女性の3割が悩むいびきの原因とは?日頃の癖がいびきを誘発することも…
Date:2017.11.24
いびきをかく女性が増え続けているのをご存知ですか?
「女性がいびきをかくなんて、はしたない……」
「親しい友人やパートナーにも相談できない……」
ひょっとするとあなたも、そんなふうに悩んでいるかもしれません。
でも大丈夫!原因を知って適切な対策をとれば、いびきはちゃんと抑えることができるんです。
いびきは、どうして起きるのでしょうか?
今回は、生活に潜む「いびきの原因」を探っていきましょう。
この記事の目次
【1】私だけじゃなかった…女性の30%がいびきに悩む
かつて人口の5%程度と言われていた女性のいびき。でも近年、いびきをかく人、とくに女性が増えています。
製薬会社のアンケートによると、30%以上の女性が「ほぼ毎日いびきをかく」と回答。じつに女性の3人に1人が、自分のいびきに悩んでいるのです。
女性のいびきは、なぜ増えているのでしょうか?
要因の一つは「女性の社会進出」
女性のいびきが増えている要因の一つは、社会進出。
後ほど具体的に書きますが、ストレスやホルモンバランスの乱れはいびきの原因となります。
そうした環境がいびきを誘発している、と考えられるのです。
飲酒した日の夜はとくにいびきをかきやすくなるため、それも一因と言えそうです。
可愛い「小顔」もいびきの要因に
日本では、どちらかといえば小さな顔の女性が好まれ、顎がスッと細いタイプの骨格の方が「可愛い」「美人」と言われる傾向にあります。
でも、小さな顎はいびきをかきやすいのです。
柔らかい食べ物中心の「噛まない生活」も小顔化に拍車をかけています。
この小顔化も、じつはいびきの増加に繋がっています。
【2】あなたの生活にも潜む!いびきの原因9つ
具体的な原因はさまざまあれど、「いびきの仕組み」はたった一つです。
つまり気道が狭くなる原因こそ、ズバリいびきの原因であると覚えておきましょう。
次の項目を見てみてください。この中に、あなたの普段の生活で、思い当たるものはありませんか?
- いつも鼻が詰まりがち
- 二重あごが気になる
- 太っている
- 運動不足
- 顎が小さい
- 扁桃腺がすぐ腫れる
- 気がつくと口があいている
- いつも仰向けで寝ている
- 寝酒の習慣がある
- 睡眠導入剤・睡眠薬を服用している
これらは、いずれもいびきの原因になり得るものです。
「えっ、どうして?」と思うようなものもありますね。それぞれ詳しく見てみましょう。
原因1:口呼吸をする癖がある
口呼吸は、いびきの主な原因の一つです。
どうでしょうか。下顎が下がり、舌が喉の奥に落ち込む感じがしませんか?
眠っているときに口呼吸しているかどうか、自分では分からないかもしれません。次のようなことに心当たりはありませんか?
- 集中していてふと気づくと、口があいている
- 目が覚めたとき、口の中が乾いている
- 目が覚めたとき、口の中がネバネバしている
- 食事のとき、クチャクチャと音がしてしまう
このようなことが頻繁に起きる場合、口呼吸が癖になっている可能性が高いです。
ちなみに口呼吸の原因は、肥満・鼻の疾患・幼少時の習慣などが挙げられます。口呼吸の原因を取り除くことで、一緒にいびきが改善されるケースも多いです。
原因2:鼻が詰まっている
夜寝ているときに鼻が詰まっていると、どうしても口呼吸をしてしまい、いびきをかきやすくなります。
- アレルギー
- 鼻炎
- 風邪
など、なんらかの原因で鼻が詰まっているときにはいびきをかきやすい、と心得ておきましょう。
風邪など一過性のものなら治るのを待つのも良いですが、アレルギーなどで常に鼻が詰まりぎみの方は「何か対策したい」と感じますよね。
原因3:肥満ぎみ、二重あご
いびきの原因の中で最も多いのが、肥満。
身体が太っていると、首回りについた脂肪が気道を圧迫し、空気の通り道を狭めてしまうのです。
仰向けに寝ると、さらに舌が喉の奥へ落ち込み、いびきを誘発します。
また、そんなに太っていなくても、
- 二重あごが気になる人
- 運動不足の人
- 猫背の人
などは要注意。首回りの筋肉が弱っている可能性が高く、気道の確保がしづらいことがあります。
原因4:顎が小さい
10〜20代の若い世代に多いタイプですが、30代以降にも増えつつあります。
あまり固いものを噛まない食生活のため、噛む力が弱くなり、顎が小型化しているのです。
加えて「噛む力」の衰えにより、顎周りの筋肉が弱いのも、このタイプの特徴。
寝ているときに筋肉が舌を支えきれず、喉の奥に落ち込んだ舌が気道を塞ぎ、いびきをかきます。
原因5:扁桃腺が肥大している
扁桃腺って言葉、よく聞きますよね。「扁桃腺が腫れて熱が出た」なんて経験のある方も多いのではないでしょうか。
でも、その正体は?というと、よく知らないかもしれません。
扁桃腺は、口から侵入してくるウイルスや細菌をブロックする、免疫機能を果たしています。
扁桃腺がウイルスや細菌の侵入に対抗するとき、炎症を起こして肥大化します。これがいわゆる「扁桃腺が腫れている」状態です。
また、扁桃腺は一般に6歳くらいまでは成長とともに大きくなり、中学生くらいの時期からは反対に小さくなっていきます。
ですが、大人になっても大きいまま残るケースが、稀にあります。このケースでは、常に大きな扁桃腺が喉の奥を塞ぎがちです。
原因6:仰向けで寝ている
睡眠中には、全身の筋肉がだらーんと弛緩しますよね。それは、お口の中も同じです。
舌の筋肉も、寝ているときはだらんと弛んだ状態です。仰向けで寝ると、弛んだ舌の付け根が気道に落ち込み、いびきをかきやすくなります。
原因7:就寝前に飲酒する
お酒を飲むと、リラックスできて気持ちいいですよね。これは、アルコールが全身の筋肉を弛緩させるからです。
睡眠中は舌の筋肉も弛緩する、と書きましたが、アルコールはこの筋肉の弛みを助長します。
顎周りの筋肉が弛みすぎて、舌の付け根を支えきれず、落ち込んだ舌が気道を塞ぎます。このため、酔っぱらって眠るといびきをかきやすくなります。
原因8:睡眠導入剤・睡眠薬を服用している
睡眠導入剤・睡眠薬の中でも、ベンゾジアゼピン系の薬は、心身をリラックスさせて眠りを誘います。
筋肉を弛緩させる効果があるため、舌の根が弛んで気道を塞ぎ、いびきをかきやすくなります。
いびきをかきにくい「ロゼレム系」の薬もありますので、変更できないか担当医師に相談してみると良いでしょう。
原因9:ストレス・疲労
ストレスや疲労も、いびきの大きな原因となり得ます。クタクタに疲れた日に限って「いびき、かいてたよ」と指摘された経験のある人も多いはず。
ストレスや疲労で自律神経のバランスが崩れると、脳への酸素供給がスムーズにいかなくなります。
酸素不足の脳は、よりたくさんの酸素を採り込もうと、口呼吸を促します。
前述のとおり口呼吸ではいびきが起こりやすいので、疲れているときやストレスが溜まっているときには、いびきをかきやすくなるのです。
【3】緊急事態!すぐに救急車を呼ぶべき「いびき」とは
いびきの原因はたくさんあることが分かりました。が、これらとは全くメカニズムが異なる、家庭では対処できないいびきも存在します。
緊急性の高いとても危険ないびきもある、ということを、最後にご紹介しておきます。
家庭で対処できるのは「単純いびき症」だけ
いびきは、
- 単純いびき症
- 睡眠時無呼吸症候群
- 上気道抵抗症候群
という3つの種類に分類されます。
これまでにご紹介してきたいびきの原因は、全て「単純いびき症」によるものです。
他の「睡眠時無呼吸症候群」「上気道抵抗症候群」といった病気が原因のいびきは、上でご紹介した方法では改善されないことも多いので、気をつけましょう。
また、脳梗塞で倒れたときにもいびきをかきます。誰かが急に倒れていびきをかき始めた場合は、言うまでもなくすぐに救急車を呼びましょう。
できることから生活改善!静かで健やかな眠りを
いびきは無呼吸症候群などの病気を併発することもあります。
また、自身やパートナーの眠りを妨げ睡眠の質を落としてしまうこともありますよね。
生活を整え、原因を一つずつ取り除き、いびきを改善していきましょう!
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