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うつぶせ寝って大人もOK?知っておきたいメリット・デメリット

Date:2017.07.10

皆さんは普段、どんな姿勢で眠っていますか?

「寝付くときから起きるときまでぴっちり仰向け」
「仰向けで寝ていたけど、起きたらうつぶせになっている」
「横向きでないと眠れない」
「うつぶせだと安心できる」

…実は寝姿勢というのは、人の生活習慣によっても大きな差があると言われています。

現在、介護の現場や病院などの医療施設でも取り入れているところが増えていると言われているのが「うつぶせ寝」です。

「うつぶせなんて、呼吸が苦しいのでは?」
「首や肩に悪そうで怖い…」

不安の声も大きい寝姿勢が、なぜ専門の場で取り入れられているのでしょうか?ここでうつぶせ寝におけるメリット・デメリットを確認してみましょう。


長寿の秘訣?専門家が提唱する”うつぶせ寝”の正体

実は、世間一般の多くの人がイメージする「うつぶせ寝」と、「健康的に良い」といわれている専門家が提唱している「うつぶせ寝」にはちょっとした違いがあります。

専門家が推奨し、医療の現場が取り入れている「うつぶせ寝」とは何なのでしょうか。

専門家が提唱するのは「腹臥位寝(ふくがいね)」

「うつぶせで寝る」と聞いてすぐにイメージできる姿勢は、枕を使わず顔を布団に埋めた状態での姿勢でしょうか。

マッサージや整体などにいくとそうした姿勢を取ることもありますが、お家や病院などでそれをやろうとすれば99%の人は「呼吸が苦しい」と1分もしないうちに仰向けになるはずです。

体をうつ伏せにした状態で、呼吸ができるように頚椎(首)を自然な形で横に向けた姿勢が「腹臥位」です。

もちろんこの状態だけでは首に負担がかかりますので、胸の下やお腹の下に枕やクッションを挟み、頚椎のねじれを最小限にするのがポイント。

首の負担を抑えることで、色々なメリットが生まれると医学としても立証されている姿勢なのです。

妊婦さんにも高齢者にもおすすめなのは「半腹臥位」(シムス位)

「首を横にしただけではつらい」「お腹が圧迫されて苦しい」という人や、妊婦さんなど腹部への圧力を減らさなくてはならない人に最も適しているとされる「半腹臥位寝」というものもあります。

マタニティ本などでは「シムス位」として紹介されていることも多い姿勢です。

完全なうつ伏せの状態ではなく、半身をうつ伏せ、半身を枕やクッションなどを用いて斜めにした姿勢。股関節を曲げ、手肘の関節も緩やかに曲げておきます。

半身がクッションによって床面に圧迫されない状態をキープすることで、妊婦さんのお腹や女性の乳房への負担が解消される他、首のねじれに慣れていない方の腹臥位へのサポートスタイル、いわゆるうつ伏せ寝の初級姿勢としても大変よく用いられます。

うつぶせ寝専用の枕も多数売り出されている

布団と体の間に挟み込むのは、正直に申し上げればなんでもOKです。クッションでも良いですし、座布団などを用いて使いやすい厚手に折りたたんで使用する場合もあります。

しかし、寝付きから起き抜けまで寝姿勢をキープするというのは非常に難しいことです。

寝返りを打った拍子に胸の下に置いておいたクッションが外れてしまうこともありますし、膝の下に挟んでいた枕が遠くへ蹴り飛ばされてしまうこともあるでしょう。

そうした睡眠環境のストレスを軽減させるため、様々な「腹臥位専門枕」が売り出されています。

身近なところでは、実は「抱きまくら」もそのうちの1つ。

  • バナナ型
  • 平べったい棒状の長い枕

などはディスカウントショップでも見かけますよね。もしお家にあるようでしたら、ぜひ腹臥位寝のお供に活用してみて下さい。

大人のうつぶせ寝、最大のメリットは「呼吸」にある

「寝姿勢」と言えば「仰向け」という認識が浸透している中、なぜ「うつぶせ寝」を取り入れる医療機関が増えているのでしょうか。

うつぶせ寝をすることによって「良い」と立証されたポイントを確認してみましょう。

睡眠時の呼吸が大幅に楽になる理由は”舌の位置”

うつぶせ寝の最大のメリット、といっても過言ではないポイントはずばり「呼吸が楽になる」という点です。

「うつ伏せで寝たら呼吸が苦しくなるのでは?」と感じる方も、先述した「クッションなどでサポートすることによって呼吸姿勢をキープできる」というのはお分かりいただけたと思います。

さらに、この姿勢によって最も大きな変化は「舌の位置」が変わるということ。

仰向けで寝ていると、重力は上になっている顔の正面にかかります。また、枕の高さなどにもよりますが、首の骨に負担のかからない高さの枕であれば一般的には顎の位置も正面。

こうなると、重力によって口の中の「舌」は喉の奥の方に落ち込んでしまいやすくなるのです。

高齢者や病中病後の方など、筋力が落ちやすくなっている人は特に舌の位置が落ち込みやすく、自分の舌で自分の気道を塞いでしまいやすいと考えられています。

腹臥位や半腹臥位は頭部を横向きにすることによって、重力が顔の正面にこないように気道確保の役割を果たしてくれるのですね。

自然な形で広く確保された気道から、寝ている間も無理なく酸素を吸入できるため、寝ている間も十分な酸素吸入効果が得られるとされています。

そのため、

  • 血流の促進
  • 心筋梗塞や脳梗塞の予防
  • 血栓予防

などの効果に期待できると考えられています。

重力が分散しやすく、腰や肩への負担が減る

仰向けの姿勢は上になっている体の面に重力がかかります。足をまっすぐ伸ばして、背筋も伸び切っている状態ですと、背骨や膝、首と肩の付け根のあたりに重力がかかるわけです。

また、自分の骨や内臓の重さもそこに加わりますから、最も負担が大きいのはS字になっている腰椎(腰の骨)や頚椎(首の骨)周囲でしょう。

通常はおへその真裏あたりの背骨はお腹に向かって湾曲しています。しかし、重力や体の重さによって逆側に圧がかかっている状態になります。筋力が弱い人は、この”重さ”に骨が耐えられません。

朝起きると、

  • 腰が張っている
  • 肩がバキバキになっている

という人はもしかすると寝姿勢と重力バランスがうまく均衡を保てていないのかもしれません。

腹臥位の場合はこの重力図が逆転します。つまり、背骨の湾曲や首の湾曲に無理のない重力を受けることができるのです。

また、半腹臥位など股関節や膝、肩関節を曲げる姿勢ですと、その部分に重力の負担が分散されます。

一点に重さがのしかかることが減り、姿勢をキープすることによる関節への負担が軽減されるのです。

汚れた唾液や痰が喉の奥へ流れることを防ぐ

腹臥位療法(ふくがいりょうほう)を取り入れている医療機関では、病中病後や寝たきりの高齢者の介護姿勢に最も適しているという統計を発表しています。

舌が落ち込むのと同じ理屈ですが、仰向けの場合は口中の唾液や痰も気道の奥の方へ流れていきます。

喉の筋力が弱っている場合、睡眠中の無意識下では食道側にうまく押し流すことが出来ず、気管支や肺などに流れてしまうことがあるのです。

口中の雑菌や痰により起こりうる最大のリスクは「誤嚥」です。

ただむせこむだけで済めば良いですが、異物を気管支や肺から押し出す力の弱い人はそのまま呼吸困難や肺炎を起こしてしまう場合もあります。

腹臥位であれば、唾液や痰は喉の奥ではなく口の外へ流れていきますから、誤嚥の可能性が減るというわけです。

また、菌を飲み込んでしまうことも減るため風邪などの感染症予防につながるという説もあります。

呼吸が安定すれば安眠効果UP、それによる健康的メリット

呼吸が楽になる、唾液などの不要物が流れ込んでこない安心感がある、関節や筋肉の負担が減る…「寝ている間のリスク」が減ることで、安眠効果が上がるということが立証されています。

心拍の速さ、血中の酸素濃度などが安定するため深く質の良い睡眠が取れますし、質の良い睡眠は疲労の回復や免疫力の向上を促します。

仰向けの寝姿勢で寝付きが悪い、寝てもすぐに目が覚めてしまうなどの不眠症状に心当たりがある人は、一度半腹臥位から試してみるのもおすすめです。

半腹臥位は腹囲や心臓への負担も軽減しやすい

最後にもうひとつ、重力と寝姿勢の関係についてご説明致します。

「ただの横向きでもいいんじゃないの?」と思われる方もいると思いますが、ただの横向き姿勢は実は内臓に負担をかけると考えている専門家が多いのです。

私達人間の内臓は、体の中で筋力や骨、関節によって正しい位置に「ぶら下がっている」状態です。横向きになった場合、そのぶら下がった内臓は重力によって体の下側に垂れ下がります。

わかりやすいように例を上げると、【心臓】は本来体の左側にありますよね。試しに右側を下にして横になってみましょう。この時、心臓の位置は左よりもやや右側に位置が寄ります。

また、腕の位置によっては体の横に腕がずっしりと乗ってしまう方もいるでしょう。この腕の重みは、体の側面を伝って心臓にも、その周囲の血管にも伝わっています。

5時間以上にもなる長時間、こうした不自然な位置に内臓があることで、血流を阻害したり神経に負担をかけてしまうことが考えられることから、ただの横向きではなく「半うつ伏せ(半横向き)」が良いという専門家が多いのです。

気になるうつぶせ寝のデメリットやリスクとは

腹臥位のメリットについてはお分かりいただけたかと思いますが、その反面デメリットもいくつか存在します。

気をつけたい、知っておきたいうつぶせ寝のデメリットをチェックしておきましょう。

大人のうつぶせ寝は首への負担が一番心配される

人間は成人になると、頭部の重さの平均はおよそ5kg〜7kgと言われています。それを首1本で支えているわけですから、日常から私達の首の筋肉は想像以上の疲労を蓄積しています。

首の周囲の筋肉が固い、あるいは弱い方の場合に横向きの姿勢を強制的に行うと、慣れない動きに対応できず筋緊張状態が起こりやすくなります。

「この姿勢は無理がある!」と感じると、人間は無意識下でも寝返りなどで筋肉を守ろうとします。

しかし、筋力が落ちている場合や自律神経のバランスが乱れている疲労過多の方はこの防御反応がうまく働かず、調整できないまま長時間同じ姿勢を保ってしまいます。

そうすると、寝違えや筋肉痛、酷い場合は頚椎の捻挫などが起こってもおかしくはありません。

寝返りが少ない方や、筋力不足を感じられる方の場合は、まずは半腹臥位(シムス位)で短時間のお昼寝から練習してみましょう。

また、首のストレッチやマッサージなどを日常に取り入れ、首の負担を少しでも減らす意識も忘れないように心がけてみて下さい。

逆子のママなど「適さない」人もいる

様々な医療の現場で取り入れられている腹臥位療法ですが、体型や体質などにより適さないと考えられる人もいます。

頚椎に元々問題がある場合や、頭の怪我などがある場合、脳周囲の圧力が高まってしまうリスクも否めないとされています。

また、逆子状態の赤ちゃんがお腹にいる場合、腹臥位による圧迫が胎児の脳側にかかってしまう姿勢であるため、従来は妊婦さんにもおすすめの寝姿勢ではありますが逆子状態の間は適しません。

こうした方の場合は、必ず医師の指導の元で正しい寝姿勢を維持できるように管理・調整する必要があります。

要注意!赤ちゃんの「うつぶせ寝」には命のリスクもある

「うつぶせ寝は怖い」という人は少なくありませんが、赤ちゃんの場合は確かに要注意であると考えられます。

近年は後頭部の形を欧米人のように丸く整える効果があると言われ、お母さんの監視体勢が整っている状態においてはうつぶせ寝も推奨されています。

しかし、赤ちゃんの頚椎は大人とは違い、非常に柔らかく重力の影響を大きく受ける部位でもあります。

また、寝返りを始めたばかりの赤ちゃんは、うつぶせ寝からうまく姿勢を変えられず枕に顔が埋まってしまうという事故も非常に多く起こっています。

消費者庁では、乳児の不慮の事故死502件中32%が窒息死であり、そのうちのおよそ23%がマットレスやクッションなどに顔が埋まっている状態であると発表しています。

このことから、産院や母親学級でも

  • うつぶせ寝をさせる場合は必ず目を離さない状態であること
  • 周囲の睡眠環境を安全に整えること

を推奨しています。

お子さんのうつぶせ寝を練習したいな…と思ったら、必ず専門家のアドバイスを交えながら練習を開始するように徹底するようにしましょう。

寝姿勢は不調を表すサインであることも

眠っている間も、私達の体のいくつかの機能は休むことなく「命」を守るために働いています。

無意識でも不調があるところをかばおうという姿勢を取る場合も多いので、寝相から健康へのアプローチ方法を考える専門家もいます。

よくある説を簡単にご紹介してみましょう。

  • 仰向けの姿勢…一般的です。長時間同じ姿勢でも特に不快感がないのであれば、体に大きな不調はまだないのかもしれません。
  • うつ伏せの姿勢…消化器系を助けやすいとされているため、無意識で胃腸の疲れを感じている可能性もあります。
  • 横向き…頚椎の負担を軽減します。肩こりや首こりの症状があるかもしれません。
  • 丸くなる…胃腸を始め、体の臓器のどこかにお疲れがあるかもしれません。あるいは、腰の周囲に違和感がある場合も多いとされています。
  • ばんざいして眠る…無意識のうちに、肩や首、背中の筋肉を緩ませようとしている可能性が高いです。つまり首や肩のコリが強くある状態と言えるでしょう。この姿勢ですと、呼吸補助筋である鎖骨周囲の筋肉が圧迫されてしまうため、うまく呼吸が出来ず安眠の妨げになると考えられています。

▼寝るときの姿勢とその影響についてはコチラも参考にしてください!

楽な寝姿勢には個人差も大きくありますが、きちんと睡眠を取っているのに疲れが取れない、起床時にいつも不快感がある…という人は、一度自分の寝姿勢を振り返ってみて下さい。

体からの意外なSOSに気がつくことが出来るかもしれません。

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