ダイエットに良質な油が欠かせない理由。身体に必要な油の選び方
Date:2018.03.12
ダイエットというと、とにかく油物を避ける、という人が多いと思います。
でも、油は決して悪者じゃない!脂質は重要なエネルギー源であり、抜くとかえって太りやすくなります。
油は食べてはいけないのではありません。食べる量とどのような油を摂るかということに気をつければ大丈夫です。
ダイエットになぜ油が必要なのか、どのような油を選べばいいのかということについて詳しくご紹介するので、今食べている油について見直してみてください。
この記事の目次
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ダイエットには欠かせない!油が身体に必要な理由
ダイエット中はカロリーを制限している人が多いと思いますが、制限しているカロリーの中でも4分の1は脂質を摂る必要があるのです。
脂質というのは細胞などの材料となる重要な栄養素ですし、摂取することで余分な脂肪が肝臓で作られるのを防ぐ働きもあるんです。
身体の重要なエネルギー源
脂肪自体に脂肪の燃焼を助ける働きがあるので、適量をとった方が代謝は上がるんです。
脂質は体にとってほんの少しでパワーが出せる効率のよいエネルギー源ですから、脂質=太る、ではないんです。
むしろダイエットに必要なのは糖質制限。炭水化物や甘いお菓子の摂り過ぎの方が太る原因になります。
それは、エネルギー源として使われるのは糖質の方が先だからです。
糖質をたくさん摂っていると、かなり運動しなければエネルギー源として脂質を使うまで到達しません。
摂りたいのは不飽和脂肪酸
油には脂肪酸の種類によって大きく分けて4つの分類があります。
- 飽和脂肪酸:肉類、バター、チーズなど動物性脂肪、ココナッツオイル、パーム油など
- オメガ3系脂肪酸:亜麻仁油、えごま油など
- オメガ6系脂肪酸:とうもろこし、大豆など植物性のもの
- オメガ9系脂肪酸:オリーブオイルなど
飽和脂肪酸以外のものは不飽和脂肪酸といい、このうち、オメガ3とオメガ6は体内で作ることができない必須脂肪酸です。
必須脂肪酸には、
- 細胞膜やホルモンを作り出す原料となる
- 中性脂肪を抑える
- 悪玉コレステロールを低下させる
などの働きがあります。
油の中でも必須脂肪酸を含むものを多く摂ることで、ダイエットのサポートが出来るのです。
油が足りないと太りやすくなる
油には脂肪の燃焼を助ける以外にも肥満を予防する効果も期待できるんです。
ダイエット中の便秘を防ぐ
また、ダイエットをしていると便秘がちになる人が多いと思いますが、それは食事が足りないこと以外にも油分が足りないことで、腸の中のものを出しにくくなってしまうからなんです。
適度な油を摂ることで便の滑りも良くなって便秘を防ぐことが出来ます。
便秘はダイエットの大敵ですから、腸に余計なものをためないためにも、適度な油が必要なんです。
油が足りないと便秘になりやすいですし、肌もかさつくのでいいことはまったくないといっていいでしょう。
これなら大丈夫!ダイエットにも役立つ良質な油の選び方
では、油なら何でもいいのかというとそうではありません。
ダイエットに適した油の性質を考えて摂ることがとても大切です。
エキストラヴァージンオリーブオイル
オリーブオイルの主成分はオレイン酸です。オレイン酸は脂肪になりにくく、コレステロールを低下させる働きがあります。
ここで大事なのが、オリーブオイルの選び方です。
種類が色々あるので、ものによってはダイエット効果が半減してしまうからです。
スーパーで売っている「オリーブオイル」という名称のものはピュアオリーブオイルであることが多く、これはバージンオリーブオイルと精製されたオリーブオイルが混ざっているものです。
ダイエット中に摂るなら「エキストラヴァージンオリーブオイル」を選びましょう。
オリーブの果実を絞ったままのオイルで、何も加工されていないオイルです。フルーティーな香りがしてとても美味しいですよね。
オリーブオイルは調理に使ってももちろんいいですが、おすすめは食事の1時間前にスプーン1杯飲むことです。
オイルのおかげで自然と食欲が抑えられます。
グレープシードオイル
グレープシードオイルとは、葡萄の種を絞ったオイルのことで、コレステロールはゼロ!
味も香りもほとんどないので、オリーブオイルの香りが苦手という人はグレープシードオイルがおススメです。
香りがないので、和食にも使いやすいのが特徴です。
亜麻仁油
必須脂肪酸を豊富に含む亜麻仁油は、中性脂肪を下げる働きがあるので、ダイエットにはおすすめの油のひとつです。
とはいっても、亜麻仁油を摂れば脂肪が燃焼できるとか、体重が落ちるというわけではないので、摂り過ぎには気をつけてください。
あくまで脂肪の燃焼を「サポートする」という働きです。
亜麻仁油の主成分はαリノレン酸なので、加熱には弱い油です。
料理に使うのではなくてドレッシングに使うなど、生で食べるようにしてください。
えごま油
えごま油はえごまの種から摂れる油で、「しそ油」という名前で売られていることもあります。
ただ、やはり酸化しやすい油なので、加熱料理には不向きです。そのまま摂取します。
ココナッツオイル
ココナッツオイルは飽和脂肪酸に分類されますが、むしろダイエット向きの油。
「ココナッツオイルダイエット」にチャレンジしてみたことのある人もいるのではないでしょうか。
ココナッツオイルの何がダイエットによいのか、それは「中鎖脂肪酸」が含まれているからなんです。
ですから、同じ量、同じカロリーの油を摂っても、ココナッツオイルなら早く消化できるというわけです。
また、血行を良くする働きもあるので、代謝をアップさせるのにも役立ちますね。
できればあまり加熱しないで食べた方が効果的なので、飲み物にスプーン1杯入れて、食事の前に飲むといいでしょう。
MCTオイル
MCTオイルとは100%中鎖脂肪酸で出来たオイルのこと。
ココナッツオイルにも中鎖脂肪酸は含まれていますが、含有量は60%くらい。
ですから、ダイエットのために食べるなら、中鎖脂肪酸だけでできたMCTオイルがおすすめ、ということになりますね。
バター
バターは動物性脂肪なので摂り過ぎはよくありませんが、元は牛乳です。
これは摂ってはいけない!ダイエットによくない油
逆に、ダイエットは避けたい油というのもあります。健康のためにも、これらの油はあまり摂らない方がいいでしょう。
マーガリン
マーガリンにはトランス脂肪酸がよく使われています。
トランス脂肪酸とは天然のものと人工のものがありますが、人工のものは身体によくないといわれています。それは悪玉コレステロールを増やしてしまうからです。
現在の日本人のトランス脂肪酸摂取量からすると、毎日大量のマーガリンを食べない限り、即健康に問題はないといわれていますが、ダイエット中なら避けるべき脂肪酸です。
サラダ油
サラダ油とは日本独自のオイルです。スーパーでも大容量で安く買えることから、どこの家庭でも見かける油だと思います。
しかしサラダ油は様々な油がブレンドされたものが多く、価格を抑えるために高温処理によって抽出された油が使われています。
油は、低温で圧搾して摂るよりも高温で処理した方がたくさん採れるからです。
その分身体に必要な栄養素が壊れてしまいますし、酸化を防ぐためにビタミンEなどがわざわざ添加されていることも多いのです。
自然な形の油とはいいがたいので、ダイエット中は避けた方が良いでしょう。
ダイエット中に油を摂る時の注意
ダイエット中に油が必要だからといって、摂る量などには注意が必要です。
ダイエット中に摂ってもいい油の量を守る
ダイエットをサポートするからといって、食べればいいというわけではありません。
カロリーは1gあたり9kcalで、炭水化物やタンパク質の2倍あるからです。
摂取量は当然考えないといけないですよね。
食事の前にスプーン1杯のオイルを摂るなど料理とは別に摂るなら、その分ご飯を少し減らすなどの工夫をしてみてください。
加熱用と生食用を分ける
油の特徴は選び方のところでお話しました。
加熱に向いている油と生食に向いている油があるので、それぞれの特徴によって使い分けましょう。
亜麻仁油やえごま油などαリノレン酸を多く含む油は加熱には不向きなので、そのまま料理にかけるなどして摂るようにしてください。
製法にもこだわってみよう
せっかくいい油を摂ってダイエットに役立てようというなら、製法にもこだわってみましょう。
おすすめなのは、
- 低温圧搾法(コールドプレス)
- 一番搾り
- 玉締め製法
などの方法で採られたオイルです。
極力熱が発生しないように摂られたオイルなので、栄養価が高く、素材の持つ香りも残っています。
ただし採油量が少ないためにどうしても値段的には高めになってしまいます。
油は上手に使えばダイエットをサポートしてくれる食材
油=ダイエットの敵ではないということはお分かり頂けたでしょうか。
ものによってはダイエットのサポートもしてくれますから、選び方次第なんですね。
味も香りも様々なので、自分好みのものを色々と使い分けて、上手にダイエットに役立ててくださいね!
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