- 責めたり、問い詰めたりしないで、話す気になるまで待ってあげる。
対話を嫌って避ける人への対処法
男性に多いのが、所詮女には口ではかなわない!と、はなから話し合いの席に着こうとしないタイプです。面倒だからとそそくさと逃げてしまう人もいます。女性はすぐ感情的になるから、話し合ってもらちが明かないと背を向けてしまう人も。
後日改めて話そうと思っても、嫌な気分は蒸し返したくないからと、問題に触れたがらないので向き合うことすらできません。
こういう男性を夫に持った女性は、後々夫婦の危機を迎えることが多いため、早い段階で対話の機会を持つことが大切です。
このタイプの夫は、逃げたくなるきっかけがあって逃げるようになったことも多いので、早い段階でなら危険回避できる可能性があります。
逃げたくなるきっかけ。つまり、妻側にも問題があるケースが多いのです。
- 自分の意見を押し付けようとした
- ただひたすら説得を試みた
- 口が達者で矢継ぎ早に問い詰めている形になった
など。つまり、最初の段階で、妻に対話力がなかったがために、夫に対話する気をなくさせてしまったのです。
対話において、どちらかが勝つということはあってはならないのです。お互いに考えを理解し、許容する姿勢がないと対話は成り立ちません。妻側が聞く姿勢をしっかりと示すことで、対話の席を設けられるように努めましょう。
大切な人と長く深く付き合いたいなら「対話」を大切に
浅い付き合いと割り切って考えられる相手なら、対話が成り立たなくても構いませんが、長く深い付き合いを続けていきたい相手とは、きちんと対話しなくてはなりません。
たとえば、対話が成り立たない相手と結婚したとします。長い人生の中、夫婦間の出来事、子育て、親との付き合い、様々なことで2人の意見が食い違うこともあるでしょう。
そこで、なぜ意見が違うのか、根底にどんな考えや価値観が眠っているのか、じっくり話し合い、お互いに理解を深めることができないとなると、どうなるでしょう。
考えられるパターンとしては、
- どちらか一方が我慢し、立場が強い方の意見がまかり通ることで大半が落ち着く
- お互い問題の核心に触れず、うやむやになる
- とりあえず、答えを先延ばしにする
いずれにせよ、何かしら問題が起きたときに、きちんと向き合うこと、わかりあうことができないため、互いに対する不満や不信感が募っていきます。
最初は些細なことでも何度もこれを繰り返すうちに、溝はどんどん深まり、修復できない事態に陥ることも。
日常的に繰り返される会話においても、常に相手の心や内なる考えを思いやって!相手と向き合って!とまでは言いません。
ただ、いざというときに、逃げずに、面倒臭がらずに、相手とちゃんと向き合えるようでなければ、よい関係は築けません。
夫婦だけでなく、親子でも、仕事仲間でも、上司と部下でも一緒です。つながりが深く、日々の幸福度に影響を及ぼす相手との間には、きちんと対話できる関係を築く努力をしましょう。
相手に対話する能力がない場合もありますが、その場合は、あなた自身が対話力を磨き、相手をリードし、対話へと導くことができるように頑張ってください!
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