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無痛分娩は危険?知っておきたいリスクと産院の選び方

Date:2017.09.15

近年、麻酔を行うことで陣痛を大幅に軽減できる無痛分娩のニーズが高まっています。

体力の消耗が少ないので母体の回復が早く、高齢出産の人や妊娠高血圧症候群や心臓病など持病のある人、痛みに弱い人にもメリットがある無痛分娩。

海外では広く普及している方法ですが、日本では死亡事故が相次いで明るみになったこともあり、そのあり方に議論が高まっています。

実は筆者も妊娠高血圧症候群にかかったため、無痛分娩を利用しました。結局、最終的には赤ちゃんにへその緒が絡まって下りてこられず、緊急帝王切開になったのですが、陣痛がひどい時に麻酔を入れた途端、夫と話せるぐらい痛みが軽減されて随分楽になりました。

無痛分娩は麻酔が上手く作用すれば、母体の負担が少なくメリットのある方法だと思いますが、リスクやデメリットが気になる人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は無痛分娩のリスクと、産院の選び方についてご紹介したいと思います。


無痛分娩で使われる麻酔は、どのようなもの?

現在、多くの病院で行われているのは、硬膜外無痛分娩と呼ばれるものです。静脈点滴を行った後、背中から腰の脊髄の近く(硬膜外腔)にチューブ(硬膜外カテーテル)を挿入し、そこに局所麻酔薬を注入し、痛みを和らげます。

筆者の体験談を話すと、麻酔の針を刺す時の痛みは少しチクッとする程度でした。麻酔をした後もまったく感覚がなくなるわけではなく、足を動かすことはできます。

この麻酔法自体は、帝王切開や一般的な手術でも行われており、特別珍しいものではありません。ただ、麻酔注入後は呼吸困難や血圧低下など急変が起こる場合もあるので、慎重に経過を観察する必要があります。

ちなみに、無痛分娩という言葉から誤解されがちですが、陣痛の痛みが全くなくなるわけではありません。いきみの感覚を残すため、生理痛程度の痛みは残りますし、人によっては麻酔の効きが悪い場合もあります。また、最初からではなく、ある程度子宮口が開いてから麻酔を入れる病院が多いので、そこに至るまでは陣痛を経験することになります。

気になる無痛分娩のリスクやデメリットは?

痛みが和らぎ、いいことずくめのように思える無痛分娩。しかし、普通分娩にはないリスクやデメリットもあります。無痛分娩を選択する際は、そのようなリスクやデメリットをよく理解した上で行うことが大切です。以下に主なものをまとめました。

普通分娩よりも費用が少し高くなる

無痛分娩を行うことにより、麻酔や陣痛促進剤の処置の費用が上乗せされます。だいたい普通分娩より5万円~10万円程度費用が高くなることが多いようです。

吐き気やしびれ、かゆみなどの一時的な症状が起こる

麻酔を注入すると急に血圧が低下するため、人によっては吐き気を催すことがあります。また、麻酔によって一時的に下肢や舌、唇などにしびれが起きたり、痙攣が起こったり、足を動かしにくくなったり、排尿困難や痒みなどの不調が生じる場合があります。

ただし、これらの症状は麻酔が切れれば大抵は自然に軽快していきます。

分娩に時間がかかったり、鉗子分娩や吸引分娩になる場合がある

麻酔で痛みが和らぐことにより、人によってはいきみにくくなり、普通分娩より分娩に時間がかかる場合があります。

また、麻酔が効きすぎると陣痛が微弱になるため、普通分娩より鉗子や吸引を使った機械分娩になる確率が高くなります。

硬膜に穴が空くと、麻酔後に強い頭痛が続くことがある

硬膜外麻酔は硬膜という細いところに注射を行う、高い技術を必要とする麻酔法です。麻酔の針がうまく刺さらず、硬膜を傷付けてしまうと、その穴から脳脊髄液が硬膜外に溢れ出してしまい、強い頭痛や首の痛み、悪心に襲われることがあります(脳脊髄液減少症)。

確率としては100人に1人程度の割合で起こると言われています。この場合、血液でその穴を塞ぐ硬膜外血液パッチの処置を行うと、症状が緩和されます。

陣痛促進剤を使用した場合、過強陣痛になることも

麻酔により痛みを和らげると、微弱陣痛に陥ることがあります。陣痛が弱まると、母体だけでなく赤ちゃんにも負担がかかってしまうため、再び分娩を進めるために陣痛促進剤を使用する場合があります。

陣痛促進剤は人工的に陣痛を起こすため、人によっては強く効果が現れることがあり、痛みを和らげるはずが、かえって過強陣痛で辛い思いをする可能性もあります。

まれに呼吸困難や麻痺など、重篤な合併症が起こることも!

確率としてはごく稀ですが、硬膜外カテーテルの先端が硬膜を通じてさらに奥のくも膜下腔に入ってしまうと、麻酔が上半身にまで広がって呼吸が苦しくなったり、足に力が入らなくなったり、一時的に意識が遠のく場合があります。

また、硬膜外腔やくも膜下腔に血腫や膿のたまりができると、麻痺などの永久的な神経障害が残る危険性もあります。

無痛分娩だと、発達障害や自閉症の子供が産まれる確率が上がる?

一部のネットなどでこうした噂が広がっているようですが、現在のところそれを裏付ける科学的な根拠は上がっていません。

無痛分娩を行う病院や産院を選ぶ際に、気を付けたいポイント

日本でもだいぶ無痛分娩が普及してきたとはいえ、まだ行っている病院や産院はごくわずか。リスクもあるため、病院選びには慎重になる方も多いかと思います。そこで、病院や産院を選ぶ際に、参考にしたいポイントをご紹介します。

専門知識を持った医師が麻酔を行っているかどうか

麻酔は専門的な知識が必要な難しい技術です。無痛分娩の麻酔は麻酔専門の医師が行うことが望ましいですが、病院によっては産婦人科医が行うこともあります。

産婦人科医であっても、麻酔について確かな知識を持った医師であれば問題はありませんので、個人のクリニックで無痛分娩を行う場合は、麻酔関係の資格の有無などが参考になります。ホームページでプロフィールが掲載されている場合は、チェックしてみるとよいでしょう。

また、個人のクリニックでも麻酔の際は専門の医師を呼ぶところもありますので、麻酔がどのような体制で行われるのか、事前に説明を受けておくことが大切です。

無痛分娩の実績が豊富なところを選ぶ

麻酔は量の管理など難しい技術ですので、できれば経験豊富で様々なケースに対応できる病院を選びたいものです。

病院選びの際は、一年間の分娩のうち、どの程度の割合で無痛分娩が行われているか事前に聞いておくのもよいでしょう。筆者の場合は、年間700ほどある分娩のうち、半分程度が無痛分娩だと聞いて、安心してお願いしたいと思いました。

24時間対応可能か、計画無痛分娩かを事前にチェック

日本で無痛分娩を行う場合、陣痛が来てから病院に行って麻酔を行うところと、事前に日程を決めておき、陣痛促進剤で人工的に陣痛を起こし、麻酔を行うところがあります。

個人のクリニックなどでは、麻酔科医が常駐できないので、陣痛促進剤を使った計画出産のところが多いようです。

24時間体制の方が自然に近い形で分娩ができますが、病院に来るタイミングによっては陣痛が進みすぎて麻酔が間に合わないなどのデメリットも。一方、計画分娩ではすでに子供がいる人などは、スケジュールが組みやすいメリットがありますが、陣痛促進剤を使うリスクも抱えることになります。

自分がどんな無痛分娩を望んでいるかを事前に考えた上で、それに合った分娩を行っているところを選ぶようにしましょう。

無痛分娩のリスクについて、きちんと説明があるか

無痛分娩には、上記に述べたように普通分娩にはないリスクが生じます。それなのに、無痛分娩について痛みがないことなど、メリットばかりを強調するところは注意が必要です。

メリットだけではなく、きちんとリスクについても説明があるかどうかは、産院選びの重要なポイントになります。リスクをきちんと理解し、納得した上で出産したいですね。

メリットとリスクをよく理解した上で、納得できるお産を!

いかがでしたか?

最近は無痛分娩の事故ばかりが報道されているので、危険なのでは?と不安になる方もいるかもしれませんが、普通分娩や帝王切開でも一定の割合で死亡事故は起きており、他の分娩法に比べて際立って比率が高いというわけではありません。スタッフを確保しきちんとした体制で臨めば、メリットも多い出産方法であると筆者は思います。

ただし、日本は欧米ほど無痛分娩が普及しておらず、明確な規範も整っていないため、スタッフの人数や技術面において、無痛分娩を行えるキャパシティのないところでも、実施している現実があります。

もし無痛分娩を考えているなら、病院側がどのような体制で無痛分娩を行っているか、事前にリサーチすることが重要です。

ちなみに、筆者が無痛分娩を行ったところは、24時間無痛分娩に対応できる総合病院でした。スタッフも多く、慎重に経過を観察してくれていたので、安心して分娩に臨むことができました。事前にリスクについてもきちんと説明があったのもよかったと思います。

日本では楽をして産むと赤ちゃんへの愛情が薄れると、無痛分娩に否定的な考えを持つ人もいます。しかし、妊婦さんはすでに10ヶ月もの間、身体の中で赤ちゃんを大切に育んでいます。普通でも無痛でも、帝王切開でも愛情は変わりません。

どんな分娩法であれ、お母さんが納得した方法でお産を迎えられることが何より大切ですので、周りの人も温かく見守ってあげてくださいね。

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