オーガニックシャンプーとは?天然成分だから頭皮に優しい
Date:2018.02.02
健康志向が高まり、オーガニック食品やオーガニックコスなど、オーガニック商品がブームとなっていますが、シャンプー業界で人気なのが”オーガニックシャンプー”です。
「オーガニック=体に良い」というイメージからなんとなく髪や頭皮に良さそうではありますよね。
そこで今回はナチュラル志向の人に人気のオーガニックシャンプーについて調べてみました。
自分の髪に合ったシャンプー選びのためにも、続々と増えているオーガニックシャンプーについてぜひ知っておきましょう!
この記事の目次
原材料は有機栽培!自然派に人気のオーガニックシャンプー
スーパーフードやロハスなどナチュラルでヘルシーな生活を求める女性が増える中、注目を集めているオーガニックシャンプー。
一体どのようなシャンプーなのでしょうか?
オーガニックシャンプーは有機栽培で作られた植物由来のシャンプー
食品や農産物で耳にすることが多い”オーガニック”のワード。
直訳すると「オーガニック(organic)=有機の」という意味で、有機栽培を指しています。
化学農薬や化学肥料に頼らず、自然の材料で土を作り栽培をする方法です。人工的な肥料を使わずに、植物性や動物性など自然にあるものを使って植物を育てます。
つまり、オーガニックシャンプーは単純に植物成分が使われているだけでなく、有機栽培で作られた自然由来の天然成分を主成分としたシャンプーのことです。
オーガニックシャンプーのメリット・デメリット
オーガニックシャンプーは植物由来で優しいという特徴のシャンプーですが、メリットもあればデメリットもあります。
~メリット~
- 低刺激
- オーガニックシャンプーは基本的に化学成分や添加物を使わず植物の力を使って髪や頭皮を優しく洗い上げます。強い刺激のある成分が含まれていないので(含まれていても少量)低刺激です。
- アロマのような優しい香り
- 植物由来の主成分なので香りがマイルドでキツすぎません。癒し効果もあるハーブやアロマのような優しい香りを他の住むことができます。
- 環境に優しい
- オーガニックシャンプーは天然素材が主な原材料。人工的な成分がたっぷり含まれているシャンプーに比べて分解のスピードが早いので自然に還りやすいんです。また、毒性も少ないということも環境に優しいと言えるでしょう。
~デメリット~
- ダメージケアができるとは限らない
- あくまでも主成分が低刺激で洗い心地が優しいということであって、オー者ニックシャンプーというだけでヘアダメージの補修効果があるということではありません。
- コスパが悪い
- シャンプーは毎日使うものなので「コスパ重視!」という人もいるでしょう。しかし、原材料のコストがどうしても高くなってしまうオーガニックシャンプーは商品価格も高めです。
- 香りの持続性はない
- マイルドな香りはオーガニックシャンプーのメリットでもありますが、シャンプーに香りの強さや香りの良さを求めている人にとっては物足りなく感じることがあります。また、商品によりますが、特に海外製のオーガニックシャンプーの中には日本人好みではない独特な香りのものもあります。
- ギシギシ感
- 安価で大量生産されているシャンプーにはシリコンなどの髪をコーティングする成分がふくまれていることが多いもの。シリコンは髪に膜を張るので一気にスルスルとした滑らかな手触りになるのですが、オーガニックシャンプーにはそのシリコンが含まれていません。そのため、使い始めは髪のギシギシ感が気になる…という人も多いようです。
- アレルギーがまったくでないわけではない
- オーガニックシャンプーは確かに植物由来の成分を使ったものが多いですが、それでもアレルギーがまったくでないということはないようです。卵アレルギーや蕎麦アレルギーの人がいるように、自然のものでもアレルギー症状がでることがありますから、使用前にパッチテストをするなど注意が必要です。
市販シャンプーとの違い
商品によって違いもありますが、一般的に市販のシャンプーは手っ取り早く汚れを落とし手触りを良くするため、以下のような人工的な成分が使われています。
- 石油系界面活性剤
- シリコン
- 防腐剤
- 人工香料
- 人口着色料
それに対してオーガニックシャンプーは植物性成分で作られた肌や髪に優しい無添加シャンプーです。
- 市販のシャンプーの刺激が気になる人
- 自然派志向の人
などにおすすめのシャンプーと言えるでしょう。
また、「無添加」「自然派」「ボタニカル」など似たような言葉のシャンプーがたくさん登場しています。それぞれの言葉の意味をおさえておきましょう。
- 無添加
- 表示指定成分(※)が含まれていないということです。ただし、表示指定成分以外でもアレルギーを引き起こす成分はあるので注意しましょう。
1980年に旧厚生省によって定められた”体質によってアレルギーなどの皮膚トラブルを起こす恐れのある成分”のことで102種類+香料の全103種類を指します。
- 自然派
- 一般的には植物成分を多く含んでいるものを自然派としていますが、原材料が有機植物とは限りません。また、メーカーによってもとらえ方に違いがあります。
- ボタニカル
- 自然派と同様、植物由来の成分を多く含んでいるということです。やはり原材料が有機植物とは限りません。
“オーガニック”表示の落とし穴!中には怪しい商品もある
ここで少し、”オーガニック”に関する説明をしますね。
オーガニックの基準は国によって異なります。
- USDA
- USDAはUnited States Department of Agricultureの略称でアメリカの農務省のことです。USDAは米国農務省が管轄しているオーガニック認証機関を指します。「全成分の95%以上が有機栽培で作られた原材料が使われてなければならない」など厳しい基準があり、世界で最も厳しい認証と言われています。農産物や食料品がメインの対象ですが、化粧品に対して採用されることも多いそうです。
- ECOCERT(エコサート)
- 1991年に農学者の団体により設立された世界最大規模の国際有機認定機関。ヨーロッパを中心に50か国以上で認証を行っているなど、オーガニック認証の世界基準とされています。
- BDIH
- 1996年にドイツ化粧品医薬品商工連盟が設立したナチュラルコスメの基準。「動物からとった原料も使用しない」など厳しい基準があります。
- Na True(ネイトゥルー)
- 2007年、オーガニック化粧品に関する厳格な基準を維持することを目的として設立されたベルギーにある国際的な非営利団体。
- ACO(アコ)
- 2001年に発足したオーストラリアのオーガニック認証機関。農産物などのオーガニック認証団体として設立されましたが、現在は化粧品の認定も行っており、口に入っても安全なレベルが求められています。
- COSMOS(コスモス)
- オーガニックとナチュラル化粧品の世界基準。「BDIH(ドイツ)」「COSMEBIO(フランス)」「ECOCERT(フランス)」「ICEA(イタリア)」「英国土壌協会(イギリス)」の欧州5団体によって2010年に設立されました。
日本の場合は農林水産省によって1999年に改正されたJAS法に基づいて規格が定められています。
- 堆肥などで土作りを行っている
- 化学合成農薬や肥料を使わない
- 遺伝子組み換え技術を使わない
上記は一部ですがこれらの規格を満たし認定を受けたもののみが「有機(オーガニック)認証」を受けることができます。
「なんだ、ちゃんと基準があるのね」と納得しそうですが、実はこれは農産物や加工品などの食品における規格であって化粧品やシャンプーの基準ではありません。
つまり、日本において”オーガニックシャンプー”の基準はないということです。
堂々と「オーガニック~」と書かれているシャンプーでもピンからキリまであるということを覚えておきましょう。
オーガニックシャンプーの効果!頭皮ケアも乾燥対策もできる
オーガニックシャンプーを使うことでどんな効果があるのでしょうか?
- オーガニック認定機関による認定があるものを原材料としている
- 化学成分が入っていない(入っていても少量のもの)
頭皮ケア効果、育毛・抜け毛予防効果
洗浄力が強すぎるシャンプーは、頭皮や肌への負担が大きいため、
- 肌荒れ
- かゆみ
- フケ
- イヤなニオイ
など様々な頭皮トラブルが起きやすくなります。
一方、オーガニックシャンプーは無添加で低刺激なシャンプー。人工的な化学成分の刺激によって起きてしまう頭皮トラブルとは無縁でいられます。
- 頭皮の炎症を和らげる
- 頭皮のイヤなニオイをおさえる
など頭皮悩みの改善をサポートしてくれるでしょう。
頭皮は髪の毛の土壌。オーガニックシャンプーで頭皮環境を整えることは健康な髪を育てることにもつながるので、
- 育毛効果
- 抜け毛の予防効果
も期待できます。
頭皮や髪を保湿する効果
頭皮や髪の保湿というとインバストリートメントやアウトバストリートメント、ヘアパックなどで対策をしている女性が多いでしょう。
実はオーガニックシャンプーにも高い保湿効果があります。
理由は以下の2点です。
- 理由1.保湿効果、保水効果の高い天然成分が多く配合されている
- 商品にもよりますが、セラミドやヒアルロン酸などの潤い成分やアルガンオイル、ホホバオイルといった植物性オイルなど、オーガニックシャンプーには保湿効果、保水効果の高い天然成分が豊富に含まれています。
- 理由2.肌への刺激が強い合成界面活性剤が含まれていない
- 安価な市販シャンプーなどに含まれていることの多い合成界面活性剤。強すぎる洗浄力が頭皮に必要な分の皮脂までとってしまうことがあり、それが頭皮や髪を乾燥を引き起こします。
頭皮が乾燥するとかゆみや炎症の原因となることもあるので、頭皮の保湿は日頃から心がけたいケアのひとつ。
頭皮や髪の乾燥に悩んでいる人にもオーガニックシャンプーはおすすめです。
クセ毛への効果
意外かもしれませんがオーガニックシャンプーはくせ毛への効果もあると言われています。
- 毛穴汚れや毛穴詰まりなど毛穴トラブルによるくせ毛
- 髪の毛の水分不足によるくせ毛(うねり)
オーガニックシャンプーは頭皮や髪の乾燥を防ぎ健やかな状態を保つという効果が高いシャンプーです。
オーガニックシャンプーを使って、
- 頭皮環境を改善し毛穴トラブルを解消する
- 保湿対策をして髪の内部から潤いで満たす
ということを続ければ、うねりにくい髪の毛を育てることにつながります。
今、生えているクセ毛の改善は難しくても、新しく生えてくる髪の毛に対してアプローチができるということです。
オーガニックシャンプーの選び方。成分表のチェックは必須
最後に、オーガニックシャンプーを選び方のポイントをご紹介します。
成分表は入念に確認する
オーガニックならではの効果を期待して買ったものが実際は化学成分や添加物がしっかり配合されていた…なんてことは避けたいところです。
※成分表記は配合量が多い順番に並んでいます。
- 洗浄成分にアミノ酸が豊富に含まれているか(「ラウロイル~」「ココイル~」という名前の成分名)
- 植物エキスなどの天然成分が豊富に含まれているか
- 合成界面活性剤、シリコン、パラベンなどの化学成分や添加物が入っていないか
- 合成界面活性剤
- 特に避けたいのが「ラウリル硫酸Na」「ラウリル硫酸アンモニウム」「ラウレス硫酸Na」などの成分です。洗浄力が非常に強いため肌への刺激も強くなります。
- シリコン
- 髪をコーティングして手触りをよくする成分です。シリコン=害ということではありませんが、オーガニックシャンプーは基本的にノンシリコンです。「シリコン」「ジメチコン」「メチコン」「シリル」「シリカ」が配合されているものは避けましょう。
- パラベン
- 使用期限を延ばすために使われる「防腐剤」です。シリコンと同じようにパラベンが悪いということではありませんが、肌への刺激が強いものもあります。より頭皮や髪に優しいオーガニックシャンプーを選びたいならチェックしておくべき成分です。「メチルパラベン」「エチルパラベン」「プロピルパラベン」「ベンジルパラベン」などがあります。
パッケージの成分表だけでわからない場合は、商品のホームページや口コミを確認してみましょう。
日本製・海外製の特徴を把握しておく
オーガニックシャンプーには日本製のものもあれば、アメリカやヨーロッパなど海外生産の商品もたくさんあります。
それぞれの特徴を簡単にまとめたのでぜひ参考にしてみてくださいね。
日本製の特徴 | 海外製の特徴 |
---|---|
オーガニック商品の基準がない | オーガニックの認証機関があり、日本よりも厳しい基準が設けられている |
商品の種類が少ない | 商品の種類が豊富 |
日本人の髪質に合わせた作り | それぞれの国の人の髪質に合わせた作りで、洗浄力が強い商品もある |
毎日使うものだからこそ頭皮や髪に優しいシャンプーを使おう
シャンプーは毎日使うものです。そして使う頭皮や髪はダメージを受けやすくトラブルも起きやすいパーツ。
今、まさに頭皮トラブルを抱えている人はもちろんですが、スカルプケアを取り入れたい人にとってもオーガニックシャンプーはおすすめです。
今後もますます増えていきそうなオーガニックシャンプー、健康で美しい髪を育てるためにもぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか?
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