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卵子凍結保存での妊娠・出産率とリスク。賛否両論のワケとは

Date:2017.06.26

女性の妊娠適齢期は20歳~30歳と言われています。

しかし女性も社会で活躍するようになった現代では仕事を優先してしまい気が付けば妊娠適齢期を逃してしまったというケースも少なくありません。

卵子は30代半ばに入ると急激に老化していきます。卵子の凍結保存は、今は仕事や個人的な事情で妊娠できないけれど、将来は子供が欲しいと望む女性には嬉しいニュースだったことでしょう。

卵子凍結保存をした場合リスクはないのでしょうか?また凍結保存した卵子での妊娠率はどのくらいでしょうか?

また卵子凍結保存は年齢制限があります。検討している場合はその年齢制限を迎える前に決断しなければなりませんね。リスクや妊娠率などしっかりと理解した上で決断しましょう。


どんな人が卵子凍結保存するの?目的や理由は人それぞれ

卵子凍結保存とは今は妊娠を望まない、または妊娠できない女性が将来を見据えて少しでも若い質の良い卵子を採卵し、凍結保存しておくことです。

では実際にはどんな人が行っているのでしょうか?

  • 不妊治療中の夫婦
  • 病気が原因でこの先卵巣機能を失う可能性がある場合
  • 残っている卵子の数を調べるAMHの値が低いため
  • 採卵できるうちにと40歳が目前に迫ってきたため
  • 妊娠の予定はあるが今はまだそのタイミングではないとき
  • 米国では娘が成人したお祝いに親が費用を負担し行うケースがある
パートナーが存在する場合は可能であれば精子と受精させた「受精卵」を凍結すると良いでしょう。卵子だけの未受精卵よりも妊娠率は高くなります。

晩婚化に伴い社会的適応の卵子凍結が容認される

本来、卵子凍結保存は

  • 不妊治療中の夫婦
  • がんなどの病気で妊娠が不可能になってしまう恐れがある女性

など「医学的適応」の卵子凍結保存が一般的でした。

しかし、近年では晩婚化の影響もあり将来子供を望む独身女性のための妊娠に備える「社会的適応」の卵子凍結保存が注目されています。

卵子凍結保存の適応年齢は40歳までが限度

月経開始の年齢(排卵してから)から40歳までが適応年齢となります。

40歳以上になると卵子の老化も進み染色体異常を起こす可能性もあります。それが原因となり

  • 受精障害
  • 流産

などが多くなり妊娠したとしても妊娠を継続させることは難しいと言われています。そのため日本生殖医学会のガイドラインには40歳以上は推奨できないとされています。

体にはどんな負担が?卵子凍結保存のリスク

卵子凍結保存を行う場合は、採卵時のリスクや凍結した卵子での妊娠率など、卵子凍結保存を行う場合はそれらをきちんと理解しておくことが大切です。

腹腔内の出血

採卵では卵巣に針を刺し卵子を採り出しますがその際、稀に腹腔内に出血を起こす場合があります。ほとんどの場合は自然に吸収されてしまいますが、場合によっては出血多量で開腹手術を行う可能性もあります。

卵巣過剰刺激症候群により腎不全や血栓ができてしまうことも

沢山の卵を採卵するための排卵誘発剤によりお腹の中に水が溜まり、それが進行すれば水は肺のあたりまで溜まってしまうこともあります。

血液からも水分が奪われ血液がドロドロになってしまうことで腎不全や血栓ができてしまいます。血栓により脳梗塞や心筋梗塞といった健康被害を起こす可能性が出てきてしまいます。

高齢出産になってしまう

凍結した卵子で妊娠する場合、高齢となっているケースが多いため

  • 妊娠中に血圧が上がる
  • 糖尿病になる

など妊娠中はハイリスクになってしまいます。

妊娠は確実ではなく、出産も保証できない。

不妊治療の時に行われる体外受精では卵子と精子が既に受精した「受精卵」を移植しますがそれでも決して妊娠率は高いといえるものではありません。

「受精卵」に対して凍結した卵子のことを「未受精卵」とも言いますが、未受精卵は精子と受精する前の段階の卵ですので妊娠率はさらに下がることになります。

産まれてくる子供に影響がある?

産まれてきた子供に大きな異常がないことは分かってきましたが、将来の成長過程での異常に関してはまだ明らかにされていません。また、まだ新しい技術のため妊娠中の胎児の発育についても不明な点が多くあります。

妊娠は必然的に体外受精。その妊娠率は?

凍結保存した卵子では自然妊娠は当然できませんので、妊娠は体外受精で行うことになります。体外受精ではまず融解した卵子と精子の受精卵を無事に成長させることが必要です。

凍結した受精卵の融解後の生存率は99%に比べて、凍結した卵子の融解後の生存率は30%から60%と高いとは言えない確率です。

また体外受精は歳を重ねるほどに出産率は下がっていきます。

※体外受精の出産率
30歳…20.6%
35歳…18.1%
40歳…8.8%
45歳…0.8%
2014年現在統計 日本産婦人科学会

これは受精卵を使った体外受精の出産率であり未受精卵(凍結した卵子)を使って体外受精する場合、凍結した卵子は融解する際に壊れやすいため上記の出産率からさらに低くなってしまうことになります。

採卵・凍結・保存料など、卵子凍結保存には高額な費用が必要

卵子凍結保存の大きなデメリットとして高額な費用を負担しなければならないことです。料金は総額で100万円ほどかかるという場合もあります。

かかるおおまかな費用の項目としては

  • 検査から排卵誘発剤…3万円~5万円ほど。
  • 採卵…20万円ほど (採れた卵子の数により変わる)
  • 凍結保存…1年ごとに卵子1個につき1万円ほど。
  • 凍結した卵子で体外受精…30万円~50万円ほど。

料金の設定は医療機関により異なりますので、実施する医療機関のホームページで確認してみましょう。

当然のことですが妊娠に至らなくてもこれらの費用は返金されるものではありません

しかし妊娠率・出産率はそう高くないのが現状です。高額を投じることになりますので、そのことはしっかりと理解しておきましょう。

卵子凍結保存を決意したら次はどうする?卵子を凍結保存するまでの流れ

リスクや妊娠率を理解してうえで卵子凍結保存を希望する場合、生理3日目ごろまでに来院し検査をします。その後の流れとしては以下の通りです。

排卵誘発剤の開始
毎月の月経時に排卵される卵子は通常1つですが、排卵誘発剤を使用することで複数の卵が育ち採卵数を増やすことができます。

排卵誘発剤を使わずに自然な排卵で採卵される方もいらっしゃいます。

排卵するタイミングで採卵
卵巣に針を刺して採卵します。日帰りで出来る簡単な手術ですが場合によっては静脈麻酔で行うこともあります。医療機関により麻酔は行わないところもありますので痛みに弱い人など、気になる場合は確認しておきましょう。
排卵のタイミングで手術ということになりますのでお仕事を持っている女性はスケジュール調整が必要になってきます。採卵は日帰りでできる手術ですがその後お仕事となれば麻酔は控えなければなりません。多少の痛みも伴いますので採卵後はできるだけ安静にできるように調整しておきましょう。

賛否両論ある卵子凍結保存は本当に女性を幸せにするのか?

卵子凍結保存には今も賛否両論あります。

  • いつか出産したいという思いが強いならばできることは全てやるべき
  • 妊娠適齢期のリミットがなくなれば女性の人生の選択肢が増える
  • 日本の少子化問題に歯止めがかかる
  • 現代的に様々な方法や価値観があっても良いはず

など卵子凍結保存を希望する女性に対して賛成という意見も多々ある中

  • 卵子を凍結していることで安心し妊娠が後回しになり結局は卵子を融解しないまま破棄することにもなりかねない。高額な費用だけ掛かってしまったという結果になる。
  • 健康的な女性ならば子供を授かることは自然にまかせるべきだ
  • 若い卵子で妊娠できても高齢妊娠ではリスクが多すぎる
  • 倫理的に賛成はできない

などと反対の意見もあります。

卵子凍結保存は果たして女性を幸せにするものなのでしょうか?それはあなたの価値観で決める事です。

これまでお伝えしてきたように卵子凍結保存には多少のリスクもあり高額な費用もかかります。そしてその妊娠率は決して高いとは言えないものです。

社会的な理由で卵子凍結保存を行う場合はこうしたこともしっかりと理解した上で行うことが大切なことなのです。

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