ヘアオイルとヘアミルクの違い。髪質や仕上がりで使い分けを!
Date:2017.02.20
素敵なヘアスタイルやヘアアレンジ、トレンドのヘアカラー…女性にとって髪の毛はオシャレや美しさを左右する重要なパーツです。
そんな髪そのものを美しくするためのヘアケアアイテム、皆さんどのようにして選んでいますか?香りでしょうか?それとも口コミなど?
今回はアウトバストリートメントの中でも最近人気のヘアオイルとヘアミルクに注目。それぞれの効果や仕上がりを紹介していきます。
この記事の目次
インバストリートメントとアウトバストリートメントの違い
意外かもしれませんが、「トリートメント」という言葉は「手当て」という意味の日本発祥の言葉で、海外ではシャンプー後のケア商品はすべて「コンディショナー」と呼ばれているのだとか。
そもそもトリートメントは髪の内側に働きかけるもので、毛髪の内側にあるコルテックスという部分に
- 美髪に欠かせない栄養成分
- ダメージ補修成分
を届けるという重要な役割を果たしているんです。
インバストリートメントはより内部へ浸透し髪を補修する
インバス、つまりお風呂で洗い流すタイプのトリートメントは、シャンプーで汚れを落とした後、髪が濡れた状態で使います。
髪が濡れた状態=キューティクルが開いているということ。
この状態を利用してしっかり栄養分を届けてあげるというのがインバストリートメント最大のメリット!毛髪の深い部分にまでしっかり栄養成分が浸透するので、髪を内側からケアすることが可能です。
また、インバストリートメントには髪の表面に皮膜を作るカチオン界面活性剤が多量に配合されています。
【メリット】
髪の表面に皮膜を作り静電気防止の効果があるほか、
- 指通りをなめらかにする
- ツヤを与える
- キューティクルを保護する
- ほこりなどの汚れをつきにくくする
などの効果もあり、洗い流しても効果が持続します。
【デメリット】
刺激が強いので皮膚などに残るとかゆみや炎症になる恐れがあります。
- 頭皮につけないようにする
- トリートメントの後は体を洗う
など、皮膚に残留しないようきちんと洗い流しましょう。
アウトバストリートメントは内外のケアが可能なマルチアイテム
アウトバストリートメントはその名の通り、お風呂上りなどのお風呂の外で使うもの。インバストリートメントに比べカチオン界面活性剤の配合が抑えられた、洗い流さないタイプのトリートメントです。
アウトバストリートメントはなんと髪の内側にも外側にもアプローチする、マルチなヘアケアアイテムです。
- 毛髪の内側ケア
- インバストリートメントと同じように、お風呂上りの髪の濡れた状態に使えば、髪の内部まで保湿成分やケア成分を浸透させることが出来ます。
- 毛髪の外側ケア
- 洗い流さないことで美髪に導く成分がしっかりと髪に留まるので、ドライヤーの熱や日中の外部刺激などから髪を保護することが出来ます。
このことからアウトバストリートメントは、
- ダメージケアをしたい
- 乾燥やパサつきが気になる
- くせが出やすい
- 広がりやすい
など、髪のお悩みがあるという方はもちろん、特にダメージが気になっていないという方にもおすすめです。
- ドライヤーの熱
- 紫外線
- 乾燥
- 摩擦
から髪を守るのでより美しい髪をキープすることが出来ます。
朝、夜、日中も!アウトバストリートメントは一日中使える!
インバストリートメントとは違って、一日中いつでも使えるのがアウトバストリートメントの良いところ。
朝には朝の、昼には昼の、夜には夜の、アウトバストリートメントの使い方があります。
朝はスタイリング感覚で使って
たとえ夜寝る前にアウトバストリートメントを使っても、朝は朝でつけてあげることが重要です。それは日中のダメージから髪を守るため。
朝は何かと慌ただしいもの。朝のアウトバストリートメントは
- スタイリング剤としても使えるもの
- 使うのも楽しくなるような良い香りのもの
を用意しておくと良いかもしれませんね。
昼は気になったらその都度使って
オフィスの環境やその日の天候などにもよりますが、パサつきや乾燥が気になったらその都度つけてあげましょう。
いずれにしても昼の間に受けるダメージは多種多様。こまめにケアをしてダメージガードをしておくことは美髪効果の高い美活と言えそうですね。
夜は寝ている間のダメージケアに
夜、髪が受けるダメージと言えば、大きくこの2つが挙げられます。
- 洗髪時のダメージ
- 摩擦が多いシャンプーはそれだけでも強い刺激になります。
- 枕との摩擦によるダメージ
- また、意外と知られていませんが、枕との摩擦も髪の負担。
- 夜の間に受けるダメージから髪を守る
- ダメージの補修をしやすくする
の2つの目的があるということです。
念入りにしっかりもみこんでおきましょう。
そもそも原料に違いがある!ヘアオイルとヘアミルクの主成分
ヘアオイルとヘアミルク、何が違うってそもそも原料が異なるんです。まずは原料のお話から始めましょう。
ヘアオイルには自然由来と石油由来のものがある
ヘアオイルはその名の通り、油を原料としています。そのオイル成分にも自然由来の植物性ヘアオイルと石油由来の鉱物性ヘアオイルがあります。
- 植物性ヘアオイル
- 植物から採取したオイルがベースになっているものが植物性ヘアオイルに分類されます。古くから世界中で親しまれてきた植物性のヘアオイルは、代表的なもので言えばツバキ油、オリーブオイル、ホホバオイル、アルガンオイルなど。配合量は商品によって違いがあり、ベースにしている程度のものから純度100%のものまで様々ですが、基本的には天然由来の成分ですので髪や頭皮に優しく、敏感肌の人でも安心して使えます。頭皮マッサージなどの地肌ケアにも使えます。
- 鉱物性ヘアオイル(ミネラルオイル)
- 植物性ヘアオイル以外のヘアオイルはほぼこの鉱物性ヘアオイルに分類されます。ベースは純度の高い石油由来の鉱物油。そこに手触りを良くする成分や髪をコーティングする成分などを加えて作られています(石油と聞くと驚いてしまいますが、ワセリンやベビーオイルに含まれる流動パラフィンなどがそうです)。より使用感の良さやヘアケア効果の高さを追求して作られていますので、植物性ヘアオイルに比べて即効性が感じられる、効果が実感しやすいなどのメリットがあります。
ヘアオイルの多くは鉱物性ヘアオイルに含まれるということですね。
ヘアミルクは水と油で作られている
ミルクの名の通り白濁しているのが特徴です。
- 水
- エタノール
- グリシン
などの水性成分が主成分になっていますが、そこに植物油などの油分を加えて作られています。
また、混ざりにくい水と油を乳化させるため、乳化剤が含まれています。
ヘアオイルは万能タイプ!ダメージガードとしても優秀
まずはヘアオイルのメリットとデメリットを説明します。
ヘアオイルのメリット
一言で言ってしまえばヘアオイルは万能型。
- すっとなじんで髪にツヤを出す
- 使用感としての最大の特徴はなじみやすさ。ヘアオイルをつけた瞬間に髪の毛の皮脂とすっと馴染んで、ヘアオイル独特のツヤ感が出ます。
- 高い保湿力
- ヘアオイルには植物性と鉱物性があると先述しましたが、特に天然由来の成分のヘアオイルには高い保湿力があります。水分の蒸発や急激な乾燥から髪を保護してくれます。
- 熱に強い
- 実はドライヤーは髪にとってとてもダメージを与える作業。かと言って使用せずに自然乾燥するのも、雑菌繁殖や摩擦、乾燥などのリスクがあるので、正しいのはダメージを最小限に抑えてドライヤーで手早く乾燥させること。髪をコーティングするヘアオイルなら、乾かす前に塗布しておくことでその後のドライヤーの熱から髪を守ってくれます。もちろんヘアアイロンやコテの使用前にも最適です。
- 紫外線からガードする
- 頭は人間の体の中でももっとも太陽に近い部分ですから、髪の毛の紫外線対策も大切です。髪をコーティングするヘアオイルには紫外線から髪を守る効果もあります。
ツヤ、保湿、保護、この3つを同時に行うのがヘアオイル、ということですね。
ヘアオイルのデメリット
悪いところがなさそうなヘアオイルですが、このようなことがあげられます。
- 使用量に注意が必要
- ヘアオイルをつけすぎてしまうとベタつきが出ます。べたっとした使用感が不快なだけでなく、見た目もぺたっとした印象になります。使用する際はつけすぎないよう注意しましょう!
- 成分が良いものは金額が高め
- ヘアオイルは2000円以上のものが多く、ヘアケア剤にしては金額が高めです。効果が高いものや良い成分のものはもっとするものも…。また、ヘアオイルの種類は多いので効果に差があるのも事実です。
商品選びや使用する場合は少し慎重になる必要もあるようです。
髪の修復、水分補給にヘアミルク!乾燥季節にもおすすめ
続いてヘアミルクのメリットとデメリットです。
ヘアミルクのメリット
うるおいと髪の修復という点で心強いのがヘアミルク。
- 髪にうるおいを与えてキープする
- ヘアミルクにはヘアオイル同様に保湿力がありますが、特にうるおい不足の髪の毛に水分を与える、うるおいをキープするということが得意です。乾燥でパサついた髪や広がりやすい髪にヘアミルクを塗布すれば、早い改善効果が期待出来ますよ。また、空気全体が乾燥しがちな冬などは髪の毛の水分も奪われやすいので、ヘアオイルよりもヘアミルクで即うるおいをあたえてあげることが効果的です。
- 枝毛などのダメージヘアの補修
- パーマやカラーリングはオシャレのひとつですが髪にとってダメージであることも事実です。そういったダメージが気になる人や枝毛ケアをしたい人にはヘアミルクがおすすめです。キューティクルの内部まで浸透し補修してくれます。
- 伸びが良く軽い付け心地
- ヘアミルクはとてもよく伸びるのでロングヘアでも使いやすいヘアケア剤です。また、水の成分が多いヘアミルクは基本的にはさらっとした軽い付け心地。ヘアオイルのオイル特有のテクスチャーが苦手な人やサラサラ髪に仕上げたい場合はヘアミルクをチョイスしてくださいね(とは言っても油分も配合されているので使用量には注意しましょう)。
水分と油分が含まれているヘアミルク。軽やかさを保ちながら乾燥対策ができ、かつ毛髪の内部の修復が出来ます。
ヘアミルクのデメリット
ヘアオイルにあってヘアミルクにない、以下の2点がデメリットになります。
- コーティングはしない
- ヘアオイルには熱や紫外線から髪を守る効果がありますが、ヘアミルクは水性で髪の補修はしてもコーティング効果はさほどありません。
- ツヤは出ない
- オイル特有のツヤはヘアミルクには出せません。油分は含まれていてもヘアオイルほどではないので、ツヤ感のある仕上がりを求める場合は不向きでしょう。
よくある悩み1:ヘアオイルとヘアミルクは併用できる?
それぞれのメリットがあるヘアオイルとヘアミルク。では併用が出来るかどうかが気になりますよね。
ここで言う併用とは、同じタイミングで重ね塗りをするという意味ですが、これについての回答は避けた方が良いでしょう。
同時使用は、ヘアオイルとヘアミルクが反発しあうなどして、それぞれのせっかくのメリットが実感できなくなってしまいます。
ただ、同時に使わずに、ヘアオイルとヘアミルクをケアの目的や仕上がりによって使い分けることは可能です。
それぞれが混ざり合うということがないように注意して使用しましょう。
よくある悩み2:くせ毛の場合はどっちが適している?
くせ毛の場合のアウトバストリートメントはどんなものが良いのでしょうか。
ポイントは髪の水分量を保つこと
くせ毛の原因は遺伝、毛根の歪みなど様々ありますが、くせを出来るだけ出さないで真っ直ぐの髪に整えたいなら、絶対に必要なのが髪の水分量をキープすること。
- 乾燥を防ぐ
- 髪をうるおいで満たす
ということで、ある程度のくせを抑えることは可能ということです。
そこで重要なのがシャンプー後の乾かし方。この段階で
- くせをしっかりと伸ばす
- 髪の内部にまで水分を行き渡らせる
- 水分量を維持できる状態に仕上げる
ということが出来れば、くせの出にくい状態を保てるようになります。
ヘアオイルで髪をコーティングし、くせを伸ばすようにブローする
うねりなどのくせは
- ドライヤー
- ヘアアイロン
などで伸ばしてまっすぐにスタイリングしますよね。
髪に熱を与えるという手順が必ず入ってきますので、髪をコーティングしてくれる働きがあるヘアオイルの方が適していると言えます。
【手順】
- ヘアオイルを塗布する。
- ドライヤーを使って、根本から毛先に向かって伸ばすように温風を当てて乾かす。
- 8割ほど乾いたら冷風にチェンジ。同じように根元から毛先に向かって伸ばしながら風を当てる。
より徹底的にくせ毛のケアをしたい場合は、くせ毛専用のヘアケア剤がセットで取り扱っているものがありますので、そのような商品を選ぶのも良いですね。
アイテム選びに迷ったらヘアサロンで美容師さんに聞いてみて
「効果は得たいけれどコストも気になる」
「あれもこれも気になって決めきれない」
どうしても迷ってしまうのならぜひプロである美容師さんに思い切って相談してみましょう!髪の専門家ですから、あなたの髪の状態を考慮してベストなものを教えてくれると思いますよ。
自分に合っているものは、使えば必ず効果を実感できるそうですから、ピンとくるお気に入りのものをぜひ見つけてくださいね。
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