睡眠ダイエットのやり方、良質な睡眠で痩せ体質を手に入れる
Date:2018.10.10
「太りやすくなった」
「なかなか痩せない」
あなたのそのお悩みの原因、もしかしたら”睡眠”にあるかもしれません!
寝不足は美肌の大敵と言いますがダイエットにも深く関わっていて、以下のようなダイエットが注目されています。
- 睡眠ダイエット
- 寝るだけダイエット
- 眠活ダイエット
これらはきちんと寝ることで肥満を予防しようというもの。寝るだけで痩せるなんて不思議な話ですが、せっかく眠るなら痩せにつながる眠り方をしたいですよね。
今回は寝るだけで痩せるダイエット法、睡眠ダイエットのお話です。やり方や効果を高めるポイントなどたっぷりご紹介します。
道具も要らないダイエット法なのできっと今夜からでも始めてみたくなるはずですよ!
この記事の目次
睡眠と肥満との関係に注目。睡眠時間が短い人ほど太りやすい
夜更かしすると翌日がダルい、夜型生活が続くと肌荒れするなど睡眠不足が健康や美容に良くないのは周知の事実…ですが、「きちんと眠らないと太る」という話があるのはご存知でしょうか?
一見、無関係のように思える睡眠と肥満の関係ですが、米コロンビア大学の研究では以下のような結果がでています。
- 7~8時間睡眠の人
- 5時間睡眠の人
- 4時間以下の睡眠の人
を対象に肥満度を調べたところ、7~8時間眠る人の肥満度がもっとも低いという結果が出ました。さらに肥満率は5時間睡眠の人で50%、4時間以下の睡眠の人では73%も上昇したのだそうです。
また、日本でも同じような研究結果があります。
このように食べ過ぎや運動不足と同じように、睡眠不足もまた太る原因になると考えられています。
ダイエットするためには生活習慣を振り返って、そこに原因があるなら改善することが大切です。普段、きちんと眠れているかどうか振り返ってみましょう。
睡眠不足で太る理由。痩せにつながる4つのホルモンとは?
さらに睡眠と肥満の関係をみていきましょう。
- レプチン
- グレリン
- 成長ホルモン
- コルチゾール
それぞれ睡眠とダイエットにおいてどのように影響しているのでしょうか?
食欲を抑えるレプチンと食欲を増進させるグレリン
食欲のコントロールに深く関係しているのが「レプチン」「グレリン」という2種類のホルモンです。
- レプチン
- レプチンは体に蓄積された脂肪細胞から分泌され、食欲抑制に働きかけるホルモンです。レプチンが分泌されると脳の視床下部へ「満腹」のサインを送ります。レプチンが正しく働き脳に作用すると「おなかいっぱい」をきちんと感じることができるので食べ過ぎることがありません。ちなみにレプチンの語源はギリシャ語の「レプトス(leptos)」で「痩せる」という意味があります。
- グレリン
- グレリンは胃から分泌されるホルモンです。「満腹」のサインを送るレプチンに対してグレリンは「空腹」のサインを脳へ送り食欲を増進させます。また、グレリンが多いと高カロリーなものや高脂肪のものが食べたくなるとも言われています。
満腹感を知らせるレプチンを増やし、食欲増進させるグレリンを減らすことができると食欲のコントロールもしやすくなりダイエットの成功率もあがるでしょう。
実際、睡眠時間が短いとレプチンが減りグレリンが増えるという研究結果もでています。
- レプチンが16%少ない
- グレリンが15%多い
という結果が報告されています。
成長ホルモンが分泌されないと脂肪がつきやすくなる
成長ホルモンは名前の通り、人の体の成長を促すホルモンで肌、骨、筋肉など体を作る組織の修復や再生を行います。
特にダイエット面で見逃せないのが脂肪燃焼や筋肉の成長を促す働き。代謝に深く関わっているので成長ホルモンの分泌がされなくなると
- 体脂肪(内臓脂肪)が増える
- 筋力が低下する
- ウエストやヒップが大きくなる
など肥満や体型崩れにつながります。
- 健康面→骨がもろくなる、疲れやすくなる、心筋梗塞や糖尿病のリスクが高まるなど
- 精神面→イライラしやすくなる、感情の起伏が激しくなる、やる気がなくなるなど
痩せ体質に近づくにはいかに成長ホルモンをしっかり分泌させるかがポイントです。
成長ホルモンはノンレム睡眠中に分泌量が増えると言われています。特に分泌量が増えるのが睡眠直後の約3時間!この時間にぐっすり深く眠って成長ホルモンの分泌を促しましょう。
基礎代謝の低下を招くコルチゾール
「コルチゾール」はストレスを感じたときにストレスに抵抗するために分泌されるホルモンで「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
コルチゾールが増加すると基礎代謝が低下するため、ダイエットの妨げになると言われています。
また、睡眠中はコルチゾールの分泌が抑制されると考えられているので、質の良い睡眠を習慣づけることができれば結果的に太りにくい体作りにつながるというわけです。
コルチゾールと肥満の関係については以下のような研究報告があります。
現時点ではコルチゾールによって肥満になっているのか、肥満によってコルチゾールのレベルが高くなっているのかという点は分かっていないようですが、コルチゾールと肥満との間には何かしらの関係があると考えられています。
睡眠ダイエットのやり方とぐっすり眠るための食事のポイント
ではいよいよ睡眠ダイエットのやり方のご紹介です。
睡眠ダイエットの実践法
まずは睡眠ダイエットの基本的なやり方をみていきましょう。
- 最初の3時間はまとめて寝る
- 熟睡状態に入ると成長ホルモンが多く分泌されます。特に深い眠りに入りやすい寝はじめの3時間は途中で目覚めたりしないよう、心地良く眠れる状態に整えてからベッドに入りましょう。
- 深夜3時には眠っていること
- 深夜の3時もまた成長ホルモンが多く分泌される時間帯。そのためどんなに遅くても深夜3時には眠るようにして成長ホルモンの分泌を促しましょう。
- 睡眠時間は7時間を目安に
- 説明したように、7時間睡眠の人に比べて4~5時間睡眠の人の肥満率があがります。さらに、睡眠時間が短いとレプチンの分泌も低下します。睡眠時間は7時間を目安に眠りましょう。
とはいえ、残業して帰りが遅い日や朝早く起きなければならない日もありますよね。もし事前にわかっている場合は、夜は最低限のことだけやって眠りにつけるよう朝のうちに準備をしておくなど工夫をしましょう。
夕食は眠る3時間前までに済ませる
おなかがいっぱいになると眠くなりやすいですが食後すぐに眠ってしまうのはNG。胃腸がフル稼働で働いている状態では睡眠の質が下がりぐっすり眠ることができないと言われています。
夕食は眠る3時間前までに済ませておくのが理想的です。
- 夕方→おにぎりやサンドイッチなどを食べる
- 帰宅してから→主菜や副菜などを食べる
ただし、これはあくまでも2回で1食分です。食べ過ぎやカロリー過多にならないよう気をつけてくださいね。
寝酒はしないこと
お酒を飲むと眠くなるという方がいますよね。また、「寝酒」という言葉があるように寝つきをよくするためにアルコールを飲む方もいます。
確かにアルコールには眠気を誘う効果はありますが、良質な睡眠かどうかと聞かれると答えはノー。睡眠が浅くなってしまいぐっすり眠ることができません。
ダイエット効果を最大限得るためには熟睡状態での眠りが重要なので寝酒は控えるようにしましょう。
カフェインにも要注意
アルコールと同じく注意したいのがカフェイン。
- コーヒー
- 紅茶
- 緑茶
- 栄養ドリンク
などに含まれるカフェインには以下のような作用から睡眠を妨げる可能性があります。
- 覚醒作用
- カフェインの覚醒作用は3時間ほど持続すると言われています。そのため、夜に飲むといざ寝ようとしたときに目が冴えてなかなか寝つけないなど眠りを妨げる場合があります。
- 利尿作用
- カフェインには利尿作用もあります。せっかく眠っていてもトイレのために起きてしまってはぐっすり眠れません。
夕食後にコーヒーやお茶を飲みたくなることもありますが睡眠のためにもそこはぐっと我慢をしましょう。
- そば茶
- ルイボスティー
- ローズヒップティー
などノンカフェインの飲み物を選びましょう。
朝食をとる
「食欲がない」
「朝食を準備する時間がない」
「食事するより少しでも寝ていたい」
このような理由から朝食をとらない方もいるでしょう。
しかし、朝ごはんを食べることは体内時計や夜の睡眠に大きく影響します。
- 食事によって体が目覚める
- 朝ご飯を食べると内臓が動き出して体が活動を始めます。毎朝同じ時間に朝食をとることは体のリズムを整えることになるのです。
- 朝のトリプトファンの摂取が夜の睡眠の質を高める
- 「トリプトファン」という必須アミノ酸は脳内で「セロトニン」に変化します。セロトニンは夜になると睡眠ホルモンの「メラトニン」に変わり入眠をスムーズにします。つまり、朝食でトリプトファンを摂ることは結果的に夜の睡眠の質を高めることにつながるのです。
- 大豆製品(豆腐、味噌、納豆など)
- 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)
- 卵
- 魚(アジ、マグロ、カツオなど)
- 肉(牛肉、豚肉、鶏肉など)
熟睡するためのコツ。質の良い眠りがダイエット効果を高める
食事の他にもぐっすり深い眠りにつくためのコツはたくさんあります。
睡眠時間だけでなく睡眠の質にもこだわって、よりダイエット効果が得られる睡眠習慣をつけましょう。
朝、目が覚めたら太陽の光を浴びる
朝起きたら太陽の光を浴びましょう!明るい光を浴びると睡眠ホルモンの「メラトニン」の分泌を止めることができます。
メラトニンは体に夜を知らせてくれる睡眠ホルモンです。
- 成長ホルモンの分泌を促進する
- 寝つきを良くするなど良質な睡眠をもたらす
などの働きがあります。朝起きて14~15時間経った頃から分泌が始まり、その2~3時間後にもっとも多く分泌されます。例えば6時に起きた場合、23時には自然と眠りにつきやすくなるという仕組みです。
起床後に明るい光を浴びることでメラトニンがストップし体内時計が整います。夜の入眠がスムーズになり質の良い眠りにつくことができるのです。
寝る前にスマホ・パソコンを見ない
「眠くなるまでテレビを観てしまう」「ベッドに入って眠りにつく直前までスマホをいじってしまう」という方はいませんか?
- スマホ
- パソコン
- テレビ
- ゲーム
などの光はとても明るいので脳が太陽の光と誤解してしまい、メラトニンの分泌がストップしてしまいます。
熟睡するためにもせめて寝る30分前くらいからは明るい画面を見ないように気をつけましょう。
ゆるめのお風呂でリラックス
熱いお風呂に浸かるのが好きな方もいますが、熱すぎるお風呂に浸かると体が興奮状態になります。交感神経が優位になってリラックスしにくい状態になるのです。
おすすめは40℃以下のぬるめのお湯にゆっくり浸かること!
疲れた日こそお風呂で体を温めてぐっすり眠る準備をしましょう。
パジャマ、寝具、寝室の環境にもこだわってみよう
質の良い睡眠のためにはパジャマ、寝具、寝室の環境も重要です。
- パジャマ
- 手触りが良い生地で着心地が良いもの、寝汗を吸収してくれて蒸れないものなどがおすすめです。サイズが小さすぎたり、ウエストがキツくてもいけないのでゆったりとした形、サイズのものを選びましょう。
- 枕
- 体に合わない枕を使っていると余計なところに負荷がかかってしまい快適に眠れません。高すぎる枕は首のシワや痛み、肩こりなどの原因に、低すぎる枕は顔のむくみや不眠の原因になる場合があります。毎日使う枕は自分の体に合った高さ、サイズ、素材のものを選びましょう。すぐに買い替えができないなら、まずはタオルなどで高さを調節してみましょう。
- 寝室の温度
- 寝室が暑すぎても寒すぎても睡眠の質は下がります。寝室の理想の温度は26度と言われています。眠る少し前から寝室の温度を設定しておけば、ベッドに入ったときにスムーズに眠りにつけるでしょう。
ぐっすり眠って元気な体、美肌、痩せ体質を目指そう!
私たちは毎晩眠りにつきます。せっかくなら元気な体、美肌、痩せ体質につながる良い睡眠をとりたいですよね。
確かに寝るだけならとても簡単なのですが、質の良い睡眠となるともう少し工夫できそうなこと、心がけるべきことがあるような気がしてきませんか?
しっかり眠る習慣をつけて太りにくくて痩せやすい体を目指しましょう!
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