眼瞼下垂が肩こりを引き起こす!?眼瞼下垂の原因や症状
Date:2016.10.05
つらい頭痛、治らない肩こりに悩んでいませんか?肩こりの原因は本当にさまざまです。血行が悪かったり、同じ姿勢が多い仕事のせいだったり。
精神的な問題も頭痛や肩こりで表面化することも少なくありません。
自分の痛みの原因がわからないことには対処の方法がなく、苦痛に耐えるしかありませんよね。
思いつく限りのいろいろな改善方法を試してみたけど効果がない。
そんなあなたに質問です。もう眼瞼下垂のチェックはしてみましたか?
眼瞼下垂ってなに?いつの間にかまぶたが開きづらい!
簡単に言うと、本来開くべき大きさにまぶたが動かず、目が開きづらい状態のことです。
まぶたが本来の機能を発揮できなくなることで、思いがけず深刻な体の不調につながることがあるのをご存知でしょうか。
眼瞼下垂とははまぶたを上げる筋肉が使えなくなっている状態
まぶたを上げる筋肉には
- 眼瞼挙筋(がんけんきょきん)
- ミュラー筋
という2種類があります。
眼瞼挙筋につながる眼瞼筋膜が瞼の先の瞼板につながって目が開く仕組みです。
- 眉毛を上げる筋肉が「前頭筋」
- まぶたを閉じるのが「眼輪筋」
これらの筋肉が複雑にそれぞれの機能を果たすことで目を開いたり閉じたりできるのですが、なんらかの理由によってそれが機能していない状態となるのが眼瞼下垂です。
眼瞼下垂にともなう様々な体の不調
本来まぶたをを持ち上げるはずの筋肉が機能しないことによって、体は別のところでそれを補おうとします。それが眉毛を上げる筋肉「前頭筋」です。
このため、額にしわができやすくなり次第に深く刻まれてしまうというゾッとする結果を招いてしまいます。
外見的なことばかりではなくメンタルなども影響をうけるというショッキングな報告もあります。
瞼を上げる筋肉「眼瞼挙筋」が自分の意志によって動かすことが出来るのに対して、「ミュラー筋」は自分の意志では動かすことが出来ません。
驚いたときや身を守るとっさの状況で無意識に動いくのがこの筋肉の働きです。
ミュラー筋が自律神経と深く関係があり、体のスムーズな活動をつかさどる自律神経の乱れの原因にもなるのです。
眼瞼下垂で起こりうる様々な症状を上げると…
- 目の周りのしわ
- おでこのしわ
- 首や肩のこり
- 片頭痛
- 眼精疲労
- 冷え性
- 便秘
- イライラ
- 不眠
- 自律神経失調症
などなど。
たかがまぶたの奥の小さな筋肉とあなどっては大変なことになります。
あなたは眼瞼下垂?2種類の方法でチェックしてみましょう
2通りのチェック方法をご紹介します。
それぞれあてはまるかどうかチェックしてみてください。
症状でチェック
チェック項目を自分に当てはめてみてください。
- 最近目が小さくなった
- まぶたが重い
- 肩こりがひどい
- 偏頭痛がある
- まぶたの上がくぼんでいる
- 夕方になると目が疲れて仕方がない
- パソコンを長時間使う
- アレルギーや癖でよく目をこする
- あごをあげて物をみる
- おでこのしわが深くなった
- おでこのしわが右と左で対象ではない
- 眠そうな目だと言われることがある
- 眉毛の高さが左右で違う
- 一重だったのが二重瞼、二重が三重瞼になったり、前よりその瞼の幅が広くなった
- 歯をくいしばる癖がある
- 冷え性がある
- 更年期障害のような顔のほてりや、急に汗が噴き出すことがある
どうでしょうか。
チェックが多ければ多いほど、眼瞼下垂が疑われます。
鏡をのぞいてチェック
実際に瞼の動きをみてチェックします。
目を開いてまぶたが瞳孔より上にあがっていれば問題ありません。
自分の手を使ってチェックする方法
- 鏡の前で目をつむる
- 人差し指で眉毛をぎゅっとおさえる
- 押さえたままそっと目を開く
1円玉を使ってチェックする方法
- 1円玉2枚に6センチ程の糸の端を挟んで一緒にセロファンテープなどで貼付る
- 紐の端に肌に貼ってもよい医療用などのテーブを使って瞼に貼付ける
- 目を開いてまぶたがどれくらい開くか確認する
どうして眼瞼下垂になるの?原因は?
一口に眼瞼下垂といっても原因は様々ですが大まかに三つのタイプに分けられます。
- 先天性眼瞼下垂
- 後天性眼瞼下垂
- 偽眼瞼下垂
それぞれご説明します。
先天性眼瞼下垂
生まれながらにしてまぶたの筋肉の力が弱いなど機能しない状態です。
主な原因に次のような診断がくだされます。
- 単純先天性眼瞼下垂
- 動眼神経麻痺
- まぶた列狭小症候群
後天性眼瞼下垂
元々は正常に機能していたものが、何らかの理由で機能を失ってしまった状態です。
- 加齢によるもの
- 年とともにまぶたの腱膜が弱ってくることによって起こります。
- コンタクトレンズの長期の使用
- ハードのコンタクトレンズ使用者に多いと言われています。ソフトに比べてハードの方が目の開閉の負担が大きいためと言われますがソフトにリスクがないわけではありません。
- つけまつげ・アイプチ等まぶた周辺の化粧品によるもの
- つけまつげやアイプチはまぶたへの負担が大きく、その刺激によって腱膜が損傷を受けることになります。
- 逆さまつげやアレルギー
- 逆さまつげの不快感や花粉症などによるアレルギー症状で、よく目をこすることがまぶたの筋肉を刺激します。
以下は、深刻な病気と一緒に表れる眼瞼下垂です。
- 重傷筋無力症
- 難病として指定されている病気で、眼瞼下垂が起こりやすいと言われています。肩こりや頭痛というより、全身の疲労感や食事をするのもつらいなどという症状がある場合はこの病気を疑った方がいいかもしれません。
- 動眼神経麻痺(脳動脈瘤や脳梗塞)
- 脳動脈瘤による神経の圧迫や脳梗塞などの病気の後におこるものがあります。
その他、筋強直性ジストロフィー、外眼筋ミオパチーなど。
偽眼瞼下垂
一見眼瞼下垂のようにみえる症状ですが、実際に他に原因があるものです。
- 眉毛下垂
- 顔面麻痺や、加齢によって眉毛が下がってきた状態です。
- 小眼球症
- 先天的に眼球が小さいためにまぶたが下がってきます。
- 眼瞼皮膚弛緩症
- 眼瞼挙筋の動きには問題はないが、加齢によってまぶたがたるんできます。
- 眼瞼痙攣
- 眼球や神経の動きが異常をきたし、眼輪筋が緊張するなどする状態です。
これらの症状でも目が開きにくくなることで頭痛や肩こりが起こりやすくなります。
早めに病院で治療した方が良いでしょう。
眼瞼下垂になったらどうしたらいいの?眼瞼下垂の治療法
では、眼瞼下垂になってしまったらどう対処したらよいのでしょうか?
眼瞼下垂の治療は、眼科・形成外科・美容外科などで行われています。
治療は手術以外ない
残念ながら、目の手術や他の病気が原因で一時的に症状が出ている状態を除いては一度眼瞼下垂になってしまうと自分で治すことは出来ないのです。
治療法は専門医によるまぶたの手術となります。手術はたいていの場合1時間未満で日帰りがほとんどです。
さまざまな手術方法
手術方法はいくつかあります。
機能しない挙筋のかわりに他から筋膜を移植する【筋膜移植法】
重度の眼瞼下垂で、挙筋が機能しない場合に太ももなどから筋組織をとってきたり、医療用のテープでおでことまぶたをつないで、おでこの筋肉の助けで目を開閉できるようにします。
<メリット>
・挙筋に力がない場合には選択肢としてはこの方法しかない
<デメリット>
・他の筋膜をとってくるので採取した場所も回復までに時間がかかる
・医療用テープを使用した場合、体が拒否反応を起こすことがある
昔から行われてきた【挙筋短縮術】
のびてしまった挙筋、挙筋筋膜を切って短くし瞼板に固定してことで機能を改善します。
<メリット>
・昔から行われてきた方法で、比較的重度の眼瞼下垂に適用される
<デメリット>
・手術のときにミュラー筋を傷つけたり切除する可能性がある
ミュラー筋を傷つけずに自然な仕上がりになる【挙筋前転法】
緩んだり縮んでしまった挙筋を瞼板に固定します。
<メリット>
・ミュラー筋を傷つけることがなく、自然な回復が望める
<デメリット>
・熟練した腕をもつ医師を捜すことが大事
切らない手術【埋没式眼瞼下垂術】
切らないとはいえ、上記の手術に比べて切開が少ないという意味で、全く切らないということではないようです。
まぶたを糸で縫いとめる方法です。
<メリット>
・皮膚を切り取っていないので、他の手術に比べて回復がはやい
<デメリット>
・もとに戻ることがある
・手術した所が不自然に見えることがある
まぶたのたるみを改善する【上眼瞼切開術】と【眉毛下切開術】
挙筋の働きに問題はなく、まぶたがたるむことによって視界を狭くしてしまう場合におこないますので、目の上もしくは眉の下から皮膚を切り取って縫い合わせる方法です。
<メリット>
・見た目が若返る
<デメリット>
・目と眉の間が近くなる
保険適用には基準がある
「手術」となると、急にハードルがあがってしまい尻込みしてしまいますが、生活に支障をきたすと判断されると健康保険が適用されます。
保険適用の判断を行うのは担当医の采配によるところが大きく、あっちの病院では適用こっちでは不適用。などということも残念ながらあり得るのが現実です。
保険適用となる基準は「瞳孔」(黒目の部分)にまぶたが被っているかどうか。
下の図の中度や重度となると保険適用の範囲と判断されますが、軽度となるとドクターの判断次第という所でしょう。
ただし、最近は必ずしも瞳孔の状態確認だけではなく、眼瞼下垂に伴うつらい症状なども併せて保険適用か否かの判断材料になるそうです。
まずは、信頼できる医療機関を探して相談することが肝心です。
保険適用で手術?それとも自費で手術する?
さて、手術ですが、保険適用となれば手術にかかる費用はぐんとおさえられてお財布には嬉しい。
けれど、覚えておいておかなければならないのはその際の治療の目的は、あくまでも生活の質の改善にあるということです。
その場合審美的な観点は二の次になってしまうということを知っておいてください。
けれど、保険適用で手術をした以上、眼瞼下垂の改善が目的という性質上それは仕方がないことになってしまいます。
症状がよくなったということで手術は成功なのです。これは、大変重要なポイントです。
美容外科と形成外科は似たような診察内容ですが、美容外科はたいていが自由診療となり保険の適用から外れてしまいます。
美容外科で手術を受けた場合はかかった費用を自分で全額負担しなければなりません。
しかしながら、美容という観点からすると美容外科で手術した方が自分の要望にあった仕上がりにしてくれます。
生活の改善はもちろん、外見も妥協したくない!となると美容外科の方がいいのかもしれませんね。
たとえ自由診療で手術をしても、理由が眼瞼下垂であれば入っている医療保険が適用となる可能性もあります!ぜひ確認してみてください。
そして健康保険の適用に関わらず、病院や医者選びはくれぐれも慎重に!
試してみる価値あり?のまぶたテープ
手術する決心がつかない、もう少しいいお医者さんを探したい。
ともかくもつらい症状を一時的にでも改善したいと思っている方に「まぶたテープ」をご紹介します。
まず、皮膚に貼っても大丈夫なサージカルテープなどを用意します。4〜5センチに切り、テープの端を閉じた目の眉下に貼ってください。
目を開けて強く引っ張らずにテープを持ち上げながらそのままおでこに貼付けます。
または、小さなピンチなどで目頭と目尻の2カ所の皮膚を軽くつまんで止めます。
くれぐれも、そのまま家の外に出かけないように気をつけてくださいね。
まぶたの筋肉は案外弱い!眼瞼下垂の予防法
まぶたの筋肉は案外弱く、くり返し刺激することで簡単に延びたり切れたりします。
予防できるとしたら、とにかくまぶたを必要以上に触らない、こすらない。それに尽きるのです。
私自身、まつげを抜くのが快感、という致命的な癖があるために…軽度の眼瞼下垂です。
手術をする決心は簡単ではなく、できればこのままなんとか死ぬまでやっていきたい。
そんなことを願って、日々無意識にまつげに手が伸びる自分と戦っています。
つらい症状の原因を知って生活の質を上げる!
眼瞼下垂がもたらす体の不調は、悪化するにつれて日常生活に影響をもたらします。
特に、自律神経の乱れはなかなか治しづらいので早めの対処が肝心。体調不良の原因として眼瞼下垂が隠れていることも意外と多いんですよ。
QOL(クオリティオブライフ)すなわち生活の質が落ちることで、大げさな言い方かもしれませんが人生そのものに「もや」がかかってしまうことにもなります。
「自分はこういう体質なんだ」とあきらめず、いろいろな情報を集めてみてください。
まずその原因を知ることが、改善の第一歩です。
あなたの毎日がもっと快適で輝くものになりますように!
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