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酒ヤケの対処法はひとつじゃない!対策も予防策も両方チェック

Date:2018.10.12

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酒ヤケの対処法はひとつじゃない!対策も予防策も両方チェック|女性の美学
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「酒ヤケだね」という言葉、誰かから言われたことはありますか?

近年ではそれほど深酒する人も減ったということもあり、若い人はあまり聞き慣れない言葉かもしれません。

酒ヤケするほど飲酒をする場面といえば、年末年始や忘年会、納涼会などのシーズンくらいかもしれませんね。

しかし、なってみるとツライのがこの酒ヤケ。初めて体験した!という人はそのしんどさにびっくりしてしまう人も多いようです。

もし酒ヤケになってしまったら、酒ヤケにならないための方法とは、という観点で対処法を探してみましょう。


酒ヤケには2種類あるって本当?どういう状態が酒ヤケなのか

まず、「酒ヤケ」とはなんなのか。一般的には「酒で焼けた身体の異常」を指すようです。

この酒で焼ける、というのは実は一箇所ではなく、複数の酒ヤケが存在するようなのです。

一般的に飲酒が原因で声が枯れる状態を指す

多くの人が体験する酒ヤケ、一般的なものとしては「飲酒後の咽頭の荒れ」のことを指す場合が多いです。

  • 声が枯れてしまって出ない
  • 声を出したり唾を飲み込もうとすると痛みが起こる
  • ガサつきやヒリつきなどの違和感を感じる

お酒を飲みながら大きな声で喋ったり、歌ったりと楽しい時間を過ごした後に起こりやすく、こうした状態になることを「ああ、酒にヤケたね」などと揶揄されることが昔からあり定着した概念です。

しかし実は、実際にお酒によって喉が焼けるということはありません。

お酒のアルコール成分によって咽頭周辺の粘膜や毛細血管が過剰に膨張し、充血してしまったことによって機能不全のような状態となり、喉の粘膜が振動しにくくなることで声が出なくなるのです。

また、伴う痛みはアルコールで充血した喉を使って無理に声を出し続けたせいで粘膜が荒れ、傷がついてしまった結果です。

もう一つ、アルコールは体全体の水分を消失させます。

喉周囲の水分も例外ではなく、潤いの無くなった喉の粘膜を使うことで声がれ、ガサつきが起こります。喫煙を同時に行った場合はこれらの状態が更に加速度的にひどくなりますので、声がれが起こりやすくなります。

つまり、喉の酒ヤケは「お酒によって喉が焼けた」のではなく、お酒の量や同じタイミングで行った行動によって起こる症状ということになるのです。

飲酒が常習化していると皮膚に赤みが定着する場合がある

もう一つ、「酒ヤケ」という言葉を用いて表現される症状が皮膚症状です。

こちらは一過性のものというよりは、体質的なもの、免疫の異常、アルコールの常飲による内蔵疾患などが原因となっている慢性的な症状で、酒さ(しゅさ)、酒さ様皮膚炎という病名があります。
※異なる病気であるという説、根本は同じ疾患であるという説両方があるためここでは主に酒さ様皮膚炎に焦点を当ててご紹介致します。

海外の人で、頬から鼻の頭にかけて真っ赤になっている、いわゆる「赤ら顔」の人をイメージできますでしょうか。

酒さ様皮膚炎はああした皮膚症状が、アルコールを飲んでいる・飲んでいないに関わらず起こっている疾患です。

タイプによっては、赤みの上にニキビ様の痤瘡が出来る場合、かぶれたようなただれが起きる場合もあり、その治療法も異なってきます。

アルコールを常飲している人に多く現れる疾患であったため「酒ヤケ」と称する医師も昔はいたようなのですが、今なおその原因ははっきりと証明されておらず、お酒を飲まない人にも現れることが稀にあることから「酒ヤケ」と誤解を招く表現は控える医師も増えてきているようです。

声がれが辛い!酒ヤケした喉を早く回復させる方法は?

お酒の席後に声が出なくなってしまったら、日常生活にも支障が出ますし何よりも痛みでツライですよね。

もし喉の酒ヤケになってしまったらどうするのがベストなのでしょうか?対処法と合わせて予防策も確認しておきましょう。

声がれしてしまったら内側からケアするのがベスト

気をつけていてもついつい楽しい時間を過ごしていると喉のケアは忘れがち。もし酒ヤケによる声がれや喉の痛みが起こってしまったら、まずはインナーケアから始めましょう。

というのも、風邪などウイルス性の声がれと違い酒ヤケの声がれは「喉の細胞の充血や傷」が原因ですので、外側からのケアより内側からのケアのほうが自己修復力を活性化させれば早く治す効果に期待が出来るのです。

喉の細胞を早く修復するために必要な栄養素は次のようなものがあります。

ビタミンAが喉鼻の粘膜に働きかける
緑黄色野菜に含まれているβカロテンは、お腹でビタミンAとなって吸収されます。ビタミンAは細胞の発育を助けたり、衰えてきた細胞の活性化を促したりするビタミン。

目や喉、鼻の粘膜に働きかけ感染から身を守ったり、弱った細胞を元気づけたりする大切なビタミンです。

ビタミンAは緑黄色野菜のほか、チーズ、卵、バターなどにも含まれています。食欲があるのであれば、しっかりとバランスの取れたご飯を心がけて摂取してください。

ビタミンEは抗酸化作用をもつビタミン
過剰に酷使した細胞は活性酸素が大量に付着し、酸化して老化していきます。この衰えた細胞から傷みやすくなるので、喉の細胞のエイジングケアを行うことも重要。

細胞のエイジングケアに大切なのが抗酸化作用をもつ食材です。ビタミンEはこの抗酸化作用をもつ他、血行を促進する働きもあるのでお酒によって充血した喉周囲の回復にも役立ちます。

ビタミンEの多くはナッツ類や植物油に多く含まれています。緑黄色野菜と一緒に合わせて取れる野菜炒めなどにすると手軽に摂取することが出来ますね。

ビタミンB群は粘膜や皮膚細胞を再生させる
皮膚や粘膜の修復にはビタミンB群が欠かせません。細胞組織の回復を行う他、エネルギーチャージにも使われるビタミンB群が不足していると自己修復能力が低下し、疾病や炎症は治りにくくなります。

酒ヤケ以外にも、風邪や皮膚炎などの治療の際にも積極的に取りたい栄養素です。ビタミンB群は豚肉、玄米、豆類、ナッツ類に多く含まれています。

酒ヤケでツライ時は玄米ご飯と緑黄色野菜炒めなどが優秀な組み合わせということになりますね。

はちみつ、しょうが、大根などの喉に優しい食品も
ビタミンなどの栄養素が豊富なだけでなく、その食品がもつ酵素や殺菌作用によって喉の荒れに良いとされているのがはちみつやしょうが、大根のおろし汁などです。

喉の粘膜を修復するだけでなく、保湿や保護を行ってくれるため痛みを軽減させたり、ガサつきを抑制してくれたりする効果に期待が持てます。

大根のおろし汁におろし生姜を少量加え、はちみつで甘みをつけたらお白湯で飲みやすい薄さに溶かして飲んでみましょう。風邪の時などにも重宝するので、覚えておくと便利です。

のどスプレーや医薬部外品ドロップを併用する

インナーケアをした上で、痛みやガサつきを緩和するための外部ケアもしたいという方はのどスプレーや医薬部外品ドロップで喉を保護しましょう。

細菌感染をしたわけではないので、殺菌効果の高すぎるのどスプレーなどには注意をしてください。

むしろ保湿をメインにしたマイルドな「プロポリス系」と呼ばれるスプレーなどのほうが乾燥を防ぎやすくなります。天然由来のマヌカハニーなどの消炎成分、殺菌成分で喉を潤しながら保護できるため、デイリーケアなどにも重宝します。

スプレーが苦手、むせこんでしまうという人は医薬部外品のトローチやのど飴などでも同様の効果は得られます。

ただし、医薬部外品は摂取量にも目安があり、過剰に舐めてしまうとお腹の調子を崩したり気持ちが悪くなるということもありますので、必ず使用法と容量を守るように心がけましょう。

2日以上続く場合には炎症がひどくなっている可能性もある

こうしたケアを行っても良くならない、何日も続くという場合は酒ヤケによって荒れた粘膜に雑菌などが付着し、炎症を起こしてしまっている可能性があります。

喉には多くの雑菌がおり、正常な状態であれば唾液などの分泌物がそれらを排出してくれるのですが、細胞壁が荒れているとその浄化機能がうまく働かず感染を起こしやすくなるのです。

こうした状態になってしまうと、セルフケアではなかなか良くならないということがありますので、耳鼻咽喉科などで抗炎症剤や抗菌剤を処方してもらうようにしてください。

喉の粘膜は再生能力が高い部位ですので、きちんとお薬を服用すれば3〜4日で回復出来る場合も多くあります。

喉の酒ヤケを防ぐには水分補給が最重要課題

こうしたつらい状態にはなりたくない!という人は、予防対策をしっかり行いましょう。

お酒によって粘膜が過剰に充血したり、脱水状態を起こしたりするのを防げば酒ヤケになりづらくなるのですから、その方法は至ってシンプル。

お酒とお水を交互に、あるいは3:1くらいのペースで飲むようにしてください。こうすることでアルコールの毒素が喉に付着しにくくなり、過剰な充血を防げる上に悪酔いなどの状態の予防にもなります。

また、カラオケなど喉を酷使する場面になったらアルコールを極力控えましょう。

カフェインなども喉の水分を奪ってしまいますので、ノンアルコールノンカフェインの飲料などがあればベスト。どうしてもそれらを摂取するのは無理、という場合にはお白湯やお水で喉を潤しましょう。

また、ガサついてきたなと感じたらプロポリス系のスプレーやトローチなどを早めに使用しておくのも効果的です。

アルコールと喫煙は最凶コンボ!声がれが続くなら生活習慣の見直しも

酒ヤケはお酒のみが原因ではありません。その場の環境によっても起こりやすくなります。

中でもタバコの煙は、それ単体の有害物質に加え喉の乾燥を呼びますので、脱水した細胞の水分を根こそぎ奪うような状態になってしまいます。こうなると酒ヤケ、声がれまでは非常に早くなりますし、回復も遅くなりがち。

お酒の席でタバコを嗜む場合にはアルコール濃度を落とし、極力大声など喉に負担のかかる行動は避けましょう。

周囲が喫煙する場合にはのどスプレーなどで予め喉を保護しておき、数時間に1度はお手洗いでうがいをしてみてください。

皮膚の赤みは体からのSOSである可能性も

顔の赤みが引かず慢性的に鼻の周囲が赤い場合には、内蔵の負担が皮膚に現れている可能性も否定は出来ません。

自己対処、様子見だけでなく積極的な治療を行うほうが体にとっては良い場合もあります。用心深く状態をみましょう。

原因が確定していないため自己対処には限界も

皮膚の酒ヤケ、酒さ様皮膚炎は原因が確定されていません。

体質によるものであったり、アルコールの常飲であったり、内臓疾患の現れであったりとその要因は人によって大きく異なります。

まずは皮膚科に行き、どのあたりに原因があるのかを詳しく調べましょう。

皮膚そのものに雑菌などが常在し炎症を起こしている場合には、抗菌薬やステロイド軟膏、抗生物質などが処方されるケースが多いようです。

皮膚には問題がない場合、内臓疾患や免疫の異常などが考えられるため内科や分泌内科などで更に詳細な検査が必要になることもあります。

多くは肝臓や腎臓などの機能が落ちていたり、免疫機能がうまく働いていないという状態があるようです。必ず医師の指導に従い適切な対処を行いましょう。

紫外線対策と保湿対策を日常的にきちんと行う

どういった原因かによって処方されるお薬や対処法は異なりますが、皮膚症状のほとんどの場合、「紫外線」と「乾燥」は大敵になります。

皮膚の機能はこうした外部要因によって低下するため、症状がより悪化するケースが多いのです。

敏感肌用の日焼け止めで日常紫外線もしっかりカット
紫外線対策には帽子や日傘、そして日焼け止めが効果的です。しかし、皮膚に炎症が起こっている場合強い刺激がある日焼け止めはあまりオススメしません。

赤ちゃんにも使える敏感肌用の日焼け止めが今は市販でも入手出来ますし、病院によっては医師が処方してくれる場合もあります。もし不安がある場合は、医師に使いたい日焼け止めを確認してもらってから毎日きちんと使いましょう。

ベビーオイルやオーガニックオイルで保湿も
日焼け止めと同じく、刺激の強い化粧品などは避けたほうが無難。ベビーオイルやホホバオイルなどナチュラル系オイルをこまめに薄く塗り、過度な乾燥を避けるようにしてください。

オイル単体だとベタつきが気になる人は低刺激性のクリームなどでも良いでしょう。こちらも医師によっては保湿剤を処方してくれ場合がありますので、まずは相談をしてみてください。

レーザー治療などで皮膚の再生が不可欠なケースも報告されている

酒さ様皮膚炎で表皮に濃い色素沈着が起こってしまっている等の場合、塗り薬などの対処薬では改善出来ずその人のQOL(QualityOfLife、生活の質)が落ちてしまうことがあります。

そうした場合、レーザーなどで痤瘡や色素沈着の部分を焼いて治療するという選択をする医師もいます。

ただ、根本原因が未だハッキリとしていないものであるため保険適用外となることもあり、治療費が高額になる可能性もあります。

どの程度からレーザー治療が必要になるのか、治療方針などを含め良く医師と話し合いましょう。

自己対処だけで完結しない!体からのSOSである危険性もある

「酒ヤケだね」と言われたら、どういうイメージを持ちますか?

「ただの酒ヤケか、じゃあ少し我慢すればいいや」と軽くみてしまう方のほうが多いのではないでしょうか。実際筆者だったらそう思いますし、昔から多くの人が体験したことがある状態だからこそ「大したことではない」と思えてしまいますよね。

しかし、それが本当に「アルコールによるもの」なのかどうか、自分ではわかりません。アルコールのせいだと思っていたものが、実は喉の腫瘍、内分泌系の異常、免疫の異常によるものであることもあるのです。

体からのサインである可能性を自分では否定しないように注意しましょう。

自己対処だけで完結せず、きちんとケアしても治りが遅いと感じた場合は必ず病院に行くという意識を忘れないようにしてください。

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ライター:Utako

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