顔のむくみは「鎖骨リンパ」でスッキリ!簡単マッサージの効果とコツ
Date:2017.02.08
「小顔になりたい」と悩む女性は多いもの。
でも、骨格は生まれつきだし、エステに行くお金もないし……なんて諦めていませんか?
顔が大きく見えるのは、骨格の他に「むくみ」も大きな原因の一つです。この顔のむくみ、じつは自宅で、自分で、簡単に取り除くことができるんですよ。
キーワードは「鎖骨のリンパ」。鎖骨のリンパの流れをよくすることで、スッキリした小柄なフェイスラインを手に入れることが可能です。
今回は、小顔効果バツグン、鎖骨リンパの流し方をご紹介します。
この記事の目次
知っているようで知らない、「リンパ」って何?
リンパマッサージやリンパドレナージュといった言葉が流行りです。
「リンパ」という単語はよく聞くものの、それがどんなものなのか、いまいち分からないという方も多いのではないでしょうか。
リンパは、全身を網目状に覆っている
血液は、その50%以上が「血漿(けっしょう)」という成分で構成されています。
この血漿は血管の外に染み出すことが多いのですが、この染み出してきた血漿成分こそが、他でもない「リンパ液」です。
リンパ液は、静脈の横を走る「リンパ管」に吸収されると、リンパ管を通って身体の中を再び流れるようになります。
リンパ液を運ぶリンパ管は、全身を網目状に覆うように走っています。
じつはスゴい!知られざる2つのリンパの役割
血液と比べると、なんとなく地味な存在感のリンパ液。
でもじつは、身体にとって不可欠な役割を担うスゴい存在なんですよ!
リンパの主な働きは、以下の二つに分けられます。
- 運搬係
- ウイルスキラー
この二つです。
リンパの役割(1)運搬係
まず「運搬係」としての側面から説明します。
リンパは、身体の隅々まで栄養を運び届けると同時に、不要なものを体外へ運び出して捨てるという優秀な運送屋さんです。
リンパが全身の細胞へと配達しているものは、
- 栄養
- ホルモン
- タンパク質
など。これらを身体の隅々まで、各細胞に届けています。
そして、体外へせっせと運び出しているものは、
- 化学物質などの毒素
- 老廃物
- 乳酸
- 余分な脂肪
- 余分な水分
- 余分な糖質
- 古くなった細胞
などです。
疲労の源となる乳酸や、新陳代謝で取り除かれた古い細胞は、他でもないリンパを伝って身体の外へと排出されます。
リンパが身体になくてはならない運び屋であることが分かりますね。
リンパの役割(2)ウイルスキラー
リンパにはもう一つ、「ウイルスキラー」という心強い別の顔があります。
じつは病気を引き起こす細菌やウイルスは、体外深くに侵入する前にリンパが撃退しています。リンパには体内への侵入者を攻撃する働きがあるのです。
体内にウイルスなどの異物が入り込むと、まずリンパ管を流れる「リンパ球」たちが、侵入者を撃退しにいきます。
でも、少数のリンパ球部隊では全部倒しきれないこともありますよね。
すると今度はリンパ節(リンパの節目)で警備を固めていた多くのリンパ球たちが、リンパ節を最後の砦として守るために戦います。
リンパには更に、「一度戦った細菌やウイルスの情報を記憶する」という役目もあります。
戦った敵の情報は、次の戦いに備えてリンパの中に記録されます。こうすることで、もしまた同じ敵が侵入してきた場合、効率よく撃退する対策を取れます。
これが、いわゆる「免疫機能」というものです。
細菌やウイルスが引き起こす病気にかかりにくくなること、また、かかっても治りやすくなること。その強い身体を作るために、リンパは不可欠な存在です。
肩コリ、むくみ……リンパの滞りで起きる症状
このように、大事な役割を担うリンパ。でも、運動不足などちょっとした原因から滞りやすいのも特徴です。
リンパが滞ってしまうと、身体にはさまざまな困った影響が現れます。
(1)肩コリ、頭痛
まず顕著なのが肩コリや頭痛です。
リンパの流れが滞ると、筋肉の中の老廃物や乳酸がうまく排出されず、残ってしまいます。それが溜まっていくにつれ、筋肉が凝り固まって、肩コリや頭痛を引き起こします。
(2)むくみ
今回のテーマでもある、むくみ。これもリンパの停滞によって引き起こされることが多いです。
リンパは老廃物だけでなく、余分な水分を体外へ排出する役割も持っています。
リンパの流れが滞ると、身体の各部に水分がどんどん溜まり、むくみを引き起こしてしまうのです。
滞っているリンパ節の場所に応じて、身体の各所がむくんできます。
たとえば、膝裏のリンパ節が滞ればふくらはぎがパンパンに、脚の付け根やお腹付近のリンパ節が滞れば下半身全体がむくんだり、便秘を引き起こすこともあります。
顔をむくませるのは、鎖骨や耳の下などにあるリンパ節です。スッキリ小顔をキープするには、これらのリンパ節をよく流れるようにしておきましょう。
(3)肌トラブル
リンパの流れが滞り、体内に老廃物が溜め込まれてしまうと、てきめんに影響を受けるのがお肌です。
肌トラブルの中でも目立つ、
- ニキビ
- 吹き出物
- シミ
- しわ
- くすみ
- たるみ
といった困った現象は、老廃物をきちんと流すことで解決するケースも多いもの。
また、リンパがスムーズに流れると、新陳代謝も活性化されます。
お肌のターンオーバーがスムーズに行われるようになり、若々しいぷるぷるのお肌に生まれ変わる準備が整うのです。
お肌の美容のためにも、リンパをしっかり流すことは大切です!
(4)疲れやすさ、だるさ
運び屋のリンパが体外へ排出しているものの一つに、乳酸があります。
乳酸は、疲労物質のひとつ。溜め込んでしまうと、全身のだるさや疲労感を呼び起こします。
元気にはつらつと生活するためにも、リンパをきちんと流してあげることは意外と重要なのです。
(5)免疫力の低下
侵入してきた細菌やウイルスを、身体に大きな影響を及ぼさないうちに撃退しているのが、リンパです。
リンパ球は、いわば身体の最前線で戦う小さな兵士です。リンパの流れを停滞させてしまうと、この兵士たちの新陳代謝がうまくいかず、元気がなくなってしまいます。
戦う力が弱くなると、身体の免疫力が低下します。細菌やウイルスへの抵抗力がなくなってしまい、病気にかかりやすくなってしまうのです。
健康をキープするためにも、リンパをしっかり流してあげましょう。
大事なのに滞りやすい…リンパが停滞する原因
美容面でも健康面でも大事な役割を果たしているリンパ。ですが、じつは非常に滞りやすいものなのです。
なぜリンパは滞りやすいのでしょうか?
また、滞ってしまう原因は、どんなものなのでしょうか?
リンパには心臓のようなポンプがない
血管を動かしているのは、心臓ですよね。心臓が力強くポンプすることで血管が動き、全身を血液が循環しています。
心臓を出た血液が全身を巡って帰ってくるまでの時間は、たった40秒とも言われています。ものすごい速さで駆け巡っているわけです。
ところが、リンパはどうでしょう?
血管同様、全身に張り巡らされたリンパ管。ですが、その中をリンパ液が循環するスピードはとても遅いのです。
血液にとっての心臓のように、ポンプして力強く動かしてくれる存在が、リンパにはありません。
リンパは、筋肉が収縮する力のみで流れています。だからスピードもゆっくりで、簡単に滞ってしまいがちなのですね。
要注意!リンパが滞る主な原因
筋肉だけが動力源のリンパ。具体的にどういった理由で停滞してしまうのでしょうか。
それは一般的に、
- 運動不足
- 長時間の同じ姿勢
- ストレス
- 冷え
- 塩分の摂り過ぎ
などが挙げられます。
本当に、ちょっとした原因ばかりだと思いませんか?
そして、現代生活を送る私たちにとって、どれも身近な問題です。
とくに女性は体質的に冷えやすく、もともと男性よりも筋肉量が少ない傾向にあります。多忙なあまり運動不足の人も多いでしょうし、ストレスも溜まりやすいですよね。
デスクワークをしている人や、立ちっぱなしの接客業など、同じ姿勢を長時間とる場面も多いもの。
リンパの停滞が気になる方に女性が多いのは、こんな理由も関係しているのかもしれません。
脱・むくみ!小顔には「鎖骨リンパ」マッサージ
リンパの重要性と滞りやすい性質が分かってきたところで、さて、いよいよ本題の「小顔」の話に入りましょう。
フェイスラインのむくみを取り除き、あこがれのスッキリ小顔を手に入れるには、リンパ節の中でもとくに「鎖骨のリンパ」を流してあげることが重要です。
いったいそれは何故なのでしょうか?
全てのリンパは鎖骨のリンパ節に通ず!
小顔のために意識すべき、鎖骨のリンパ節。単純に「場所が顔に近いから」というだけではありません。
鎖骨のリンパ節は、ずばり全身のリンパの「肝」。最重要のリンパ節と言っても過言ではないのです。
リンパは静脈の隣を流れ、全身から不要な老廃物や毒素などを回収して戻ってきます。そのとき、最後にたどり着くのが他でもない鎖骨。とくに、左の鎖骨のリンパ節なのです。
リンパが運んできた不要な物質は、この左の鎖骨のリンパ節を通して体外へ捨てられます。このため、鎖骨は「リンパのゴミ箱」とも言われ、エステや整体などでもマッサージの要になります。
逆に、他のリンパ節をどんなにほぐしても、鎖骨のリンパ節が詰まっていると、最後の最後でゴミ箱がいっぱいになっているようなもの。スムーズな排出ができず、不要物はまた体内へ戻っていってしまいます。
また、我々が目指している「小顔」は、鎖骨のリンパ節をほぐすときに一番実感しやすい効果であるとも言われます。
鎖骨を優しくマッサージしたり、上半身をきもちよくストレッチすることで、顔のラインはある程度すぐにスッキリさせることが可能なのです。
目指せ小顔!鎖骨リンパを流す方法
鎖骨のリンパをしっかり流して、小顔を作っていきましょう!
リンパをスムーズに流してあげるためには、いつでもどこでもできるマッサージが有効です。その簡単なやり方を、ご紹介します。
超簡単!フェイスラインを変える鎖骨リンパマッサージ
鎖骨リンパへのアプローチは、3段階に分けて優しく行っていきます。痛いほど押す必要はありません。気持ちよさを感じながら刺激していきましょう。
鎖骨リンパマッサージの手順は、以下の通りです。
- 鎖骨の下のラインを指の腹で押して刺激していきます。
- 拳をグーに握り、同じラインを中心から外側へ刺激していきます。
- 首と耳の付け根から鎖骨へ、押し流すように指の腹で刺激していきます。
どの刺激も優しく行ってくださいね。
(1)まず、鎖骨のラインの下側に指の腹を当て、指を歩かせるような仕草で押しながら刺激し、リンパの流れを促しましょう。
(2)次に、グーの形に手を握り、同じラインを鎖骨の中心から外側へとたどります。拳でしっかり押し流すようなイメージで。
(3)最後に、耳の後ろ側、首との付け根の当たりに両手の人差し指を置きます。気持ちよい程度の力で押しながら、首をたどり、鎖骨にたどりついたら中心から外側へマッサージ。老廃物を流すつもりで刺激しましょう。
ツボ押しのような気持ちよい感覚で行えるので、仕事中のリフレッシュなどにも最適です。
リンパが滞りがちな体質を変えるには、毎日マッサージを続けると良いと言われます。これらのマッサージを一日に1〜3回、続けていきましょう。
リンパマッサージで注意すべきこと
リンパ節のマッサージはとっても簡単ですが、注意するポイントがいくつかあります。
まず、「力を込めすぎない」ということ。
次に、「体調が悪いときにはマッサージしない」ということです。
また、風邪以外にも
- 食後2時間以内
- 飲酒した後
- 過度に身体が疲れているとき
- 妊娠しているとき
- 触る場所に怪我や湿疹があるとき
なども避けた方が良いとされていますので、ご注意ください。
全体に、血行が良くなることで問題がありそうな場面では、リンパマッサージはしない方が良いと言えます。
リンパの流れをスムーズにする生活習慣
マッサージ以外にも、全身のリンパの流れを滞らせない方法がいくつかあります。
それは、
- 適度に運動する
- 長時間のデスクワークを避ける
- 姿勢をよくする
- 腹式呼吸を意識する
- 身体を温める(冷やさない)
といったことです。あえてする行動というよりは、心がけるべき生活習慣と言えるかもしれません。
リンパの流れを詰まらせてしまう大きな原因は、運動不足や長時間の同じ姿勢です。
毎日適度に身体を動かし、デスクワークの際には1時間ごとに休憩をとってストレッチをしましょう。
また、猫背などの姿勢もリンパの流れを阻害します。背筋を整え、腹式呼吸でしっかり深く酸素を取り込み、スムーズな流れを促進しましょう。
身体を冷やすことも同様です。とくに女性は体質的に冷えやすいので、ストールやカイロなどを上手に使って身体を温めましょう。冬だけでなく、夏の冷房にも要注意です。
鎖骨のリンパをスッキリ流して、小顔をGET!
簡単で気持ちよいマッサージで、鎖骨のリンパを押し流し、スッキリしたフェイスラインを手に入れましょう。
オフィスでの一息に、テレビを見ながらついでに、気軽にできる鎖骨リンパマッサージ。
あなたも早速、取り入れてみませんか?
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