ボジョレーヌーボーとは一体どんなワインなの?解禁日や人気の秘密!
Date:2016.11.02
秋になると「ボジョレーヌーボー」という言葉が飛び交い、ワイン好きの人にはその解禁日が待ち遠しくなりますね。2018年は11月15日が解禁日です。
でも、ワインにあまり詳しくない人からすると、ボジョレーヌーボーって何がそんなにすごいの?と思ってしまうのではないでしょうか。
ボジョレーヌーボーがどんなワインなのか、どうしてそんなに人気なのか、その秘密を知ったら、あなたも解禁日が待ち遠しくなるかもしれませんよ!
この記事の目次
ボジョレーヌーボーとは毎年作られる新酒
ボジョレーヌーボー(Beaujolais Nouveau)とは、フランスのブルゴーニュ地方にあるボジョレーという地区で造られるお酒のことで、「ヌーボー(Nouveau)」には「新しい」という意味があります。
ボージョレヌーボーとも呼ばれます。
ボジョレー地方は
- 花崗岩質
- 石灰粘土層
の土壌で、ワイン用のブドウの栽培に適した土地なのです。
熟成期間はたった6週間!その新鮮さが魅力の一つです。
ブドウの収穫をお祝いするためのお酒
もともとは、ブドウの収穫に感謝し、その年のブドウの出来を確かめる意味もあって作られていたワインでした。
生産者の1年間の苦労をねぎらい、収穫を祝うためのお酒だったんですね。
ボジョレーヌーボーの解禁日の秘密
現在、ボジョレーヌーボーの解禁日は毎年11月の第3木曜日と決まっています。
つまり今年、2018年は11月15日の木曜日となります!
その解禁日はなぜ決められるようになったのでしょうか。
ワインの質を落とさないため
ボジョレーでは昔からワインが作られていましたが、以前はワインの解禁日はすべて12月15日と決められていました。
ボジョレーヌーボーのみ解禁日を早めて欲しいという生産者協会の要請によって、11月11日に変更されます。
この日がサン・マルタンという聖人の日だったからですが、その後別の戦士の日に変えられてしまったため、1967年、別の聖人の日である11月15日になりました。
この解禁日は、ワインの品質を落とさないため。ボジョレーが世界で注目を浴びたことで、ワイン業者や生産者が激しい競争を繰り広げるようになりました。
安息日には働かないフランス人
ところが日にちを固定してしまうと、その日が日曜日に当たった場合、ほとんどのワインショップがお休みであるため、売上に大きな影響が出てしまいます。
そこでフランス政府は1984年に「11月の第3木曜日午前0時」に設定することにしました。
世界で最初に解禁されるのは日本
なぜか日本人はこの新酒が大好きで、ここ数年は輸入量が減っているとはいうものの、
- 輸入量は第1位
- 全生産量の約4分の1に当たる
のだとか。
なぜ日本でここまで人気が出たのか、それは渋みのないフレッシュな味わいと、初物好きな日本人の気質、それにバブル景気が重なったことがその要因であるかもしれません。
ボジョレーが日本に入ってきたのは1985年、バブル経済が始まる前年でした。
日本では、人気の面で白ワインに負けていた赤ワインが、ボジョレーのおかげか、消費量で逆転するのです。当時はそのくらい大量に消費されていました。
ボジョレーヌーボーの特徴や製法。条件を満たしたもののみ認められる!
ボジョレーヌーボーが単なる新酒だと思っていたら大間違い!他のワインとはひと味違うんです。
ボジョレーヌーボーとして認められる条件
ボジョレーで作られていればなんでもボジョレーヌーボーになるわけではありません。
政府から認証を受けるには、
- ボジョレー地区で作られていること
- その年に収穫したブドウで作られていること
- ブドウの品種はガメイ酒であること
- マセラシオン・カルボニック法で作られていること
- アルコール度数が9度以上であること
これらの条件を満たしたものがボジョレーヌーボーとして認められるのです。
黒ブドウから作られるフレッシュなワイン
ボジョレーヌーボーはガメ種という品種のブドウから作られる赤ワイン。白ワインはボジョレーヌーボーとしては認められていないのです。
夏の終わりに収穫したブドウ。そこからたった数ヶ月で出来上がるワインなので、熟成された旨味よりもフレッシュさを味わうワインです。
ボジョレーヌーボーのちょっと変わった製法
普通のワインはブドウの粒をつぶしてから発酵させますが、このワインはブドウの房をそのままタンクに入れて自然発酵させます。
ブドウの重みで自然ににじみ出た果汁がたまり、発酵の過程で炭酸ガスが発生します。
この製法を「マセラシオン・カルボニック法(炭酸ガス浸潤法)」といいます。
発酵が始まるとタンクの中は炭酸ガスで満たされ、その中で醸造されるので黒ブドウの果皮の色素や香りが出やすくなります。
また、ブドウのもつ酵素によって
- アミノ酸
- コハク酸
- アルコール
などが生成されるので、タンニンという渋みの元が少なく、まろやかな味わいのワインになります。
ボジョレーヌーボーには4種類ある
ボジョレー地区で作られるワインですが、主に4つの種類に分けられます。
- ボジョレー(地方)
- ボジョレー・シュベリール(地区)
- ボジョレー・ヴィラージュ(村)
- クリュ・ボジョレー(畑の)
作られる範囲が狭くなるほど規定が厳しくなり、かつできるワインも高価になります。
ボジョレーヌーボーの美味しい飲み方
数も限られたボジョレーヌーボーを美味しく飲むにはどのようにすればいいのでしょうか。そのポイントをご紹介しますね。
ボジョレーヌーボーは冷やして飲む
ワインの温度は好みもありますが、ボジョレーヌーボーは少し冷やして飲むのがおすすめです。
食事の前に1時間くらい冷やして、12〜14℃くらいにいして飲むといいですよ。
賞味期限は2〜3ヶ月
ボジョレーはフレッシュさを楽しむワインなので、長期保存には向いていません。購入後は早めに飲みきった方が美味しくいただけます。できれば年内に飲みきるのが理想です。
時間経つほど味も香りも落ちてしまうので、2〜3月の間には飲みきってしまいましょう。
ボジョレーヌーボーの保存方法
普通のワインのように熟成させる必要は無いので寝かせておく必要はありません。
ただ、買ってきてすぐに飲めない時は、品質を落とさないために冷暗所で保存して下さい。
ワインに適しているのは、
- 気温13〜15度
- 湿度70〜80%
くらいだとされています。
飲み残してしまった時の保存方法
1本飲みきれなかった時は、空気に触れないように、小さめのビンに移して保存すると良いでしょう。そのまま冷蔵庫で数日保存できます。
もしくは、次に飲む時はフルーツやスパイスを加えて、ホットワインとして飲むのもおすすめです。
ボジョレーヌーボーに合う料理
ボジョレーはくせのないワインなので、肉料理はもちろん、パスタなどにもあいます。一般的な赤ワインの時よりもさっぱりした料理の方があうかもしれません。
赤ワインですがとてもフルーティーで軽いので、魚料理やサラダにもよく合います。
チーズは軽めのくせのないものを
ワインとチーズは最高の組み合わせですが、ボジョレーにあわせるなら、クリームチーズなどの食べやすいチーズがあいます。
逆にヤギのチーズなどくせのあるものは、チーズの香りに負けてしまうかもしれません。
肉料理なら脂身の少ないもの
赤ワインといえばお肉でしょ!という人は多いかもしれません。ボジョレーにあわせるなら、脂身の多いお肉よりも、ローストビーフなどのさっぱりしたお肉の方があうでしょう。
和食にもあうボジョレーヌーボー
ボジョレーは和食にも合うんですよ。お刺身にはピッタリのワインです。
また、ボジョレーが解禁される頃は、朝晩の冷え込みも増して鍋料理がおいしくなる季節です!お鍋のお供にボジョレーヌーボーはいかがでしょうか。
- わさび
- ゆずコショウ
など、日本の調味料とも相性がいいので、日本酒がお好きな方にもおすすめです。
どれを選べばいいの?おすすめのボジョレーヌーボー
初めてボジョレーヌーボーを買う時は、どんなものを選べば良いのでしょうか。
2000〜3000円くらいが人気
ボジョレーは購入しやすい価格帯も人気の秘密です。
ワインショップやスーパーなどでは1本1,000円くらいから3,000円くらいのものが人気があります。
初心者でも飲みやすいおすすめ銘柄
ボジョレーヌーボーの代表格とも言われるのが「ジョルジュデュブッフ」。レストランなどでも出されることが多い銘柄で、
- 通常板
- ヴィラージュ
- ヴィラージュセレクションプリュス
- ロゼ
- マコン
などの種類があります。
http://www.suntory.co.jp/wine/special/kaikin/lineup/
今年はボジョレーヌーボーを試してみよう!
ボジョレー解禁!とお祭りのように騒いでいるのは知っていたけど、実際に飲んだことはないという人も多いのではないでしょうか。
ワインの銘柄もよくわからないし、種類がたくさんあってどれを選んだらいいかわからない、ということもありますよね。
ワインショップなどで、食べたい料理を言ってそれにあうボジョレーを選んでもらうというのはいかがでしょうか。それなら失敗も少ないと思います。
幅広い料理に合わせることが出来るワインなので、ワインは難しいと敬遠していた人も、今年は試してみませんか?もしかしたら、来年からは解禁日が待ち遠しくなるかもしれませんよ。
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